歩兵道   作:yudaya89

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第07話『火の用心』

試合当日

 

「本当に持ち込む武器はこれでいいんですか?」

「はい」

「・・・登録完了しました」

 

そして賽は投げられた。

 

 

 

 試合が開始されたが、今回ばかりは流石に戦車と対峙しての試合開始は遠慮させてもらった。そもそも今回の作戦の目的はダージリンを倒すというものではない。そもそも俺の装備を確認して欲しい。

 

①大型拳銃1丁・・・これは外せない。流石に攻撃するものを持参していない時点で怪しまれる

②大型の工業用ハサミ1つ・・・①と同じく

③ウインチ・・・これは何時も使用しているウインチより一回り大き物を今回使用している。何故か?今までのものは機動性を重視し、更に軽量化の一環で素材自体を鉄からアルミなどの素材に変更し、一試合使用したらメンテナンスが必要になり、時と場合によっては破棄になる。一回の試合でウインチを使用する回数は10~30回程度、しかし今回の試合では50回を越える可能性がある。そうなれば、機動性よりも耐久性が求められる。そして

④水筒・・・秘密

 

 以上の4点を今回持ち込んでいる。非公式だが、いつも通りカメラも持ち込んでいる。後は機会を待つだけとなる。

 

 

 

 

 

 誰も俺を疑わない

 

 

 誰も俺が悪いと言わない

 

 

 誰かがダージリンが悪いと唱えるかもしれない

 

 

 誰かが責任はダージリンにあると唱えるかもしれない

 

 

 俺は全力で唱える

 

 

 

 

 

 

 

 「もっとやれ」

 

 

 

 

 と

 

 

 

 

 そうなれば、彼女の悲しむ顔が、彼女を取り巻く者達の悲しむ顔も拝める

 

 

 今日の試合の結果等どうでもいい

 

 

 

 

 悲しむ顔 怒る顔 泣く顔 

 

 

 

 

 

 

 その中でも悲しむ顔が最も輝いて見える

 

 大事な人が死んだとき

 

 大事なものが壊れたとき

 

 大事な人に裏切られたとき

 

 

 

 

 

 ダージリンのあの美しい顔が、さらに美しく輝くのをどれほど待ちわびたか

 

 さっさと出てくればいいものを、あんなカスどもを寄こす等・・・

 

 ダージリン

 

 君の顔が絶望に染まるとき

 

 俺が助けてあげよう

 

 俺が救い出してあげよう

 

 その絶望から救い出してあげよう

 

 そして導いてあげよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 絶望の果ての死へ

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁダージリン、俺を補足したな?さぁ砲撃を開始せよ。敵である俺を殺すために殺意の篭った砲弾を俺に発射せよ。

 

 どうした?オレンジペコ?何故砲弾が当たらない?

 

 そうか

 

 ダージリン、君はオレンジペコに人殺しをさせたくないのだね。あくまで君の手で俺を殺したいという事だね?

 

 でもダメだよ

 

 悠長にしていれば、俺の作戦が発動してしまう。そうなれば君は早急に俺を倒さなくてはならないが、君はオレンジペコに人殺しをさせたくない。今回は君ガ選んだ英国風町並みを真似した市街地だ。試合前にはガス等の火災を引き起こす可能性のあるものは全てストップしているだろう。しかし何にしても不測の事態と言うものは発生してしまう。

 

 オレンジペコが放った砲弾は俺の横を掠めて一つの建物に着弾した。恐らく持ち主は戦車道連盟が保障してくれるので嘆きはしていないだろう。いつもであれば、建物は崩落や破損程度で終わる・・・しかし今回は違った。崩落した建物から火の手が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺への砲撃が  

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