転生省特典犯罪制圧課活動記録   作:蒼かえる

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夏。

蝉が鳴き、日差しが照りつけ、暑くも親しまれる季節。蒼兎達は学校が例年行われる無人島サバイバルの説明を聞いていた。

 

「この学園島から少し離れたところにある島へ行き、3泊4日のサバイバル生活を体験するというものです。みなさんは七人で班を組んで助け合って生活してもらいます!」

 

「いやしかし、サバイバルとは……ヌルフフフ……!」

 

「(なんの笑みだよ……?)」

 

「これは普通の学校でいうところの林間合宿のようなものです、みなさんには自立と自分がどれほど公共のものを頼っているかを感じていただきます!」

 

 

 

 

 

もうすぐ夏休みになる時期。蒼兎達はサバイバル合宿の前に転生者ライダーを倒すのが理想だと考えていた。しかし最近は全く姿を見せずにいる。

 

「学校を襲ってたのに急に静まりかえったよな……。」

 

「なんで学校襲ったかも分からないしな……それに最近、転生者達がインベスを使役するようになってる。」

 

「あれのせいでいつも蒼兎が転生者殺しちゃって私達はインベスだよね!?いつも命を奪う覚悟してるのに……なんか無駄って感じちゃう……。」

 

「そんな簡単に命を奪わせないぞ、お前らはあくまで俺の手伝いだしな、それとも人を殺してみたいのか?」

 

「なによそれ……。」

 

そんな話をしているとビルドフォンからコールが鳴る。

 

「? 霊夢から?」

 

「どうした霊夢?」

 

「はぁ〜い?愛しの霊夢ちゃんですよ〜?」

 

「……誰だお前……?」

 

霊夢からのコールで全く違う男の声が聞こえてくる。

 

「おお、怖。そんな声出すなよ、ちゃんと霊夢ちゃんと咲夜ちゃんもいるぜ?」

 

「蒼兎……ごめん、コイツらに捕まった……。」

 

「………。」

 

「ごめんなさい……蒼兎くん……。」

 

「安心しろ、俺が助けに行ってやる。」

 

「かっこいい〜〜!!でも、俺達に負けた君が来るの?」

 

「複数人じゃなきゃイキれない奴なんぞに二度も負けん。」

 

「まぁいいや、第二森林公園で待ってるよ?」

 

「蒼兎……もしかして……。」

 

「……ああ、霊夢と咲夜が捕まった。」

 

「ッ!?直ぐに助けに行かないと!!」

 

「蒼兎!場所は!?」

 

「落ち着け、第二森林公園だ。」

 

「落ち着いてられるか!早く行くぞ!!」

 

 

 

 

 

第二森林公園。入口には黒い肌の丸刈りの男性がフェンスに寄りかかっていた。腰には赤いラインで描かれた手のドライバー。白い魔法使いが使っているドライバーであった。

 

「確実にここだな……。」

 

「おい!霊夢と咲夜を返せ!!」

 

「フフフ、来マシタネ?」

 

「お前ら、構えた方がいいぞ。」

 

『スクラッシュドライバー!』

 

「分かった。」

 

「霊夢さんと咲夜さんを誘拐するなんて……許さない!!」

 

『エボルドライバー!』

 

『霊夢と咲夜……主のためにも返してもらおうか」

 

結衣からエボルトへ体の主導権が変わる。

 

『ロボットゼリー!』

『クローズドラゴン!』

『コブラ!ライダーシステム!』

『ギアエンジン!』

『ギアリモコン!』

 

「「「変身(!・……!)」」」

「「潤動!」」

 

「デハ、私達モ。」

 

男がドライバーのレバーをズラすと手の向きが変わる。

 

『シャバドゥビタッチヘンシン!』

 

左手の中指に指輪をはめてカバーを下ろす。

 

「変身。」

 

『チェンジ!ナウ!』

 

魔法陣が上に現れ降りてくるとその姿は白い魔法使いへ変わる。

 

「スナイプ、コレヲ。」

 

そういって懐から取り出したダイヤルが付いたガシャット二つ分の大きさのアイテム。近くの木の上にいたらしいスナイプが降りてきてそのアイテム『ガシャットギアデュアルベータ』を受け取る。

 

ダイヤルを右に回すとスナイプの後ろにゲームのタイトル画面が現れる。

 

『バンバンシュミレーション!』

 

『I ready for Battleship!』

 

『デュアルガシャット!』

 

