「閣下。閣下はなぜシーマ艦隊を『星の屑』に加えたのですか!?」
自身の決定に意見を言う腹心の態度にデラーズは苦笑を浮かべる。
「お前の留守中にシーマを加えたのはすまなかった。しかしお前は反対したであろう」
「閣下もカラマ・ポイントでご存知のはずです!……
「閣下」と一度区切る。これから言う言葉を強調するように。
「シーマにも劣るあの狐は必ずや栄光あるジオンに仇なす存在になるでしょう。どうかこのガトーに『あの狐を討て』と御命じください!!」
「フフフッ……いつもながらお前の言葉は汚れなき清流のようだな」
真剣な表情で言う部下の進言に頼もしさを感じながら、デラーズはスッと席を立つ。
「ア・バオア・クーをよく覚えているな?」
「忘れようがありません閣下にこの命拾われました」
「そうではない。あの日お前はジオンを再び
「……閣下。心……洗われました」
諭すように目を細めるデラーズに、ガトーは自分の甘さを恥じて頭を下げた。
「あの者は私が導く お前は後顧の憂い無く大義を貫くのだ」
「ハッ!!」
模範となる敬礼をデラーズにするガトー。その時だった。
『デラーズ閣下!』
モニターに報告する部下が映る。
「何事だ?」
特に慌てる様子も見せず、デラーズはモニターの部下に尋ねる。
『茨の園に連邦の戦艦が接近中であります!』
「閣下!このガトーに迎撃のご命令を──」
『それには及ばないよ』
モニターに一人の女性が映し出される。それは先ほどまでデラーズ達の前にいた
『閣下。この
「うむ!シーマよ、貴公に命ずる。接近する連邦軍を駆逐せよ!」
『ハッ!』
そう言うと
『少佐。これからは楽させてあげるよ。せいぜい、ガンダムでもしっかり磨いておくんだねぇ』
そう言うとモニターから姿を消した。
(女狐め……!)
連邦軍艦隊の迎撃に参加できない自分に自信と侮蔑が
どんだけ偽シーマ嫌いなんだ、ガトー。まぁ、怒りという名の黒々としたモノは持ってますが。