深く、重く立ち込めていた霧が晴れていく。瓦礫とブルーシートに覆われた泊地が、朝日に照らされていく。無数の瓦礫の小さな影が、長く長く伸びていた。影はどれも、朝日の反対へ伸びている。
神通の影も、同じように反対へ伸びていた。真横からの光は、彼女の影を果てしなく長く引き延ばす。人影というよりも、一本の黒い直線だ。影が、不意に揺らめいた。もう一人の自分のように、揺れ動いた。
思わず目をこする、改めて見直しても、影はもう動いていない。
何本もそびえる影の塔、瓦礫と神通の影は、どれも同じように直線だ。同じ影、同じ艦、同じ神通。
無数の自分を、彼女は幻視した。
軽巡棲姫の襲撃から少したち、夜が明けた。いまだ混乱の収まらない泊地の一角に、神通たちは集まっていた。話し合いのためだ、しかしたかが話し合いで、この混沌とした状況をなんとかできるとは思えない。
「つまり君は、あのアーセナルギアでいいんだね?」
「そこの青葉に聞けばいいだろう」
彼女が身分を偽り単冠湾泊地に潜入していたのは、北方海域の情報が集まるからだ。戦艦棲姫と白鯨は、この北方海域に逃げ込んでいたらしい。実際に白鯨はいたと、北方棲姫が証言している。戦艦棲姫も同じだ。彼女の目的は、もう達成されている。
「それで、君はどうするつもりだ?」
白鯨と戦艦棲姫の実在を掴んだ今、彼女が泊地に留まる理由はない。このまま独自行動に戻っても、なんら問題はない筈だ。
「そっちがいいなら、もうしばらく居座らせてもらう」
「あれ、意外ですね、てっきり自由になるとか言い出すかと」
「今の状況で単独になるのは、かえって危険だ」
二人の会話からも、お互いが顔見知りであると伺える。やはりアーセナルギアも、レイテの英雄も本当の話だった。しかし今の神通には、喜べる余裕がなかった。
「軽巡棲姫のことも気になるしな」
その名前を出した途端、二人の顔が歪んだ。
「やたら戦闘経験豊富な姫だと思ったが、D事案で産まれた深海凄艦だったか」
「D事案?」
「轟沈した艦娘は、稀に深海凄艦に変異する。逆の場合もある、大本営はこれを
記憶がどれだけ残るのか、沈んだ時のダメージが完治するかはその時によって異なる。いずれの場合も共通しているのは、生前の人格を残していながら、価値観が逆転と言っていいほど変貌する点だ。
「建造以外で艦娘が現れる唯一の方法だと言われている」
「ドロップ……落とし物、か」
「噂には聞いてましたが、本当だったなんて」
「懐かしい反応だ、私も始めて見た時はそうだった」
いくら遺伝子的には近いといっても、艦娘と深海凄艦は別の存在、そう誰もが思うだろう。だがD事案は、艦娘と深海凄艦が本質的には同じ存在という証明に他ならない。その事実に神通はショックを隠せなかった。
「お前からすれば、味方が増えたんじゃないのか?」
「いや、私が視たのは、『逆』の方だった。悍ましかったよ、あれはまだ、私のトラウマだ」
「逆、ということは――」
「そいつは、私の大切な仲間だった。イロハ級だからろくな自我もないが、長いこと連れ添ってきた。だがある日、そいつが沈んだ。仕方のないことだと思った、仲間同士で争うこともある、深海凄艦ならな」
仲間でも争う、この辺りも、艦娘とは真逆の存在だ。
この時はまだ、そう
「沈んで、泣いている内に、そいつが蘇った、艦娘になってな。信じられるか? 艦娘になった途端、こっちに主砲を向けてきたんだぞ?」
「艦娘からしても、同じことが起きますよね」
「沈んだだけで、敵味方の区別があっさり逆転する。いったい私たちはナンナンダ?」
信じてきた『仲間』とは、恐ろしく脆い結びつきなのかもしれない。
