友情絶唱 宇宙、キターーーーーッ!!!   作:クロトダン

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本当にお久しぶりです。
こんな作者の作品を待っていてくれた方、そうでない方お待たせしました。
約半年?一年?ぶりの作品投稿です。
久しぶりなので文面が変になっているかもしれませんので、見つけたら教えてください。



青年は叫ぶ、命をかけた少女の名前を――

魔弓の少女は夢を見つけた、両親の夢見た願いを――



15:魔、弓、絶、唱!

――三人称視点――

 

――リディアン音楽院跡地――

 

 

 「これは!?」

 

 紅に染まった満月の夜。未来からの通信を受けた弦太郎達が駆け付けるとそこには、原型が残らないほど破壊にされたリディアン音楽院の光景が彼らの視界に入り、その光景に弦太郎達は言葉を失ってしまう。

 

「未来ぅぅぅぅーーっ!みんなぁぁぁぁーーっ!」

 

「おおぉぉーーいっ!誰かいないかぁぁぁぁーーっ!返事してくれぇぇーーっ!」

 

「リディアンが…………っ!」

 

 響と弦太郎が声を上げて呼び掛けるが誰からも返事が返らず、静寂に包まれた光景に翼が悲しい表情を浮かべていると、崩れた校舎だった物の上から物音が聞こえ上を見上げるとそこには白衣を羽織り、腹部から血の跡を着けた櫻井 了子が目下にいる弦太郎達を見下ろしていた。

 

「櫻井女史!」

 

「良かった!無事だったんだな了子さ―「これはお前の仕業か!フィーネっ!!」―なっ!?どういう事だクリスっ、了子さんがフィーネって……っ!?」

 

「あいつが……あの女がこんなクソッタレな事をした元凶!フィーネだっ!」

 

「フ、フフフ……ハッハッハッハッハッ!!」

 

 クリスの言った言葉に正解だと言わんばかりに櫻井了子は高笑いをあげる。その姿を見た翼が彼女に向けて声を挙げる。

 

「そうなのかっ?その笑いが、答えだと言うのか!?櫻井女史!!」

 

「ハッハッハッ……フッ」

 

 笑うのをやめると了子――いや、フィーネはかけていた眼鏡を取り、束ねていた髪をほどくと光に包まれ、光が収まると黄金に染まったネフシュタンの鎧をその身に付けた、【終末の巫女フィーネ】が彼女達の前に姿を現した。

 

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

 場所は変わって、とある地下シェルター内。

 そこには数人の避難民が集まっていて、その中には弦太郎と別れた賢吾と結城と数ヶ月前に響が助けた親子の姿がそこにいた。

 

「くっ……!」

 

「大丈夫、賢吾君?」

 

「ああ、問題ない。そこまで酷い怪我でもないからな」

 

「すみません崩れた瓦礫から私達を庇って……」

 

「いや、あなたのせいではありません。幸いそれほど酷い怪我ではないので気にしないでください」

 

「ですが……」

 

「お兄ちゃん、痛そうだよ……」

 

 そう言った母親は視線を賢吾の頭部に向ける。その視線の先には自身のジャケットを引き裂いて即席の包帯として巻かれてあるが、額から流れる血によって真っ赤に染まっていた。頭部の怪我だけでなく泥や埃にまみれた服の下にも打撲や打ち身等であざだらけになっていた。

 二人がシェルターに向かう途中で崩れた瓦礫が目の前の親子の上に落下するのを見た結城が【危ない!】と声を挙げると賢吾が親子の元に駆け出し二人を突き飛ばす事で親子を瓦礫から守れたが、代わりに賢吾の身に瓦礫が降り注いだ。

 幸いにも打ち所がよかったのか軽症で済み、なんとか結城と母親の二人がかりで瓦礫を退かし、肩を借りながらシェルターに到着し結城に応急措置を受け今に至る。

 

「気にするな。これくらいの怪我、昔に受けたのと比べたらまだ軽いほうだ」

 

