緑谷夫妻のやり直し   作:伊乃

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注意:超オリジナル展開

正直やり過ぎたと思ってる。
しかし、後悔はないwww

注意:超オリジナル展開!!!


15. 10th successor(第10代継承者)

距離にして二歩分。

相対するお茶子さんとオールマイト。

 

最初の一合は飛び出したお茶子さんを片手で往なすことで終わる。

 

危なげなく着地し、再びオールマイトに向き合う彼女。

地を這うような低い姿勢で構え、両手は指先を床に当てている。

 

「お茶子少女、落ち着きなさい!何もここで手合わせしなくとも…!」

 

「いいえ、やります。私が戦力外でデクくんだけ連れていくとか承知しません。」

 

再び駆け出し、その土手っ腹に向けて掌底を繰り出す彼女。

 

先ほどの話があってか、オールマイトはその手を注意深く払う。

 

「触れれば、終わりか…単純ながら怖い個性だ!」

 

「まだまだぁ!!」

 

着地し、振り返り、突撃。

着地、突撃、着地、突撃、着地、突撃…

 

 

幾度も突撃を繰り返し、その度に払われる。

無情にも速度が足りず、進展はなかった…。

 

 

 

そのままでは。

 

 

パリッ…

 

 

何かが閃き、迸る音が聞こえた気がした。

 

ハッとした僕は、口から出るままオールマイトに叫んだ。

 

「全力防御おおおおおお!!!」

 

 

「…SMASH」

 

 

 

次の瞬間にはお茶子さんの姿は搔き消え、刹那の後にはオールマイトの代わりに粉塵と轟音だけが残された。

 

あまりの勢いでの衝突のせいか、壁がオールマイト型に空き、隣の部屋が窺える。

 

「ゲホッ…ゲホッ…ま、マジかよ…。これってまさか」

 

「さっきまでの突撃が無策の本気だと思ってました?まだ、全部は扱えていませんので、たかが50%ですよ?」

 

イタズラが成功したかのような満面の笑みで構えを解き、悠々とオールマイトへ近付く。

 

「改めて自己紹介します。麗日お茶子、ヒーロー名ウラビティ。個性は【ゼログラビティ】そして…」

 

 

 

 

「ワン・フォー・オール第10代継承者です」

 

 

あちゃあ…オールマイトの驚愕No. 1、間違いなしだぁ…。

 

「戦力外だなんて、言わせません!」

 

 

ニシシ、と歯を見せて笑う。

その笑顔はまるで悪魔で天使、と言ったところだった。

 

「侮ってすまない…見た目に騙されていたよ…。手合わせ、だったね?そちらの攻撃は受け取った。今度は……私の番だ!!!」

 

 

突風巻き起こる踏み込みから右腕一閃。

余りに早く、僕でさえも見切るのは一苦労…。

 

しかし…

 

 

 

 

「な…っ!?」

 

「『柔、能く剛を制す』ですよ、オールマイト」

 

 

 

オールマイトの拳を平手で受けたお茶子さん。

右手でその豪腕を押し上げて、突っ込んできた勢いそのままに後ろへ投げ飛ばし、壁の大穴から外へ真っ直ぐ放り捨てた。

 

物凄い速度で飛んでいくオールマイト。

無重力のために向きを調整出来ず、グルグルと無軌道に回転してしまっているようだ。

 

 

「解除、っと」

 

左右の指先を全て合わせ、ようやくこちらへと向き直った。

 

「デクくんの仇、取ったよ!」

 

満面の笑みをこちらへ向けてくる彼女。

彼女の麗らかな微笑みに癒される一方、ブツブツと呟くグラントリノの方が怖くて向けないや…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「改めてお願いする。2人とも力を貸して欲しい」

 

ぶっ飛んだ先から戻ってきたオールマイトは土下座スタイルで頭を下げる。

 

「ええ、私たちは元よりそのつもりです!」

 

暴れてスッキリしたのか、彼女は微笑みながらお茶を啜っている。

 

「俊典…コレは本格的に特訓だ…」

 

目のハイライトが消えたグラントリノ。

視線をオールマイトから離さない。

 

「見た目子供の二人に良いように遊ばれおって…大体何だあの技は?」

 

「あの技って…どれのことですか?」

 

「二人とも俊典の右を受けて投げ飛ばしてたじゃないか。辛うじて合気なのは分かったが…。」

 

そのオールマイトを睨んだ視線のままこちらを向かないでください。

死んでしまいます…。

 

「私は受けたのは合気ですけど、投げたのは柔術ですよ?」

 

「僕は避けたのが太極拳、受けたのが八卦掌、投げたのが合気です」

 

 

 

…何で黙るの?

