シーマ・ガラハウに成り代わった女   作:筆先文十郎

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・今回は本編とは外れたギャグ回です。読まなくても本編には問題ありません。
・本作で最も参考にしている夏元(なつもと)(まさ)()先生の『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』のネタバレを含みます。
・それでも大丈夫でしたら読んでいただけると幸いです。


もしクレアが機動戦士ガンダム0083 REBELLION16巻を読んだら(ギャグ回)

 リリー・マルレーン シーマの部屋

「……」

 椅子に腰かけたクレアは、『月刊ガンダムエース』で2013年8月号から2021年4月号に連載された夏元(なつもと)(まさ)()作の『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』、破損したガンダム試作3号機をバックに遠くを見るコウ・ウラキ(青年)の表紙の『機動戦士ガンダム0083 REBELLION16巻』を持ったまま固まっていた。

「……さ、さすがはシーマ様。……まさか、ここまで考えておられていたとは……」

 本を持ったままクレアは項垂(うなだ)れる。

「まさかソーラシステムの照射という絶体絶命の状況で危機を脱した上に後のことまで考えておられていたとは……」

 クレアは思わず「はぁ~」、と重いため息をつく。

「ここまで先の先まで読むなんて……MSの腕を除くと残るものはシーマ様に次ぐこの美貌しかないバカの私はまだしも──」

 そう言ってクレアは一度言葉を区切る。

「大昔。下級貴族の生まれでありながら他の追従を許さぬ才覚でフランス皇帝に上り詰めた軍神ナポレオン・ボナパルトが嫉妬するほど有能で、『鉄元帥』や『無敗のダヴー』の異名を持つルイ=ニコラ・ダヴーと遜色(そんしょく)ない頭脳を持つヒイラーですら思い付かない見事な策。私はシーマ様を完全に見誤っていた……あぁ~」

 クレアは力なく天井を見る。

「……私は何のためにシーマ様を裏切ったんだろう? シーマ様のやり方ではシーマ様は救われないと思い、反逆を(くわだ)てたのに……これじゃあシーマ様の足をただ引っ張っただけじゃない……」

 そう言ってクレアは再び大きく項垂れる。

「だからといってシーマ様を再びシーマ艦隊に迎え入れるわけにはいかないし……もう私がシーマ(・・・)ガラハウ(・・・・)に成り代わってしまった以上……もう取り返しのつかない所にまで来ちゃったわけだし……あぁ~、どうしてこうなっちゃったんだろうね……」

 クレアは再び力なく天井を見る。

「シーマ様を追い出した上にここまできた以上、もうなるようになると諦めて進むしかない……それがシーマ様の幸せを願い、私を信じてくれたコッセル大尉やヒイラー達に対して唯一できる償いにして義務なのだから」

 クレアは(おもむろ)に立ち上がる。

「私はもうサイコロを振ってしまった。出たサイコロの目を変えることは出来ない。……私は私の出来ることをして目的に向かってただ突き進む。……それしかないのよね!!」

 そう言ってクレアはいつの間にか手にしたサイコロを天井近くまで投げると手の甲でピタッと受け止めた。

 

 

 サイコロは1と1で止まっていた。




ドラント・ヒイラーの元ネタは作中でも書いた通りナポレオンの配下で最強とも言われる生涯無敗の元帥、ルイ=ニコラ・ダヴーです。(もしわかった人がいたらすごい)
しかし参考にした戦いは島津の釣りの伏せなど一つもないのですが(^-^;
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