INFINITE・Exblau   作:ARISEN

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3話「まさかの同居人」

「はぁ、何だってこんな事に…」

 

悪いのは自分なのだが後悔してもしきれない、と俺はこぼす。

あのあと勝負は一週間後の放課後に決まった。

結局は一夏も参加する事になり、俺vsオルコットさん、俺vs一夏、一夏vsオルコットさん、という振り分けとなった。

今は放課後、山田先生から教室で待っているように言われたので一夏と二人でを待っている。

 

「さっきからずっと同じ事言ってるぜ、空」

「本当だったらもっと穏便に済ませるつもりだったんだよ!」

「それよりも来週の勝負の事をどうにかしないとな、箒に頼んでみるかISの事」

「それ人選ミスだぞ一夏」

 

そんな感じで話を続けていると、山田先生が現れる。

その手には何かの鍵が握られていた。

 

「お待たせしました織斑くん、深雪くん、寮の部屋が決まりました。 これが部屋の鍵と部屋番号です」

 

と、部屋番号の書かれた紙と鍵が俺と一夏それぞれに手渡される。

確か一週間は自宅からの通学になる話だったはずだ、と山田先生に伝えると

 

「事情が事情なので無理矢理に部屋割りを変更したらしいですけど………そのあたりのことは聞いていませんか?」

「聞いてないですね、空はどうだ」

「いや、俺も同じだ」

「そういうわけで一ヶ月もすれば個室が用意できますから、しばらくは()()()()()()()で我慢してください」

 

何かおかしい、と俺は首を捻る。

 

「……山田先生確認したいんですけど、俺と一夏って同じ部屋ですよね?」

 

さっき山田先生は()()()()と言っていた事を思い出す。

嫌な予感からか、冷や汗がたれる。

 

「ご、ごめんなさいっ、急にだったので二人とも別々の部屋なんです」

 

開いた口が塞がらない一夏と俺。

まさか年頃の男女が同じ部屋で暮らす事になるとは。

一夏と二人して絶句していると新たな人物が現れる。

 

「お前達の荷物は既に手配してある諦めろ」

 

声の主は織斑先生だ。

 

「千冬姉! いつのまに─「織斑先生だ」─ってぇ!」

 

今日何回もみたやり取りが繰り広げられる。

ちなみに部屋割りについて織斑先生に抗議をしたが一蹴されてしまった。

 

「そうだ深雪、明日にはお前の専用機が届く手筈になっている。 この資料によく目を通しておけ」

「わかりました、以外と早かったですね」

 

織斑先生から資料が手渡される。

表紙には[Exblau]と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はその後一夏や織斑先生達と別れ、紙に書かれた部屋へと向かっている。

正直不安でいっぱいだ、と浮かない顔で部屋へ向かう。

たとえどんな相手だろうが一ヶ月は寝食を共にする必要がある。

気が休まる時間はしばらくはなさそうだ、とため息をつく。

重い足どりではあったが目的地の自室(仮)にたどり着いた。

せめて良い人でありますように、と祈りながらドアをノックする。

 

「一年一組の深雪だ、居たら開けてくれないか?」

 

しばらく間が空いた後でドアが開く。

 

「わたくしに何か用ですか?」

 

部屋にいたのはオルコットさんだった。

けど露骨に嫌そうな顔をするのはやめてほしい、流石に傷つく。

 

「おかしな話だけど俺の部屋ここらしいんだ、荷物も届いてるはずだし荷ほどきもしたいから入っていいか?」

「……あり得ませんわ、男と同室だなんて…!」

「まぁ確かにそうだよな、俺も同じ事を思ったよ、文句なら織斑先生に言ってくれ、俺達はもうやった」

「わたくしも抗議しにいきますわ! あなたは…ここで待っていなさい、部屋には入らずにここで!」

「え、ちょっ─」

 

俺が文句を言う前にオルコットさんは百面相の様に表情をコロコロ変えた後、職員室へと駆け出していた。

その場に取り残される俺に視線が集まる。

いつの間にか女子達が騒ぎに気がついてちょっとした人だかりになっていた。

 

「お、あれが噂の深雪くんかぁ、何か困ってるみたいだしお近づきになるチャンスかも…!」

「ちょっとー? 抜け駆け禁止だからね!」

 

そんな様な会話があちこちでされていた。

どこからか見知った幼なじみ達の怒号やら悲鳴が聞こえてきたが気にしない事にして俺はオルコットさんの帰りを待つ事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく待っていると、ガックリと肩を落としたオルコットさんが帰ってきた。

 

「お帰り、オルコットさん」

「中に入ってください、色々とお話があります」

 

彼女は諦めた感じで俺に部屋へ入るように促す。

俺はそれに頷いて部屋に入る。

そして部屋のルールを一通り決め、荷ほどきを始める。

部屋の隅に置かれていた自分のスーツケースを開く。

するとまず目に入ったのは一通の手紙だった。

先に読んでおこうと手紙を読み始める。

 

【兄さんへ、

とりあえず一日目お疲れ様。

初日から授業だなんて大変だね、私と一緒にした勉強が少しは役に立ったかな?

足りない物があったら送るから教えてね。

言われなくてもわかってると思うけど、頑張ってね!

妹より。】

 

そっと手紙を閉じる。

妹に心の中で感謝して、荷ほどきを再開した。

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