転生省特典犯罪制圧課活動記録   作:蒼かえる

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前回までのあらすじ
もうすぐ夏休みと林間合宿代わりの無人島サバイバル生活体験、そのイベントが近づいてきた頃、霊夢と咲夜が転生者ライダー達に誘拐されてしまう。

救出に行く蒼兎達は見事ライダーの一人、白い魔法使いを撃破し、スナイプを退散させるが霊夢と咲夜を人質に取った龍玄とネクロムが現れる。

手が出せない蒼兎は計画について質問すると龍玄が答え出す、その計画とは?


ファイル15 計画

「……いいでしょう、私達の計画、お教えしましょう!」

 

龍玄は語り出す。自分達がこの世界へ来た理由、そしてその計画について。

 

「私達はとある神によって集められた生前アニメオタクだっただけの者たちです。私自身言うのもどうかと思いますが全員並々ならぬ過去を持っています。」

 

「そんな我々にそのとある神『主神様』は仮面ライダーの力を与えてくださったのです、そして主神様は言いました。」

 

「『この世界を支配したい、だから力を貸してくれ。』とね。支配権が欲しいだけで実質支配するのは我々なんです。」

 

「支配すればなんでもできる……相手を意のままにすることもね?」

 

「貴方達の学校を襲ったのはこの世界の中で最も力が集まっているところだったからですよ。」

 

「(やっぱ霊夢と咲夜を誘拐してるし身元はバレてるか……。)」

 

「それに主神様は分かっていたんですよ、貴方達のような邪魔者が現れることを。」

 

「だから私達に力を与えて対抗手段を作った。」

 

「その力がすげーのなんの、これがあればどんな奴が相手でも世界を支配できる!」

 

「そして支配した暁には、我々のハーレムを、生前なしえなかった夢を作り上げるのですよ!」

 

「……そうか、よーく分かったよ。」

 

「お喋りは終わりです、さよなら。」

 

龍玄が引き金を引こうとした瞬間、横から旗が現れ払われる。羽交い締めしていたネクロムも霊夢の腕を掴んだ誰かがネクロムを蹴り飛ばす。

 

「情報も集められて時間稼ぎもできる、これほど有意義な時間は無いな?」

 

龍斗は自分が契約しているサーヴァント達をあらかじめ令呪を使って呼び出し、霊体化で蒼兎達が危機的状況に陥るまで待機していた。

 

「お館様!」

 

「良かった!間に合ったようですね!」

 

ジャンヌ、クーフーリン、アルトリア、千代女。サーヴァント達が駆けつける。

 

「な、なぜ……?」

 

「さーて、第二ラウンドと行こうか?」

 

「チッ、引きますよネクロム!」

 

龍玄が牽制として銃を撃ちながら遠のいていく。霊夢と咲夜を救出できた蒼兎は深追いせず全員でシェアハウスへ帰った。

 

 

 

 

 

「さて、こんなことが起きた以上、もう無視できないな?」

 

リビングで怪我がないか確認している最中、蒼兎がそう言って霊夢と咲夜の方を向く。

 

「お前らはどうするんだ?」

 

「ついにお前らに被害が及んできた、偶然じゃなくて俺らを狙って故意にお前らは誘拐された、危害が及んだ。」

 

「お前ら残された選択肢は二つ、このまま俺らと一緒に危険な目にあうか、記憶を消してここを去るか、だ。」

 

「考える時間も与えた、今日このことを経験した。その上でお前らに問う。」

 

「どうするんだ?」

 

真剣な面持ちで霊夢と咲夜を見据える蒼兎。周りからも有無を言わさぬといった様子で見る。先に喋り出したのは霊夢だった。

 

「私は……みんなと一緒にいたい……。前にも言ったけど私はいつの間にかアンタらのことを大切に思い始めてた……蒼兎がすごい怪我で帰ってきたときに気づいたの……。」

 

「今更ここまで来ておいて、記憶を消して平穏な生活に戻るなんて私は嫌!!」

 

「色んなヤツに襲われるかもしれないのは怖いけど……みんなと一緒にいられなくなる方がもっと怖い!だから残るわ、みんなと一緒に戦う。」

 

「私にできることなんて限られてるけど、それでも。」

 

それに続いて咲夜も口を開く。

 

「私は……仮面ライダーに関しては……今まで全く知りませんでした……。」

 

「それまでずっと私達を脅かす存在だと思っていました……でも、ここにいる皆さんは私達を守るためにいる!そんな人達がずっと勘違いされ続けるのは、あまりに酷です!」

 

「だから、せめて私だけでも、真実を知っている者でありたいです!」

 

「だから、私も、霊夢と一緒に戦います!」

 

「…………。」

 

「霊夢……咲夜ちゃん………。」

 

「……蒼兎。」

 

「なんだ?」

 

「この二人がここまで言って、まだ認めないつもり?」

 

「……分かったよ、俺の負けだ……。」

 

「これ以上は何も言わねぇよ、それが二人の選んだ道だ。」

 

「蒼兎、ありがとう。」

 

「ありがとうございます、蒼兎くん!」

 

「全く、蒼兎も素直じゃねぇなー?」

 

「やっぱ無しにしようかな。」

 

「あっ!?龍斗が余計なこと言うからー!!」

 

「え!?今の俺のせい!?」

 

『あはは!!龍斗いけないんだぁー。』

 

『ほら、龍玄。蒼兎に媚びないとダメだろ?』

 

「相棒さんも!?マジで!?」

 

 

 

 

 