 

「…き、君らは…一体誰に師事したんだ…?」

 

「私は…三年後にデビューする武闘派ヒーローのガンヘッドに基礎を教えてもらいました。」

 

「僕はオールマイトに師事して、個性の使い方を教わりました。昔の拳法などは二人とも全部動画等で独学、ですね」

 

グラントリノとオールマイトは二人で顔を見合い、二人して頭に手を当て天を仰いだ。

そのリアクションは何なんですか…?

 

「いやはや参った。二人とも技術的に大成しきっている。今から何かを指導できるか分かったものじゃないな…」

 

「少なくとも、お前が教わることになるだろうな、俊典」

 

「そ、そう言われてしまうと恥ずかしい限りです、先生…」

 

床に正座したオールマイトはグラントリノへと恨めしげな顔を向けた。

そんな折、思い出したかのようにグラントリノが僕に問う。

 

 

「ところで、小僧。聞きたいんだが…」

 

 

 

「何で小娘にワン・フォー・オールを渡しているんだ?」

 

 

あー…恥ずかしいので出来れば黙秘したいが…まぁ、許される話じゃないか…。

 

 

「あー…その…個性の譲渡の方法って遺伝子を取り込むことじゃないですか…だから…ね?」

 

「…納得したから皆まで言わんでいい、聞いた俺が間違いだった…」

 

「恐縮です…」

 

分かってもらえて助かった…。

何が悲しくて夫婦の営みを事細かに説明しなきゃならないのだろうか…?

 

否!!断じて否!!

 

見よ!お隣のお茶子さん顔を!!

恥ずかしくて顔が赤く燃えそうなのに、嬉しくもあるからニヤケ面が混じっている。

百面相も斯くや、と言ったところだ。

 

「細かいことは省きますが、お互いに譲渡して、サイクル作ったら互いの中でワン・フォー・オールが定着した形でして…余剰の力が無くなるよう均等になりました。お陰でじゃじゃ馬感が無く、扱いやすくなったのを覚えています…」

 

「一応、未来で私には超パワーの力はないことになっていたので、5%程で常に運用していました。瞬間的には20%程度が限界だったはずですが、戻って来て以来、何故か更に扱い易くなっているようです」

 

「僕に至っては100%の力を常時運用することができるようになった次第です」

 

 

そこまで言うと二人は顔を見合わせて、何かを通じあったのか、互いに頷き合っていた。

 

「とんでもない、じゃ済まされねぇな…力だけで言っても俊典が一人と半分増えたようなもんじゃないか…」

 

「敵対するオールフォーワンが少し不憫に感じて来ました…」

 

グラントリノは腕を組み、唸りながら瞑目し、オールマイトは惚けるように上の空。

 

「裏技的に更に一人ずつ継承者を増やすことも出来るかもしれないので、最大六人で滅多打ちに出来るかもしれませんね」

 

ニコニコしながらそう言うお茶子さん。

 

「それはもうシャレになってないよね!!」

 

ごもっともです、オールマイト…。

 

 

「さて、力量も見てもらい、認めていただいたところで、次の問題に移りたいのですが…。現状、僕らは子供です。個性の使用に関して法律上何一つ合法性が有りません。故に、その辺りの問題を解決したいと思うのですが、この時代に何か解決策はないのでしょうか?」

 

「実情としては難しい。最悪自警団(ヴィジランテ)として逮捕されてしまう可能性も否めないな」

 

それは歓迎できない結末だ…。

将来の活動に支障が出かねない。

 

「どうにか出来ないかウチの相棒(サイドキック)にも相談してみるよ。」

 

「サー・ナイトアイですね。是非お願いします。ただ、会っても居ないのに信用していただけるはずもありませんので、僕からも直接お話しさせていただきたいです」

 

グラントリノとオールマイトとの接触、協力の取り付け、個性使用に関する合法化…また一つステップを踏むことが出来た。

 

「ところで、お茶子少女…改め、麗日少女。どうして、そんなに私の顔を見ているのかな…?何か付いているかい?」

 

話がひと段落したところで、オールマイトはお茶子さんに話を振る。

 

「いやぁ、意外と腕が平気だったので、もうちょっとカマしておけば良かったかなぁって…」

 

「HAHAHAHA!!君は私に何か恨みでもあるのかな!?」

 

画面越しで見るオールマイトのままのオーバーなリアクションで返していた。




前回の歴代継承者の名前に関して、注釈。

名前付けに関してはルールとして『数字』と『色』を入れる必要があると思いました。

緑谷 出久→"緑"谷 出9
八木 俊典→8"黄" 俊典
志村 奈々→"紫"村 7

なので、適当に付けた3代目と6代目は

紅 御代→"紅" 3代
武藤 清也→6藤 "青"也

…後の名前どうしよう…。

何か良い案があったらコメントでください…。
よろしくお願いします。
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