八雲紫 彼の地にて、斯く戦えり   作:片腕仙人

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少し会話が多めです

それと活動報告でも書きましたが6話の戦闘を書き直しました

よかったらそちらもどうぞ


それでは7話です


7話

伊丹は騎士団に連れられ再びイタリカへと戻ってきた。

ただその道のりはかなり酷いものだった。イタリカまで徒歩でしかも騎士団にいたぶられながら連れてこられたのだから。騎士団とは……と思ったがこれがこっちのやり方、というか彼女たちのやり方らしい。

 

そして当主の屋敷に連れられ騎士団率いていた金髪縦ロールはピニャに報告する。同時にピニャは飲み物の入った杯を投げつけ大激怒。縦ロールは呆然としその場に座り込んでしまった。

 

彼女ともう一人の銀髪の男装すればかなりのイケメンになるであろう女性は自分達が何をしたのかと聞くが知らなかったにしろピニャが怒るのは仕方がない。

 

協定を結んだその日に協定破りをしたのだから。ピニャは自衛隊の恐ろしさを知っているため何をされるか気が気ではない。

 

一方伊丹はいたぶられて放心状態すぐにメイドたちに運ばれていった。私もスキマで後をついていく。まあ姿は出していないのだけど。

 

気を失った伊丹をメイド達が手際よく手当てしてベッドに寝かせて起きるのを待っている。

少しすると伊丹が気がついたようでメイドに囲まれていることに驚いていた。

 

どうやらメイド長のほか4人が伊丹専属のメイドとして遣わされたらしい。彼女たちにはそれぞれ特徴的な部分があり、猫耳にウサ耳、髪の毛が蛇だったりとそれぞれ種族が違う。一人は普通の人間なようだ。

 

猫耳はキャットピープルのペルシア、ウサ耳は首狩ウサギ(ヴォーリアバニー)のマミーナ、髪の毛が蛇の子はメドゥサのアウレア、そして人間のモーム。

 

ペルシアあたりは倉田が飛び上がって喜びそうね。

 

伊丹にそれぞれの紹介してすぐにマミーナが耳をピクッと動かしなにかに気づいたようだ。

 

「どうしました、マミーナ」

 

「階下にて何者かが窓をこじ開けようとしています」

 

どうやら伊丹救出部隊のご到着なようだ。よかったわね伊丹、見捨てられてなかったようで。それにしても流石に耳が大きいだけはあるようで些細な音も聞こえるようだ。私には全く聞こえなかった。

 

「おそらく伊丹様の手の者でしょう、案内を。もしその他の者だったらいつも通りに」

 

そういわれてペルシアとマミーナはお辞儀をして部屋からでて音が聞こえた方へと向かっていった。私もいい加減スキマから出るとしましょう。

 

「いつも通りにって一体なにしてるのかしらね、カイネ」

 

そう声をかけながらメイド長、カイネの後ろに出ていく。突然のことにアウレア、モームが驚いているがカイネはいたって普通にしている。

 

「お知りにならない方がいいこともあります、紫様。相も変わらず突然現れるんですね。心臓に悪いのでお止めになってくださいと申しましたのに」

 

「そんなこと言っても貴方全然驚かないじゃない、少しは飛び上がったりしてみてくれないかしら。あっ、伊丹無事で何より」

 

そんな風に話していると救出部隊がペルシア、マミーナに連れられ部屋に入ってきた。

 

「隊長!それに紫さんも!」

 

とりあえず手でも振っておこう。ヤッホー。

 

そこからは特に険悪な雰囲気もなくワイワイと賑やかに話したり、お菓子をつまんだりと和やかなムードが漂っていた。

 

テュカが自衛隊に貰った服をモームに自慢したり、レレイがアウレアの髪を興味深そうに見ていたり倉田がペルシアに全力で自己紹介したりとそれぞれが自分達の時間を過ごしている。

倉田が皆で記念写真を撮りたいといいだし撮ったりもした。

 

因みにロゥリィは熱狂的なエムロイの信徒であるカイネに捕まっていた。チラチラとお菓子を見ているがカイネは気づくことなく話し続けている。いいぞその調子だもっとやれ。

 

 

そうしているといつの間にかいた金髪縦ロール、彼女はボーゼスというらしい。彼女は真っ直ぐに伊丹の元に向かっていき手を振り上げ平手打ちを放った。

突然のことだったがすぐに捕らえてピニャの元に連行。

 

