医務室に運ばれていく川路は、重症だった。
片目はつぶされ、頭部が変形しているようにも見える。口からの出血は止まない、折れた骨が内蔵に突き刺さっているのだ。
なによりも、全身にどす黒い痣をいくつも作っていた。普通の力で殴られたダメージではない。深海凄艦に殴られたあとだ。一生消えない傷跡が、顔から足の先端まで残っている。殺されなかったのは奇跡だろう。
しかし、とどめを刺されなかったのは、時間が惜しかったからに過ぎない。
明石を攫う方が、深海凄艦にとって大事だったからだ。それほどまでに戦略的価値があるのが、明石という艦なのだから。
瀕死ではあるが、なんとか意識を保っている川路から、事情を聞き取ることができた。
軽巡棲姫の襲撃時、明石は川路とともに、避難用シェルターに逃げ込んでいた。
当然外からは誰も入れない場所だ。しかし敵は、誰にも気づかれることなく侵入し、一瞬で明石を攫ったのだという。
偶然、その瞬間を目撃してしまった川路も、口封じのために纏めて攫われてしまったのだ。彼の体にある無数の傷は、その時明石を取り戻そうと、抗った結果らしい。そこまで話したところで、川路は力尽き気絶してしまった。
「一緒に逃げ込んでいた作業員に聞いてみたが、物音一つしなかったと証言している」
「人が二人もいなくなったことに、気づかなかったんでちか?」
「大量の人間から一人二人いなくなっても、すぐには分からないだろう」
シェルターには結構な人数がいた。大勢の人が出す息や気配といった雑音が、侵入者の気配を誤魔化したのだ。しかし密閉空間のシェルターに、どう潜りこみどう攫ったのかまでは分からない。
「だがこれで合点がいった、襲撃部隊の狙いは北方棲姫と、明石の二人だったんだ」
「合点?」
提督が首を傾げていた。言っていいものか少し悩んだ。スネーク自身も、理解しきれていないからだ。
「別動隊がいると、無線で知らされていたんだ。目的までは分からなかったが、これでハッキリした」
「無線って、誰でちか」
「……ディープ・スロートと名乗っていたが、誰か心当たりはあるか?」
全員首を横に振っていた、その中伊58が不満そうな顔を隠さない。
「そんな奴の言い分を信じたんでちか?」
「現実としてそうなっている」
「敵のスパイの可能性もある、作戦を混乱させる気でちか?」
スネークも自信がない。
ディープ・スロートが適当な出まかせを言い、たまたま当たった可能性もあり得る。伊58の推測通り敵のスパイかもしれない。しかしG.Wのプロテクトに守られる周波数を特定した相手が、無意味な行動を取るとは考えにくい。
「落ち着いてくれ、どの道明石が攫われたのは事実だ」
軽巡棲姫や北方棲姫の口ぶりからして、日本政府が核弾頭を狙っているのは、知られてしまっているのかもしれない。同じ核を狙う彼女たちからすれば、その動きは抑えたいだろう。なら、移動工廠の力を持つ明石を攫うのは、効果的な手段だ。
だが、理由はそれだけではない。
工作艦『明石』は、WW2のころから、戦略を左右するほどの重要性を持っていた。多量の修理設備を持っていた明石は、移動工廠と呼ばれ、多くの艦を修理していた。
ダメージを与えた艦が、前戦で治ってそのまま戻ってくるのだ、たまったものではない。ゆえに米軍も、給油艦間宮と並んで最優先攻撃対象としていた。
その重要性は艦娘になっても――どころか、更に上がっていた。
それは、妖精との違いにある。基本妖精は、WW2のテクノロジーまでしか持っていない。それ以上成長することもない、と言われている。あんな
しかし明石は違う、人と艦が入り混じっている故か、『成長』できるのである。そのままでは深海凄艦に通じない最新技術を学び、それを艦娘が使えるように反映できてしまうのである。それが一層、明石の価値を高めたのだ。
「北方棲姫には悪いが、私たちは明石の救助を優先しないといけない」
「構わない、むしろ早く奪還しないと、状況は更に悪化する」
