遊戯王GX~とある少年の転生記   作:0・The Fool

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デュエル42 無敗のファラオVS十代

 

 

「えー、デュエルキングといえば、武藤遊戯ですが、古代エジプトにも無敗の王が存在しました。」

「へー。そんな昔から、デュエルモンスターズはあったのか。」

 

 大徳寺先生の言葉に十代はどこか感心したように呟いている。

 

「もちろん、現代みたいにカードがあった訳じゃないから石板を使っていたみたいだがな。

ペガサスが古代エジプトの石板からなにかしらのインスピレーションを感じてカード化したのが、デュエルモンスターズの起源なんだ。」

「一君が言う通りで、当時無敗の王様がいました。」

「そんなデュエリストがいたのか。デュエルしてぇ!」

「…フム。お前なら負けたとしてもいいデュエルが出来るだろうな。」

 十代の言葉に準は十代をジッとみつ呟いた。

 

「任せろ。万丈目! 仇は取ってやるぜ!」

「勝手に負けた事にするな。」

「あ、兄貴。それ以上騒ぐと授業妨害なんじゃ?」

 

 翔が心配そうに声をかけるが時既に遅し。

 

「その通りだニャ。

というわけで十代君に万丈目君に一君に翔君は罰則で掃除をしてもらいますニャ。」

『ええぇーー!!』

 

この教室にに俺達の悲鳴が響き渡った。

 

 ○ ○ ○

 

「まったく。なんで、俺まで掃除しなかったらいけないんだ?」

 

 オシリス・レッドに向かう途中で準がぼやいていた。

 

「ごめんなさい。」

 

 準のぼやきに十代が謝る。

 

「キャー!!!!」

 

 ちょうどその時、灯台の方から悲鳴が響いた。

 

 そっちに走ると明日香と雪乃と丸藤が木乃伊に襲われるところだった。

 

「3人とも大丈夫か!」

 

 俺達がそう言って駆け寄ろうとした時、純白の光が俺達を包み別の場所に移動していた。

 

「ようこそ。鍵の守護者達よ。」

 

 俺達とそう年の変わらない年頃の少年が古風の衣装を身に纏いこちらを見ていた。

 

「余は闇のデュエリスト。アビトス三世。七精門の鍵をかけ余とデュエルだ。」

「おっしゃぁ! 俺が行くぜ!」

 

 アビトスの言葉に十代が威勢よく前に出る。

 

「大丈夫なの? 相手は生涯無敗のデュエリストなのよ?」

 

「わからねぇ。でもさ。わくわくするんだ。」

 

 十代はそう言いながら、デュエルディスクを腕に装着する。

 

「大丈夫っすか? 相手は神様なんでしょ?」

「翔。相手は神じゃない神と呼ばれただけで普通の人間だ。」

 

「そ、それに、相手は生涯無敗のデュエリストっすよ?」

「1戦1勝0敗でも無敗だ。

それにみなよ? 十代のやつヤル気満々だ。」

 

 こうなったら梃子でも動かないって悟ったのか翔は息を吸って叫んだ。

 

「頑張れ!! 兄貴!!」

 

 ○ ○ ○

 

決闘(デュエル)!!』

 

 その宣言と共に十代はデュエルディスクからカードを5枚引き、アビトスの前面に5枚の石板が落下して垂直に立っている。

 

「余のターン! ドロー! モンスターをセット!」

 

 その宣言と共に石板が落下して、別の石板が勝手に動いてフィールドに伏せられる。

 

「さらに2枚伏せてターンエンド!」

 

アビトス ライフ4000 手札3枚

伏せカード2枚

伏せモンスター1枚

 

「俺のターン! ドロー! E(エレメンタル)HERO(ヒーロー) フェザーマンを攻撃表示で召喚!」

 

『とぉ!』

 

 翼を生やした疾風の戦士が十代のフィールドに姿を現す。

 

「さらにH―ヒートハートを発動! エンドフェイズまで攻撃力を500アップして守備貫通効果を与える!

