遊戯王GX~とある少年の転生記   作:0・The Fool

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デュエル40 買収騒動VS万丈目

 

「買収?」

「そうッス。万丈目君のお兄さん達がこの学校を買い取ろうとしてるッス。」

 

 自室で雪乃達といっしょに寛いでいたら、丸藤夫妻と十代の嫁さんがやってきてその事を説明しだした。なんでも、準のお兄さんが買収を持ちかけたのだ。で海馬がデュエルで決めると告げた所、準を指定してしかも攻撃力を500未満のハンデをしてきた。

 

「大変だな。準のデッキには攻撃力500未満のモンスターなんておジャマ・イエローぐらいしかないだろうし。」

「アンタらね。」

 

 何故かジュンコがジト目で呟いた。

 

「何明日香さんとイチャイチャしてるのよ?」

「イチャイチャしてるとは失礼な。明日香の太ももを堪能しつつ耳掻きしてもらっているだけた。」

「それがイチャイチャしてるのよ。」

 

 俺の反論にジュンコは呆れた表情で返した。

 

「で、指名された万丈目は?」

「うん。攻撃力が低いカードを捨てられてる井戸にカードを集めに行っちゃったッス。」

 

 じゃあ、万丈目が戻って車で待つしかないか。

 そう判断して待つこと数時間して、準と十代が戻ってきた。

 

「おかえりー。どうやら無事にカードは集めて来たみたいだな。」

「あぁ。それで、貴様はコイツ等のサポートを持ってないか?」

 

 準が見せたのはおジャマ・イエロー、おジャマ・グリーン、おジャマ・ブラックの3枚だ。

 

「OK。おジャマなら持ってるし、準もおジャマが気に入ってるみたいだし、協力するからおジャマ・専用デッキを作ってみたら?」

「な! 誰が気に入ってるだと!」

 

 俺がおジャマ・イエローを指差しながら提案すると準が食いついてきた。その耳は僅かに朱い。

 

「気に入ってないなら、サポートカードの所持を聞きに来ないよ。それに、今の反応は図星指されたのが恥ずかしがっている人の反応だぞ?」

「ち、違う! 使えもしない雑魚達を憐れんでいただけのことだ!」

『いや〜ん♪ アニキってツンデレ♪』

「うるさいぞ!」

 

 身をくねらせるおジャマ・イエローにたいして一喝する準だが、端から見ると一人遊びしているようにしか見えない。

 

「そこに万丈目君の精霊がいるんですか?」

 

 視線の先を追いながら、麗華が問いかける。

 

「そう。そこにおジャマ・イエローがいる。」

「…貴様。精霊が見えるのか?」

 

 カードの精霊は一般人には見えない。精霊自身が何かの手段で姿を見せているならまだしも、そうでないおジャマ・イエローを言い当てた事でそう判断したらしい。

 

「見えるよ。マナが精霊だし。」

「何!」

 

 驚く準の前で元の姿に戻ったマナを見て跪くのを見てデッキ作りの為に必要なカードを探した。

 

 

 

 デュエルフィールドを挟んで見合う3人を見て観客達は緊張で息をのんだ。

 その中で準が高らかに宣言した。

 

「ハンデとして攻撃力500未満と言ってたが、俺のデッキのモンスター達は攻撃力0だ!!」

 

 その宣言はこの場に驚愕を呼んだ。

 

「そのデッキで味わう敗北を理解してもらうよ! 兄さん!」

 

決闘(デュエル)!!』

 

「俺のターン! ドロー!

手札からおジャマ・ブルーを攻撃表示で召喚!」

『攻撃力0のモンスターを攻撃表示で!』

 

 準が攻撃表示でモンスターを出した事に驚く観客達。

 

「さらにカードを2枚伏せてターンエンド!

さあ、兄さんのターンだ!!」

準ライフ4000 手札3枚

伏せカード2枚

伏せモンスター0枚 おジャマ・ブルーATK0

 

「私のターン! ドロー! 準! 私達をこけにしてくれたツケを支払ってもらうぞ!

手札から融合発動! 手札の神竜ラグナロクとロードオブドラゴンを融合!! 竜魔人キングドラグーンを召喚! さらにキングドラグーンの効果で手札からエメラルドドラゴンを特殊召喚!! さらにサファイアドラゴンを攻撃表示で召喚!

バトルだ!!

