|ich liebe dich《イヒリーベディッヒ 》(相馬 七緒編)   作:nonoi

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小説書くのは初めてです!
拙い文章ですが頑張って書いていきますので、楽しんで頂けると幸いです!

文字数の都合上、プロローグと本編に少し入っています。

※注意
原作のストーリーを改変しながらのストーリーな為、ネタバレ要素を多分に含みます。また、筆者の解釈等も含まれるため、解釈違いや改変が苦手な方はご注意下さい


Prologue〜chapter①-1

prologue

 

(ここは…どこだろう…?)

 

気が付くと、暗くて寒い、見知らぬ道路の真ん中で、微かに見覚えのある布に包まれて転がっていた。

ここがどこで自分が誰なのかも一向に思い出せないが、いつまでもこんな所に転がっているべきではないのは理解できる。

とはいえ。

 

(お腹が減って身体が動かない…)

 

多少這いずるくらいなら出来そうだが、布が絡まっていて上手く抜け出す事が出来ない。それに下手に布から出てしまえば、今度は寒さにやられてしまうだろう。

 

(いつまでこうしていればいいんだろう…)

 

このまま餓死するか、凍死するか。もしくは何者かに襲われるかも知れない。

動けないまま、半ば諦めの境地に入ったところで、こちらに歩いてくる人影を見つける。

敵か味方かは分からないがこれを逃すと次の機会はない気がする。なりふり構ってはいられない。

 

(助けて…)

 

精一杯声を出したつもりだったが、か細い弱った声だった。

 

(気づいて…)

 

残り少ない力を使い、もぞもぞと動いて存在を主張する。

 

(おねがい…きづいて…たす…け…て…)

 

最後の力を振り絞り、人影に向けて手を伸ばす。

 

「あら…?」

 

どうやらその人はこちらに気づいてくれたようだ。だが、意識が朦朧としていて視界も霞み、近づく人の表情もうまく読み取れない。

 

「あなた…大丈夫…?」

 

気遣う声に返す力ももう無い。伸ばした手も既に地に落ちている。

自分を見下ろすその人は、しばし何かを考え込んでいたようだが、唐突に自分を布で巻き、抱き上げ、走り出した。

 

「もう…後悔したくない!」

 

自分を優しく抱き、必死に走る様子を見るに、どうやら助けてくれるらしい。ああ、この人なら必ず助けてくれる。そう思える何かが確かに伝わってくる。

 

「大丈夫…!私が絶対に助けるから…!」

 

薄れゆく意識の中、最後に聞いた声は優しさに満ちていた。

 

 

chapter①-1

 

ハロウィンパーティを無事終えて、時は流れること1ヶ月とちょっと。期末試験も無事終えて、もうすぐ冬休みという時期である。

授業を終えて、いつも通りオカ研を目指す柊史だったが、その足取りは重かった。

 

「はぁ…また今日も恋愛相談かな…」

 

そう、ここ最近はクリスマスが近い事もあってか、恋愛相談ばかり来るのである。多い日には3人も。

まだ男性が来るなら柊史も気が楽だったが、来るのは軒並み女性だった。

それもそうだろう。オカ研メンバーは柊史を除くと、部長の寧々を筆頭に、めぐる、紬、後は自称OGの憧子という圧倒的女性率を誇るのである。

そうして連日、女性の恋愛相談が持ち込まれるオカ研部室に、柊史の居場所があるかといえば。

 

「そもそも恋愛経験の無い俺に男女のアレコレで話せる事なんて無いだろうし、需要はないだろうなぁ…」

 

という事で、最近のオカ研では柊史の肩身が大変狭いのである。

恋愛相談を始める前の「え、この人いつまでいるんだろう」みたいな視線を向けられる日々はなかなか辛いものだ。きつめの苦味を感じるくらいだから、依頼者達には割と本気で邪魔なのだろう。なのでここ数日は、恋愛相談者が来たら自主的に早退する様にしている。

とは言っても、今は部活開始と同時に相談者が来るので、部室に着くと同時に追い出されるので、最早部室に行く必要すら無いんじゃないかと思っている。

とはいえ一切顔を出さないのもなんだか悪い気がして、今日もこうして部室に来たわけなんだが。

コンコン、と部室のドアをノックすると中から寧々が現れた。

 

「あ、保科君。そろそろ来る頃だと思ってました。ですが、大変言いにくいのですが既に…」

 

苦笑しながら迎えてくれた寧々の背後には、既に今日の相談者であろう女性がいる。しかも寧々の様子を見るに、いつもの恋愛相談だとすぐ分かる。

 

「あーなるほど。なら悪いけど今日も綾地さん達に任せて退散するよ」

「すいません保科君…。もう少ししたら落ち着くとは思うんですが…」

「大丈夫だよ、気にしないで。いつも通り相馬さんの所にいるから、必要になったら呼んで」

「分かりました。ではこちらも終わったらそちらに顔を出しますね。七緒にもよろしく伝えておいて下さい」

「分かった。それじゃ恋愛相談、頑張って」

 

ここ数日繰り返される会話を終えて、申し訳無さそうにする寧々に見送られながら、柊史は部室を後にする。

 

「まぁ、下手に首突っ込むよりは良いんだろうけどさ…。なんだか除け者にされてる気分になるな…」

 

寧々達にそんなつもりはない事は十分分かっているが、少し寂しい気がするのも事実。

とはいえ、そんな事を気にしても何も始まらないので。

 

「今日は仮屋もバイト休みって言ってたし、相馬さんと話しながらゆっくりするか」

 

今日はどんな話をしようか。そんな事を考えながら、今日も今日とて相馬七緒の営む店に向かう柊史であった。




とりあえず触りの部分だけの投稿です

次回投稿予定は9月15日の夕方頃です。
文字数多くなったのでchapter1-②だけになります。
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