「だろうね、もし明石が沈められて、深海凄艦に変異させられたら……」
D事案の発生確率はかなり低い、狙って起こせるものでもない。しかし万一の可能性もありえる。そうなれば北方戦線どころか、日本が危機に陥る。核弾頭を奪われることと同じくらい、明石が奪われることは恐ろしいのだ。
「明石の行方はゴーヤ君に探して貰いたい」
「分かってる、とっとと見つけて核の奪取に戻るでち」
「私の方も色々な手段で探してはみる」
それはG.Wによる偵察衛星のハッキングなど、口には出せない手段である。
「私たちも探さないと」
「いや、それよりもやって欲しいことがある、アーセナルにも、可能な限り手伝って欲しい」
「何だ?」
「機雷の除去だ」
ただの機雷除去に過ぎないと、スネークは思っていた。
それは誰も同じだった。だが、この機雷こそ、悍ましい存在との、最初の戦いだとは、まだ知らない。
*
機雷は、泊地の正面海域にばら撒かれていた。
除去作業は手の空いている艦娘だけでなく、やり方を心得ている作業員まで駆り出さないといけなかった。途方もない数の機雷が、埋没していたのだ。
機雷を設置されたのは、軽巡棲姫が逃走する少し前だと想定される。しかしそれまでにあった時間は、ほんの数十分だ。
その間に、正面海域が機雷で埋め尽くされた。恐ろしい手際だった、そのせいでスネークたちは、軽巡棲姫の追撃を断念するしかなかったのである。
スネークは今更隠す必要もなくなったので、G.Wを搭載したメイン艤装を背負いながら、レイを全機発艦させる。水中で高い機動力を発揮でき、遠距離から水圧カッターを発射できるレイは、機雷除去に適していた。
だが、全25機――ソロモン諸島の戦いで失われたので、22機のレイを総出でやっても、まだ終わらない。昼過ぎから始めたのに、日が沈みそうになっている。水中レーダーを持つレイなら問題ないが、コントロールするスネークが疲れていた。
「お疲れ様ですアーセ……あ、スネークでしたね」
「青葉か」
あっけらかんとした笑顔で、彼女が携帯食料を渡してきた。炊いた米を固めたやつだ、確か日本語では、おにぎりと言ったはず。
「お前は作業しないのか」
「あいにく水中のものを相手するのは、苦手なもので」
「私を見習え」
「無茶を言わないで下さい」
しかし、たった二日だが、一番付き合いの長い艦娘でもある。彼女相手だと、気張ることもなく自然体でいられる気がした。だからだろう、頬張ったおにぎりは、ただ塩を撒いただけなのに、中々上手かった。
「配属されたのはお前だけか?」
「はい、前線がひっ迫していると知った大本営の増援の一隻として、選ばれたんです」
「という建前か」
分かっていたか、という苦笑いを青葉は浮かべた。
いまや青葉――第六戦隊は、たった四隻でソロモン諸島を奪還した英雄扱いだ。大本営が発表した英雄談を信じる人は、かなり多い。
そうなれば『青葉』の価値は高まる。
配属先に与える影響も大きくなる、泊地の神通がアーセナルギアに憧れていたのと同じだ。そんな彼女が、たかが戦力不足で送られるわけがない。
「で、実際は?」
「スネークの監視です」
やっぱりか、とスネークも苦笑いを浮かべた。
「大本営も、スネークの動きは警戒してたんですよ」
富村もスネークの実在は知っていた。すでに青葉から、そういった情報を手に入れているということだ。
「それで、北方のどこかにいるところまでは、突き止めたんです」
「90年代の技術の割に、やるじゃないか」
「でもそれ以上は駄目だったみたいです、で、詳しい情報収集と、見つけられた時の監視として、青葉が配属されました」
青葉が選ばれたのは、スネークがもっとも油断するからだ。人の精神を利用する姿勢に、苛立ちが募る。しかしそれを一々出していたらきりがない。顔に出さず、スネークは機雷を除去していく。
「で、行ってみたら」
