ダンジョンに傭兵上がりの先生がいるのは間違っているだろうか? 作:デキンハンザー
「本当にすいませんでした!!」
あの後ベルはヘスティアから
「それは…大変なことをしましたね…ベルさん……」
「ちょっ!シルさん!さも他人事のようにいっているんですか」
するとシルは涙目で
「やっぱり……駄目……ですか?…」
「うっ……スッゴくかわいいけどダメです……」
「テヘッ」
この子…かつての教え子、ヒルダに似ているな…と思っていると
「それでベルさん!そちらの方は?」
とシルに聞かれたので自分で答えようとしたがベルが
「あぁ…!この方は、ベレトさんといって今日の朝ぼくたちのファミリア、ヘスティア・ファミリアに入ってくれた方なんですよ!」
「そうなんですか……!はじめまして!この豊穣の女主人で働いています、シル・フローヴァです。」
ベレト・アイスナーですとシルに返しているとがたいがいいのちに聞いた種族ドワーフの女店主ミア・グラントがベルに渡された
「忘れな」
「で、でも」
「読んでしまったもんは仕方がないだろ…こんな代物置いていく奴が悪いんだ」
「しかしですね…」
とベルが言った瞬間ミアがベルを睨みつけそれに怖じけ付いたベルは
「ベ、ベレトさん早くギルドにいきましょう!」
と逃げるように店から出ていった。それを追いかけようと店から出ようと足を向けたとき、待ちなとミアに呼び止められ振り向くと
「…あんた、冒険者になるんだろ?」
その問いにベレトは頷いて返すと
「あの子にもいったけど冒険者はカッコつけても無駄な職業さ。最初のうちは生きることに必死になってればいい……あの子を一人にするんじゃないよ!」
もちろんとすぐに返すと豪快な笑みを浮かべ
「そうかい!今度はあの子を連れて営業中に来てくれ!」
はい、必ずと返してベレトはギルドに向かったベルを追いかけるため店を駆け足で出ていった。
ベルの案内でついにギルドに来たベレト、初めて来た建物に入り口で立ち止まって見ているとソティスに
『はよ入らんか!』
と怒られ既に中に入っていったベルを追いかけるとベルは受付にいた
「ベレトさん、ここがギルドの受付です。ここで冒険者登録ができますから…後は大丈夫ですか?」
大丈夫だと答えるとベルは笑顔を浮かべ
「そうですか!じゃあ僕は、もうダンジョンにいってきますね!僕、待たせている人がいますから!」
と走ってダンジョンにいってしまった。しばらく待っていると自分の番が来た
「おはようございます!今回はギルドにどんなご入り用でしょうか?」
とピンクの髪の女性に聞かれたので冒険者登録をしたいのですが、と言うと
「わかりました、では、こちらの紙に必要事項を書いてください…あっ代筆の方がよろしいですか?」
代筆で、と答えるとわかりましたと返事をし、自分に必要事項を聞いてくるので答えた。ピンクの髪の女性が紙を書き終え、もう一度紙を見通し
「…はい!大丈夫です!では、アイスナーさんこれからちょっとダンジョンについての講習を受けてもらいます。」
わかりましたと答えるとこちらに来てください、と案内されたのでついていってテーブルとイスが対面に二脚しかない部屋で講習を受けた。
「…はい、これで講習は終了です!…お疲れ様でした」
と言われたのでありがとうございましたと礼をしてからギルドから出た。ベレトが講習で多く質問したせいで講習が長引きいつの間にかもう昼になっていた。
『しかし…これからどうしようかのう?』
そう…冒険者登録が終わったら何をするか決めていなかった……しばらく考え、とりあえずバベルにいかないか?とソティスに提案すると
『そうじゃな…今朝のあのバベルからの視線も気になるし……いってみるかの!』
ソティスの賛同を得てベレトはバベルへ向かった
バベルについたベレトは、とりあえず視線を感じたのはバベルの上の方からだったので魔石の力を浮力に変え、上の階に移動できるエスカレーターなるものに乗り、二階、三階と調べ四階に来ていた。
『ここは……ずいぶんと綺麗な店が多いようじゃが…どうやら武器屋のようじゃのう……』
武器か……自分には今、左腰にある天帝の剣しかない…どこかでいい武器がないものか…と思っていると
「いらしゃいませ~何をお求めでしょうか~?」
と言う聞き覚えがある声で店のドアが開いたので振り向くと………赤を基調としたエプロンドレスで営業スマイルをしているヘスティアがいた
『……何をしとるんじゃ…』
「こっちのセリフだよ!!ソティス君!!君たちは冒険者登録しに行ったんだろ!!」
冒険者登録が終わりバベルを探索していたことを伝え、ヘスティアは何をしている?と聞くと
「見ての通りここの武器屋でバイトさ…零細ファミリアだからね…神も働かないと持たないんだ…」
ベレトは明日からダンジョンに入って金を稼ぐから待っていてと伝えると
「…うん!ベル君に続き君みたいな心優しい
後、実は剣をもう一本欲しいのだがいい店を知らないだろうか?とヘスティアに聞いてみると
「…剣か……よし!じゃあ着いてきてくれ!ヘファイストスに直接聞いてみよう!」
『ヘファイストスって……あれかの?ヘスティアがベルに
「そうさ!ぼくの
仕事を放り出して大丈夫か?とヘスティアに心配になって聞くと
「大丈夫さ!これから休憩時間だったからね!さぁ善は急げさ!行こう!」