それから紆余曲折あってピニャとボーゼスが一緒にアルヌスまで行くことになった。翌朝イタリカを出発、出発の際はイタリカの住民が総出で見送りをしてくれた。自衛隊の信頼はかなりのものらしい。

 

初めての車にピニャとボーゼスは少し酔ったようだが何とかアルヌスに到着した。また見ないうちに随分と新しくなったようだ。

訓練場や戦車、人員が多くなっている。

 

到着してから伊丹達と別れピニャとボーゼスは何処かに案内されていった。そのときにピニャが伊丹に少し二人きりで話せないか聞いていたが伊丹は用事があるといって車両に乗り何処かへいってしまった。

 

伊丹、用事があるとかいってたけど絶対嘘ね。でも無理もないだろうだってピニャがいったことどう考えても、「ちょっと面かせよ」にしか聞こえないし。あんな満面の笑顔でいって裏が絶対に存在してますっていってるようなものだしね。

 

それと日本には今日直ぐに向かうのではなく明日にするらしい。

今日はゆっくり休んで明日に備えましょう。

勿論私はいくわよ。拒否権はない。

 

 

 

◆◆◆

 

 

翌日、昼前午前11時頃。伊丹は冬服に着替えていた。特地ではかなり暑いだろうが日本は冬ちょうどいいくらいだろう。自衛隊からは栗林、富田が同行する。何故日本に行くかというと国会のお偉いさん方が参考人招致をして特地の住人に直接話を聞きたいらしい。

 

こちらからはレレイ、テュカ。ロゥリィは門の向こうにいくのを聞きつけ面白そうだから連れていけといって強引に参加。ぶっちゃけ私も面白そうだからってのとこっちには無いものが娯楽が大量に溢れているからついていく。参考人招致は知らん、適当にやる。

 

まだ伊丹だけしかいないようで頻りに携帯を気にしている。まだ誰も来ていないし仕方がないだろう。でも例え少し遅れたって特地と日本じゃ時差がとか言っておけば問題ないだろう。勝手に異世界適当設定でごまかせばいい。時差があるのは本当だし。

 

「伊丹、お疲れ様。今日はよろしくお願いするわね」

 

「あれ?紫さんも来るんだっけ」

 

「あら、私だけ仲間はずれだなんて酷くない?」

 

伊丹は苦笑いしまあ、問題ないかと呟いている。まあもし断られても勝手にスキマで行くし、それに黙っていたけどもう何回か勝手に行ってるしね。

 

「あー、それよりも他のみんなはまだ来てないのかな。特地にいるとなんでこんなに時間にルーズなんだろ」

 

「ふふ、女の支度には時間がかかるものよ。すこしくらいいいでしょう。」

 

「まあ、少しならいいけどそれなら富田はなんでだ?」

 

そんなの栗林に付き合わされてるんじゃない?多分一緒に来るだろうし。

 

「それはそうと伊丹、私とこっちで最初にあったときのこと覚えてる?」

 

「え、えーと確か突然現れて協力してくれるって」

 

「ええ、その通りただ見返りは貰うともいったわよ。だから向こうについたら少しよってほしいところがあるの。いいかしら」

 

自分だけでもできることはできるんだけど他の人の意見が欲しかった。それに伊丹はこういうのに詳しそうだし。

 

「う~ん、すぐ終わるのなら問題ないとは思うんだけど」

 

よし、どうやら大丈夫なようだ。ちょうど話がひとくぎりついたとき栗林たちを乗せた車が到着し中から私服姿の栗林、富田が降りてくる。レレイ、ロゥリィはいつもと同じ服装だがテュカは少し厚着をさせられていた。向こうは冬だしTシャツじゃ流石に寒いだろうからあたりまえといえばあたりまえ。本人はなんで厚着をしないといけないのかわからないみたいだが。

 

全員そろったところで伊丹が行くかと一声かけたとき黒いリムジンが目の前に止まった。そこから一人の眼鏡をかけた男性が降りてきた。ぱっと見て感じたがこの人絶対に敵に回すとめんどいやつだ。名前は柳田、伊丹が呼んでいたのが聞こえた。

彼がリムジンの後部座席のドアを開けるとそこから現れたのはピニャとボーゼスだった。どうやらこの二人も日本に行くらしい。

 

