始まりの日
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『寂れた』。今、上から見下ろしているこの光景を、俺はそう思う。
日が沈み、黒に染め上げられた世界。
人通りが殆ど無い街道。
優しさの様な物を感じさせる、オレンジ色の淡い光を灯し、道を照らすガス灯。
路地裏に集まり、客が来るのを今か、今かと待ち望んでいる娼婦達。
暗い、暗い、暗い。
人々が皆、暗い顔をしている。
絶望がこの人々を、この街を、この国を包み、燻らせていた。
此処はドイツのベルリン。
戦争に勝利し続け手に入れた、富、名誉、その他諸共を一度の敗北で失った、我らが祖国である。
っても、酒場では兵隊共や酔っ払い共が馬鹿騒ぎしているぐらいの活気はある。
もう一度戦争で勝ち、失った物を再び手に入れようと、皆明日に夢見ているのだろうが、俺は知っている、、、、
そんな事は永遠に訪れない事を、、、、
そして、全てを破壊する獣が、今宵誕生する事を、、
建物屋根の上に立ち、物思いに耽っていると、鉄の匂いが風に乗って来る。
建物から飛び降りてから血の匂いの源へと匂いを辿って歩き出す。
原作では俺がシュライバーの野郎と殺し合うことがきっかけとなりこの恐怖劇の役者達が集うのだが、俺が此処にいて関わっていない事から俺の役割は誰かが代わってくれているらしい。
本来なら役者が台本通りに動かなければ物語は進まないし、始まりもしない。だが、
(ご都合主義思われそうな考えだが、メルクリウスが俺なんていなくても物語の進行に問題ないようにと代役を創ったかは知らねぇが、これで物語は少し変化を見せるはずだ、有り難くこの機会を利用させて貰うぜ。)
ふと、空を見上げると綺麗な満月が輝いて闇を照らしていた。
その満月に誓いを立てるように心の中で思う。
(今夜黄金の獣の野郎をブチ殺し、あのウゼェ水銀の蛇のシナリオに風穴あけてやる!俺はもう、何も失いたくねぇ!俺からこれ以上奪わせてたまるか!)
此処に水銀の蛇が用意した脇役の1人に歪みが生じた。
この存在が獣と蛇に未知を与えるのか、どう物語を変化させるのかは分からないが、確かに物語は変わった。
これは1人の寂しがりやな吸血鬼の叛逆(リベリオン)である。
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コツコツコツコツと黒い制服に身を包んだ長身金髪の青年が夜の闇を引き裂き歩み続ける。
彼が何処に向かっているのかは彼自身も分かっていない。
彼はただ呼ばれた、来賓なのであるのだから。
「此処にいたか道化師が。随分とまた、手の込んだ招待をしてくれたな?」
ふと青年が立ち止まり、誰も見当たらないこの場所で誰かに話し掛ける。
すると、何処からか声が響いて来て、
「やあ、ようこそお出でくださいました、ハイドリヒ中将猊下。席は既に用意しております。役者が何故か揃って居りませんが、そこは脚本家たる私の力の見せよう。代役を用意しました。少し物足りなく感じると思いますがこれはこれから始まるのはオーケストラで言う序曲。さぁ、共に観覧いたしましょう。」
「、、、、何?」
(そう、ではこれよりーー
「ええっ?」
犬っぽい金髪の軍人の少女が、
「ちょっと」
目の下に泣き黒子がある青髪の優しそうな女性が、
「これは、、、、」
赤い髪の冷徹な軍人である女性が、
「なんともまた」
黒いカソックを着た異端の神父が、
「おかしな事になってるじゃなぁい」
赤い露出度の高いドレスを着た妖艶な魔女が、
これらの役者が此処に揃い、やっと始める事ができる。
今宵の恐怖劇(グランギニョル)を始めよう。)
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「中尉、、、、これはどういうことです?」
金髪の軍人の少女、ベアトリスが来たその場で、狙いすましたかのように発生した災禍を前に目を背けそうになる。
まるで悪い夢でも見ているようだと、、、、、
自分達は犯罪者を追って来たが、この場で起こっている凶事は、追って来た案件を遥かに上回る。
そこには、白い長髪で白い服を着ている。その容姿はまるで妖精のように儚げで美しい、、、、、、、、、血らしき赤い液体をその身に付着させていなければ。