改めて白神シェアハウスの住人として認められた霊夢と咲夜。二人は張り切って夕食の準備には取り掛かる。その間に蒼兎達は今後の転生者ライダーへの対策を講じていた。

 

「霊夢と咲夜は龍斗のサーヴァント達に任せるとして、アイツらをどう見つけるかが肝だな。」

 

「見つけるって……方法あるの?」

 

「てか、アイツら倒すのは蒼兎以外一人じゃ無理だろ?」

 

「いや、今回俺も思い知らされたことがあった……。」

 

「お兄ちゃんが?」

 

「あ、ライダー同士の多対一?」

 

「そうだ、お前らが居たからアイツらが学校襲ってもなんとかなっ……てはないが、被害は少なかった。」

 

「だが、俺一人だったら間違えなく被害は甚大だったはずだ。」

 

「どっちみち固まって行動するってこと?」

 

「今回サーヴァントっていう手の内も見せちまったしな……。」

 

「まぁご都合主義みたいな展開はありえない。急にお前らがパワーアップすることなんてないからな。あるものでどうにかするしかないな……。」

 

「でも、戦力としては十分でしょ?」

 

「正面から仕掛ければ、な。今回みたいに人質を取られるようじゃ、そっちに人員を割いて戦ってる方が負けるかもしれない。」

 

「居場所を突き止めるしかないね……。」

 

「あの、お館様……。」

 

「? どうした千代女?」

 

「拙者がその、転生者ライダーなる者共を見つけ出しましょう。」

 

「あ、くノ一だもんね!!そういうの得意そう!!」

 

「落ち着いて雷華。」

 

「具体的にはどうやって探す?」

 

「常人離れしていても奴らは人であります、食事や寝床があるに違いありません。」

 

「そこを見つけて叩くって訳か!」

 

「龍斗、マスターはお前だ。指示してやれ。」

 

「じゃ、アサシン、転生者ライダーを探してきてくれ!」

 

「御意、マスターとお館様の命とあらば。」

 

「あれ?なんでお兄ちゃんと龍斗さんを呼んだんでしょう?」

 

「さ、さぁ?」

 

「皆さん!夕食ですよー。」

 

「あ、千代女ちゃん行かせちゃったよ……。」

 

「………飯時には戻ってくるように言ってやれ……。」

 

 

 

 

 

「とりあえず、千代女ちゃんが偵察で、クーフーリンが霊夢でアルトリアとジャンヌが咲夜ちゃんね。」

 

「マスター、俺一人でいいのか?」

 

「霊夢と咲夜は基本一緒だから問題はないと思うぞ?」

 

「んで、俺らは基本固まって行動と……。」

 

「蒼兎もその怪我、どうにかできねぇのか?」

 

「んな事言ってもな、学校へこの重症で行くのもなぁ……。」

 

「多対一が苦手って言ったのお兄ちゃんでしょ?一緒に学校行かないと襲われた時不味いよ?」

 

『相棒、あの転生者の子に頼めばいいんじゃねぇか?』

 

「あの子?誰のことだ?」

 

 

 

 

 

蒼兎が訪れたのは少しボロボロなアパート。二階の一番奥の部屋の名札を確認してノックする。

 

「ひゃぁ!!はーい?どちら様で……」

 

出てきたのはかなりラフな格好の短い茶髪の少女、真藤だった。

 

「白神蒼兎だ、覚えt バン!………。」

 

蒼兎の顔を見た瞬間、すぐさまドアを閉められてしまう。

 

『やっぱ覚えてねぇんじゃねぇか?』

 

「(数ヶ月ぶりだからな……忘れられても文句言えねぇよ。)」

 

ドアが開くと、少々額に汗を滲ませ顔を赤くしたシャツを着た真藤が現れた。

 

「あ、蒼兎くん!?どうしてここに!?」

 

「知り合いからここを聞いたんだ、あと治安部隊でしてる仕事のことも。」

 

「あ、ああ、なるほどね。でもどうしたの、その怪我?」

 

「深くは聞かないでくれ……。」

 

真藤桜。彼女は転生者であり、その特典は『治癒』。その治癒も、相手の治癒力を活性化させるものではなく、『時間を巻き戻して正常な状態に戻す』治癒である。

 

相棒に言われ、真藤の特典を思い出した蒼兎は真藤に治療を頼みに来たのである。

 

「もちろん、金は払うぞ。」

 

「え!?いやいいよ!」

 

「いや、そういう訳にもいかない。金を払わなきゃ、今まで仕事で治療していた人達へ顔向けできないだろ?」

 

「あ、うん……そうだね!」

 

「じゃあ、一万円請求します!」

 

「もっとかかるかと思ってたよ。」

 

「適正価格だよ、能力の行使に苦労しないけど怪我は綺麗にすぐに治るから。」

 

真藤が蒼兎に手を向けると痛みが無くなり、ガーゼをしていたところをはがすと傷が無くなっていた。

 

「おお、凄いな……。」

 

「その怪我だったから最近学校来てなかったの?」

 

「まぁね。」

 

「(でも、その傷……普通はつかないような傷なんだけどな……。)」

 

「(まるで誰かと戦ったみたいな……。)」

 

「ありがとう、真藤さん。助かったよ。」

 

「あ、いいよ全然!気にしないで!」

 

「今度何か奢るよ、じゃあまた。」

 

「え!?あ、うん、じゃあね!」

 

 

 

 

 

「(さて、これでアイツらと固まって行動はできるようになったな。)」

 

『もう既にしてないけどな。』

 

「(流石についさっき戦ったのに……いや、フラグになるからやめよう……。)」

 

『ご都合主義とか言ってたヤツが言うかそれ?』

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