八雲紫 彼の地にて、斯く戦えり   作:片腕仙人

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4話です

ゴスロリ、良いですよね


紫さんにはかなりぶっ飛んだことをしてもらってます。大幅に追加しました。


4話

コダ村からゆっくりではあるものの移動し続けアルヌスの丘には少しずつ近づいてきている。ただ住人たちは長時間歩き続けたり慣れない野宿等で少しずつ疲弊してきていた。さらに馬車が泥濘にはまったり車軸が折れたりなどのトラブルが起きたりと問題だらけ。

今もいく宛がないまま進み続けている人達が大半だ。

 

私がスキマから車両をだしても良かったがこの場所はフロントライン、戦線を越えていてあまり大部隊になってしまってはこちらの世界の兵士達が仕掛けてくるかもしれないと言われて却下。

そういったときに車両まで出せることに驚かれたがもうなんでもアリだなという顔をしていたのは忘れはしないぞ伊丹。

 

今この車両に乗っているのは伊丹に倉田、富田と桑原に変わって黒川と金髪エルフ、コダ村のまだ幼い子供達と私。

スキマから飴を出して子供たちにあげたりしていたらそれなりに懐かれてしまった。子供は元気が一番、逆に私が疲れてしまいそうだ。

 

そんなことを思っていると倉田が前方になにかを見つける。

 

「ん?前方になにやら……」

 

それを聞いて伊丹は双眼鏡で前方を確認している。

 

「んー、カラス………!?ゴスロリ少女!」

 

「えっ!?」

 

伊丹は何をいっているのやらこんなところにそんな奴が……いたわ一人だけ。でも都合よくここに来るわけ

 

「げっ、あいつなんでこんなところにいるのよ」

 

「紫さん、彼女のこと知ってるんですか」

 

伊丹、倉田は興奮したように聞いてくる。まあ分からなくもないゴスロリ可愛いしね。でも……

 

「あいつはロゥリィ・マーキュリー、こっちじゃ異色のゴシック・アンド・ロリータに身を包んだロゥリィ・マーキュリー。略してゴスロリね。どう略そうともゴスロリよ。因みにあれ神官の服らしいわ」

 

あれで神官の服とかどんな神よ、白ロリか?

 

「神官様だ!神官様ー!」

 

子供たちはあいつの姿を見て飛び出していった。

 

「なあ、紫さんあれなんていってるんだ?」

 

「あれはまあ何処からきたかってのと、炎龍がでてどうのって感じの話をしてるだけ。あとはこの自動車がなんなのか」

 

子供達じゃ自動車については分からないだろうし、まあ大人でも分からないだろうから無理はない。うげっ、目があった。

 

ロゥリィはこっちを見てペロリとしたなめずりをして窓の辺りまでやって来た。

 

「え~と、サバール・ハル・ウグルゥ」

 

伊丹がロゥリィにこちらの言葉で挨拶をしている。ただ伊丹いつまでたってもそれしか言えないんじゃ意味ないわよ。因みに意味は「こんにちは、ご機嫌いかが?」だ。そのうち自衛隊の基地がどこ行っても「こんにちは、ご機嫌いかが」と言われる地獄になりそうで怖い。

 

「あら~、あらあら~。随分と珍しいのがいるじゃない、ねえ紫。てっきりまた引き籠って出てこないものだと思ってたのよぉ。歳のせいで死んだかとも思ったくらいよ」

 

………このクソガキは黙っていればいい気になって、私だって好きで籠っている訳じゃない。スキマの内部の整理だったりいろいろやってるから出てこれないことが多いだけであって別にニートをやっている訳じゃない、断じて違う。

 

「あら、久し振りねロゥリィ。相変わらずちっちゃなガキのままね無理もないかもう成長したりしないんですものね。少し見ない間に胸も背丈も縮んだんじゃない」

 

「あんたねぇ、なかなか言ってくれるじゃないの。そっちも見ないうちに皺が増えたんじゃない」

 

ほう、そうかそうか。そんなことをいう口は一生開かなくしてやるべきだろうか。ここは境界など使わずに自分のてでやってやろう。

そうしよう。

 

伊丹たちは私たちがなにか言い合いをしていたようにしか聞こえてはいない。今回は特地の言葉で話している。

 