十数人の黒い制服を着た軍人達の死骸が、バラバラに分断され、血をそこら中に撒き散らし、キツイ鉄の匂いを漂わせて、少女はその中心でクルクルと回って、楽しげに踊っている。
これらの事から少女が殺した証拠としては十分であるが、少女は血に濡れた鉈を持っている事から確定だろう。
しかし、これだけならまだただの連続殺人犯で済ませるが、今回は違う。
死骸の周りの地面はあちこち抉れており、車が引っ繰り返り炎上している。
(まさか、人と人の戦いで、車が壊われ、地面が抉れるなどあり得ないし、、、、、、)
そんなベアトリスの、困惑を彼女の上司たる赤髪の軍人、エレオノーレは変わらぬ鉄面皮のまま一蹴した。
「さてな。だが見ろキルヒアイゼン。貴様はあれが誰か分かるか?」
「え、誰って、、、、、」
上司が顎で示した先には、漆黒の第一種軍装に身を包んだ長身の男と、もう一人、、、、
遠目でも整った容姿であると分かるが、感じる印象は全然違うが、どこか奇妙ぐらい似通っていた。
何故か見ているだけで背筋に悪寒が駆け上がって来る。
(あれは一体?)
「ラインハルト・トリスタン・オイゲン・ハイドリヒ中将。ーー彼がゲシュタポの長官閣下殿よ。」
隣にいた泣き黒子がある青髪の女性、リザが疑問に答えた。
「ちょっ!本当ですか!?」
「煩いぞキルヒアイゼン。ああ、そして隣にいるのは、、、、」
あの影絵のような細い男は、、、なんだ?確かにいるのに、何故が容姿を認識できない。
「誰です?」
「いや、それはいい。ともかく、中将閣下がおられる以上、やる事は一つだ、、、、狂った賊から、閣下の御身を守らねばならん。見る限り、此処にいる軍卒は貴様と私のみ。これならゲシュタポの任務に介入したのにも大義が立つ。」
そうですねと、自分の上司たるエレオノーレに敬意を抱き、ベアトリスは頷いた。
「ですね。あの少女は誰だか知りませんが危な過ぎます。」
「ふん、生意気にも鼻は利くか。ならば教えてやる。ああいった手合いには、銃よりもこいつだ。」
とエレオノーレは腰に下げた軍刀の柄を軽く叩く。
珍しく笑ったエレオノーレは、部下の覚悟を褒め称える様に腰から剣を引き抜きーー
「叩き斬り、突き刺し、痛みと恐怖を植え付ける。銃とはな、キルヒアイゼン、向けられても存外怖くないものなのだよ。」
とエレオノーレは男気溢れる言葉をベアトリスに向けて言い放ち、
「はいっ!」
とベアトリスは元気一杯で返事を返す。
「二人掛かりは騎士道に反するが、今は中将閣下の御身が第一優先だ。行くぞ、キルヒアイゼン。」
「はい!リザさんは隠れてて下さい!」
(貴女が共にいてくれるなら、貴女と共に戦えるなら、何も怖くない。迷わない。)
軍務に就いた時から、祖国のため民のため、血と栄光と勝利に剣を捧げると決めている。
「おおおぉぉぉッ!」
とベアトリスは自分を鼓舞する様に雄叫びをあげて、
「、、、、」
対するエレオノーレは静かに、冷静に敵に向かって行く。
これから、2対1の戦いが始まると、そこにいる誰もが思ったが、此処である役者が遅れて乱入する。
「ちと、邪魔するぜ。」
ブルン!と風邪を引き裂き横から迫って来る拳が、ベアトリスに近づいて来る。
「えっ、キャアッ!!!」
とっさに気づき、剣を盾にして防ぐ事に成功したが、ガン!と人間の皮膚と剣がぶつかり合ったとは思えない甲高い音を響かせて、ベアトリスは吹き飛ばされる。
「キルヒアイゼン!?」
「中尉!私は大丈夫です!中尉はそちらを!私がコイツの相手をします!」
初めて、エレオノーレが焦った様な声を聞いた事で大切にされてることが分かり、嬉しいベアトリスは一回転地面に転がってから体勢を立て直してから、乱入者に剣を向け警戒しつつエレオノーレに叫ぶ。
「キルヒアイゼン、、、、、、、、わかった。私がコイツを取り押さえるまで耐えろ。死ぬなよ。」
と言い放ち、少女に向かって行く。
金属同士がぶつかり合い、地面が抉れる音が聞こえる事から中尉が戦闘に入ったと確認し、目の前の敵に全神経を集中する。
「話は済んだか?お嬢さん。」
「突然襲いかかって来ておきながら律儀に待つとは、チンピラの癖に変な人ですね。」
乱入して来た男は構えもせず、ただその場に立ち、やっと話は終わったかと言わんばかりにこちらを見つめて来た。
「ちと、用があって割り込ませてもらったけどよ、本来俺は他人の話を遮るなんて無粋なことはしたくはねぇんだよ。」
(見た目は只のチンピラなのに以外と紳士的?良い人?)
