リリー・マルレーン シーマの部屋
「……」
アルビオン及びガンダム試作1号機との戦いを終えたクレアは事後処理をコッセルに任せると、戦闘中に行われていたデラーズの演説を椅子の背もたれに体を預けて観ていた。
『地球連邦軍、並びにジオン公国の戦士に
画面には巨大なジオン公国の旗を背後に、手すりに手を置くデラーズ。その後ろには連邦軍に恐れられる『ソロモンの悪夢』、アナベル・ガトーが立っていた。デラーズは力強い声で続ける。
『
デラーズは力強く握った右手を下ろし、静かに目を閉じる。
『我々は日々思い続けた。スペースノイドの自治権確立を信じ、戦いの業火に焼かれていった者達の事を!! そして今また、
志半ばで失った者を思い、またどんな困難が待ち受けていようとも志のために立ち上がろうとする者を思いながら。閉じていた目を開き両手をグッと握りしめて、デラーズは言った。
『スペースノイドの心からの希求である自治権要求に対し、連邦はその強大な軍事力を行使して、ささやかなるその芽を摘み取ろうとしている意図を、証明するに足る事実を私は
バッと背後の旗が引っ張られ地面へと落ちる。そこにあったのはガトーによって強奪されたガンダム試作2号機だった。
デラーズは右手を力強く掲げる。
『このガンダムは核攻撃を目的として開発されたものである!! 南極条約違反のこの機体が密かに開発された事実をもってしても、呪わしき連邦の悪意を否定出来得る者がおろうか!?
躊躇いの吐息を漏らす者はいない。そのことを示すようにデラーズは握っていた右手を力強く払う。
『今、
胸に右手を置いたデラーズが画面の先にいる連邦軍に向かって指さす。
『
「ケッ、
クレアは侮蔑の気持ちを隠すことなく言い放った。一見正しいように見える演説も、クレアにとっては表面だけで
「スペースノイドの大半が望んでいたのは自治権の確立よりも戦争終結でしょう? 形はどうあれ宇宙に平和は訪れた。その平和をかき乱そうとしている奴が何を言うんだか……」
それに、とクレアは続ける。
「そもそも南極条約は『NBC兵器および大質量兵器の
オデッサ基地司令であるマ・クベが水爆ミサイルを使用し、ヨーロッパ方面軍師団長であるユーリ・ケラーネが追撃する連邦軍を振り払う為に核兵器を使用した疑いがあるとクレアは風の便りで聞いていた。
クレアにとってデラーズの演説は『自分達の悪しき行為は正義というお題目で覆い隠して自分達以外に罪を着せる』という矛盾と自己都合に満ちたものにしか聞こえなかった。
「あ~あ。これは失敗しちゃったかしらねぇ~」
シーマを追放しデラーズ・フリートに参入した自分の判断を他人事のように呟く。
でも、とクレアは先ほどの言葉を否定する。
「だからといって連邦に寝返っても連邦に
スッとクレアは立ち上がる。
「もう私は
重いため息をつくと、クレアは外へと出ていった。
まったく考えていないようで結構考えているクレア。
そしてこれを書くために3時間。完成するのはいつのことやら・・・。
資源搬入港のクレアの恰好も決まってないし・・・(いくら見た目が中学生くらいって言っても学校の制服だと怪しまれるだろうし・・・)