「マスターから……サーヴァントの反応が!?」
ジャンヌの声が聞こえた龍斗はその発言に驚く。
「え、俺がサーヴァント!?」
龍斗が困惑しつつも三人の男達は追跡者を振り切るために自分達の能力を行使する。詩音は攻撃が向かってこないようにジャンヌの近くに逃げる。
「ハハハ、そんなんで追ってこれるか!?」
ATMを担いだ男はその巨腕で鈍器のようにATMを龍斗へ振り下ろす。
「ウラァ!」
「!」
龍斗に直撃し、更にそのまま何度も打撃を加える。6、7発打撃を加えたが龍斗がガードした腕には全く傷がついておらず、それどころかダメージも見受けられなかった。
「あれ、なんともない?」
「なに!?」
「ッラァ!」
龍斗はガラ空きになっている胴体へ蹴りを入れる。ATMを担いでいた男は乗り込もうとしていたバンの方まで吹き飛ばされる。
「テメェ!」
ガスマスクを付けた細身の男は懐からスプレーを取り出し、龍斗の顔に吹き付けた。
「よっしゃあ!俺の毒を食らった!」
そんなセリフを言われた龍斗は驚いて身構える。しかし毒と言われたが効果をあまり感じなかった。いつまで経っても毒の影響を受けない様子にガスマスクの男は混乱する。
「なっ…なんで……毒を食らったはずだろ!?」
毒を食らったはずと言われ困惑しつつ龍斗はガスマスクの男の鳩尾を殴り無力化させる。腹を抑え足元から崩れる細身の男。龍斗はそれに対し
「分かんねぇだろ?俺もわかんない。」
「ふ、ふざけんな……」
マントを羽織った男は持っていたアサルトライフルを龍斗に撃ち始める。しかし仮面ライダーFATEの装甲で全て弾かれダメージになっていない。
ライフルを投げ捨てた男は一つの
「しょうがねぇ……得体の知れないがこいつを使うか!」
『WEATHER!』
「!?」
タクティカルグローブを外し、手のひらに描かれていた謎の模様にそのメモリの端子を突き立てる。メモリは手のひらの中に吸い込まれていき、男の姿を白いボディの怪人に変える。
「なんで『ガイアメモリ』をあの男が……。」
詩音が男の持っていたアイテムの名を呟く。
『ガイアメモリ』風都と呼ばれる街の裏で売られていた地球の記憶を内包するUSBメモリ型のアイテム。人体に生体コネクタと呼ばれるメモリの挿入口を模した黒い模様にガイアメモリを差し込むことで超人的は能力を得ることができるアイテム。
その様子を見た詩音はなぜあの男がそのガイアメモリを持っているのかと驚き困惑する。しかし男にあのアイテムを渡したであろう黒幕を思い浮かべて顔を顰める。
「一体なんですかね……私達の邪魔をしてる神ってのは……!」
白い怪人、『気象の記憶』を持つメモリによって『ウェザードーパント』なった男は自身の周囲に雲を発生させ落雷を起こし龍斗達を襲う。龍斗の姿に驚きエンジンブロスになっていなかった雷華はクー・フーリンに引っ張られて落雷から逃れる。
「わっ、ありがとう!」
「礼は後でいい、しかしなんなんだアイツは?」
龍斗も落雷で少しばかり後退するがウェザードーパントは攻撃をやめない。
「なんか武器は……!?」
電撃によって近づけないため素手以外の攻撃方法を探している龍斗。そこで詩音から声が掛かる。
「龍斗さん!武器ならありますよ!」
「え、あるの!?」
『FATEセイバー!』
驚きつつドライバーから何かが射出され地面に突き刺さる。そこには時計の針を模した銀の剣が現れた。トリガーのついたグリップを握り剣を引き抜く。よく見ると持ち手の上の柄の部分には小さな時計の針が取り付けられていた。
何の気なしにその針に触れると針が動くと同時に剣が反応する。
『アルトリア!』
「ええ!?」
自身のサーヴァントの名前を呼ばれ困惑し驚く龍斗。驚いた反動でトリガーを引いてしまう。
『アルトリア!デュアルタイムブレーク!』
剣に光とエネルギーが纏われ、使い方を大方理解した龍斗はドーパントに向けて剣を振る。光とエネルギーは太いビーム状になって射出され周囲に発生していた雲を無理やりに霧散させた。
大体の使い方理解した龍斗はFATEセイバーと名乗りあげた武器の針を動かす。
『ガヴェイン!』
刀身に炎が纏われる。剣を回してトリガーを引く。
『ガヴェイン!デュアルタイムブレーク!』
切り上げるように怪人に向けて剣を振り、刀身から放たれた炎の斬撃が怪人としての体を焼く。大きく仰け反り隙を見せたドーパントへ龍斗は肉薄する。また雲を発生させないように攻撃する隙を与えずに斬撃を繰り出し、何度か切り付け、突き出して距離を取らせる。
「龍斗さん、ドライバーのレバーを開閉させてフィニッシュです!」
「おう!」
ドライバーのレバーを開け、電子音が鳴り響く。
『ビヨンドザタイム!』
ドライバーのレバーを閉じて操作を完了させる。
『フェイト・エクスプロージョン!』
ドーパントに向かって走り出し、自身が纏うスーツと同じ白い炎を両足に纏う。目の前でジャンプし足踏みするように連続で蹴り込む。やがてドーパントを足場に再度飛び上がり空中で横回し蹴り。
蹴られた勢いで空中に浮かぶドーパントは地面に接触する前に爆散した。白い怪人の姿から元の人間の姿に戻ったマントを羽織った男が地面に落下する。
ドライバーのレバーからウォッチを取り外し変身を解除する龍斗、マントの男を拘束しようとした時、後ろから詩音が詰め寄り質問する。
「そのガイアメモリをどこの誰から受け取ったのです?」
「……フードを被った女が俺の手のひらにいきなりなんか打ち込んで持たせてきた、それ以上は何も知らん……。」
潔く質問に答えたマントの男。男の返答に望む答えは得られなかったがある程度の情報を得られた詩音は龍斗の方を向きマントの男を任せた。
「この人をお願いします。」
龍斗がマントの男に近づこうとすると後ろから声が掛かる。
「神木!」
自身の苗字を呼ばれた龍斗は振り返る。振り返った先にはこちらに寄ってくるキンジとアリアが居た。
「どうしました?」
詩音が龍斗に代わって要件を聞く。
「ああ、さっき神木が使っていたあのデバイスのようなもの、俺が記憶を失う直後に見えたものと似ているんだ」