「さて、話もここら辺でやめて、、、、、、俺達も始めるとするカァーー!!!」
「ッ!!!」
先程までのあれ?良い人?的な雰囲気が急に無くなり、背筋がゾッとする様な強い殺気が冷たく全身を刺す。
「俺の名は、ヴィルヘルム・エーレンブルグだ。名乗りなぁ、嬢ちゃん!」
乱入者が名乗りを上げ拳を構える。
(というか、チンピラの割には立派な名前ですね。というか何故名乗りを?)
私が名乗り返さず、考え事をしていると、痺れを切らしたヴィルヘルムが私に説いて来る。
「、、、、おい。早く名乗れよ嬢ちゃん。殺した相手の名前ぐらいは覚えておきたい俺の意地と、殺された相手が俺に殺されたことを地獄で自慢できるようにって聞いてんだぁ。嬢ちゃんも誇りがあるなら名乗りな?」
「、、、、成る程。分かりました。なら、有り難く聴きなさい!私の名前はベアトリス・キルヒアイゼン!覚えておきなさいヴィルヘルム・エーレンブルグ!」
「良い名乗りだぁ!いくぜぇ!キルヒアイゼン!」
「来なさい!」
実直にただ真っ直ぐ走り出し向かって来るヴィルヘルム。
その走り方は両手を広げながら背を低くして抱きつく様な感じで走っている。
広げられた両手の指は獣の爪の様に曲げられている。
先程剣とぶつかった際の音から、ヴィルヘルムの肌の硬さは剣と同等かそれ以上である事が分かったているため、その指は本物の獣以上の鋭さだろう。
「オリャッ!」
ブルン!とヴィルヘルムの手が横薙ぎで振るわれる。
本来、武器は横に振るわれた方が命中しやすい。
縦から振るわれると左右に良ければ容易に躱すこともできるし、横に剣構えれば防ぐと同時に斬るという行為がしやすい、ただ横に振るより縦に振るった方が力が乗り、威力も速度も出やすい。
そして、横から振るわれると飛び上がり躱すか、屈んで避けるしかない。
一つ目の飛び上がる行為は溜めが他の行為より長く必要な上、相手の身長によっては行うことが出来ない。今回の相手、ヴィルヘルムは私より遥かに長身だ、だからこの行為は出来ない。
二つ目の屈むはこの身長差故に容易にできる、だが、屈んで仕舞えば体勢が崩れ、次の行動に移す事が出来ない。縦振りよりも威力も早さも遅いがヴィルヘルムには関係ない。少し威力が落ちようと、その一撃は剣を折ることができるだろう。つまり、詰んでしまう。
だから、此処で取る行動は第三の選択肢を取る事にする。
「クッ!」
剣を縦に構えて、剣と手がぶつかる直前に少し背後に跳ぶ。
ガン!と音が響くと強い衝撃が私を襲うが、その勢いを使ってヴィルヘルムと距離を取ることに成功する。
ヴィルヘルムの攻撃は型の基礎も存在しない、本能のまま振るわれる大振りだ。
先程、私が背後に下がった時、幾らか力が逃げ、ヴィルヘルムは殆ど空振りしたのと同じ、つまり、力が明後日の方向に向かい体勢が崩れた。
「ハァッ!」
着地するのと同時に前に踏み込みヴィルヘルムの懐に入る。
普通に斬っても腕同様に弾かれてしまうのと、面で攻撃すれば確かに致命傷になり易いが、貫通力があるのは面積の少ない針だ。
つまり、私が取る行動は、突き主体で狙うのは眼球!