 泣きそうな顔をした少女の頭に手を乗せ、笑みを浮かべ心配をかけさせないよう声をかける。

 確かにゾディアーツと戦っていた天高の時と比べたら、本人からしたらまだ軽いほうだろう。

 

 少女を安心させた賢吾は手を戻すと持っていたフォーゼの顔のシールが着いた小さいアタッシュケース、アストロスイッチを収納とパワーダイザーやフォーゼと通信する機能や情報端末を持つ【アストロスイッチカバン】を開くと、端末の通信機能でフォーゼに連絡を取ろうとするがフィーネが都市一帯に流した妨害電波のせいでフォーゼと通信が繋がらず、思わず舌打ちをする。

 

「くそっ!弦太郎と繋がらない!コイツ(アストロスイッチカバン)の通信ができないほどの妨害電波が出ているのか!」

 

「そんな……あ!そういえば賢吾君。あの時言っていたフィーネの正体っていったい誰なの?」

 

「……そうだ。そいつは俺達が知っている人物、…………櫻井了子だ」

 

 結城の言葉を聞いた賢吾は隣の親子から少し離れてから声を抑えて、結城に聞こえるほどの声で口を開き、その人物の名を……櫻井了子の名前を口にする。

 

「え……?それって……!」

 

「ああ、まるで天高の時と同じだ。全ては彼女の筋書き通りに動いてるとしたら、弦太郎達が危険だ……!」

 

 結城が驚いて思わず手で口を押さえ、賢吾は苦虫を噛んだような表情を浮かべ、フォーゼと通信しようともう一度アストロスイッチカバンを操作をした。

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

「嘘ですよね……?だって了子さんは私達を守ってくれました」

 

「あれは単純にデュランダルを守っただけだ。何せ、貴重な完全聖遺物だからな。お前達を守ったのはおまけだったんだよ」

 

「じゃあ、あんたがフィーネだってんなら……本当の了子さんはどうなったんだよ!」

 

「櫻井了子の肉体は先だって食い尽くされた。……いや、意識は12年前に死んだと言っていい」

 

 フィーネは語る。

 超先史文明期の巫女である【フィーネ】は遺伝子に己の意識を刻印し、自身の血を引く者が【アウフヴァッヘン波形】に接触した際にその身に【フィーネ】としての記憶、能力を全てその人物に引き継がれ、再起動する仕組みを施していた。

 現代科学を凌駕する先史文明期の科学技術。そして、12年前に翼が引き起こした第一号聖遺物【天羽々斬】の覚醒により、実験に立ち会った櫻井了子の内に眠る意識を目覚めさせた。

 

「その目覚めし意識こそが、【フィーネ()】なのだ」

 

「貴女が……了子さんを塗り潰して……」

 

「まるで、過去から甦る亡霊……!」

 

 フィーネの言った言葉に衝撃を受ける響と翼。その二人の反応を見たフィーネは気分を良くしたのか、さらに自身にまつわる事を口にした。

 

「【フィーネ】として覚醒したのは私一人ではない……歴史に記される偉人、英雄。世界中に散らばった私達はパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな転換期にいつも立ち会ってきた」

 

「っ!?……シンフォギアシステム!?」

 

「そのような玩具、為政者からコストを捻出するための副次品に過ぎぬ……」

 

 その言葉に気付いた翼の呟きにフィーネはつまらなそうに吐き捨てる。その態度に翼は激昂を胸に沸くのを感じながらも、それを抑えフィーネに問いをぶつける。

 

「お前の戯れに奏は命を散らせたのか!」

 

「アタシを拾ったり、アメリカの連中とつるんでいたのもそれが理由かよっ!?」

 

「そう!全てはカ・ディンギルの為!!」

 

 フィーネが叫んだ直後、突然巨大な塔が地面を砕きながらその姿を現した!フィーネは狂喜の笑みをこちらに向けた後、背後にそびえ立つカ・ディンギルをる仰ぎ見る。

 

「これこそが地より屹立し、天にも届く一撃を放つ【荷電粒子砲カ・ディンギル】!」

 

