双璧の結晶と双璧が行くIS世界   作:白銀マーク

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ネクストクール(クール終わったらラベリングします)
まだ、心はあの場所に


 退院してからは大変だった。反省文と特別授業は待ってるし、長期休み来るから物件探ししないといけないし、家具も揃えないといけないし。本当に大変だった。

 

(また、学校が始まるなぁ)

 

 あのとき以来、皆が僕を遊びに誘ってくれたりして、今まで以上に構ってくれるようになった。だからかな、今まで退屈休みは仕事に打ち込むことで時間を潰していたのに、今年は仕事をしていないのに、退屈しなかった。色んな思い出ができた。

 

(僕も、誰かに頼ることを覚えていれば、君との楽しい思い出ができたのかなぁ)

 

 もう、二度と会えない戦友を思い、思い出に浸る。やっぱり、後悔してるんだろうな。でも、それでもやっぱりこの道で良かったと思ってる。

 

(二学期、どうなるのかなぁ)

 

 今後のことに胸を膨らませながら、久しぶりに睡眠を取った。

 

 

 

 

 

 

 二学期、学園生活に戻る。休みボケが抜けない人、楽しみでしょうがなかった人、多くの人が色々な話をしているなか、朝のSHRが始まる。

 

「皆さん、おはようございます。今日は二学期最初の日です。しっかりと学問に励んでください。・・・さて、本日は転校生の紹介です」

 

 二学期に入ってすぐに転校してくるような人もいるようだ。

 

(誰なんだろ?)

 

 興味はあるが別に凝視するほどではないと窓から外を眺める。

 

「失礼します」

 

(ん? 聞き覚えのある声だなぁ)

 

「えっ!? あの子かわいくない?」

 

 女子が騒ぎ始めた。まぁ、男は僕と父上と一夏しかいないのだけど。

 

「あ、いたいた」

 

 足音が近づいてくる。おかしい、転校生が僕のことを知ってるわけない。

 

「おはよー」

 

 いきなりアキラに転校生は抱きついた。アキラも驚きすぎて相手の顔を見る。

 

「なっ! どうして君がっ!?」

 

 クラスもざわめく。それもそのはずだ。アキラと面識があるようで、さらにあいさつ代わりに抱き着くような子なのだ。

 

「あのぉ、自己紹介、してもらってもいいでしょうか?」

 

「わかりましたぁ」

 

 黒板の前に戻り、癖のない、きれいな字で黒板に走り書きしていく。

 

「初めて、四十万ユキネです。兄がお世話になっています」

 

「えぇっ!」

 

 アキラ以外はもう驚きすぎて訳が分からずただ茫然と口を開けている。

 

「なんでここにいるのさ」

 

 周りのおかげで冷静になれたアキラは、問いただしにかかる。

 

「え~、楽しそうだなぁって思ったから、じゃだめ?」

 

「だぁめです、帰りなさい」

 

「え~い~じゃぁん、お願いっ!」

 

「迷惑かかるでしょ? 山田先生も、なんで止めてくれなかったんですか?」

 

「えっとですねぇ、それはまぁ、いろいろありまして」

 

「ね、せんせも許してくれてるからさ」

 

「はぁ。ライさん、ちょっと迷惑かけるかもしれません」

 

「僕はいいけど。アキラ、そんなお兄ちゃんみたいなこともするんだね」

 

「えっ! えっと、その、まぁ・・・」

 

 普段見せないアキラの一面。はっとクラスを見渡すと、微笑ましそうな面々が。

 

「え・・・みんな、どうしてそんな顔してるの・・・っ?」

 

「だってね、アキラ、普段そんな顔も声もしないんだもん」

 

 最近になって、アキラの表情が豊かになってきた気がする。本当に心を開いて来てるんだなって、そう実感する。うぬぼれかな?

 

「シャルまで・・・」

 

 全員笑う。それを見てアキラもシャルも、担任も。

 

(あぁ、こんな日々を待ってたんだ)

 

 昔は、こんな風にみんなと笑えなかった。家族のことを考えると、安穏と生活するのは許されないと思っていたから。

 

『なぁ、アキラ。お前は今、最高に楽しく過ごしてるか?』

 

(うん、レイ、楽しく過ごせてるよ。君のおかげだ。ありがとう)

 

「四十万、ちょっと来い」

 

「わかりました」

 

(あれ? 未提出の物何かあったっけ?)

 

 廊下に出ると軍服を着た方々が待っていた。

 

「君が四十万アキラ君だね?」

 

「そうですが」

 

 意識していなくても目が鋭くなる。アキラの情報は秘匿されているものが多い。

 

「まぁ、そう警戒するな。今回転校させた四十万ユキネの件だ」

 

「彼女に何か?」

 

「もともと犯罪者として終身刑・・・それが正しいのだが、操作技術と銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)との高いリンクを見て、正しい知識を学ぶのがよいと判断した。そこでだ。君と家族と言い張るので、君に監視を頼みたい」

 

「何が目的ですか? 僕には世界を滅ぼすだけの操作技術と機体があります。事と次第によっては・・・あなた方の敵とならざるを得なくなりますが?」

 

「目的は彼女から採れたデータを用いて第四世代ISの開発を行うことだ」

 

「なるほど・・・。データがあればいいんですね?」

 

「そうだ」

 

「すでにデータはあります。これがあれば開発がはかどることでしょう。ただし、条件があります」

 

「条件か、なんだ?」

 

「四十万ユキネへの銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)の件を引き合いに出し干渉することを一切禁じる、です」

 

「ほう、交渉をするきか?」

 

「これが交渉に見えますか?」

 

「・・・なるほど、その条件、飲もう」

 

「助かります」

 

「君、いい眼をしているな」

 

「ありがとうございます」

 

 軍の人が下がっていく。

 

「すまないな。私では対処できない」

 

「いいんです。この手のことは慣れています」

 

 昔も今も、これはずっと変わらない。交渉しずらい相手と交渉するのは。ずっと、両親を失う前から、ずっと。

 

「・・・そうか。ならいい。教室に戻れ」

 

「わかりました」

 

 教室では一時限目が。急いで席に戻り授業を受けた。

 

 

 

 

 

 

 昼休みまでしっかり講義を受け、疲れて伸びている一夏を起こす。

 

「生きてる?」

 

「生きてる生きてる」

 

「そんなになるほど難しい講義でもなかったよ?」

 

「俺には難しいんだってば」

 

(確か、レイも勉強、だめだったよなぁ)

 

「・・・アキラ」

 

「ん?」

 

「お前今、遠い目してたぞ」

 

「あぁ、ごめんね。一夏の反応見てさ、友人のこと思い出してた。彼も勉強、できないタイプだったなぁって」

 

「その・・・悪かったな」

 

「いや、気にしないで。さすがに割り切ってるから、もう・・・会うことはできないんだって」

 

 空気が微妙な流れになる。

 

「ごめん、変な空気にしちゃったね。食堂、行こ?」

 

 そう・・・もう彼に会うことはない。でも、できるなら・・・もっとずっと、僕の隣で、こうして、笑っててほしかったな。




 はい、まだまだ終われませんっ! 書いてて楽しいのでもうちょっと続けます(読み手が楽しいかはわからんっ!)

 今回から、じーずんつー?みたいな感じで、前回の「探し物はすぐそこに」で1クール終わった感じです。今回からね、日常っぽく恋愛面をゴリゴリ増やしていこうと思いますのでね。キュンキュン(できる変わらないが)したい方もこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
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