神速の早さで繰り出した突きは真っ直ぐヴィルヘルムの眼球に向かう。
体勢の崩れた今なら正に必殺の一撃だったが、
「クハッ。オリャァァ!」
決まったと確信した私を笑うヴィルヘルムは、外した一撃の勢いを利用して回転しながら軽く跳躍し、私の突きを躱すかだけでなく蹴りを繰り出して来た。
一瞬で状況を逆転された私は驚く暇もなく、突きの射線を無理やり横にずらして、蹴りを刃を滑らせる様にして受け流し耐える。
ガガガガガガ!と剣と脚が擦れ火花が飛び散る。
思わず、剣を飛ばされそうになるが、此処は根性で耐える。
そこからは私の防戦一方になった。
腕による横薙ぎ、蹴り、ヴィルヘルムの攻撃は全て必殺だ。
まともに受けてしまうと剣ごと叩き折られてしまう。
全てを受け流し、隙を見つけては突きを繰り出し反撃するが余裕を持って躱されてしまい、私の精神力と体力だけがどんどん削られていく。
「クッ!何故、私達を襲ったんですか!?」
腕による横薙ぎを受け流しながらヴィルヘルムに問う私。
「あん?別にテメェ等に恨みがある訳でもねぇし、別にお前等が目的って訳じゃねぇよぉ!」
私の突きを躱し、会話に乗って来るヴィルヘルム。ただ、戦いが止まった訳ではなく、攻撃を続けながら話し始める。
「クッ!この!なら、なんで貴方は、もしかしてあっちの少女を助けに来たんですか!」
どうにか攻撃を受け止めるのに成功して、ヴィルヘルムを押し上げる。
「、、、、何言ってんだお前?」
ヴィルヘルムは距離を取り、問いに問いで答えて来る。どうやら一度戦いが中断される。
「はぁ、はぁ、はぁ、何って、白髪に白い肌。貴方達、そっくりじゃないですか?」
息を今のうちに整えながら答える。
「、、、、ちげぇよ。お前の予想は的外れだキルヒアイゼン。俺と奴に血縁関係はねぇし、俺の親族は、唯一の家族は死んだ。」
声のトーンが少し下がった声で答えたヴィルヘルムに少し申し訳なくなる。
「!?すみません!知らぬとはいえ無粋でした!」
「別に気にすんな。気にしてねぇよ。というか、俺がアイツと血が同じだとかもう二度と言うな。反吐がでる。」
何故か、ヴィルヘルムはあの少女を毛嫌いしている様だ。
「さてと、それで俺の目的だっけかぁ?俺の目的はお前等じゃない奴を殺すことだ。」
「なら、なんで私達と戦っているんですか?関係ないじゃないですか?」
「いや、テメェ等はアイツを呼ぶ為の餌だったんだよ。だけど、あの女擬きに二人かがりで挑まれたらアイツが来る前にテメェ等が勝っちまう可能性があったからなぁ。暇潰しを兼ねて、戦闘を引き延ばしに来たんだよ。さて、知りたい事は知ったなぁ?なら、続きを始めようと、」
『信じられない。ふざけてる。認めないわなんであんなモノがこの世にいるのよおォォッ!』
女の叫び声が響き、戦闘が遮られる。
そして、
「ーーッガァッ」
中尉の呻き声が響き、ズカン!と吹き飛ばされるのが目に入る。
やった人物は、
「中尉!何故、中将猊下が中尉を?」
ラインハルトであった。
エレオノーレと殺し合っていた少女、シュライバーは
「あ、あ、あ、、、、あ、、、、」
ラインハルトを目の前にして本能的に恐怖を感じ、萎縮していた。
そんなシュライバーを無視してラインハルトは続ける。
「その眼、膿んでいるだろう。なるば要るまい。」
「あ!あ!あ!あ!あ!ぁぁァァッ!」
ズサアァァ!!!