「荷電粒子砲!それで世界が一つになると言うのか!?」

 

 クリスが言った言葉にフィーネは自分の目的を口にした。

「今宵、月を穿つ!」

 

「月を!?」

 

「穿つだと!?」

 

 フィーネの目的を聞いた三人の装者達が驚愕する中、フォーゼ――弦太郎は驚きとは別の感情が生まれていた。

 

 その感情の名は――怒り。

 

 その言葉は弦太郎が、ライダー部のみんなからしたら絶対に許せない言葉をフィーネは口にしたからだ。

 

「……今、何て言ったあんた?月を穿つ?……ふざけんな!月は俺達(ライダー部)にとって、大切な思い出だ!何で月を壊す必要があるんだっ!!」

 

「ふんっ、貴様に月がどう関わってるか知らんが……私にとってはあのお方と阻む呪いの塊だっ!!」

 

「呪い、だって……っ?」

 

 フィーネの放った言葉にフォーゼは今度こそ驚愕の声をあげる。

 

 ――フィーネは語る。

 

 それは、かつて己の恋心を拒絶した【創造主】に会いたい一心の行動、創造主の隣に立とうと塔を建てようとした。だが、人が同じ高見に立つ事を赦さなかった【創造主】は塔に雷を落とし、更には人類に共通言語を阻む【バラルの呪詛】をかけた事を。

 

「月が何故、古来より不和の象徴とされてきたかわかるか……?それは、月こそがバラルの呪詛の源だからだ!人類の相互理解を阻むこの呪いを!月を破壊する事で解いてくれる!……そして、再び世界を一つに束ねるっ!!」

 

「それはお前が世界を支配すると言うのか!?安い……安さが爆発しすぎてる!」

 

「……ハァ。……永遠の時を生きる私を余人が止める事等あり得ない」

 

 先ほどとは違う冷めた表情で四人を見下ろすフィーネの前に弦太郎がフォーゼドライバーを片手に前に出る。

 

「だったら、俺達が……あんたを止めてやるぜっ!!

 

 その言葉の後にフォーゼドライバーを腰に装着すると同時に装着達もペンダントを握り共に変身と(聖詠を)口にした。

 

Balwisyall Nescell gungnir tron(3)

 

Imyuteus amenohabakiri tron(2)

 

Killter Ichaival tron(1)

 

「変身!」

 

 共にその言霊を言ったと同時に四人は戦いの装束に身に纏う。

 

「……なら、止めて見せろ仮面ライダー(人間)

 

 その言葉を合図に四人は一斉にフィーネに向けて飛びかかった!

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

 再び場面は変わり、リディアンの地下シェルター内。

 そこでは響と未来のクラスメイトである板場弓美、寺島詩織、安藤創世が隠れていた。

 

「さっきの揺れ、なんだっただろ?」

 

「わかりません。ですが、扉が……」

  

 そう言って詩織が視線を出入口に向ける。その視線の先には瓦礫に埋もれた扉があった。

 先ほど地上で現れたカ・ディンギルが移動した振動の余波が地下シェルターにまで及び、その影響でいくつかのシェルターの扉が瓦礫事崩れてしまい、出ることが叶わなくなった。

 

「もういや!なんなのこれ!?アニメじゃないのに何でこんな事になるのよ!」

 

「弓美……」

 

 頭を抱えて涙を浮かべ叫ぶ弓美の言葉に詩織は悲しげ表情を浮かべ、彼女に寄り添い、落ち着かせようと背中を擦っていると突然出入口を塞いでた瓦礫が内側に倒れこんだ。

 

「キャアッ!なんなの!?」

 

「その声……板場さんなの!」

 

「え?この声って……」

 

 三人が声がした方に顔を向けるとそこには先ほど地上で別れたクラスメイトで友達の一人である小日向未来が出入口から姿を見せていた。

 

「ヒナ!」

 

「小日向さん!」

 

「よかった……みんな無事でよかった!」

 

 三人の無事な姿を見た未来が安堵の表情で喜んでいると後から端末を持った藤尭 朔也が先に入り、それに続いて負傷した弦十郎に肩を貸している友里 あおいと小川 慎二が入室する。