因みにボーゼスのフルネームはボーゼス・コ・パレスティー。うん、ボーゼスでいいわね。

 

どうやら伊丹はこの二人まで来るとは思っていなかったらしく柳田に小言をいっていたがそれは些細なこと。

 

さてと本当に全員が揃ったので漸く門を抜け日本に向かう。

 

レレイやピニャたちには驚きの連続になることだろうせいぜい驚くがいいわ。私はそれを楽しませてもらうから。

 

そう思いながら私たちは門をくぐっていった。

 

 

◆◆◆

 

ゲート、長くもない門を抜けたさきはいたって普通の日本だった。

強いて言えば都会?田舎ではないしね。

 

この光景をみてレレイたち、それにピニャにボーゼスまでもが口をポッカリと開け目が点といった感じで見ている。

ふふふ、それでいいの?仮にも姫だろうに。

 

「中世からいきなり21世紀に来たのと同じだからなぁ。まあおとなしくなっていいか。それにしても紫さんは驚かないんだな」

 

「ええ、まあ見慣れてるし、それと紫でいいわよ。それよりも伊丹出発前の事だけど時間とれるんでしょ」

 

伊丹は慣れてる?と首をかしげていたがそんなことよりもとれるのかとれないのかが重要だ。そう今後の私の運命を左右するといっても過言ではない。

 

 

「んー、今ちょうど12時前だし腹ごしらえしてテュカの服装を何とかしないとだから服選んでる間とかならいいんじゃないかな」

 

話していると黒いコートを着た人物が伊丹に話しかけてきた。伊丹は公安の人物だとすぐわかったらしい。なんでも雰囲気がそれっぽいらしい。私が見た感じではただただ怪しい、裏がありそうといった感じだ。攻殻な機動隊のかく言う私も童貞でねさんくらい怪しい。

 

そこから伊丹と二人でいろいろ話し伊丹がS、別にサディズムやサディストのSではない。特殊作戦群、通称S。それにいたことを栗林が聞き顔面蒼白で魂の叫びをあげ絶望したりなんてことがあったがことは進んでいきマイクロバスに乗り昼食をとれる場所にやって来た。

 

昼食は牛丼らしい。お手軽だし特地じゃ食べれないから別に文句は出ないだろう。因みに店名はす◯家でもなく◯野家でもなく牛野家である。

 

あっ、私つゆだくで。

 

そういったら伊丹がなんともいえぬ目でみてきたがスルー。

 

そして昼食を済ませ次は服を整える。

 

「あーっと、そうだ栗林。テュカにスーツだけ一着選んでやってくれ。俺は紫と少し寄るところがあるから。あ、領収書貰っといて」

 

そうそう、それでいいのよ。じゃあいきましょう。目的の場所へ向かってまっすぐ進む。そして到着。

 

「えっと、ここってもしかして……」

 

「ええ、そうよ。携帯ショップよ。伊丹、あなた詳しそうだから取り敢えず最新ので一番いいの選んでもらえないかしら。勿論、代金は自衛隊持ちで」

 

伊丹はまさかこんな場所に来るとは思っていなかったらしいが、あー、うん。と快く引き受けてくれた。そして手続きなどを済まして無事買うことができた。

 

「えーと、使い方は……わかってるみたいだな」

 

そういう伊丹をしり目にスマホをポチポチと操作していく。

 

「本当に特地の人なんだよな、まあ妖怪ではあるけど。なんでそんなに」

 

まあ確かに特地の住民がいきなりスマホを欲しがって買ったそばから楽々操作していたらそういう反応にもなるか。

 

「そうね、これは乙女の秘密ってやつよ。敢えていうとしたら私は特地もこっちの世界もどっちにも詳しいといったところかしら。さあテュカたちのところに戻りましょう」

 

伊丹は少し考え込んでいたがすぐにこちらを追いかけてきてそのまま二人でテュカたちの元に向かっていった。

 

テュカたちと合流し私たちは国会議事堂に向かった。到着してピニャとボーゼス、栗林とは別々に別れた。

あの二人は本来こっちには来ていないことになっているので別の場所で話し合いをするんだろう。栗林はその通訳係。

 

 

午後15時

 

 