「襲撃が起きていて、スネークがもういたわけです。まさかいるとまでは思ってませんでしたよ」
「私も同じだ」
戦艦棲姫の情報が集まるから、一方私の情報が集まるから。結果同じ場所に来てしまったわけだ。
「だが、建前もあるだろ。増援はお前だけなのか?」
「いえ、もう一人います、ほら、あそこ」
青葉が指差した先では、神通が機雷の除去作業を、苦戦しながら行っていた。建造されたばかりの彼女には、初めての経験だ。だから不慣れな彼女に、やり方を教えている影があった。
視線に気づいたのか、影はこちらへ振り返る。こちらへ走ってくる彼女の姿は、白いマフラーという特徴以外は、神通や那珂によく似ていた。その姿はまるで、忍者のような印象をスネークにもたらした。
「聞いてませんか? 大湊にいったん下がっていた」
「川内型一番艦の、川内か」
「そういうこと、初めましてスネーク、青葉から色々聞いているよ」
『スネーク』と呼ばれて少し警戒したが、ここまでくる途中に話していたか。
「しっかり、こうして見てみると、ホント滅茶苦茶だよねぇ」
「レイのことか? 私からすれば、艦娘の方がよほど非常識だ」
川内は水中で機雷を除去していくレイを見つめていた。次々とあがっていた爆発の水しぶきが、少なくなりつつある。やっと機雷が無くなってきたということだ。
レイがいなければもっと長引いていただろう、スネーク本人はそれが当り前だと考えているが、やはり非常識なことは変わらない。
「作業も終わりかな、早く夜戦がしたい」
「夜戦? 何故だ?」
「だって夜戦だよ?」
理解できない回答にスネークは軽く困惑する。しかし川内という艦は、そういうものだ。川内はどの個体も例外なく、夜戦に興味を示すのだ。それはある意味、生まれ持った性と言っていいのかもしれない。
「それに相手が神通なら、尚更ね」
その『神通』が意味するのは、『軽巡棲姫』のことだ。彼女もまた、前任の神通を知っている。笑顔で語ってはいるが、奥底には複雑な思いが渦巻いているはず。
「……川内さんからすると、あの人はどうだったんですか?」
「んー? でも
青葉の抱いた印象は、スネークの感じたものとそう差はなかった。一言でいうなら『いいヤツ』だ。あんな状況でも、迷わず青葉を優先したのだから。
だからこそ、青葉は呟く。
「……沈んだだけで、深海凄艦になっただけで、あそこまで変わってしまうんですか」
「さあ、私の知る神通は、今はあいつだけ」
新しい方の神通が、無我夢中で機雷を除去する姿は、新兵のそれだった。スネークの知る神通とは全く違っていた。彼女も成長したら、あの背中になるのだろうか。
「あたしが護らなきゃ」
「……そうですね」
「……ああ」
アーセナルは、無意識の内にそう言っていた。
*
機雷の除去が終わったころ、明石の行方を追っていた伊58から無線が入った。彼女が今どこにいるか、分かったのだ。
それを受けた富村はすぐさま追撃隊を編成し、彼女たちを送り込む。
神通と川内、那珂の三人。そして――諸々の事情でスネーク。万一のためのバックアップとして、木曽と多摩が加わることになる。
「……どうした?」
「……いえ、その、かなり揺れるんですね」
「その内慣れるよ、慣れ慣れ」
しかし神通の顔色は悪い。
艦の頃では絶対に経験できないことを、彼女はしていた。何故なら彼女たちが今いる場所は、空を飛ぶヘリの中なのだから。
「我慢しろ、まさか重症のまま明石を運ぶわけにはいかない」
と、全身を包帯で覆う川路と同じく、明石も重傷の可能性が高い。
救出したあとは、速やかに応急処置をしなければならない。それも、安全な場所でだ。敵の真っただ中では、危険すぎる。
救出したあと、素早く明石を運び込み離脱。そのままヘリの中で治療を行う。そういう流れだ。怪我を追っていないなら、それで構わない。ヘリ内部に乗る艦娘たちが、上陸して救出を行うメンバーだ。
「しかし……」
「君は二水戦旗艦だろう、それくらい耐えないでどうする」
