「アキラ、ひどいよ。なんで起こしてくれないのさ」
アキラが寝顔を見ながらひとり起きていたのをシャルルに知られてしまい、怒られている。なぜばれたかというと。
「ご、ごめんなさい」
「まさか、問い詰めたらぼろ出すなんて思ってなかったよ」
「反省してます」
「じゃあ、放課後、特訓に付き合ってよ」
「今日の放課後はちょっと・・・・・・」
「へぇ、女の子の恥ずかしいところ見といてそんなこと言うんだぁ」
笑顔というものは時に恐ろしいほどの威圧を放つ。
「うぐっ・・・・・・」
「じゃあ、今度埋め合わせしてよね。わかった?」
「わかりました」
アキラはいじめられた後に授業を受けることとなることを悲しみつつ、二人そろって部屋を開けた。
一夏と合流し、教室の前まで行くと、何やら不思議な会話が聞こえてきた。
「え~、うそぉ、本当に?」
「そ、それはほんとですの?」
「う、嘘じゃないでしょうね」
「ほんとだよぉ、今月の学年別トーナメントで一位を取った人が織斑くんと付き合えることになっているらしいの」
「それは、一夏さんも承知していますの?」
「それがね、どーも本人はよくわかってないみたい」
「どういうこと?」
「女の子の中だけの取り決めってことらしいのよ?」
「「おはよう」」
ここで教室に入って挨拶を入れてみる。一夏はこれが当たり前なのだろうが、アキラは探りを入れやすくするためのものだ。
「うっ!」
(あ、これは良からぬことを企てる人たちに典型的な奴だ)
「何の話をしてるの?」
さらにシャルルの追い打ち。その瞬間、悲鳴とともに輪は崩れ、各自場所を離れた。
「じゃ、じゃあ、あたしは自分のクラスに戻るから」
「わたくしも、自分の席に戻りませんとぉ」
たぶん、あの輪の中にいたと思われる、いやいたセシリアと鈴音も離れていった。
「?」
「なんなんだ?」
「「さぁ?」」
答えがハモるぐらい、不思議な言動だった。
そこからさらに少し。時が進みアリーナに二人がいた。
「あら?」
「うん?」
桃のISスーツと、青いISスーツがそろっている。
「あら、早いわね」
「てっきりわたくしが一番乗りだと思っていましたのに」
「あたしはこれから学年別トーナメント優勝にむけて、特訓するんだけど」
「わたくしも全く同じですわ」
「「むっ!」」
犬猿の仲、とはまさしくこのことを言うのだろう。むっ!を皮切りにに口喧嘩を始めた。
「この際どっちが上か、この場ではっきりさせとくってのも悪くないわね」
「よろしくってよぉ、どちらがより強く優雅であるか。この場で決着をつけて差し上げますわ」
「もちろん、あたしが上なのは分かり切っていることだけどぉ?」
「ふふっ! 弱い犬ほどよく吠えるというけれど、本当ですわね」
「どういう意味よ」
「自分が上だって、わざわざ大きく見せようとしているところとなんか、典型的ですもの」
「その言葉、そっくりそのまま返してあげるっ!」
アリーナではこうしてISの喧嘩が始まる、はずだった。その喧嘩を遮ったのは一発の銃弾だった。
「「っ!」」
互いに当たることはなかったが、完全に第三者からの砲撃に、打たれた方角を向く。そこには黒いISをの姿があった。
「ドイツ三世代機、シュヴァルツェア・レーゲンっ!?」
「ラウラ・ボーデヴィッヒ・・・」
砲撃の主はラウラからの物だった。
「どういうつもり? いきなりぶっ放すなんて、いい度胸してるじゃないっ!」
「中国の甲龍に、イギリスのブルー・ティアーズか・・・ふっ、データで見た時のほうがまだ強そうではあったな」
「何? やるの? わざわざドイツ軍隊からやってきてボコられたいなんて、大したマゾっぷりね。それともジャガイモ農場邪そういうのも流行ってるの?」
「あらあらリンさん? こちらの方はどうも共通言語をお持ちでないようですから、あまりいじめるのはかわいそうですわよ?」
「貴様たちのようなものが私と同じ、第三世代の専用機持ちとはな。数くらいしか能のない国と、古いだけが取り柄の国は、よほど人材不足と見える」
「この人、スクラップがお望みみたいよっ!」
「そのようですわね」
武装の最終安全装置が解除される。
「ふんっ! 二人がかりできたらどうだ。下らん種馬を取り合うような雌に、この私が負けるものか」
「今なんて言った!? あたしの耳にはどうぞ好きなだけ殴ってくださいって聞こえたけど!?」
「この場にいない人間の侮辱までするなんて、その軽口、二度と叩けぬようにして差し上げますわっ!」
「とっととこい」
「「上等っ!」」
戦いの火ぶたが切って落とされた。
はい、最近08:00時にしか投稿していない白銀マークです。
今回は夜ですからねぇ、嘘つきなんて言わないでくださいね。
さて、アニメ時系列的にはまだ七話です。一話につき2~3話分かけますから、まだまだ先はありますねぇ。