「うーん‥‥‥」
朝起きたら知らない天井だった。転生もののテンプレと聞くこのフレーズ、しかし現実に起きたら大変なことである。だって間違いなく誘拐されているもの。だが、一夏にとっては、見たことがある場所である。
「保健室‥‥‥?」
保健室である、だが、一夏にはここまで連れてきてくれる人はいない。洗脳怖い。
「起きたか‥‥‥」
いきなり隣から声が聞こえる、一夏は知らない声だ。隣を見ると、銀髪、眼帯を着けた赤目の少女が椅子に座っていた。
「グラウンドに倒れていたから何事かと思ったぞ、保険医は特に問題ないと言っていたが。しかし、お前を担いでここまで連れてくる間、お前を親の仇みたいに見ているやつがいたが、何をしたんだ?」
「‥‥‥何も、してない‥‥‥はず」
「そうか、ならどうしようもない」
そう言い、少女は肩をすくめる。今、さらっと担いできたと言ったが、一夏は聞かなかったことにした。
「‥‥‥えーと」
「ラウラ。ラウラ・ボーデヴィッヒ」
「ラウラさんか、ありがとう‥‥‥」
どういたしましてとラウラは軽く返す。しかし、原作的におかしいのだ、本来、ラウラはシャルロットと同タイミングで来るはずなのである、だが、もう臨海学校すら終わったタイミングでようやく来た。察しがいい人は分かったかもしれない。さて、一夏は、死ぬ気で飛び降りたのだが、ラウラに別に悪感情は持たなかった。もしかしたら、誰かに助けてほしかったのかもしれない、それは一夏のみぞしる、だが。
「‥‥‥ここのオリ主は、もうここまで影響をもたらしたか‥‥‥(小声)」
「ラウラさん?」
「ラウラでいい、織斑一夏」
「‥‥‥分かった、ラウラ」
「あぁ、一夏、よろしく」
ラウラは、てっきり「どうせ俺なんか‥‥‥」みたいなやさぐれ方をしているのではと思っていたので、少し拍子抜けした。そもそも原作時点で世界最強(ブリュンヒルデ)の弟だったのだ、妬みひがみでいじめられていてもおかしくなかったし、よくもまぁやさぐれたりグレたりしなかったものだ。
「そういえば、ラウラは、どうしてここに?」
「依頼だ、ドイツが世界初男性操縦者のデータが欲しいとな」
ラウラがそう返すと、一夏は俯いてしまう。何故なら、ドイツのお目当てだろう白式は、神神の手にあるのだ。
(この分だと、白式、ヒロイン奪取、周りも一夏の敵にした、辺りか‥‥‥)
俯く一夏を横目に、ラウラは考えていく。察した人が多いだろうが、ラウラの中身は憑依系転生者である。駈るISは、黒式(こくしき)。神とやらからある任務を受けここにいる。神神も一応任務を受けてこの世界に来た。
「そうだ、一夏。1組はどこだ?私はそこに編入されるのだが」
それを聞いた一夏は、頭を抱え、憑依ラウラは、いつものパターンかと察した。
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「くくくくく‥‥‥‥神神神示ぃ‥‥‥君は、邪魔なのだぁ‥‥‥」
所変わってどこかの研究室。そこには、変な姿勢でキーボードを叩く白衣の変人がいた。
「転生しぃ‥‥‥優秀な頭脳を手に入れぇ‥‥‥そして、生まれた私の娘ぇ‥‥‥ハッピーバースデイだぁ!我が愛しき娘よぉ!」
何この人怖い。呟いていたと思ったら椅子から立ち上がり、叫び始める。彼の目の前にある液体で満たされたカプセルには、幼zy‥‥‥ゲフンゲフン、少女が入っていた。彼の机の上にある資料には、こう書かれていた。
『対転生者用幼女型兵器:オメガ』と‥‥‥
オメガ、この名前のキャラが無性に書きたかったのです。憑依ラウラの黒式、実は元ネタがあります。『シベリアの白い悪魔』、分かる人には分かるはず。神神と憑依ラウラの任務とは一体‥‥‥