結局シーツと掛け布団を絞って出たおしっこをその場で飲み、染みついた香ばしい匂いやさらさらの感触は家宝として毎晩堪能しながら眠りにつくことにした。
と、いうわけで。
「……んっ、ぢゅぅぅっ、ごくっ、んん」
「や、やめてぇ……ほんと、汚いから……っ。……おしっこだよ? おしっこなんだよ? 今、トモヤはおしっこ飲んでるんだよ? 汚いと思わないの……っ」
「……ぢゅっ……ん? なに言ってるんだマツリ。お前は自分の価値に気づいていないだけだ! お前のおしっこは世界のどこにもない、貴重な天然のジュースなんだよ! 海外のソムリエだってお前のおしっこに目をつけてるに決まってる! お前のおしっこなら世界を狙えるんだ!」
「おしっこおしっこ言わないでぇっ!」
またも顔を真っ赤にするマツリ。
普通の顔色のときの方が少ないんじゃないかってくらいに赤面することが多いな。
……と、ここで俺はマツリのおしっこを顔全体で楽しみながら飲んでいるわけだが、いいことを思いついてしまった。
「……なぁ、マツリ。ちょっとそのままこっちに来てくれないか?」
「……えぇ……またなにか変なことするんでしょ? やだよ……」
「ほら、いいからいいから」
渋々、といった感じでマツリがこっちに近づいてくる。手の届きそうな距離まで歩いてきて、次の瞬間。
俺は、おしっこ浸しになった布団から顔を勢いよく離して、マツリのスカートをめくり、そのハリのある太ももに顔を突っ込んだ。
「ちょ、なに……するの……っ」
「……れろっ。……! こ、これは……っ!」
太ももを伝って滴るおしっこを直に舌で受け止める。すべすべの太ももの感触と体温が直接伝わってきて、おしっこの味を最大限に引きたてている。
……うん、やっぱりおしっこを飲むときの最適な温度は人肌と同じ三十六度くらいだな。
冷たくなってしまったシーツから吸うおしっこよりも格段に美味い。
例えるなら、そう。
カップラーメンとお店のラーメンみたいな明確な差がここにはあった。
「ふ、ふぁ……っ。やめっ……くすぐったっ……あはは」
「おお、珍しく本人も喜んでる喜んでる!」
それに、またマツリがちょろちょろとおしっこをし始めた。今度は立て続けだったためいつもより量が少なく、太ももを全て伝って落ちてくる。それを漏れなく受け止める俺!
漏れてるけど漏れなくだ。
「……あぁ、もう……いひっ、ほんと、くすぐったぁ……っ」
「……しゅるっ、ずずっ……んっ、へろっ」
やっぱり、笑顔の幼なじみが放つおしっこは美味しい。ただ笑顔なのとは違う気もするが、笑顔のときに放たれたおしっこはこれまでのどんなおしっこも凌駕する甘さとコクがあるのだ。ぜひ世界平和が実現して、常にマツリがニコニコしていられる環境が出来ればいいと思う。嬉ションこそ正義なのだ。
「……っ……っ……」
「……ふぇ! ど、どうして泣いてるのよ」
「俺……っ、生きてる間にこんな素晴らしいおしっこに巡り会えるなんて思わなかったから……っ。こんな素晴らしい体験、出来ると思ってなかったからぁ……っ」
「も、もう……っ! 泣き止んでよ、ほら!」
感動のあまり涙を流す俺を見て、優しさに溢れた幼なじみは俺の頭を撫でてくれる。
ただ、驚いてマツリの顔を見ると、なぜだか彼女の目からも一筋の滴がつぅっと流れているのが見えた。
「マツリ……なんで、お前まで泣いて……っ」
「……っ。だ、だって……そんなに、私のことを必要としてくれてる人がこんな身近にいるなんて……っ。……ふぇぇ……」
話を聞いてみると、どうやら今日我が家に遊びに来たのは辛いことがあったからで、マツリは自分の存在価値に疑問を持ってしまっていたんだとか。
そこにたまたま俺が泣いて喜ぶほどマツリのおしっこを褒めたため、嬉しさや安堵のあまり泣いてしまったらしい。
「……だからね、トモヤ。ずっと……これからも、私を必要としてくれる……?」
「……ああ、するとも。もちろんするともさ。これからもずっと、お前は俺の大切な幼なじみだ!」
と、いい話風に落としこむことに成功した俺。
まだしばらくはこの強力な運と巧みな話術で、マツリのおしっこという世界最高級のジュースをを存分に楽しめそうである。