新しい事には人間誰しもドキドキやワクワクなど少なからず胸を高鳴らせるだろう。人生の大半を過ごす学校生活においては特に。
だが─。
「こんなのでワクワクするかぁぁぁぁッ!!!!」
私、
こうして思うとやはり私はトラブル体質らしい。以前通っていた学校は不運な事にも先日の豪雨で半壊させられ、校舎自体もかなり古かったため悲しいことに改修不可。
在校生は同じ市内の高校へと編入させられることになった。
新品の制服に袖を通し、新鮮な気持ちで通学路を歩いていたところこれである。
え、何が起きてるかわからない?
確かに逃げることに精一杯で肝心なことを話忘れていた気がする。
何に逃げているか?それは─。
『コッチへ…おいデ?』
「行くわけないでしょうがぁぁぁっ!!!!」
あの世に行くことも出来ず、現世に留まり続けた魂が堕ちた姿と言われているものの総称妖。彼らは生きている人間の魂を喰らって力を上げる。当然喰われた人間は行方不明になるため私達はそれを神隠しと呼んでいる。
で。何故だか知らないけど私は頻繁にその妖達から命を狙われ、こうして追いかけっこを繰り広げているわけである。
「あ、やば…」
お分かり頂けただろうか。
ついでに言うならば私がいまさっき逃げ込んだのは住宅街の袋小路。
つまり行き止まり。後ろにはよだれを垂らした妖。絶体絶命の大ピンチ。
詰んだわコレ。
「ほんとにもう…ありえないんだけど…。
私なんか喰べても美味しくないよー?」
『コッチへ…おイデ?』
はい。妖相手にまともな日本語通じると思っていた私がバカでした。
ジリジリと寄ってくる妖はもう私を喰べることしか頭にないらしい。
「あーもう!誰でもいいから助けてよ!!」
「なら頭押さえろ。避雷針になりたくなかったらな」
「!?」
青白い光を纏った一筋の柱が落ちた途端、空気が割れた。
私が一体何をしたというのだろうか。
登校しようと思えば妖に追いかけ回され、助けれを求めれば雷を落とされる。
トラブル体質にも程がないだろうか。
「…大丈夫か?」
「ひっ!?」
自分の体質を呪っていると、雷を落とした張本人であろう青年が家の屋根から飛び降りて来た。
艶やかな黒髪に真紅の瞳。
意外なほど迄に整っている顔立ちに目を奪われるけど、それよりも鋭い目付きに飲み込もうとした悲鳴が漏れる。
「んなビビらなくたって取って食ったりしねぇよ…。」
「あっえと…」
困ったように頭を掻く男の子に申し訳なくおもいつつも、我に返った私はしどろもどろに言葉を探す。
恐らく彼は能力者だ。
能力者─。
普通の人間にはない卓越した身体能力を持ち、超常現象を操り、妖とも渡り合える特殊な人達。
「ええと…どちら様ですか?」
「散々探した答えがそれかよ。」
間髪入れずに入ったツッコミはこの際無視しよう。
助けてもらったとはいえ、目の前に雷を落とされたのだ。挙句の果てに至近距離で見つめられれば誰だってそうなる。
よって私に非は無い……はずだ。
「…俺は
「………柏木…まゆる」
「柏木…?」
私が名前を言えば夜神さんが眉を顰めた。
どこにでもある名前だと思っていたのだけれど何か引っかかったのだろうか。
「あの、どうかしました?」
「いや。なんでもねぇよ。
それより、その制服。お前転校生か?」
「え?」
制服のことを指摘され咄嗟に頷くと、夜神さんは一点盛大にため息をついた。
一体なんだと言うのだろうか。
疑問符が脳内を埋めつくし、解消するべく改めて彼を見つめ直してみると、あることに気がついた。
(もしかしなくても、同じ学校…?)
夜神さんが着ていたのはこれから私が通うことになる高校の男子制服と同じだったのだ。
「あの、夜神s((ガシッ」
「…飛ぶぞ」
「はい?」
いきなり腕を掴まれたかと思えば、まさかの「飛ぶ」宣言。
どうゆうことか理解するまでもなく、視界が切り替わった。
第1話いかがでしたでしょうか?
超初心者ド素人ですので、誤字脱字操作ミスなど至らない点があるかと思いますが、優しく見守ってくれると嬉しいです(^-^;