「そんなことよりもこれ乗り心地がいいんでしょ。わたしも感じてみたいわぁ、これの乗り心地」

 

そういうとおもむろに車両に乗り込んでくる。というか何故ドアを開けた伊丹。振りきってしまえばいいものを。

乗り込むと同時に私のほうに手に持っていた漆黒のハルバードを私に投げ渡してくる。

こんなもの持って乗ろうとしないでもらえないかしらね。重いし邪魔。前に乗ったって席は空いてないんだから無理だと思っていたら座った。

 

伊丹の膝の上に。

 

「「ちょっと待った」」

 

私と伊丹の声が重なる。私は手にもったハルバードを後ろに投げ捨てロゥリィを伊丹の膝の上から引きずり下ろす。投げ捨てたときにちょうど金髪エルフがいた辺りから、ヴッっといった呻き声のようなものが聞こえたがきっと平気だろう。

 

伊丹も流石に不味いと思ったらしく直ぐに膝の上から退けようとする。だがロゥリィは何を思ったか直ぐに膝の上に戻る。脇にどかす、膝の上に戻るこれを何度が繰り返しようやく膝の上ではなく伊丹の横という位置に落ち着いた。下ろすときにかなり身体が密着したりしたがたいした問題ではないただ倉田がその最中ずっと羨ましがっていたので少しは手伝ってほしかったと思いました。

 

なんだろうどっと疲れが出てしまった気がする。だが良いこともあった。ロゥリィは伊丹の横ちょうど座席と座席の間にいる。そして私はその後ろにいる。そこを選んだことを後悔するがいいわ。私はロゥリィの頭の上に腕を置き体重を少しかけるちょうどいいところに肘掛けができたようだ。これはいい現にさっきからそれなりに楽である。まあロゥリィは違うみたいだけど。

 

せいぜいそこを選んだことを後悔するのね、ふふふ。

 

 

◆◆◆

 

それからも進み続け風景がガラッと変わり辺りは草原から岩場へ

ここは確かロチの丘だったはず特にこれといったものはないただの丘にすぎない場所である。

ここに来るまでにロゥリィの反撃にあったりもしたが他には特になにも起きていない。

 

だが急に凄まじい轟音のような叫び声が辺りに響いた。

伊丹は何が来たのか直ぐに気づいたようで隊員たちに戦闘の準備をさせる。私は直ぐにスキマを使い後方の住人たちの元に急ぐ。

状況を確認すると住人たちは必死に逃げている者に怪我をして動けなくなっている者も大勢いる。多少強引にはなるだろうけどスキマを使ってそういった人たちを炎龍から離れた安全であろう場所に送る。

 

炎龍も獲物を逃すまいと火炎のブレスを吐き焼きつくそうとしてくる。そうはさせない。

ブレスをスキマで取り込み炎龍に向かって放つ。まさか自分のブレスが返ってくるとは思っていなかったようだが腐っても自分の攻撃、避けることもせずに当たっても厚い鱗に阻まれてしまっている。

 

その時自衛隊の隊員達がLAVに搭載していた機銃を炎龍に向けて掃射するが同じく鱗に阻まれてしまう。ただ注意は引けたようでこちらではなくLAVのほうに標的を変え追っていった。残った住人はこの間になんとかいいところまで逃げることができるはず。

 

炎龍は自衛隊の射撃を鬱陶しく思ったのかブレスを吐こうとする。

いくら車両とはいえあんなものを喰らえばひとたまりもない。

 

再度スキマを開き炎龍の頭めがけスキマのなかで眠っていた軍用車両数台を叩きつける。

 

突然の衝撃で炎龍のブレスは明後日の方角に向かって放たれた。

二つの大きな目で鋭く私を睨み付ける炎龍。咆哮をあげ此方に突進してくる。

これは……完全に敵視をとってしまったようだ。頭なんて攻撃するからそうなる。しかも怒らせてしまっているおまけ付き。

 

炎龍は巨大な腕や尻尾の凪ぎ払いで私を叩き落とそうとしてくる。それを私は弾幕を放ちながら回避し続ける。尻尾や腕の凪ぎ払いは大振りが大半だからそこまで避けづらくはない。時折してくる噛みつきの方が厄介だ。

 

というよりこの炎龍、自衛隊を相手にしているときより攻撃が激しくないかしらね。

 

