幼馴染は俺のいいなり 作:椚@
いつも通り、合い鍵を使って幼馴染の家へと入る。
今日はとある物を持参している。
「入るぞー」
「……! も、もう……だから……いきなり部屋に入ってこないでよぅ……」
「いちいちうるせーな。何年の付き合いだと思ってるんだ。いい加減なれろ」
「うぅ……」
さてと。準備しなくては。
部屋に置いてあったPS4を引き寄せ、買ったばかりのソフトを入れて機動した。
コントローラー握ってロード画面を眺めていると、雪羽が話しかけてきた。
「それ……どうしたの?」
「ん? このソフトか? 実はさっき買ってきたんだよ。面白そうだったからな」
「ふ、ふーん……」
その後は特に会話も無く、ゲームを進めていった。
ふぅ。そろそろのどが渇いてきたな。
ぶっ続けでやってきたからな。何か喉を潤すものが欲しい。
「なぁ雪羽」
「な、なに?」
「コーラ持ってきてくれよ。喉が渇いたからさ」
「もう……」
雪羽は読んでいた小説を閉じ、渋々と立ち上がって部屋から出て行った。
少し待っていると、コーラを注いだコップを持って戻ってきた。
「はい。こぼさないでね……?」
「んなことするかっての。アホなことで心配するなよ」
「で、でもぉ……リョウくんはゲームに夢中だし……」
「大丈夫だっての」
受け取ったコーラを一気に飲み干し、すぐにコップを空にする。
「ほら。これでいいだろ?」
「う、うん……」
「んじゃお代わり持って来いよな」
「…………」
何か言いたそうにしていたが、すぐに空になったコップを持って出て行った。
なんだかんだで用意がいいやつだ。
俺がコーラを飲むと分かっていたから、予め買っていたんだろう。
本当に優秀なやつだ。
しばらくゲームを進めていると、道中のボスモンスターに敗北してしまった。
何回かトライしてみたが、やっぱり勝てなかった。どうやらレベル不足のようだ。
ここまでレベリングもしてなかったし、最短で進めてきたからな。
さすがにこのままでは先に進むことが出来ない。
かといってレベリングも面倒なんだよな。
ふーむ……あっ。そうだ。
「おい雪羽」
「な、なに?」
「お前が代わりにレベリングしてくんね? 正直ダルいんだよな」
「え、ええ……」
そう。雪羽にレベリングをさせればいいんだ。
こいつはそういう時に役に立つからな。
「わ、私はやったことないんだけど……」
「ただのRPGなんだし、複雑な操作は必要ねーよ。お前でも出来るって」
「そ、そうかな……?」
「いいから。早くやれよ。先に進めないだろ」
「わ、分かったよぅ……」
コントローラーを渡すと、雪羽が慣れない手つきで動かし始めた。
けどすぐ慣れるだろう。こいつは意外と器用だしな。
さてと。
俺は漫画でも読んで待っているか。