それが簡単に起きてしまうことが、恐ろしかった。神通は考えてしまう、沈んだ後の自分を。憧れが嫉妬に代わり、全てを壊すことしか考えられない怪物に――そうなった自分がいる。
「軽巡棲姫は、本当に……その……
「間違いない」
アーセナルが即座に断言した、してしまった。感情を誤魔化す暇さえなく、現実を突きつけてきた。
「でも、ソロモン諸島の救世主に、神通なんていませんでした」
「大本営が抹消したからですよ、『英雄談に死人が出るのは、評判が悪い』から、青葉たちだけで、ソロモン諸島を奪還したような内容に改変したんです」
「死人、じゃああの姫は」
「青葉のせいで沈んだ、貴女の前任で間違いありません」
あまりにも苦しそうな顔に、言葉がでなかった。
そして、そんな理由で死者を抹消する大本営が、気味の悪い怪物に見えた。そんな改変された英雄談に憧れていた自分に、吐き気がした。艦娘と深海凄艦が同じで、軽巡棲姫は同じ神通で――あらゆる思いがごちゃ混ぜになり、訳が分からない。
「一応聞くが、富村、お前はどこまで知っていた?」
「D事案は知っていたけど、ソロモン諸島の戦いで死人が出ていたことは知らなかった」
提督を責めることはできない。
もし、深海凄艦が元々艦娘だと知られれば、想像を絶する混乱が起きるだろう。今までやってきたことが、仲間殺しだったのかもしれない。そう自覚するだけで、動けなくなる艦娘は相当数に昇る。大本営が隠すのも、無理はない。今の私が良い例だ。
しかしまだ神通は自覚していなかった、その奥底に、黒く煮えたぎる感情が、生まれつつあることを。
アーセナルと北方棲姫、富村提督は、色々込み入った話をするらしい。北方棲姫の処遇や、
所詮はただの一兵士だ、与えられる情報は制限される。一般の艦娘に、D事案が教えられなかったように。考えても無駄だ、だから今は、待つことにしよう。
その間神通は、気絶したままの那珂に寄り添っていた。入渠が必要なほどダメージは負っていないが、まだ目覚めないとなると、心配になる。いつ目覚めてもいいように、傍にいてあげるのだ。それに、聞きたいこともある。
「中々起きないな」
「はい……大丈夫でしょうか、明石さんに見せたほうが」
「止めておけ、気持ちは分かるが、あいつも忙しい」
傷まみれの木曽は、遠いところを眺めていた。彼女こそ入渠が必要に見えるのだが、とうの本人が全く気にしていない。明石は泊地の修理に注力すべきだと、木曽は言っていた。それは他人を優先する優しさではなく、単に効率を考えた機械的な判断だった。
彼女の傷跡につけていた濡れぞうきんを、木曽は素早く洗い直す。血を抜き、湿気を持たせ、また被せる。冷たさに反応したのか、那珂が小さな呻き声を上げた。
意識を取り戻したのかと期待したが、彼女の体を何回か叩き、反応を確認した木曽は、それを否定した。一連の流れも、機械のように正確だ。介抱の仕方さえたどたどしい自分と、比較するものではないが。
「木曽さんは、味方を撃てますか?」
機械なら、迷わないのだろうか。神通の口は、勝手に動いていた。
「何?」
「あ、いえ、ごめんなさい、すみません……」
何てことを聞いているのだ自分は、動揺しすぎだ、たかが自分と同一個体が深海凄艦になっただけじゃないか、同じ個体など艦娘なら幾らでもいるだろう、何を馬鹿な考えを、それに――
「……戸惑うだろうな」
しかし、木曽は遠い場所を見ながらも、神通の問いに答えた。
「いや、実際に、俺は迷ってしまった」
「実際、に? じゃあ木曽さんも、見たことがあるんですか」
木曽も見たことがあるのだ、D事案が起きた、その瞬間を。