噛みつきをギリギリで避けるだが炎龍はそのままブレスを吐こうとしてきた。流石にこのまま飛んで避けることは不可能。

すぐにスキマを使い伊丹達の車両に移動する。先ほどまでいた場所は今は炎龍の火炎が広がっている。炎龍からすれば私を焼き殺したか見失ったかのどちらかだろう。

 

今はボンネットの上に立つ形になっているが問題はないだろうか。

 

「ちょっ!紫さんいきなりそんなとこに出てこないでください!前見えないっすよ!」

 

やっぱダメか、仕方がないからLAVの横に脚をかけ張り付く。

 

「さてと、伊丹これからどうするの」

 

「どうするもこうするもとにかく撃ち続けるしかない!でもこんな豆鉄砲じゃ注意を引くのがやっとだ」

 

確かに伊丹達、自衛隊の現在の武装では炎龍の鱗を貫通するような武器はない。私のスキマの中にはそれなりに効くであろうものが有るにはあるが辺りの被害を考えると無闇には使えない。

そう考えていると後ろの座席から今まで眠っていた金髪エルフが必死の形相で伊丹に向かって目を指差し、なにかいっている。

こっちの言葉ではすぐにはわからないだろう。事態が事態だし翻訳ぐらいしてあげましょう。

 

「伊丹、眼を狙えだそうよ。流石に眼に鱗はないわ」

 

「よし!全員眼を狙え!」

 

伊丹が他の隊員たちに命令しに眼に攻撃を集中させる。炎龍も今までは鱗で守られ気にはしていなかったようだが流石に眼の近くに銃弾が当たるのを嫌がり手で顔を覆う。

そのお陰で完全に動きが止まっている。

 

「いいぞ!動きが止まったパンツァーファウスト撃て!」

 

ふむ、確かにそれなら炎龍に傷を与えることはできるだろう。ただパンツァーファウストはコンピューター制御ではなく完全な無誘導弾。走る車両から狙うのはかなりの腕が必要だろう。ましてやこんな舗装もなにもされていない岩場では……。

やはり撃つには撃ったが大きく目標から外れてしまっている。

 

「うわっ……、当たらないぞ、ありゃ」

 

伊丹がそういうと急に車両の後部の扉が開きロゥリィが手にハルバードをもち屋根の上に陣取る。そして炎龍の足元めがけおもいっきりハルバードを投げた。ハルバードは高速回転しながら足元に突き刺さり炎龍の足元一帯の地面を吹き飛ばした。

流石はロゥリィ、馬鹿力にも程がある。

 

「なっ!?こけた!でもまだ…」

 

ええ、まだ当たらないまだ少しだけ軌道から逸れている。

流石に炎龍を移動させるなんてことはできないがパンツァーファウストの弾くらいならば楽勝だ。不本意ではあるけどロゥリィのお陰で炎龍はすぐには動けない。

スキマを弾頭の先に開き炎龍のすぐそばに繋ぐ。

 

パンツァーファウストは炎龍の腕に爆炎をあげ命中。どうやら腕に当たっただけでなく吹き飛ばしたようだ。地面に炎龍の腕がドスンと音をたて落下する。

 

「ほら、当たったわよ良かったわね」

 

「………」

 

なによ、その顔は。当たってなかったらかなり面倒なことになってるわよ。

 

それにしてもなかなかの威力。

今度スキマでパンツァーファウストの複製品でも大量に作るとしましょう。

 

 

炎龍は腕を吹き飛ばされ咆哮をあげる。その咆哮は大気を震わせ振動が此方に伝わってくるほどのものだった。

そして炎龍は低く唸り声をあげ飛び去っていった。アイツには私が突き刺した標識が刺さっていた。

 

今ここで殺してやりたかったが確実に私の攻撃で犠牲が出てしまう。それでは意味がない。殺すのは次に先送り―――!