私たちは参考人招致が行われる会場に入場した。スーツに身を包んだ人たちとテレビカメラでいっぱいだ。

それよりも目の前にあるロゥリィのハルバードが鬱陶しい。一応布で包んであるがなんで持ってきた要らないだろそれ。

全員席につきこれから参考人招致が始まる。

 

まずは伊丹から質問に答えるようだ。あの質問する人、蓮ほ…んんん何でもない。

 

まずコダ村の住民の4分の1が犠牲になったのは何故かと聞かれ伊丹はドラゴンが強かったからと答えた。そうね、その通り強かったからそれで十分。

 

それを聞いた質問する人は自衛隊の方針、政府の対応に問題はなかったのか犠牲者が出たことをどう受け止めているのかと手に持っているフリップをバンバン叩きながら必死にいってくる。

 

なんというか、ボロを探しだそうと必死になってる感丸出し。なんとも醜い。これだから議員は……

 

これに対して伊丹は大勢が亡くなったのは残念に思う、力不足を実感したと。確かに力不足だったわね、銃の威力が。

質問する人、みずき議員…だっけ?は少し口角をあげここから攻めようとでも思っているらしいが伊丹の最後の言葉、「銃の威力に」という言葉に呆気にとられてしまっている。

 

伊丹はあの場にメガ粒子砲とかレールガンがあればもっと人命が救えた、さらには軍が悪だといっている者もいるがネット、GPSも軍が開発したもの使うのやめる?といって見せた。

 

伊丹らしい素晴らしい答えだと我ながら思ってしまった。こんな場所じゃなければ拍手していたかも。

 

それから防衛副大臣から補足で漸くするとドラゴンは空飛ぶ戦車だと。Aチームかな?なんでも戦車で空を飛ぶ連中がいるらしい。

 

次の参考人はレレイ、ただ質問は日本語分かるか?不自由してないか?と粗捜し、これ聞く必要ないわね。スマホでもいじってましょ。この参考人招致ネットじゃどうなってるのかしら。

 

レレイは日本語が分かるし話せるから通訳として側に立っている。

 

テュカの番になって耳は本物かといわれピクピク動かすとすごい量にフラッシュが焚かれる。控えめにいって目がヤバイ。サングラス買っとくんだった。あとみんなはエルフ好きね。

 

そしてロゥリィの番まあどうせろくなこと聞かれな―――

 

 

「あなた、おバカぁ?」

 

 

があっ!?バカはお前だ!!どんだけでかい声だしてんのよ!?

 

ロゥリィは何度もバカな質問を繰り返すしか能のない、いい歳した大人にお嬢ちゃん呼びとまあ煽る煽るそれも日本語で。でも私もうんざりしてたし今回は誉めてやる良くやった。

 

あちらも言われっぱなしではないらしく、年長者は敬え、特地にはそういう習慣がないのか、逆にお嬢ちゃん呼び………あいつ終わったな。

 

ロゥリィをお嬢ちゃん、ガキと呼んでいいのは私だけよ。

これはぁ、国会に血の雨が降るわね。

ロゥリィがハルバードにかけられた布に手をかけようとしてすぐに伊丹が手をあげ止めにはいる。

 

伊丹はロゥリィは誰よりも年長者だといって説明している。

議員はロゥリィに何歳かを聞いている、その顔は汗を酷く掻いている。

ロゥリィは女に歳を訊くもんじゃないといいつつ961歳と教える。

一瞬国会が静まり返りすぐにざわつきだす。次にテュカ、165歳。

 

ん?ちょ、ちょっと待ってこの流れはまずくないか。

 

その次はレレイ、15歳。みんながホッとする。

 

そして………………私。

 

「あの、そちらの方は…」

 

「………………………………」

 

ここではロゥリィが一番年長者それでいいじゃない。

 

「あらぁ~、もしかしてぇ~自分の歳忘れちゃったのぉ~」

 

うん、知ってたこいつは絶対に食いつくだろうと思った。早々に退出するんだった。

 

「じゃあ~、私がいってあげるわよぉ♪」

 

ノリノリでいいやがってこのゴスロリめ!だが私にはこういった時を乗り越える秘策がある。

 

「こいつはぁ~」

 

「―――さい」

 

「ん?すみませんもう少し大きくいっていただけますか」

 

覚悟を決めろ私。大丈夫きっとみんな分かってくれる。

 

「じゅ、じゅうなな歳ですっ♪」

 

「ふっ……おいおい」

 

国会内が静まり返る。ヤバイなんか死にたくなってきた…。

でも伊丹ありがとう、おいおいっていってくれて。でもなんで最初に笑った?