ラインハルトにと勢い良く右目に指を突き込まれ、そのまま眼窩を抉るように掴まれたまま吊り上げられるシュライバー。
脳内麻酔の以上流出によって痛みの大半を麻痺されていたシュライバーが、激痛に絶叫するほど凄まじい暴虐であった。
「ふん、」
そんなシュライバーを無表情で見たラインハルトはゴミを捨てるように投げ捨てられた。
「ッギャアアッッ!」
天地を見失う勢いで転げ飛ぶシュライバー。
いかにシュライバーが軽量とはいえ、指一本成せる所業ではない。
制圧という桁違いの覇業。それを前にして皆、息を飲む。
「そんな、、、、、」
とリザが。
「何ですか、あれは、、、、」
と神父が。
「嘘よ、嘘よ、嘘よこんなのーー」
と魔女が。
「ふふ、ふふふふふ、、、、、」
いや、ただ一人笑っている影絵のような詐欺師を除いて。
「あ、あんなに簡単に、」
エレオノーレが苦戦していた相手を一瞬で蹴散らしたラインハルトに動くことができないベアトリス。そんな彼女を置き去りにして、
「やっと出て来やがったな!」
と言い残し、ラインハルトに向かって行くヴィルヘルム。
「ハァアァァァァァ!!!」
叫びながら殴り掛かるヴィルヘルム。
「ふむ」
ラインハルトはただ無表情に見つめ動かない。
そんな無防備な状態のラインハルトにベアトリスとの時よりも早く、鋭い一撃を放つ。
ゴォオォォォ!と鈍い音を放ちながら振るわれる一撃をラインハルトはただ受ける。
頰に直撃し、ゴン!と鈍い音を響かせて、頰から赤い雫が垂れ落ちる。
「ほう。この私に、傷をつけるとは見事。しかし、」
早く、鋭く振るわれる拳。それはヴィルヘルムの腹に向かっており、大技を放って隙だらけなヴィルヘルムには躱せない、一撃であった。
しかし、
「オォッ!?オォォォ!!!」
身体を限界まで捻り、筋が、筋肉が切れるのも構わず、躱そうとする。無理矢理な体制で躱そうとしているため血が鼻から、眼から、千切れた皮膚から流れ出している。
しかし、確かにヴィルヘルムは躱した。
原作において、一撃を持って粉砕された攻撃を確かに躱したのだ。
「見事。だが、終わりだ。」
そう、この必殺の一撃はラインハルトにとって普通の攻撃。連続で放つ事が可能だ。
ゴォォン!!!メキメキ!
「ガハッ!?」
腹に受けて、肋などの骨が砕ける音があり得ないくらい大きく響く。
倒れるヴィルヘルム。
敗北したヴィルヘルムだが、本来であればヴィルヘルムはラインハルトに傷をつける事は出来ず、一撃で屠られていた筈である。
それが、小さいが確かに傷をつけ、攻撃をかわしたのだ。
これはラインハルトにとっても、カール・クラフトにとっても未知の出来事である。
だが、
「そこの二人、彼方にいる神父と女二人をゲシュタポに連れていけ。」
と指示を出す。彼にとって未知であっも、気にするほどではなかったのだ。
これから、ラインハルトの爪牙である魔人達が産まれ、恐怖劇(グランギニョル)が始まる。
しかし、気づかない。これからの物語は何かが、根本的に外れ始めていることを。
(殺せなかったか、だが、確かに傷をつけれた。これはラインハルトを殺せるってことだよな?なら、待っていろ、俺はテメェ等をぜってえにころす!)
ここに一人の吸血鬼が誕生した。
ヴィルヘルムのヒロインってぶっちゃけ誰が話し進みやすい?
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ヘルガ(重い愛情)
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クラウディア(天然)
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ルサルカ(年増ロリ)
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マリィ(触れない女)
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その他