 

 

炎龍が飛び去っていった方向と真逆の方向。その方角から風を切るような音、翼をはためかせるような音が聞こえてきた。この音は私にしか聞こえないだろう。片目の境界をスキマと繋げ音の方向を確認する。すると目に飛び込んできたものは赤い鱗に巨大な翼、全く別の炎龍。天災が再びこちらに向かってきていた。

 

 

「伊丹、今すぐここから離れなさい」

 

「えっ…なんで…」

 

「新手よ、もう一匹こっちにやって来たわ」

 

伊丹はその言葉を聞いてすぐ冗談じゃないといった表情をしてすぐに指示を呼ばす。伊丹たちは今回は逃走を選んだらしい。はっきり言って素晴らしいの一言につく。いくら自衛隊だからといってもあんなものの相手を何度もしていられない。さっきの炎龍も運良く自衛隊側に被害がなかっただけ。だからすぐに逃げなさい。

 

「紫さんも!さあ速く!」

 

伊丹はそういうが私は逃げないわよ。

 

「ええそうね。速く逃げなさい巻き込まれないうちにね」

 

「なら!俺たちも――」

 

邪魔なのよッ!…ごめんなさいね、でも離れてもらえるとありがたいわ。それにコダ村の住民を守らないといけないのよあなたたちは。それに誰かが抑えないとね」

 

私の言葉に伊丹は苦虫を潰したような表情をし倉田と他の自衛隊隊員に指示を出す。倉田は喚いていたがなんとかしたようだ。

 

さて私は今からここにやって来るトカゲを()()で殺す準備をしなくては。でもその前に………

 

 

「なんであなたがいるのよ、ロゥリィ」

 

「あらぁ~、いたらいけないのかしらぁ?なにカッコつけて一人でやろうとしてんのよぉ。私にもやらせなさいよぉ」

 

……はぁ、まあロゥリィならついてこれなくもないけど相手は空中を自由に飛び回るような奴だしロゥリィはあまり役に立たないと思うのだけど。それに私は本気。

 

「ねえ、ロゥリィ。私は本気なの……分かってるのかしら」

 

「……へぇ…あなたのそんな顔久しぶりに見たわねぇ」

 

「だから巻き込まれないように向こうに――」

 

「嫌よ!でも手はださないわよぉ。それに前に本気でやったときあなた動けなくなってたじゃないのよぉ。その時のためにその辺で見ててあげるわぁ」

 

見ててあげるわぁ、ね。随分と上から目線ね。まあいいわ、確かに本気でやったら動けなくなるかもしれない、かもだから絶対ではない。

ロゥリィはすこし離れた場所でしゃがんでこちらを見ている。日傘投げつけとこ。

 

さて私の本気って言うのはスキマをフルで展開して某英雄王様みたいに撃ちだしまくる……というわけではない。

私はこの世界には東方のキャラ達がいないと理解しあることを考えた。どこを探してもどうやってもいないのなら私がなればいい、と。

 

その考えに至った私が長年をかけて生み出した私だからこそできる禁忌の技。チャームポイントのZUN帽をスキマにしまい呼吸を整える。

 

使うのはこの二つ――――

 

 

鬼符「怪力乱神・星熊勇儀」

 

「ウッ…ヴア゛ァ゛ァ゛ァ゛!」

 

使うとすぐに体に衝撃と痛みが走り腕がいつもよりもはるかに筋肉質になり元の爪が剥がれ落ち鋭い赤い爪へ変化する。歯も鋭く変わり額には一本の大きく立派な紅い角が生えてくる。

 

 

鴉符「疾風風神・射命丸文」

 

背中の布が盛り上がりそこを突き破り漆黒の翼が現れる。その翼が現れると同時に私の周りに風がまとわりつくように吹き始める。

 

ゆっくりと背後の翼を数回羽ばたかせ違和感がないかを確認する。これが何故禁忌かというとこれは私自身の存在種族を強制的に鬼、そして鴉天狗にしているから。下手をすれば戻れなくなる。今の私は鬼で鴉天狗の八雲紫。

 

「へぇ、随分と変わったわねぇ」

 

『ああ、ただ口調が混同したりしなかったりはどうにかならないものでしょうかね』

 

これの欠点は戻れなくなる可能性以外に口調が狂ってしまうこと。

おや、やっと来たみたいだねぇ……んんっ、来たわね。

 

 

巨大な赤い龍が翼を広げこちらに向かって飛んで来ている。

 

こちらも漆黒の翼を広げ飛び上がりホバリングする。

 

「GYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

 

炎龍がこちらを捉え咆哮を上げ迫ってくる。こちらも翼と風を操りソニックブームを発生させ距離をつめる。

炎龍は私に向けブレスを吐き出しこちらを焼き付くそうとしてくる。

 

へぇ、この早さでも見えてるのね。いや野生の勘でしょうか。

 

オラァよ!