バトルだ!

フェザーマンでその伏せモンスターを攻撃! フェザーブレイク!」

 

 十代の宣言にフェザーマンがアビトスのフィールドの伏せモンスターに襲いかかるが、

 

「甘い! リバースカードオープン! サンダー・ブレイク! 手札1枚を発動コストにして、フィールドのカード1枚を破壊する!」

 

 フェザーマンの頭上に落雷した為、フェザーマンは硝子細工みたいに砕け散ってしまった。

 

「あちゃあ。やられたか。

それじゃあ、カードを2枚伏せてターンエンド!」

「その瞬間、リバースカードオープン! 第一の棺!効果により第二の棺を発動!」

 

アビトス ライフ4000 手札2枚

伏せカード0枚 第一の棺 第ニの棺

伏せモンスター1枚

伏せモンスター0枚

伏せカード2枚

十代 ライフ4000 手札2枚

 

 

「余のターン! ドロー! マーダーサーカスゾンビを攻撃表示で召喚!」

 

 アビトスの言葉に1体のアンデットが器用に玉乗りしながら現れる。

 

「ひぅっ!!」

 

 そのモンスターを見たとたん、顔色を青白くする雪乃。

 

「さらに王家の守護者を反転召喚!

バトル!

2体のモンスターでダイレクトアタック!!」

 

 アビトスの宣言に2体のアンデット達が十代に殴りかかるが、虹色の壁に遮られる。

 

「リバースカードオープン! 聖なるバリア―ミラーフォース! お前のフィールドのモンスターを破壊する!」

「やるな。十代とやら。余はカードを伏せてターンエンド。」

 

アビトス ライフ4000 手札1枚

伏せカード1枚 第一の棺 第二の棺

伏せモンスター0枚

伏せモンスター0枚

伏せカード1枚

十代 ライフ4000 手札2枚

 

「俺のターン! ドロー! 手札からE―エマージェンシーコールを発動! デッキからE(エレメンタル)HERO(ヒーロー) スパークマンを手札に加え召喚! そして、R―ライトジャスティスを発動! 第一の棺を破壊する!」

 

 十代の手札から発動したカードが第一の棺を捕らえようとして、

 

「させない! リバースカードオープン! マジックジャマー! 手札1枚をコストにして相手が発動したマジックカードを破壊する!」

 

 アビトスのフィールドから翻った石板の効果により、第一の棺は守られた。

 

「やるな。お前。」

「貴様もな。少なくとも余がファラオだからと手抜きする臣下達より出来るようだ。」

 

 アビトスの言葉に十代が訝しげな表情になる。

 

「余がファラオだからと臣下達は全力でデュエルをしてくれないのだ。」

「まあ、間違ってもファラオに勝つわけにはいかないからな。」

 

 アビトスの言葉に俺は納得して頷いた。

 

「そういう訳で余は全力のデュエルをほとんどしたことがない。故に貴様とのデュエルは心が弾む。この気持ちを手抜きでがっかりさせてくれるなよ?」

「当たり前だ。頼まれたって手加減してやらないよ。」

 

 笑みを浮かべながらの言葉に十代は自分のターンを進行させる。

 

「俺はこれでターンエンド!」

「だが、第一の棺の効果により第三の棺を発動! 3種の棺が揃ったことでそれらを墓地に送り、デッキからスピリット・オブ・ファラオを特殊召喚!」

 

 アビトスのフィールドにある3種の棺が開かれ1人のファラオが立ち上がった。さらに墓地から4体のアンデット達が立ち上がる。

 

 フラァ。

 

 そのモンスター達を見た瞬間、雪乃の体から力が抜けたように見えた。

 

「おっと。」

 

 そう言いながら、雪乃を抱き上げる。怖いのによくたえれたもんだ。

 