キングドラグーンでその雑魚を攻撃!」

 

 総攻撃を食らえば、1ターンキルされてしまうな。

 

「トラップカードオープン!」

「無駄だ! キングドラグーンがいる限り、カード効果を受けない!」

 準の兄が自信満々に言うが、その過信が命取りだ。

 

「俺が使うトラップカードはマジカルシルクハット!! デッキからマジックかトラップを2枚選び、フィールドのモンスターと一緒にシャッフルしてセットする!」

 

 準の宣言に3体のシルクハットが現れ、セットされた。

 

「こしゃくな! 右のカードを攻撃!」

 

 キングドラグーンが放つ閃光がシルクハットを吹き飛ばした。

 

「破壊されたおジャマジックの効果発動! このカードが墓地に送られた時、デッキからおジャマ・イエロー、おジャマ・グリーン、おジャマ・ブラックを手札に加える!」

 

 デッキからカードを手札に加えていく準。

 

「では、エメラルドドラゴンでもう1つのシルクハットを攻撃!」

 エメラルドドラゴンの緑色に輝く閃光がもう1枚のシルクハットを吹き飛ばしたがコレもおジャマジックだった。

 

「なら、サファイアドラゴンでその雑魚を攻撃!」

 

 おジャマ・ブルーの守備力は1000。攻撃力1900には耐えられない。

 

「おジャマ・ブルーの効果発動! このカードが戦闘破壊された場合、デッキから2枚のおジャマ・と名のつくカードを手札に加える!

俺はおジャマ・カントリーとおジャマッスルを手札に加える!」

「1枚伏せてターンエンド!」

 

準ライフ4000 手札11枚

伏せカード1枚

伏せモンスター0枚 

 

竜魔人キングドラグーンATK2400 エメラルドドラゴンATK2400 サファイアドラゴンATK1900

伏せモンスター0枚

伏せカード1枚

準の兄ライフ4000 手札0枚

 

「俺のターン! ドロー! 手札から永続マジック暗黒の扉を発動! 互いに1ターンに1体のモンスターでしか攻撃できない!」

「甘いぞ! リバースカード発動! サイクロン! その目障りな暗黒の扉は破壊させてもらうぞ!」

 

 サイクロンにより、暗黒の扉は弾き飛ばされる。

 

「フィールド魔法おジャマ・カントリーを発動! 手札のおジャマ・グリーンを捨て、墓地のおジャマ・ブルーを特殊召喚! さらにモンスターを伏せる!

カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

準ライフ4000 手札6枚

伏せカード3枚

伏せモンスター1枚 おジャマ・ブルーDEF0

おジャマ・カントリー

竜魔人キングドラグーンATK1100 エメラルドドラゴンATK1400 サファイアドラゴンATK1600

伏せモンスター0枚

伏せカード0枚

準の兄ライフ4000 手札0枚

 

「私のターン! ドロー! 1枚伏せる!

バトル!

サファイアドラゴンでその伏せモンスター、エメラルドドラゴンでその雑魚を攻撃!」 2体のモンスターがおジャマ・ブラックとおジャマ・ブルーを破壊する。

 

「おジャマ・ブルーを破壊した事によりおジャマ・デルタハリケーン!! とおジャマ・レッドを手札に加える!」

「だが、準を守る雑魚などフィールドにはいない! キングドラグーンでダイレクトアタック!」

「リバースカードオープン! リビングデッドの呼び声! 墓地からおジャマ・ブルーを攻撃表示で召喚!

攻撃宣言中に俺のフィールドのモンスターが増減された為、キングドラグーンには攻撃の巻き戻しが発生するけど、どうする?」

「当然続行する!」

 

 キングドラグーンの閃光がおジャマ・ブルーを破壊するが、

 

「リバースカードオープン! カードブロック! ダメージを無効にして1枚ドロー!」

 

準には影響なかった。

 

「おジャマ・ブルーが破壊された為、おジャマ・レッドとおジャマジックを手札に加える!」

 

「コレでターンエンド!」

 

準ライフ4000 手札11枚

伏せカード1枚

伏せモンスター1枚

おジャマ・カントリー

竜魔人キングドラグーンATK1100 エメラルドドラゴンATK1400 サファイアドラゴンATK1600

伏せモンスター0枚

伏せカード0枚

準の兄ライフ4000 手札1枚

 

 

「俺のターン! ドロー! おジャマ・レッドを攻撃表示で召喚!効果により、手札からおジャマ・イエローを2枚、おジャマ・グリーン、おジャマ・ブラックを攻撃表示で特殊召喚!」

『イエーイ!』

 

 決めポーズを決めながら、フィールドに現れるおジャマ達。

 

「出るわね。おジャマ達の必殺技が。」

「え? あるのか? そんな必殺技が?」

 

