午前7時、島に来た時と同じ場所で蒼兎達は船を待っていた。
「えぇ皆さん、サバイバル合宿も終わり、皆さん怪我なく過ごせていたことに先生は安心しました!少し問題もありましたがそれも解決し次に皆さんと会うのは始業式の時になります。」
「その間も皆さん、病気は怪我なくお過ごしください!」
殺せんせーによる話を聞き流しているうちに船が到着する。生徒全員が乗るとすぐに出発した。蒼兎と龍斗は遠ざかる島を、ただ見ていた。その二人の様子を見ていた結衣は蒼兎の方を見て少し驚くと同時に喜んでいた。
蒼兎が安らかな顔で笑っているように見えたからだ。
「ぁぁぁ……久しぶりの我が家ぁぁ……。」
雷華がリビングのソファに寝転がる。かなり疲れた様子でだらけはじめる。
「ちょっと雷華、まず手を洗って、それから着替えて!」
「えぇ……だって疲れたんだもーん。」
「蒼兎、冷蔵庫の中がほぼ空ですよ。」
「ホントか?なら悪いが買い出しに行ってくれないか?」
「ああ、それとも
「いえ、マスターなら蒼兎のことであれば気にしないでしょう、行ってきますね。」
「ルーラー、私もついて行きましょう。」
四日ぶりのシェアハウスでの夕食。談笑を交えつつ、蒼兎は今後現れるであろう黒幕について話し出す。
「転生者ライダーを全員倒したと言っても、あれは言うなれば手先だ。本命はもっと苦労するぞ。」
「これ以上ないくらい苦労して全員倒したけどな……。」
「でも嬢ちゃん達もいるし、問題ねぇんじゃねぇか?」
「また相棒さん使えばいいんだよ!」
『そうしてやりてぇが俺は欠陥品でね、一度の変身につきインターバルがざっと1ヶ月いるんだ。全くなんで相棒は俺みたいな奴を選んだのかね……?』
「それについてはまた今度な、ともかく何度も連発して使えるもんじゃない。それに、本命についても分からないことが多い。」
「敵は神……なのですよね?」
「ああ、恐らくな。転生者にライダーの特典を授けられる時点でそれなりに強い神だろうし……。」
「神殺しの英雄でも召喚するか?」
「そんなことできるの?」
「できないことは無いが、恐らく魔力とかそこら辺の資源が足りない。」
『私と主のハザードレベルを上げていった方が賢明だと思う。』
『そうだな……スペック的なことで考えたらエボルはこの中で1番だな……。』
「結衣ちゃんにあんな無理はさせられないでしょ?」
「そうそう、教育課にいた頃のあの訓練……マジ地獄だった……。」
「うへぇ……やめてよ龍斗ぉ…私まで嫌になるじゃんかぁ……。」
「あら咲夜?あんた楽しそうね?」
「そういう霊夢こそ。」
「皆さん、一時的とはいえ敵の戦力を削げたことで余裕……ができているのでしょう。」
全てのことは解決していないがその夕食の間は穏やかな時間が流れていた。
全員が部屋に戻り、蒼兎はビルドフォンでまだ残っている転生者について調べていた。
「(この世界に来てから、何かしらの動きがあったのに……今は全くと言っていいほどなんの動きもないな……。)」
「(この違和感はなんだ……?)」
そして一件のメールが上司から届く。その内容は目を疑うものだった。しかし蒼兎は自身の不始末だと納得し、その内容を現在の穏やかな状態である龍斗達に伝えるか悩んだ。
「(……やめとくか……アイツらの士気に関わる。これは俺の不始末だ。)」
階段を下りる音が聞こえ蒼兎はリビングの出入口の方を向く。現れたのは結衣だった。悩んでいるような顔で蒼兎に話しかける。
「お兄ちゃん。」
「どうした結衣?」
「その……今度、始業式前に夏祭りが霊夢さんの神社であるの……だから……一緒に行かない?」
「………いいぞ。」
悩んでいるような様子から一変、明るくなった笑顔で「絶対だよ!」と階段を駆け上がる音が聞こえた。
「………たまにはいいか……こういうのも……。」
今回かなり短くてすみません!4話連続投稿なんです!許してください!