説明が多いからか千冬とやまやは出番削られ気味。
「ちょっと、よろしくて?」
「ん?」
二時間目の休み時間に入ってすぐ、クラスメイトに声をかけられる。
一夏はトイレに行ってしまったために居ない。
声をかけてきた相手はセシリア・オルコット、イギリスの代表候補生である。
「訊いてます? お返事は?」
「あぁ訊いてるよ、それでどうしたんだオルコットさん、わざわざ話しかけてくるなんて」
この手合いはあまり刺激しない方が穏便に事が進む事を知っているので落ち着いて会話をする。
「わたくしは優秀ですから、ISのことでわからない事があれば、まぁ泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。何せ唯一入試で教官を倒したエリートですから」
余程自信があるのだろうか、彼女はものすごく唯一を強調している。
そのあとも俺は適当に反応してオルコットさんの相手をしていると三時間目開始のチャイムが鳴る。
彼女は満足したのか余裕の表情で席に戻っていく。
迷子になっていたらしい一夏はギリギリで滑り込んできた。
◆
「まず、再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めてもらう。代表者はクラス長として、生徒会の会議や委員会にも出席する、一年間変更はないからそのつもりで………自薦他薦どちらでも構わない」
織斑先生の説明の通り対抗戦なる物があり、クラスのリーダー的存在としても活動しなければならない。
「はいっ、織斑くんを推薦します!」
「お、俺!?」
やはりというべきか物珍しさから一夏が推薦された。
「はい! 私は深雪くんを推薦しますっ」
もちろん同じ理由で俺も推薦される。
「待ってください! 納得がいきませんわ!」
教室内にオルコットさんの甲高い声が響き、教室が静まり返る。
「そのような選出は認められません! 物珍しいからという理由で男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ! いいですか!? クラス代表は実力トップがなるべきで、それはわたくしですわ!」
彼女は言葉を荒げ、止まらず言葉を続ける。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い──「そこまでだ」──何ですの!?」
全員の視線がオルコットさんの言葉を遮った俺に集まる。
俺は真っ直ぐに彼女を見つめる。
「オルコットさんの言いたいことはだいたいわかった、俺も見世物にされるのは勘弁だしな」
「…何が言いたいんですの?」
「クラス代表の件に関しては間違ってないと思う、けどさ? 国を貶める様な事は言うべきじゃない、代表候補生であるなら尚更な、それに此処で三年間は過ごすんだからな、オルコットさんだって祖国を貶められたら怒るだろう? 違うか?」
「……っ!」
オルコットさんは多少の落ち着きを取り戻し先程の自分の発言を悔いる。
あともう一押しと言葉を続ける。
「……それでも収まりがつかないなら実力で決着をつけよう、自分で言っていただろ、クラス代表は実力トップがなるべきって」
俺の発言にクラスがざわつく。
「よっぽど自信がおありなのね、それとも愚かなだけですか? ………いいでしょう、その決闘受けて差し上げますわ!」
初日から問題発生の一年一組であった。
やはり最初は空くんメインで描きたいから一夏達の影が薄くなりがち、鈴が来る辺り迄にはバランスをとって描きたいな