 明日香の呟きに十代が驚いて問いかける。

 

「えぇ。あるんですよ。十代君。おジャマ達のみに使うことの許された必殺技が。」

「兄さん! コレがどん底の最底辺の雑魚達の絆の力だ! 手札からマジックカード、おジャマ・デルタハリケーン!! を発動! 自分のフィールドにおジャマ・イエロー、おジャマ・グリーン、おジャマ・ブラックの3枚がいるとき、相手フィールドのカードを全て破壊する!」

 

『いくぞ! 兄弟!』

『あの偽りの似非兄弟にオイラ達の絆を思い知らせよう!』

『必殺の、』

 

 イエローが言葉を切るとおジャマ3兄弟が同時に叫んだ。

 

『おジャマ・デルタハリケーン!! !!』

 

 おジャマ3兄弟がお尻をくっつけ三角形をつくると勢いよく回りだし、キングドラグーン、エメラルドドラゴン、サファイアドラゴンが吹き飛ばされる。

 

「ば、バカな! 貴様! イカサマをしたのか!」

「? イヤ、してないけど?」

 

 急に怒り始めた準の兄に首を傾げながら否定する。

 

「嘘をつけ! なら何故キングドラグーンによりカード効果を受けないはずのドラゴン達が破壊された!!」

『ああ。』

 

 その言葉に俺達は同時に理解した。キングドラグーンの効果を勘違いしてたのか。

 

「キングドラグーンは効果対象にならないだけで既に成立しているカードやフィールドそのものに影響を及ぼすカードは意味がないんだ。で、おジャマ・デルタハリケーン!! は対象を選ばないカード。これによりドラゴン達は破壊されたわけだ。」

「何はともあれ、万丈目のボウヤの兄のフィールドは素っ裸に剥かれたわね。」

「それだけじゃない。おジャマ・カントリーには、攻守を逆転させる効果がある。」

 

 つまり、準のフィールドには攻撃力1000のモンスターが5体並んでいるのと同じ状況である。

 

「リバースカードオープン! おジャマトリオ! 兄さんのフィールドに3体のおジャマトークンを特殊召喚する!」

 

 準の兄のフィールドに現れる3体のおジャマ達。

 

「さらに融合発動! フィールドのおジャマ・イエロー、おジャマ・ブラック、おジャマ・グリーンを融合!

おジャマ・、究極合体!」

『おいでませ!!』

 

 準の言葉に合いの手を入れるおジャマ達。

 

「融合召喚! おジャマ・キング! このカードの召喚時に空いてる場所を3箇所まで選び使用不可能にする!

更におジャマッスルを発動!

おジャマ・キング以外のおジャマ・モンスターを全て破壊して破壊したモンスターの枚数×1000の攻撃力がアップする!」

 

『あ~れ~!!』

 

 おジャマ・キングに喰われてくおジャマ達。え? おジャマ・キングの攻撃力を上げるための栄養剤()だって? おジャマトークンが喰われた時、爆発して準の兄のライフに900ものダメージを与える。(準の兄ライフ4000-300×3=3100)

 

「さらにおジャマ・カントリーの効果発動!手札のおジャマジックを墓地に送り、おジャマ・ブルーを特殊召喚!

さらにおジャマジックにより、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラック、おジャマ・グリーンを手札に加える!」

 

 …おい、待てよ。

 

「さらに融合発動! 手札のおジャマ・イエロー、おジャマ・ブラック、おジャマ・グリーンを融合しておジャマ・キングを融合召喚!

それだけじゃない! 融合回収(フュージョン・リカバリー)を発動! 融合と素材となったおジャマ・イエローを融合! おジャマ・ナイトを融合召喚!」

 

 どんだけダメージを与える気だ!

 

「バトル!

3体でダイレクトアタック!」

 

 おジャマ達の攻撃が、相手のライフを削った。(準の兄ライフ3100-2500-3000-8000=10400)

 

 ○ ○ ○

 

 準の勝利に皆が拍手をする。

 

「く、クソ! 準の馬鹿者め! 私達を裏切る気か!」

「兄さん。俺はデュエリストだ。挑まれたデュエルから逃げる事は出来ない。」

 

 準の言葉にもう1人の兄が何か考える仕草を見せる。

 

「準!もう一度勝負だ!」

「よせ。こちらが有利になるような状況を作り出したにも関わらず準はそれをはねのけた。私達の負けだ。」

 

 激昂する準の兄を宥め、その場を去る。準はその兄の背中を見つめていた。

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