幼馴染は俺のいいなり   作:椚@

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幼馴染が好き

 私には幼馴染が居る。

 その人の名前は、(ひびき) 亮介(りょうすけ)

 小学校からの付き合いで、いつもリョウくんと呼んでいる。

 リョウくんはすぐ隣に家に住んでいるので、いつも私の家に遊びに来てくれる。

 

 お父さんは小さい頃に離婚していて、今はお母さんと一緒に住んでいる。

 けどお母さんは仕事で忙しく、家にいることはほとんどない。

 だからいつも一人ぼっちだった。

 

 それは小学校でも同じだった。

 学校では喋ることもなく、いつも静かに本を読んでいるようなタイプだった。

 内気で自分から話しかけるようなこともしなかった。こんな性格だからか、友達もほとんど出来なかった。

 そういうタイプはイジメの対象のなりやすいのだろう。よくイジメの標的になっていた。

 

 ある日のこと。

 空き家だった隣の家に引っ越してくる人達が現れたのだ。

 その人達こそがリョウくんの家族だった。

 それから私と同じ学校に転入し、偶然にも同じクラスになった。

 

 最初あまり話しかけることもなく、ただのお隣さんという関係だった。

 けどある日、私がイジメられている時、リョウくんが助けに来てくれたのだ。

 その時の出来事は今でも思い出す。あの時のリョウくんは本当に格好良かった。

 リョウくんのことが好きになったのはそれからだ。

 

 お母さんは、家に私一人でいるのを気にしたのか、リョウくんに合いカギを渡したみたいだった。

 それから家にいるときでも、リョウくんが遊びにきてくれるようになった。

 本当に嬉しかった。ずっと寂しかった私を救ってくれたような気がした。いくら感謝してもし足りないぐらいだ。

 だからせめてと思い、料理を上達しようと考えた。

 これなら遊びに来てくれた時にご馳走することもできるし、お弁当も作ってあげられる。

 最初は上手く行かなかったけど、徐々に上達していった。リョウくんが『美味しい』と言ってくれる度に嬉しくなった。

 

 中学に上がった頃。ある出来事が起きた。

 いつものように、リョウくんが私の胸を大きくしようとして、揉んできた時のことだ。

 私はされるがままになり、リョウくんに全てをまかせることにした。

 抵抗せずにそうしていると、リョウくんがボソッっとあることを呟いた。

 

「……つまんね」

 

 そういって揉むことを止め、私から離れた。

 

「あ、あれ……リ、リョウくん? ど、どうしたの?」

「帰るわ。気分じゃない」

「えっ? えっ?」

 

 リョウくんは興味無さそうに立ち上がって、そのまま部屋から出て行ってしまった。

 

「リョウくん…………」

 

 あまりにも突然すぎて、しばらくボーッっとしていた。

 

 ……何でだろう。

 リョウくんは何で途中で止めちゃったんだろう。

 どうしてあんなにも興味を失ったような表情をしていたんだろう……

 

 まさか……私に飽きた……? 

 

 思えば毎日のように会いに来てくれるし、その度に私の胸を揉んできた。

 さすがに何年も同じことを繰り返していると、マンネリになってきたんじゃないだろうか。

 

 ………………

 

 ……嫌だ。

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

 嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない。

 リョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくんリョウくん…………

 

 それから必死に原因を考えた。

 冷静になって考えてみると、飽きられたという感じではなかった。

 昨日も楽しそうにしていたし、今日になっていきなり気持ちが変わったとは考えにくい。

 

 じゃあなんで今日に限って急に止めたんだろう? 

 

 昨日と違うことをしたから……? 

 

 昨日と今日で違った行動は何だろう……? 

 

 …………

 

 ……一つだけ思い当たる節がある。

 リョウくんはSっ気が強い性格をしている。

 ということはもしかして……

 

 

 

 翌日。

 リョウくんは昨日の出来事が無かったかのように振る舞っていた。

 やはり昨日のあれは飽きたというだけとは思えなかった。

 それを確かめるために、あることを実行することにした。

 

 いつものように私の部屋に訪れ、胸を揉んでこようとしてきた。

 この時に、私はある行動を取った。

 

「や、やめてよぅ……」

「お? 抵抗する気か?」

「だ、だって……恥ずかしいもん……」

「んだよ。くだらねーこと言いやがって。いつもやってることだろうが」

「うぅ……」

 

 そう。

 わずかながら抵抗してみせたのだ。

 それからのリョウくんはいつも通りだった。昨日のようにいきなり止めたりはしなかった。

 

 これで確信した。

 昨日、いきなり興味を無くしたのは、無抵抗だったからだ。

 Sっ気なせいか、相手がどう抵抗してくるのかを楽しむ性格らしい。

 

 つまりリョウくんの好きなタイプは『か弱いながらも抵抗してくる女の子』なのだ。

 

 無抵抗の相手に対しては何もしてこない。本気で嫌がるときは強引に攻めてこない。そういうタイプだと思う。

 これもリョウくんの優しさなのだろう。

 

 だったらこれからそうしよう。

 リョウくんに好かれるタイプになろう。

『か弱いながらも抵抗してくる女の子』を目指そう。

 そう決意した。

 

 それからはリョウくんのいいなりになるようになった。

 あれこれと私に対して、色々と指示してくるようになった。

 たぶんリョウくんは、私を自分の理想の女の子に染めたいと考えているんだと思う。

 リョウくんの行動が理解できるようになると、すごく嬉しく感じる。

 

 私はリョウくんの理想の女の子になろう。

 私の人生はリョウくんに捧げよう。

 私はリョウくんの為に存在するんだから。

 そう思った。

 

 高校に入ってもこの関係は続いた。

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