日が昇る少し前。刀が動き、刀を抱えていた人間が動き始める。服装は制服のズボンとインナーのYシャツの格好。
「まったく、あまり寝れなかったな」
アキラは自分のテリトリーに誰かがいることに極端に反応するタイプで、気を有るした相手出なければ、睡眠中ですら近づくことさえできない。
「すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」
アキラがしっかり睡眠をとれていない原因が規則正しい寝息を空いているベットの隣のベットで取っている。
「まったく、君のせいで、僕は寝れていないんだぞ」
制服の上着を羽織る。
「さて、行きますか」
音を立てることなく、静かに部屋から出た。その両手には愛用の刀をもって。
外、まだ夜風の吹く時間帯。風は少し冷たく、肌をなでる時間。
「フッ! フッ!」
「おはようございます、父上」
「おはよう、アキラ。よく眠れたかい?」
アキラは父に稽古をつけてもらうためにこの時間に起きるようにしたら習慣づいたのだ。
「いえ、誰かが近くにいるという感覚にはなれませんね」
「そっか。そのうち慣れるよ」
「そうであるといいですけど」
「そうだ、手合わせしてもらっていいかな?」
「僕も誰かと手合わせをするのなんて久しぶりです。よろしくお願いします」
ライはアキラに木刀を渡した。
「これでいいかな?」
貰った木刀は一本。アキラは刀を二本扱う。
(はじめは一本からだったなぁ)
「はいっ! よろしくお願いします」
そこから互いの刃は混ざり合い、木同士を打ち付ける、小気味よい音だけが鳴り響く。
「はっ!」
「フッ!」
撃ち合ってから何時間がたっただろう。いつの間にか日は昇り始め、日差しが温かく回りを照らす。
「そろそろ終わりにしようか」
「ありがとうございました」
互いに木刀を逆手に持ち、一礼。
「二人とも、なかなかいい太刀筋だな」
「箒さん、おはよう。君は朝練?」
声の主は箒だった。
「途中から見させてもらったていたが、二人とも、剣道をやっていたのか?」
「「あはははは・・・・・・」」
二人とも、殺す気で組み合っているわけではないとはいえ、剣道ほど甘くない。殺すための刀だ。
「今度私と打ち合ってみてはくれないだろうか?」
「では僕が受けましょう。ライさんは安心しておいてください」
「わかった」
「箒さんも、それでいいかな?」
「二人がよければそれでいいぞ」
「それじゃあ、放課後、でいいかな? 僕は今からシャワー浴びてこなきゃいけないからさ」
「わかった、楽しみにしているぞ」
そう言って離れていった。
「アキラ、剣道なんてできるの?」
「はい。できないことはない、程度ですが」
「わかった。ケガ、させないようにね」
「はいっ!」
そこから二人は部屋に戻った。時計はまだ05:30。そこからシャワーを浴びて汗を流して、着替えてとしても05:55。まだまだ時間がある。
(暇だなぁ)
そこでふと気づく。シャルルはまだ寝ているのかと。隣を覗くと、まだ安らかな寝息を立てていた。
(まだまだ子供だね)
アキラは優しく、シャルルの頭をなでる。シャルルは少しうれしそうな顔をしながらまだ安らかな寝息を立てている。
(まったく、こう見るとホントに女の子なんだなって)
時間はまだまだある。
(暇だなぁ)
結局暇すぎて、シャルルが起きるまで近くに椅子を持ってきて、本を読んで時間をつぶすアキラだった。
アキラの身体能力は異常、はっきりわかんだね。え? なんでかって? ライと刀の打ち合いができる時点で異常だるぉ?
さ、そんなことは置いときまして、早起きなアキラの朝をちょっとだけ書いてみました。意外と、早起きなんですねぇ。