アビトス ライフ4000 手札1枚

伏せカード0枚

伏せモンスター0枚 スピリット・オブ・ファラオATK2500 マーダーサーカスゾンビATK1350 ファラオのしもべATK900×2 王家の守護者ATK900

伏せモンスター0枚 スパークマンATK1600

伏せカード1枚

十代 ライフ4000 手札1枚

 

「余のターン! ドロー! バトルだ! スピリット・オブ・ファラオでスパークマンを攻撃!」

「させねえぜ! リバースカードオープン! 強制終了! スパークマンを墓地に送り、バトルフェイズをスキップする!」

 

 十代の伏せカードが展開したバリアがファラオの攻撃を防いだ。

 

「ふむ。なら、これでターンエンドだ。」

 

アビトス ライフ4000 手札1枚

伏せカード0枚

伏せモンスター0枚 スピリット・オブ・ファラオATK2500 マーダーサーカスゾンビATK1350 ファラオのしもべATK900×2 王家の守護者ATK900

伏せモンスター0枚 

伏せカード0枚 強制終了

十代 ライフ4000 手札1枚

 

「俺のターン! ドロー! 

アビトス! 手札から魔法カード壺の中の魔術書を発動! 俺達は3枚ドロー!

そっちが4枚のカードを揃えたならこっちは5枚のカードだ!! 手札から魔法カードヒーローアライブを発動! ライフ半分をコストにしてデッキからE(エレメンタル)HERO(ヒーロー) エアーマンを特殊召喚! 効果でバースト・レディーを手札に加えて通常召喚!

O―オーバーソウルを発動! 墓地からE(エレメンタル)HERO(ヒーロー) フェザーマンを特殊召喚!

そして、手札から魔法カードHEROフラッシュを発動!」

「それが十代の切り札か。どのような効果だ?」

 

 十代が発動したマジックカードを見てニヤリと笑うアビトス。

 

「デッキからもう1枚のE(エレメンタル)HERO(ヒーロー) スパークマンを特殊召喚!

バトルだ!!

エアーマンでファラオのしもべを攻撃!」

 

 エアーマンが発生した突風がファラオのしもべを打ち砕いた。(アビトスライフ4000-1800+900=3100)

 

「だが、残りのモンスターでは余のライフを削れない。」

「焦るなよ? HEROフラッシュが発動したターンはE(エレメンタル)HERO(ヒーロー)と名のつく通常モンスターはダイレクトアタック出来るんだぜ?」

 

 十代の言葉がアビトスの反撃の意思を摘み取ったらしい。

 

HERO(ヒーロー)達のダイレクトアタック!」

 ○ ○ ○

「…余の負けか…。」

 

 全力を出しきったのか、その表情は清々しい物だった。

 

「十代。余が何故永き時を待ったか漸く解った。貴様のようなデュエリスト全力のデュエルがしたかったからだ。

十代。余と共に来てくれないか?」

「神様に誘われるのは歓迎なんだが、死ぬまで待ってくれないか? 後、できれば一緒に連れていきたいやつがいるんだが。」「よかろう。たかが100年。あっという間だ。」

 

 アビトスはそう言って俺達をもとの場所に戻した。

 

「やれやれ。なんとも不思議な体験だったな。」

「そうね。無敗のデュエリストとデュエルしてその人に一緒に来ないかと誘われてめったにないでしょうね?」

 

 十代の呟きに、胸元から声が聞こえたので見下ろすと、雪乃が目を覚ました。

 

「起きたか。雪乃。立てそうか?」

「いえ。腰が抜けちゃったみたいね。」

 

 俺の問いに雪乃は首を横に振った。

 

「んじゃ、俺の部屋に泊まるか?」

「そうね♪お願いするわ♪」

 

 俺の問いに雪乃は嬉しそうに答えた。

 

「じゃあ、私も一緒に泊まるわ。」

 

 雪乃を羨ましく見ていた明日香はそう言って俺の右腕に抱きついた。それを見て暴れだそうとする準を押し止めた十代と翔が俺から距離をとった。

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