 

正面からの火炎ブレスを直角に飛行し避け炎龍の頭部の真上から鬼の剛力とスピードをいかし拳を叩き込む。

ドガンッ!という音と共に炎龍の鱗が飛び散り炎龍が地面に叩きつけられる。

 

炎龍はバキバキバキッという音と共に地面を砕きながらきりもみ回転しながら体を打ち付けて止まる。

 

「GYAAAAA!!!」

 

炎龍の前でホバリングする私に鋭い牙で噛み砕こうとしてくるがその動きは遅すぎて私を捉えることは出来ない。

瞬時に炎龍の懐へと入り数発殴り付ける。殴るたびに鱗が砕かれ辺りに飛び散る。

 

口から血を吹き出す炎龍の後ろに回り込み翼を掴み体をひねる。すると巨大な炎龍の体が浮き上がる。そのまま巴投げで投げ飛ばす。

翼がの骨がミシミシという音をたて投げると同時に引きちぎれる。

 

「GAAAAAAAAA!!!!」

 

その時とてつもない咆哮を炎龍があげる。すると何処からか目の前の存在とは別の咆哮が響きわたる。

 

『ああ、そっちも来るのね。でも先に』

 

天高く飛び上がり太陽と重なるようにし急降下する。急降下と同時に一振りの剣、緋想の剣を取り出す。

 

『これで最後よ!』

 

急降下し勢いをつけ首めがけ斬りつける。炎龍の首はバツンッという音をたて骨ごと両断され血を吹き上げ地面に落下した。

 

『これで残りは――ぐっ!?』

 

もう一体の炎龍の尾が紫の胴を捉え吹き飛ばされ岩肌に叩きつけられてしまう。その衝撃で崩れてきた岩が轟音と共に紫を飲み込む。

その光景と死体と化した片割れの炎龍を交互に確認し咆哮を上げもう一体は彼方へと飛び去っていった。

 

こうして炎龍は一体は排除されたがもう一体は未だ健在。

 

 

そして紫は―――

 

 

「紫ぃ~、くたばったぁ~?」

 

ロゥリィが岩山にそう問いかけると岩山がグラグラと動いたかと思うと弾け飛び岩が辺りに散らばる。ロゥリィはそれを手に持っているハルバードで軽くいなしてその中心を見ている。

 

「残念ね、あいにくまだ、くたばっちゃいないわよ……」

 

「あら、残念ねぇ~」

 

ロゥリィがそういったのを聞き紫はその場に倒れ付した。

 

「はぁ…やっぱりこうなるんじゃないのよぉ~。運ぶのは私なんだからやめなさいよねぇ」

 

 

等と言いつつしっかりと担ぐ、いや身長差的に引きずって伊丹たちのもとへ紫を持っていくロゥリィだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり色々なことが起こったがこれでひとまず落ち着いたが犠牲者は少なくともいる。

どれだけ迅速にやっても出てきてしまうものだ。炎龍撃退の際に亡くなった人たちを埋葬し怪我人の治療などをしていると辺りはすっかり暗くなってしまった。勿論紫も手当てしようと自衛隊の隊員達が集まってきたがロゥリィが必要ないとジェスチャーで教え紫の上に座っているのを見てどうしていいかわからなくなっている隊員が数名いたらしい。

 

残った生存者の大半は近くの街、近隣の身内を頼るようだ。

ただ親を亡くしてしまった子供や怪我人など行き場のない人達が20数人残っている、何人かは興味本意で残っているようだが。

 

伊丹と黒川がどうするか話し合ってすぐに住民達に向かって伊丹がサムズアップどうやら受け入れる方向で纏まったようだ。流石は自衛隊、いや流石は伊丹達というべきなのだろうか。

 

ただ大変なのはここからだ、そう思いながら伊丹たちはアルヌスへと向かって行くのだった。

 




ゆかりんの軍用車両の使い方

1.まずスキマを開きます

2.次に標的に狙いをつけます

3.発射

4.相手は死ぬ、もしくは重症

ちゃんとした使い方されない車両、可哀想ですね。(他人事)



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