学園島第一高等学校 教員室。
時刻は7時半。教職員が全員集められ職員会議が開かれた。議題は当然学校襲撃に関してである。今回が初めてではない。体育祭にて一国の王女がいるにも関わらず仮面ライダーを名乗るテロリストへの襲撃を許してしまっていた。
校長と国王が友人関係であり、その縁で来日して頂いた。そして襲撃され、今回もまた襲撃を許してしまった。今回のことで落ちていた信頼はさらに地に落ちた。
殺せんせーが生徒の避難誘導の中、仮面ライダーと謎の歯車の女戦士が現れ、戦いが起きたとも報告されていた。職員の一人が発言する。
「ここ最近、この学園島内での事件が多過ぎます。仮面ライダーの件もそうですし謎の力を行使する存在も確認されています。」
「私が居れば今回のことも防げたかもしれないが……。」
黒い長髪の幼女がそう呟く。彼女は魔導犯罪者や魔獣の捕獲、殺傷を生業とする攻魔官『南宮 那月』。攻魔官であり教師である彼女は今回の襲撃の際、別の事件の犯人を捕獲するため不在だった。
「殺せんせーは大丈夫ですか?」
「戦いを挑まれた、とお聞きしましたが……?」
「私は問題ありません、生徒の方が心配です……。」
殺せんせーは他の教員から心配される。数ヶ月で殺せんせーの人柄が分かり、教員は超生物であることを気にしていない。殺せんせーが当時の状況について説明する。
「私の遭遇した仮面ライダーは私の実力を計りに来たと言っていました。」
他の教師も報告する。
「他数名の生徒も襲われていたようですね。」
「全員遭遇したライダーは、我々の体育祭に現れたライダーと姿が合致しています。」
「一体何が目的なんでしょう、仮面ライダー……?」
校長がもう一つの話題を切り出す。
「更にもうひとつ、今回襲撃したライダーとは別に敵対しているライダーが居るようですね?」
「体育祭の際にラ・フォリア王女を助けてくれた、あの黄金のライダーですね?」
「あと、ライダーかは分かりませんが私からライダーから遠ざけてくれた少女?も気になりますね。」
「少女?学校の生徒でしょうか?」
「それはなんとも、あの時は緊迫した状態で……しかし声は少女の様でした。」
「もし我々の学校の生徒であれば……なにか聞き出せるかもしれないのでは?」
「ともかく、今後はより警備を強化しなければ、世間からのバッシングもありますし、何より生徒の精神に負担をかけてはいけない……!」
「私も攻魔官として最善は尽くしましょう……。」
「烏間先生、政府から何かありませんでしたか?」
「今は政府も混乱しているようだ、見たことも聞いたことも無い技術だからな。」
「今日はもう遅いですし、会議もこれまでとしましょう。皆さんもお疲れのはずです。」
教員達は謎の勢力や世間に屈することなく、生徒を守る方針を固めた。しかし彼らはまだ、生徒の中に仮面ライダーがいることは知る由もない。