「タンカーを襲ってきた深海凄艦が、艦娘に変化したんだ。じゃあ随伴の深海凄艦もそうなのか、その隙に見逃した一発が、タンカーに直撃した」
「ドロップした艦娘は?」
「そのごたごたで、な。俺はその責任と、D事案の隠蔽のために、まともな前線には出れなくなった」
沈黙が苦しい、たまに吹く冷たい風だけが、心地よい。身震いするくらいが、丁度いい。この思い空気も、飛ばしてくれればいいのに。
「絶対に止まらないと決めたはずだったんだがな、マニラみたいな思いは、絶対に嫌だから」
それでも尚戦いを止めない木曽が正しいのか分からない、少なくともD事案に打ちのめされ、そればかりを考えている状況よりは遥かにマシではないか。情けない姿から目を逸らそうと那珂を見た時、彼女の声が聞こえた。
「……神通……ちゃん?」
「那珂!? 大丈夫ですか!?」
「大丈夫だよ……ところで顔は怪我してないよね?」
そんなことを言えるくらいなら大丈夫だ、いや、女性にとって顔が命なのは分かるが。
ともかく無事でなによりだ、まだ動き辛そうなので、体を支える。少しだけ顔を歪ませて、体を起こした。
「ねえ、神通、ちょっと聞きたいんだけど……」
「何ですか?」
「私を攫ったのって、神通?」
神通の顔が、強張った。
何でも、ぼんやりとだが意識があったらしく、おぼろ気に見ていたらしい。ぼやけた軽巡棲姫の顔が、神通に見えたのだ。それが気のせいであれば、どれだけ救われたのか。
「まあ、見間違いだと思うけど。神通から見て、アレは何だった?」
「軽巡棲姫は、自分が……元々『神通』だったと」
「そっか、そっかぁ……気のせいじゃなかったんだぁ……」
起こした上半身が、力なく横に倒れる。
両手を顔に当てて、隙間から空を仰ぎ見ていた。瞳から零れそうな滴を、零さないように必死だった。
「昔、私たちは、一緒のタイミングで建造されたの」
姉妹艦でも建造された時期により、実際の年齢は異なる。奇妙な姉妹関係になることもある。しかし那珂たち――この場合は、先代の――は、本当の姉妹として、生まれなおしたのだ。
「でも、最初に川内が沈んで、私と神通ちゃんだけになっちゃった」
「今大湊にいる姉さんも、二代目なんですか」
「私と同じ時に生まれた神通は、ソロモン諸島の戦いで沈んじゃった。本当の姉妹は、みんないなくなっちゃった」
「大本営が発表したやつですよね」
「だから、神通ちゃんが配属されてくるってきいて、凄い嬉しかった。なのに……」
鼻をすする音が、小さく聞こえていた。それに気づかないふりをして、神通も空を眺めていた。誰も、一言も言わなかった。言えるわけがなかった。
きっと、気持ちを整理するだけでも、相当な時間が必要だった。やっと癒えてきた頃に、私がやってきたのだ。なのに、そのタイミングで、先代まで帰ってきてしまった。最悪の形で。
木曽といい、スネークといい、青葉といい、那珂といい。
D事案がもたらすのは、こんなものばかりなのか。これが私たちの戦いの真実なのか。国や人々を護るために、姉妹を殺す――それが、私たちの正体なのか。
*
那珂が目覚めたあと、提督からの放送が流れた。所属艦娘は、全員執務室に集まるようにと、指示が入る。話し合いの結果、どこまで情報を開示するか決まったようだ。
D事案については、もう時間をかけて割り切るしかない。しかしこの話を知ったあとだと、
執務室に神通がついた頃には、一人を除いて全員集まっていた。明石だけが見当たらない、泊地の修理に集中していて、放送が聞こえなかったのだろうか。
「明石は?」
「さあ、まさか聞いてなかったとか?」
「多摩が探しに行くにゃあ、お話はさきにやっててにゃ」