と手を引っ張られヘ神ファイストスのいる所に向かった。しばらく手を引っ張られ続けて「ヘファイストス!入るよ!」とヘスティアが相手の返事を聞かず入った部屋には、右目に眼帯をした炎のような髪をした女性がいた。その女性はヘスティアを見るとはぁとため息を吐きながら
「ヘスティア…あなたね…返事を聞いてから部屋に入ってきてよ…」
「ハハハハッ…次からは気を付けるよ」
「全く……あら?そっちの
と聞いてきたので、ヘスティア・ファミリアのベレト・アイスナーです。と答えると
「あら?もう眷属が増えたの?」
「そうさ!ヘファイストス!ベレト君は表情をあまり出さないけどいい子なんだ!」
「へえ…そうなの…私はヘファイストス、鍛冶の神よ よろしくね」
よろしくお願いしますと返してお辞儀をした。ヘファイストスはそんなベレトの全身を見定めるように一通り見てその視線が一点に集中された。不思議に思ったベレトがどうかしましたか?とヘファイストスに聞くと
「…あぁ、ごめんなさい…ちょっとお願いがあるのだけど……」
お願い?と聞き返すと
「その腰にある剣……ちょっと見せてもらってもいい?」
わかりました。いいですよ。と天帝の剣を鞘から抜きヘファイストスに渡すとヘファイストスは、真剣な顔になり天帝の剣を細部まで見て途中驚愕の表情をし、その後青い顔になり息が荒くなり始めた
「ヘファイストス!どうしたんだい!」
ヘスティアの言葉を無視してベレトを怯えた表情で見て
「あ、あなたこの剣……どうやって…」
「ヘファイストス!この剣がどうかしたのかい!」
「この剣……!神の骨を素材として作られている……!」
「…!ベレト君!本当かい!」
天帝の剣の話するべきか悩んでいるとソティスが
『わしに任せておけ』
と言うのでわかったと伝えると自分から青いキラキラしたものが出てきてその光が強く光るとベレトの隣にはソティスがいた。
「!?あなたは!誰!」
『まぁ、待つのじゃ。ヘファイストスよ。一旦落ち着くのじゃ』
とヘファイストスにソティスは子どもに言いつけるように言うと次第にヘファイストスは、落ち着きを取り戻した
「……ふぅ…ごめんなさい…落ち着いてきたわ……でも…あの剣はいったいなんなの?……神の骨が素材なんて常識外れもいいところだわ…!」
『…ヘスティアよ…このものにわしらのことを話し、あの剣、天帝の剣のことを話すが……信用できるか?』
「大丈夫…!ヘファイストスは、信用に足る神さ!……それにぼくもその剣について聞きたいしね!」
『わかった……!ヘファイストスよ…!このことは他言無用で頼むが…もうひとつ条件がある…』
「条件?」
『こやつに、ベレトに剣を一本譲ってはくれぬか?こやつは、もう一本欲しがったし、この剣は、おそらくこの世界で唯一の能力を持っておる…それが知れたら面倒じゃ……じゃから譲ってくれぬか?…』
「わかったわ……後で私が作った剣を譲るわ」
『有り難うの!……では話すかの……』
それからソティスは自分たちが異世界からきたことをヘファイストスに伝え、天帝の剣について語った。
天帝の剣は、神祖ソティスの遺体を使い闇に蠢く者アガルタの魔術師に作られた剣で天帝の剣以外にあと11個の武器があること、
天帝の剣は、炎の紋章を持たない者が使用しようとするとその者を魔物に変え、手当たり次第に暴れ、止めるにはもう殺すしか手がないこと、
天帝の剣を使えたものは、1000年の間に二人しかおらず、一人は、解放王ネメシス、もう一人はベレトであること、
天帝の剣の能力は、刀身が蛇腹状になり伸びることをヘファイストスに伝えた。
『……以上がこの天帝の剣の話じゃ』
「……ありがとう……この話は、絶対に話さないわ…」
『有り難うの…ヘファイストスよ』
「ぼくからも礼を言うよ…ありがとう…ヘファイストス」
「礼なんていいわよ…ヘスティア…それにソティス…約束事を破ったら神の名が廃るわ」
そしてヘファイストスは、場を変えようとパンッと手を叩き
「さて!ベレト、こっちに来て!私が作った武器を見に行くわよ!」
とヘファイストスが歩いて行くのでヘスティアとソティスと一緒にヘファイストスについていった。
ヘファイストスについていき着いた部屋は、ずらっと壁に剣が何百本も立て掛けている部屋だった
「さあ!この中から一本好きな剣を持っていきなさい!」
しばらく剣を物色していると一本の純白の鞘に収まった剣に目が止まった。その剣を手に取り、鞘から引き抜くと炎のように波打った刃に鏡のように反射する純銀の刀身、柄は鞘と同じように白く、ナックルガードと鍔は、黄金の装飾が施されていた。ベレトはこの剣を見て激しく動揺してしまった。何故ならその剣は、ベレトが戦争にて討った将、アドラステア帝国皇帝エーデルガルトが使っていた剣に酷似していた。
ベレトはこの剣には名があるのでしょうか?とヘファイストスに聞くと
「その剣の名はセイロスよ」
と返されベレトは、しばらく銀色に輝く刀身を見つめて鞘に刀身を納め、これにしますとヘファイストスに言った。
「そう…その剣にしたのね…!その剣、セイロスは第一級冒険者装備に匹敵するわ…大事に使ってね…」
そう言われ、はいと返事をし右腰にセイロスを納め、心の中で今度は一緒に行こうと言いながらセイロスの柄頭を撫でた。
次回、リリ登場!!