「50発目、変身。」

 

腰にまいていたゲーマドライバーにセットし、レバーを開ける。レベル2の姿になっていたスナイプの頭上に戦艦を模した『シュミレーションゲーマ』が現れる。

 

『デュアルアップ!』

 

シュミレーションゲーマは分離し、スナイプを強化する鎧として装着される。

 

『スクランブルだ!出撃発進!』

『バンバンシミュレーションズ!発進!』

 

軍帽が追加された仮面に腕や肩など合計10門もの砲塔を装着したレベル50の姿。『仮面ライダースナイプ シュミレーションゲーマーレベル50』

 

「やったぜ……これであのヘビを殺れる……!」

 

「ライダーバトルの開戦だぁ!!」

 

 

 

 

 

蒼兎と龍斗は白い魔法使いへ迫る。魔法を使わず暇を与えないよう二人揃ってラッシュを仕掛けるが白い魔法使いは槍と笛を模した武器『ハーメルケイン』で防御する。

 

ハーメルケインで二人の攻撃を捌こうとするが近接戦闘に慣れていないのか時々ダメージを負う。一旦後退し、指輪をはめかえるがドライバーに手をかける前に蒼兎が肉薄しブレイカーを突き出す。

 

火花を散らして倒れる白い魔法使い。追撃に龍斗がイコライザーのようなメーターがついた剣『ビートクローザー』を装備し振り下ろす。白い魔法使いはハーメルケインで受け止めるが蹴り飛ばされてしまい切り上げで地面を転がる。

 

しかしその連撃の隙ではめかえていた指輪の魔法を発動した。

 

『エクスプロージョン!ナウ!』

 

大きな魔法陣が二人と白い魔法使いの間に現れ、大爆発を引き起こす。魔法陣が現れた瞬間に飛び退いたため、気にならない程度のダメージで済んだ。

 

しかし距離ができてしまったことで白い魔法使いは更に魔法を行使する。

 

『チェイン!ナウ!』

 

二人の周囲に小さい魔方陣がいくつも現れ更にそこから鎖が飛び出し二人を拘束しようと迫る。蒼兎は迫り来る鎖をブレイカーで弾くか避けるが龍斗は拘束されてしまう。

 

『コネクト!ナウ!』

 

魔法陣から蹴り飛ばされたハーメルケインを取り出し龍斗へ迫る。蒼兎が龍斗へ近づき落ちていたビートクローザーを拾いブレイカーをビームモードにする。

 

ブレイカーで白い魔法使いを牽制しビートクローザーで龍斗の拘束を斬る。頑丈な鎖ですぐには斬れないがなんとか拘束から抜け出す。ビートクローザーを投げて龍斗へ返す蒼兎。

 

「次からは全部叩っ斬れ。」

 

「やれるんならそうするぜ……全く……。」

 

 

 

 

 

風華、雷華、結衣はスナイプへ近づこうとするが10門の砲撃、その衝撃波で全く近づけなかった。この中で一番早いエボルトですら、爆風で近づけなかった。

 

無差別に撃たれる砲撃によってスナイプ以外の体力がジワジワと削られていく。

 

「くぅ……不味いよ主……?」

 

『でも近づかなきゃ攻撃を与えられないよ……?』

 

「一点集中やってみる?」

 

「雷華、それは相手も一点集中してくるんじゃない?」

 

「おい蛇野郎!用があんのはお前だ!とっとと来いや!!」

 

「来て欲しいなら砲撃やめてよ!近づけないじゃん!?」

 

「わざわざ敵に近づけさせるヤツがあるか!?」

 

「……正論。」

 

「でも今みんなでこの状況を打破する方法が思いつかない……。」

 

『作戦とは言えないけど、思いつくものはあります……。』

 

結衣のダメ元の案でスナイプに攻撃仕掛けることにし、スナイプは敵同士が話し合っていたことにより警戒する。瞬間、雷華と結衣はジャンプしてスナイプの元へ近づこうとする。

 

しかし逃げ場の無い空中へ向かったことを嘲笑いながら全砲門を二人の方へ向ける。しかしその目の前、空中の二人へ意識が向いているその隙に風華は雷華からスチームブレードでライフルモードにしてギアリモコンをセットする。

 

『ファンキーショット!』

『ギアリモコン!』

 

凝縮されたエネルギー弾はスナイプの装甲が薄い腹に命中し大きく吹き飛ぶ。ダメージが大きくレベル2の姿へ戻っていた。風華はライフルモード状態のスチームガンを逆手に持ち、突き刺そうとする。