多摩が小走りで探しにいく。残った人たちを、中央にいる北方棲姫がぐるりと見渡した。一人一人を、強く睨み付けているようだった。いや、何かを判別しているような、そんな眼だった。
「まず、ハッキリと言っておく。これは、妥協だ」
「妥協?」
「本当のところは、誰にも話したくなかった。協力だって御免だった。誰一人とて、関わらせたくはない」
すでに話を通してあるのか、アーセナルと富村提督は、複雑そうな顔を俯かせている。北方棲姫は、この『秘密』を話しても良いかどうかを、判別していたのだ。それでもなお迷うほどの秘密といったい。
「だが、
「だからこいつは、我々と手を組むことを決めた」
「そう、なら人間が確保した方が、比較的、まだ、マシだからな」
とても強調した言い回しに、よっぽど嫌なのだと伝わる。逆に言えば、その気持ちを呑み込んでも、奪われてはならない物なのだ。
「だが前も言ったが、この案件に
「お題目は分かった、だがもう決めたんだろ、早く言ってくれ」
木曽が急かす気持ちも、少しは分かる。単語だけ知ってから、かなり引き延ばされているのだ、内容が何であれ、気になって仕方がない。
しかし、それは、
「……
紛れもなく、神通の予想を上回っていた。
「――新型『核弾頭』のな」
場が、一瞬で凍り付いた。
核、だと。
「いや、待ってくれ」
「なんだ、確か、木曽だったか」
「核はそんなにヤバイ代物だったか? 冷戦真っただ中の頃はともかく、
どういうメカニズムか分からないが、艦娘や深海凄艦には、核が効かない。通常兵器が通用しないことと同じ仕掛けがあるらしいが、それはまだ解明途中だ。
だから価値がゼロになる――なんてことはさすがにないが、それでも冷戦期より、核の脅威はかなり低下している。
「確かにただの核なら、私もここまで戦慄しなかった」
「なら、なぜ」
「『新型』と言っただろ、こいつは今までの核とは違うんだ、この艦娘と深海凄艦の時代に適応した、最悪の兵器」
「
沈黙こそ答えだった。
核が効かない大前提を根本から引っ繰り返す。まさに世界の構図そのものを書き換えてしまう、最悪の兵器だ。
「私が陣地としてアリューシャン列島を支配した時、付近の島々を見て回った。その中のある島に、地下研究施設があった。もっとも誰もいなかったが」
「そこが核の研究所だったのか、何処の国だ?」
「分からなかった、いや、分かりようがなかった」
研究所は、手掛かりで溢れていた。
アメリカ製のコンピューターかと思えば、ソ連製のサーバーが置いてある。日本のマウスやキーパッドに音響。ヨーロッパ各方面の調度品。
「どの国の証拠もある、故にどの国か特定できないのか」
意味のない証拠の羅列からは、どんな意味も見い出せる。しかしそこに価値はない。完全に痕跡を消せないからこそ、あえて痕跡塗れにしたのだ。そこまでして隠したがる理由は、流石に察しがつく。
「取り返そうとする国はなかったのか」
「そもそも存在が知られていない核だ、そんなものを奪おうとしたら、自分たちが開発元だと自白することになる」
なにせ、核である。
深海大戦初期――まだ艦娘がいなかった頃だ――には、有効打がなく追い詰められるあまり、核の使用に踏み切る国も多くあった。アメリカはその代表だった。
結果は、散々なものだった。
効果はあったが、それより味方への被害が大きかった。運用によるコストも馬鹿にならない。その影響は今も引きずっていて、思うように艦娘を建造できない原因になっている。当然評判は悪い、そんな核をまた作っているのだ、知られたくはないだろう。
しかしそこで、どこからか嗅ぎつけた戦艦棲姫と、軽巡棲姫が現れたのだ。核の引き渡しを拒否した北方棲姫は、彼女たちにテリトリーを奪われ、ここに流れ着くことになる。
