双璧の結晶と双璧が行くIS世界   作:白銀マーク

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探して見つかった者は・・・・・・

「くらえっ!」

 

 蜘蛛足からビームが発射される。

 

「くっ!」

 

 白式で躱す。確実に躱せた。

 

「ほう、やるじゃねえか」

 

 体勢を立て直し、相手を見据える。探索するは勝利への糸。その糸を見つけ、手繰り寄せ、勝利を手にするために。

 

 

「確かミツルギのマキガミ・・・「これはこれは、とんだ鼠だねぇ」 っ!?」

 

「誰だてめぇっ!」

 

 ミツルギのマキガミの後ろ、わずか一メートル。

 

「君のせいで作戦がめちゃくちゃじゃないか。まったく、これはこの場で死刑かな?」

 

 何もない。全然見えないのに、声だけ。異常なまでに聞き親しんだ声だけが響く。

 

「姿も見せないなんて偉そうだな、なんだ? 死にたいのか?」

 

「おやおや、低能なのかい? ちゃんと君の目の前にいるだろう? それとも光学迷彩すら見切れないのかな?」

 

 サーモグラフィーは確かにとらえていた。異様なまでに幼い姿の、銀髪の少年。瞳は紅く、鳥が浮かび上がっている。

 

「私はあまりできのいい方じゃないんだけど、それでもそのくらいのことも考えれないなんてねぇ・・・マスターからはいらないことをせずに接触だけを命令されてるんだけど、しかも僕がもらうはずだったアラクネまで持って行っちゃってたなんて・・・」

 

「はっ! 独り言の多いやつだな、さっさと黙りなっ!」

 

 アラクネはビーム砲を連射する。手ごたえあり。確実に命中した。

 

「早とちりだねぇ」

 

「なっ!?」

 

 確実に手ごたえがあったはずのアンノウンはアラクネと白式の間で見たことのないISを見せていた。白い、左腕だけ肥大化した、白蓮や紫星、泪罪に似たシルエットのIS。

 

「あ、そっか、白式の君は知ってるんだっけ? ・・・ふぅん、いいね、君、合格」

 

「は?」

 

「だから合格だよ。君、私と一緒に嚮団に来ない?」

 

「お前、何言ってっ!?」

 

「君なら彼を殺せるかもしれない。マスターからも、彼を殺すんなら私がだれをスカウトしてもいいって言われてるし」

 

「俺がそんなとこに行くわけないだろっ!」

 

「そっか・・・。まぁ、だったらいいや」

 

「それよりも、お前は誰だ?」

 

「え? 私かい? 私はアキラ。彼を殺すための、いわばクローンさ」

 

「く、ろーん・・・・・・」

 

「あ、知らなかったのかい? もう何人だったかなぁ、私の兄弟は既に20人以上は殺されてるかな。血の気が多いやつばっかり先走った結果なんだけども。クローンって言っても、彼はそれでも、いい気分はしなかっただろうねぇ。なんせ、自分を殺してるんだからさ」

 

「お前はそれでいいのか!?」

 

「私は構わないよ。マスターの命令だし、何なら彼を殺せばそれですぐ壊れちゃうんだから」

 

「そんなの・・・悲しくないのかよっ」

 

「悲しくなんかないよ。それが仕事でもあるし、生まれてきた意味でもあるしねぇ」

 

 明らかに悲しみや苦しみの感情が欠落している。これは・・・アキラじゃない。でも、アキラの声で、アキラの見た目で、アキラと同じようなISで。

 

「どうせだったら・・・俺の手で「だめだよ一夏」」

 

「それは君の役目じゃない。僕の役目だ」

 

 後ろから聞きなれた口調、そうだ、この感じ。

 

「アキラっ!」

 

「あ、ターゲットだ」

 

「V.V.め、まだ生きてたのか」

 

「まぁ、不死身だしぃ? 殺すんならコード取れば?」

 

「で、クローンごときが何用でこの学園に?」

 

「なに、君の首が欲しいのさ」

 

「あげないって言ったら?」

 

「この場面なら、力ずくでってのが定石なんだろうけど、まぁ、一人じゃ無理だし、ささっと逃げるかな」

 

「逃がしてくれると思う?」

 

「思うね。何なら私がここに入れた理由ってそこのお姉さんのおかげだし」

 

「君ってさ、僕に全然似てないね」

 

「えぇ、見た目は結構近いはずなんだけどなぁ」

 

「そういう傲慢なところ、僕と全く似てない」

 

「まぁ、いいんじゃない? お姉さん、そろそろ限界そうだし、お暇するよ、じゃあね、ターゲット」

 

 後ろ手を振りながら、ISを纏ったまま、その姿を消した。

 

「彼も失敗作、か」

 

「なぁ、アキラ」

 

「ん?」

 

「まだ俺たちに話してないこと、山ほどあるんじゃないか?」

 

「かもね。それよりさ」

 

 視線を元侵入者のアラクネに向ける。

 

「待たせてごめんね」

 

「うるせぇ」

 

「口の悪い子は嫌われちゃうよ?」

 

「よけえなお世話だっ!」

 

「まぁ、いいや。僕の仲間に手を出したんだ」

 

 アキラはアレクサンダ・スペリオルを展開する。

 

「このままさようならできると思わないでね」

 

 声からは想像も絶するほどの怒りの波動が生まれる。それは周りも巻き込むように激しく、静かに、空間を包む。

 

「逃がさないよ? ミツルギのマキガミ」

 

 アラクネは、完全に逃げるタイミングを失った。




 時間空けました、どーも、白銀マークです。
 見出しって大事じゃない?ってことで、なかなかタイトル決まらないうちにずるずる忘れて言っちゃって、現在はMHWI(モンスターハンターワールドアイスボーン)やっております、楽しいね、モンハン。
 さて、完結までかなりの時間を要しそうですが、続投していきます。忘れたころに投稿されてる、なんて事案が割と沢山生まれると思いますが、気長に待っていただけたなら幸いです。
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