 

「ぷ、はははははは!!あなたが17歳!!そんなわけないじゃない!!あなたは私が生まれる2000年か3000年前からいたじゃない!ははは!!」

 

おい!このゴスロリのガキ、よりにもよってそれを公共の電波でしかも日本語でいうか普通!

 

「あんた、いっちゃいけないこといったわね!」

 

「あら、本当のこといわれて頭に来ちゃったの?でも本当のことでしょぉ。あっ、歳のせいで怒りっぽいのかしらぁ」

 

こいつ、いわせておけば好き勝手に!

 

「あんただって、その歳になってもいつまでもガキのままじゃない。村の子供に紛れても分からないわよ、それに胸もぺったんこだし背も小さいいつまでたっても成長しない。あらっ、ごめんなさいもうこれ以上成長しないんだったわねぇ。ごめんね、ロゥリィちゃん」

 

 

「はぁ!?あんたねぇ!!」

 

「なによ!!」

 

 

突然の言い合いにさっきから置いてけぼりにされていた議員が漸く正気に戻り口を挟む。

 

「ちょっと!?あなたたち!いくら年長者だとしてもここは国会の場です。厳粛な――」

 

 

「「お嬢ちゃんは黙ってなさい!!」」

 

二人のあまりの気迫に黙り込んでしまう議員。見兼ねた伊丹が仲裁に入り何とかこの場は納まった。

伊丹が仲裁している間にレレイが種族について説明して場を持たせていた。

 

 

 

ふう、少し取り乱してしまったけど今度は私の番ね。

 

「では、八雲、紫さん…日本人ではないんですよね」

 

「ええ、そうよ。私は歴とした特地の人間、いえ住民ね」

 

確かに名前だけみれば他の三人とは違って日本人ぽいだろう。でも私は特地側だ。まあ日本の娯楽に染まってはいるのだが。

 

「では、紫さんから見て自衛隊の行動、ドラゴンの対処はどう写りましたか。見方によればただの無差別な攻撃のようにもとることができてしまうのではないでしょうか」

 

無差別な攻撃ね。確かに見方によってはそうかもしれないただ警告は十分にしていたはずよね。守らなかったのはあっちだし。

 

「そうね、確かに帝国の連中からすればそうともとれるでしょう」

 

「なら!」

 

口を挟まれないように少し語気を強めていう。

 

「ただ、自衛隊は警告を十分にしたし突然攻撃を仕掛けられればなにもせずに死ぬなんてことはできないでしょう。いたって正当な防衛よ。それに特地の兵士たちは相手との戦力差を一度で理解できずに何度も兵士を送りつけた。ただ指揮官が無能だっただけよ」

 

扇子を開きいつものポーズをとり一呼吸置いて続ける。

 

「それにもし彼らがいなければ銀座はあのときの二の舞になっていたでしょうね。それとドラゴンのことについてだけど彼らは良くやったわ。たったあれだけの部隊で住人を守りそれだけじゃなく痛手も負わせたんだから。本来ならあのドラゴン、炎龍は天災みたいなものよ。出会えば最後、無惨に焼き殺されるだけ一人生き残ればそれは奇跡といったところ。」

 

さてといい加減自衛隊の戦果でも見せてなにも言えなくしてしまいましょう。スキマをしている場所に開きそこから炎龍の腕を床に転がす。こんなこともあろうかと拾っておいた。スキマの保存技術は最高らしくあのときのままだ。

 

でも一度だけ分析のためにサンプルとしてあげたわね。結局、置場所がないから戻ってきたけど。

 

 

「どうかしらこれがその炎龍の腕よ、ふふふ。中々のものでしょうこれでも自衛隊は無能といえるかしらね」

 

腕をスキマに戻しいうこともいったし席に戻りスマホを操作する。

ネットではかなり盛り上がってるみたい。

 

「ああ、そうそう。さっきレレイがいったかもだけど私は人間じゃなくて妖怪よ。よろしく♪」

 

 

こうして波乱の参考人招致は幕を閉じるのだった。

 

 

 

 





ロゥリィと紫は仲良し


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