「だがアリューシャン列島のどの島に隠されているかは、私しか知らない」
「北方棲姫を狙っているのは、そういう訳ですか」
隠蔽を徹底しているせい、また開発元だと知られたくないから、誰もその場所を言わない。知っていても、黙っている。
「もっとも、日本政府は最初から、ある程度知っていたみたいだが」
と、北方棲姫が富村提督を睨み付けた。
「どういうことですか」
「つまり、この単冠湾泊地は最初から、核弾頭奪取のために編成されていたんだ」
沈黙する提督の代わりに、アーセナルが答えた。
「少し前に、日本も新型核の存在に気づいた。万一その有用性が認められれば、艦娘大国の立場が揺らぐ。かと言って深海凄艦に渡るのはもっと不味い。なら仕方がない、自分たちで確保しよう――そういう言い分だ」
「非核三原則はどうしたんですか」
「存在しない核を持ちこむもなにもないだろ」
まったく説明になっていない。説明する気がそもそもないのだから、そういう理屈が通ってしまう。
「だが必死になりすぎて、ブラック鎮守府化してしまった。だがそれでも核捜索を打ち止めにはできない」
「それが、私たちが配属された、本当の理由?」
「世間の眼を誤魔化しつつ、核を探し続ける為のな」
どうして説明されなかったのか、その疑問は、聞くまでもなかった。D事案と同じだ、核を探して奪ってこいと言われて、喜ぶわけがない。確かに深海凄艦に渡すわけにもいかないだろう、だがもっと別の選択肢がなかったのか。そう思わずにはいられなかった。
「核を深海凄艦の手に渡すのは最悪の事態を意味する、それは事実なんだ、日本のために、頼む」
提督の正論は全く心に届かない、不信感だけが溢れてくる。それでも戦わないといけない状況と、軽巡棲姫をどうにかしたい気持ちが混ざって、何も言えなくなる。
しかし、直後入った一本の無線が、神通を戦いへ駆り立てることになる。
それは、明石が攫われたと言う、瀕死の川路からの無線だった。
〈青葉、この世界の核開発の歴史はどうなっているんだ?〉
〈核の歴史ですか……むしろスネークの方はどうなってたんですか〉
〈冷戦までは基本的なスタイルだ、リトルボーイのような時限型からミサイルによる長射程に移り変わり、最終的に東と西でICBMを突きつけ合っていた〉
〈なるほど、となると青葉の世界でも、同じような形
〈過去形か〉
〈過去です、深海凄艦の登場直後は、どんな兵器も効かないことから核の使用に踏み切る国もありました。アメリカはその代表ですが、結果は散々なものでした〉
〈まあ、それが我々最大のアドバンテージだからな〉
〈結果使いものにならず、かといって維持費だけは掛かる。ついでに奪われたら一巻の終わり。誰がどうこう言うまでもなく、ミサイルの保有数は減っていきました〉
〈深海凄艦のおかげでか、皮肉でしかない〉
〈あ、でも全くなくしている訳では無いんですよ。こんな状況下でもミサイル攻撃を懸念しているお偉方は多くてですね、最低限の数だけ残しているそうです〉
〈まあそうだろうな、むしろ何の迷いもなく捨てる方が遥かに恐ろしい〉
〈……ええ、そうなっているんですよね、少し〉
〈どういうことだ〉
〈放射性物質の排気は困難です、なのに急ピッチで廃棄したせいでしょうね、ソ連米国どちらにも毎年、数キロの
〈どこかに核物質が流れているということか〉
〈あってはならないことです、政府や大本営は、日本国内に入ってないから問題ないと言ってますが、ふざけるなって話です〉
〈随分厳しいな、当り前のことだが〉
〈……青葉、大嫌いなんですよ、核が〉
〈……そうか、済まなかったな、嫌なことを聞いてしまって〉