サーヴァント   作:兎露太

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教授のターン!!


魔法薬学

一年生全員の組み分けが終わりダンブルドア校長の挨拶が終わると、からっぽの皿が並べられていた机の上はご馳走でいっぱいになっていた。グリフィンドール寮でのテーブルでは、お互いの自己紹介や家族の話などで盛り上がった。そんな入学式の翌日から早速授業が始まった。

 

そして今日は金曜日。今日を乗り切れば明日から2日連休だと思うとやる気も増した。

薬学の授業はスリザリンと合同で、地下牢のような教室で行なわれた。ここは城の中にある教室より寒く、壁にずらりと並んだガラス瓶の中でアルコール漬けの動物がプカプカ浮いていなかったとしても、十分気味が悪かった。

 

授業開始のベルが鳴ると同時にスネイプが現れ、授業が開始された。

 

「あぁ、さよう、ハリー・ポッター。我らが新しい、スターだね」

 

スネイプはまず出席を取り、ハリーの名前まできてちょっと止まった。

 

「このクラスでは、杖を振り回すようなバカげたことはやらん。そこで、これでも魔法かと思う諸君が多いかもしれん。フツフツと沸く大釜、ユラユラと立ち昇る湯気、人の血管の中を這い巡る液体の繊細な力、心を惑わせ、感覚を狂わせる魔力‥。諸君がこの見事さを真に理解するとは期待しておらん。我輩が教えるのは、名声を瓶詰めにし、栄光を醸造し、死にさえふたをする方法である。ただし、我輩がこれまで教えてきたウスノロたちより諸君がまだましであればの話だが」

 

まさか本当に、これを生で聞くことがくるとは…確かこの後にハリーがいびられるんだよな。

そんな事を俺が考えていると、スネイプ先生が突然「ポッター!」と叫んだのが聞こえた。

 

「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

 

「分かりません」

 

もし俺も突然当てられたら答えることは難しいだろうな。物語として何度かこの場面を読んだが、転生して11年たって今はもう正確に答えられる気がしない。

 

「有名なだけではどうにもならんらしい。ポッター、もう一つ聞こう。ベゾアール石を見つけてこいと言われたら、どこを探すかね?」

 

「分かりません」

 

「クラスに来る前に教科書を開いて見ようとは思わなかったわけだな、ポッター、え?」

 

ハリーは冷たいスネイプ先生の目を真っ直ぐ見つめ続けている。そしてスネイプ先生は、ハリーに質問をした時から手を上げ続けているハーマイオニーを、まだ無視している。スリザリン席では、ドラコ達が身をよじって笑っていた。その笑い声を聞いて、俺が笑われているわけではないが何かイラつく。

 

「ポッター、モンクスフードとウルフスベーンとの違いはなんだね?」

 

この質問でとうとうハーマイオニーが立ち上がり、地下牢の天井に届かんばかりに手を伸ばしていた。

 

「分かりません。ハーマイオニーが分かっていると思いますから、彼女に質問してみたらどうでしょう?」

 

ハリーは落ち着いて言った。生徒が数人笑い声をあげた。

 

「座りなさい。では、代わりにエバレン。この質問の答えを述べてみてくれ」

 

スネイプ先生がそう言うと、ハーマイオニーはしぶしぶ椅子に座り視線を俺に移した。

これは標的がハリーから俺に代わったという事だろうか。それともエバレン家の者なら答えられて当然とでも、世間はそう言う認識なのだろうか。さっきまで笑っていたスリザリン生も、突然な事に笑うことをやめて部屋が静まり返っていた。

 

「答えられぬか、エバレン家ともあろう者が?」

 

俺が質問に答えず黙っていると、スネイプ先生が口角を上げて聞いてきた。ハリー達グリフィンドール生も、心配そうにこちらを見ている。このまま黙っていても仕方ない、間違っても良いから一か八か答えてみるか。

 

「えーと…アスフォデルとニガヨモギを合わせると眠り薬に…あまりに強力な薬なため、生ける屍の水薬と呼ばれています。ベゾアール石は山羊の胃から取り出す石で、たいていの薬に対する解毒剤になります。モンクスフードとウルフスベーンは確か同じ植物です。別名は…すみません、忘れてしまいました」

 

「…まあ、よかろう。別名はアコナイト。トリカブトのことだ。そして何故いまのを全部ノートに取らんのだ?」

 

いっせいに羽根ペンと羊皮紙を取り出す音がすると、スネイプ先生が不快そうに言った。

 

「ポッターの無礼な態度で、グリフィンドールは5点減点。そして…エバレンの回答に1点グリフィンドールに与える」

 

5点の減点にスリザリン生は馬鹿にするように笑っていたが、1点与えるという言葉に生徒たちはみな驚愕を受けた。俺自身もまさか、寮の得点をもらえるとは思わなかった。

 

その後は物語の通りに進んでいき、この後に起きる、ネビルの調合の間違いを正すかどうか迷っているうちに、ネビルは調合を失敗していた。その結果、またもハリーが理不尽な理由で1点減点され魔法薬学の授業は終わった。

 

 




スネイプ先生がオリ主を当てた理由は、エバレン家の者だからではなく別にあるのですが…その話はまた今度にします。

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