 

しかしあと数十センチというところで急に手が止まる。倒さなくてはいけない。殺さなくてはいけない。教育課でも転生者が特典を使って犯罪を犯せばどんな警察組織もまともに太刀打ちできない。

 

特典と魂の回収をするにはいまある肉体を殺すしかない。だが頭で分かっていても体が言うことが聞かなかった。このまま殺せばもう後戻りできない。その重圧によって風華は動けなかった。

 

その隙をついてスナイプは取り出したガシャコンマグナムを至近距離で射撃する。連射によって大きく体を吹き飛ばされた風華を雷華と結衣が受け止める。

 

「ハァ……ハァ……今日はこのくらいにしといてやるよ……じゃあな!」

 

スナイプは地面にマグナムを撃って目くらましして立ち去る。

 

 

 

 

 

「ハァ……ハァ……。」

 

「息上がってるな龍斗。」

 

「これで上がらない方が……おかしいだろ……。」

 

白い魔法使いはデュープの魔法で自身の分身を増やし、一人は近接戦闘、一人は魔法担当と別れて二人を圧倒していた。近接戦闘をしている方が偽物のためかその偽物も巻き込んだ攻撃もしてくるため、極力魔法での攻撃を避けたい二人にとってかなり厳しいものだった。

 

「チッ……突っ込むから偽物頼む。」

 

「え?お、おう!」

 

龍斗が偽物の白い魔法使いを抑え、その内に魔法を行使してくる本物へブレイカーのビームモードで牽制しながら迫る。十分な距離まで迫った蒼兎はブレイカーをアタックモードにして杭を振り下ろす。

 

しかしハーメルケインで抑えられあと一つ足りない。あと一つだけ決定打が足りない。

 

「蒼兎!」

 

龍斗がビートクローザーを投げてくる。上手くキャッチし心の中で感謝しながらレンチを倒してビートクローザーをハーメルケインにぶつける。

 

『スクラップフィニッシュ!』

 

二つの武器の威力でハーメルケインが弾かれ、ガラ空きの胴体にクローザーとブレイカーのラッシュを叩き込む。斬撃、削り、斬撃、削り。その一発一発はスクラップフィニッシュによって強化されていた。

 

全ての攻撃に火花を散らし、後退していく白い魔法使い。それを追撃し逃がさない蒼兎。クローザーとブレイカーを突き出してドライバーのレンチを下げた。

 

「これで締めだ!」

 

『スクラップフィニッシュ!』

 

クローザーとブレイカーの刀身と杭にエネルギーを溜めて斬撃として射出する。繰り出される無数のエネルギーの斬撃は白い魔法使いの変身を解除させ、生命活動を停止させるには十分だった。

 

既に瀕死の状態で白い魔法使いだった男は口から血を吐きながらも蒼兎に賞賛する。

 

「フフフ、ガフッ!流石ニ……強カッタデスネ……。」

 

「俺だけの力じゃないがな。」

 

「ソレデモ……チームワークトイウノハ……大キナ力デスヨ……。」

 

「せめて安らかに眠れ。」

 

ブレイカーのビームモードで眉間を撃ち抜き、白い魔法使いを絶命させた。変身を解除して近寄る龍斗。蒼兎も解除して近くにあった倉庫を調べる。

 

「蒼兎……!」

 

「龍斗、直ぐにあの倉庫を調べるぞ。」

 

「お、おう!」

 

「動かないでください!」

 

「ッ!?龍玄……!!」

 

龍斗がそう呼んだ先には咲夜の頭に銃を突き付けた龍玄が立っていた。ネクロムが霊夢を羽交い締めにされていた。

 

「そうです、本来は彼らが貴方達邪魔者を殺す予定でしたが……流石に人員が足りませんでしたか……?」

 

「まぁ人質を取る作戦自体はいいと思ったぜ?」

 

「離しなさい!」

 

「離してください!」

 

「うるさいですよ?」

 

「よーし、コイツらを殺すか。」

 

「チッ……。」

 

龍玄とネクロムが一番近くにいた蒼兎へ近づき、頭に銃を向ける。

 

「貴方は私達のハーレム計画において最も邪魔な存在だ、死んでください。」

 

「なら冥土の土産に教えろ、お前らの目的、ハーレム計画ってなんだ?」

 

「……いいでしょう、私達の計画、お教えしましょう!」

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