リリー・マルレーン ブリッジ
デラーズに接近する連邦軍を迎撃する任務を志願し、受け入れられた後。クレアの傍に立つコッセルがニヤリと笑う。
「いいんですかい?お頭。こっちが志願しなければガトー辺りが勝手に迎撃に行ったでしょうに」
厳つい男に釣られるように童顔の女もニヤリと笑う。
「挨拶代わりさ。あの
シーマが愛用していた
「しかし、まさかあそこまであっさり
クレアが言うあの時とは、ガトーとガンダム試作2号機を載せたムサイ級ペールギュントが連邦軍の追撃を
リリー・マルレーンとペールギュントがすれ違いそうになった時に、部下の一人が新参者からの
「ま、終わったことは仕方がないか!」
高笑いするクレアにコッセルは苦笑する。
(やれやれ。クレアだと理解していても、こうもシーマ様と雰囲気が似るとはなぁ。しかもこういうシーマ様と錯覚しそうな時は声まで似やがるからついシーマ様に見えてしまう……)
シーマ様にはこの世界の舞台から降りていただき、私がシーマ様になります
クレアが心酔するシーマを蹴落とし、そのクレアがシーマに成り代わる。自身の部屋でこの台詞を聞かされた時の自分の心境を、コッセルは鮮明に覚えている。そして声は似ている時はあるが容姿がまるっきり違うクレアにシーマ様に成り代わることができるのかと。
しかし目の前にいるクレアは容姿こそ違えど、佇まいや扇子を扱う細かい仕草などシーマ・ガラハウそのものだった。
「さて、
そう言って立ち上がるクレアを見て、コッセルは部下に命令を下した。
「お頭の出撃だ!!お頭のゲルググを用意しろ!!」
ひとつお詫びしたいことがあります。筆先文十郎、ロボット物の格闘描写が苦手です。
その際、それを得意な親友&協力者の柊竜真氏にお願いしています。つまり
筆先文十郎がある程度書く→柊竜真氏が戦闘描写を書き加える→筆先文十郎が擦り合わせる
という作業が必要になります。
次は戦闘描写があるシーンなので続きは少しお休みをいただきます。
その間筆先文十郎が本作を考える過程で思い付いた埋めネタを投稿しようと考えてます。
本作を楽しみにされている読者の皆さま、誠に申し訳ありません。