 藤尭が今いるシェルター内のシステムがまだ生きてると伝えると端末と繋げて、地上のカメラとリンクさせようと端末を操作する間に友里が弦十郎をシェルター内に置かれてる二段ベッドの下の段に座らせる。

 それを見守った小川は弦十郎に他のシェルターの様子を見に行くと伝え、この場から離れた。

 

「ヒナ、この人達は……?」

 

「あ、えっと……」

 

 創世が未来に突然友達と共に現れた弦十郎達について質問をし、未来がなんて説明するか口を開く前に弦十郎が彼女達に自分達の身元を明かした。

 

「俺達は特異災害対策機動部の者だ。今回の一連の事件の収束にあたっている」

 

「それって政府の……?」

 

「モニターと再接続完了……こちらから操作できそうです!」

 

 地上とリンクに成功した藤尭が声をあげてから、端末のモニターに地上の映像を映し出す。

 

「響!弦太郎さん!(それにあの時会ったクリスも……!)」

 

「これが……」

 

「……了子さん?」

 

「何よこれ……アニメじゃないんだから……!」

 

「それにあの白い人は……?」

 

 画面には、黄金のネフシュタンの鎧を身に纏ったフィーネに攻撃を仕掛ける三人のシンフォギア装者達と仮面ライダーフォーゼの姿が映し出されていた。

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

「オラァッ!」

 

「くらえ!」

 

 ―ランチャー・オン―

 

【―MEGA DETH PARTY ―】

 

 フォーゼが右足に物質化(マテリアライズ)したランチャーモジュールとクリスのリアスカートから左右に展開して放たれた複数のミサイルがフィーネに向かうが、フィーネは冷静に水晶の鞭を振るい全てのミサイルを叩き落とし爆発させた。

 力押しは悪手と判断したクリスが隣に立つ翼に視線を送る。その視線の意味を感じ取った翼が頷いた後、フィーネに接近し剣のアームドギアを振り下ろすがフィーネは水晶の鞭を剣状に硬直させ、翼の剣を受け止めつばぜり合いになるが、剣状から元の鞭に変えて彼女の剣を絡めとり上に弾き飛ばした。

 

「くっ……、はあっ!」

 

【―逆羅刹―】

 

 得物を失った翼は慌てず、一度後ろに下がると両手を地面に付き逆立ちになり、刃が付いた両足を拡げて身体を回転させる技【逆羅刹】を繰り出した。

 だが、フィーネは余裕の表情で鞭を高速回転させる事で逆羅刹による攻撃を受け止める。

 

「うおおぉぉぉぉぉっ!」

 

「うりゃぁぁぁぁぁっ!」

 

 ―ハンマー・オン―

 

「何っ!?くっ!」

 

 その隙を左腕にハンマーモジュールを物質化(マテリアライズ)したフォーゼと響が同時に攻撃を仕掛ける。

 それに一瞬反応が遅れたフィーネは左腕の篭手で防御するが、二人分の衝撃を受け止めきれず地面が陥没し土煙が上がる。

 

「本命は……」

 

「……っ!?」

 

「こっちだ!」

 

 土煙がはれるとフィーネの視線の先には背部に二つの巨大ミサイルを展開したクリスがミサイルの一つをフィーネに狙いを定めていた!

 クリスがミサイルの一つをフィーネに向けて撃ち放つ!フィーネは空中に飛翔しミサイルの追撃をかわし続ける中、クリスが残った巨大ミサイルをエネルギーを溜めているカ・ディンギルに狙いを定める。

 

「ロックオンアクティブ!スナイプ……」

 

「っ!チィッ!!(やはりミサイル(これ)は囮か!)」

 

「デストロォォイッ!!」

 

させるかァァァァッ!!

 

 クリスの狙いに気付いたフィーネは身体をひねりながら、鞭を振るいカ・ディンギルに向かうミサイルを二つに斬り裂いた。

 

「もう一発は……っ!」

 

 ミサイルを斬り裂いたフィーネは自身を追撃をしていたもう一つのミサイルを探し、まさかと思い頭上を見上げるともう一つのミサイルの先端部に捕まったクリスが、天に向けて飛びたっている姿が視界に入った。

 

「クリスちゃん!?」

 

「何のつもりだ!?」

 

「おい、まさか……やめろクリス!」

 

 クリスの突然の行動に驚く響と翼とは別にクリスの目的に気付いたフォーゼがクリスに向けて制止の声をあげるが既に彼女の姿は成層圏にまで飛びたっていた。

 

「だが!足掻いたところで所詮は玩具!カ・ディンギルの発射を止める事など―――」

 

 【―Gatrandis babel ziggurat edenal―】

 

 ――瞬間、(命の唄)が戦場に響き渡った。

 

「この唄……まさか!?」

 

「絶唱……っ!?」

 

 クリスが唄う絶唱が聞こえた響と翼は驚愕の表情で空を見上げる。

 

 成層圏を越えたクリスはミサイルから飛び離れ、月をバックに腰のリアスカートを開きそこから複数の小さな八面体――リフレクターを展開させ、更に両手の篭手からハンドガンを形成すると両腕を交差させハンドガンの銃口から光弾を発射した。

 

【―Emustolronzen fine baral zizzl―】

 

 発射された光弾は周囲に展開させたリフレクターに反射し、更に別のリフレクターに反射し、更には別のリフレクターに反射を繰り返すと、反射された光が輝き一対の蝶の羽の形を形成した。

 

【―Gatrandis babel ziggurat edenal ―】

 

 交差した両腕を前に突きだし、両手の二丁のハンドガンが変形し、銃身が巨大なロングライフルになるとその二丁のロングライフルを並列にして合わせると一丁のバスターライフルになり、銃身にエネルギーが急速に貯まり始めた。

 

【―Emustolronzen fine el zizzl ―】

 

 最後の唄を唄い終えるとカ・ディンギルから破壊の光が放たれるのとバスターライフルから赤い光が放たれるのは同時だった。

 

「一点収束……!押し止めているだと!?」

 

 フィーネの言う通り、クリスはカ・ディンギルから放たれた光に絶唱のエネルギーを一点収束して放ったおかげでカ・ディンギルの光を押し止めている事に成功している。

 だが、それは一時的なものでしかない。

 絶唱でブーストしているとはいえカ・ディンギルのエネルギーの元になった完全聖遺物であるデュランダルの元々のエネルギー量が上の為、バスターライフルにひびが入り、次第に赤い光が押され始める……。

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

 

 絶唱を唄い自身に向かってくる光に対し、クリスは眼を瞑り穏やかな表情を浮かべていた。

 

(ずっとアタシは……パパとママの事が、大好きだった。……だから、二人の夢を引き継ぐんだ……)

 

 カ・ディンギルの光がクリスに迫る中、クリスは口元に笑みを浮かべ涙を流していた……。

 

(パパとママの変わりに、歌で平和を掴んでみせる……アタシの歌は―――)

 

 瞬間、クリスの身体がカ・ディンギルの光に呑み込まれたのと彼女の中で両親と手を繋ぐ光景が思い浮かべたのは同時だった……。

 

(―――その為に……)

 

 

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 

「し損ねた……!僅かに逸らされたのかっ!?」

 

 完全には破壊されず、その一部だけを欠けさせただけの結果に驚愕の表情を出すフィーネ。

 

 そして、その代償に破壊の光を逸らした魔弓の少女は天から流星のように地上に墜ち、その光景を見ることしか出来なかった青年は仮面で隠された顔を悲痛の表情で魔弓の少女の名を呼び叫んだ。

 

 

「クリスゥゥゥゥゥッ!!」

 

 

 

 

 




今回の話で一番悩んだのはフィーネとの戦闘とカ・ディンギルを止めるシーンでした。
その為に半年以上も空けてしまいすみません。
次話はゆっくりと書いて投稿するつもりですので、またよろしくお願い致します。

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