神通は、息が詰まったように黙り込む。二水戦という言葉は、彼女にとって重い意味を持つのだ。
〈見えてきたぞ〉
ヘリの通信機から、木曽の声がする。彼女の飛ばした偵察機が、目的地を見つけたのだ。
「本当に明石ちゃんはそこにいるんだよね?」
〈間違いないでち、確かにそこに運び込まれた〉
伊58は場所を突き止めた後、そのままバックアップとして潜入していた。
それを踏まえて、このタイミングで出てきたのだ。
〈偵察機が敵艦を見つけたが、作戦どおりいけば、気づかれないだろう。最悪俺たちが囮になる〉
〈神通たちは、
ヘリから見た先に、目的地が見え――なかった。
凄まじい濃霧によって、何一つ見えなかったのだ。だが、それが発生するタイミングを狙っていたのだ。
〈しかし、キスカ島とはな〉
木曽がそう呟く。
濃霧のなか突入し、味方を救出する。今更運命の軛など気にも留めないが、しかしケ号作戦の再現に思えて、仕方がなかった。
キスカ島周辺は、この時期頻繁に濃霧が発生する。1943年に行われたキスカ島撤退作戦、通称『キスカの奇跡』は、この現象を利用して実行された。その時旗艦を務めたのは多摩であり、巡洋艦として木曽も参加している。
しかしその時とは違い、キスカはどちらの勢力も拮抗している場所。霧に紛れて突入したあと、明石を探さなくてはならない。上陸メンバーが必要だった。だからこそ唯一スニーキングの心得を持つ、スネークが選ばれたのだ。
「作戦海域に入る、上陸部隊はヘリから降下、下で艤装を受け取れ」
神通を除き、慣れた手つきで体にロープを巻き付ける。そのまま流れるようにヘリから降下し、多摩の牽引する大発動艇――上陸作戦の時、兵士や戦車を上陸させるための舟艇だ――に着地する。そこには神通や那珂たちの艤装も置かれていた。スネークの艤装はやはり邪魔なので、今回も海底で待機だった。
*
多摩の装備する大発に乗り込み、そのまま霧の中に突入する。
一回だけただの岩陰を敵影と間違えたが、特に問題無く艦隊は島に向かって突き進む。だが、そこまで行ったところで、多摩は航行を止めた。
「ここからは大発だけ送り込むにゃ、検討を祈るにゃ」
キスカは敵の拠点になっている可能性が高い、そんな中に二隻で飛び込めば、集中砲火を受ける。スネークたちは人を攫いにきたのであって、戦いにきたのではない。静かなエンジン音を立てる大発は、かつて港があった場所よりも、少し離れた場所に上陸した。
スネークはP90を、神通たちは艤装を構えながら、ゆっくりと砂地を踏む。ケ号の時とは違い、都合よく霧が晴れることはなさそうだ。
だがその時、突如無線機からCALL音が鳴った。
〈スネーク、そこで止まれ〉
〈どうしたG.W〉
〈神通たちも止まらせろ、急げ!〉
G.Wの言われるまま、スネークは彼女たちを引き留める。改めて理由を聞いたが、G.Wは若干困惑しているようだった。
〈その砂地は地雷原だ、海岸を歩き、密林の方から迂回しろ〉
〈地雷原だと?〉
〈またディープ・スロートから無線が入った、それも、
スネークの周波数どころか、G.Wの波数まで知っていることに、言葉が出なかった。判断に困るが、前回無線してきた時の別動隊は真実だった。なら信じていいのではないか、スネークは回りこむように指示を出した。
〈密林もワイヤートラップや落とし穴が仕掛けられている。油断するな〉
〈罠だらけだな〉
〈機雷を敷設した深海凄艦と同じ個体がいるのかもしれん〉
この濃霧の中罠を探すのは苦労する、しかし止まる選択肢はないのだ。
ジャングルは針葉樹に取り囲まれていて、うっそうと暗くなっている。霧が発生する前に撮った衛星写真から、基地のある場所は把握している。
「スネーク、別れていかない?」
小声で川内が提案した。
「こんな罠だらけの場所で見つかったら逃げられない、纏まってたらまとめて殺されるよ」
「……そうだな、どう別れる?」
「ツーマンセルで行こう、神通はスネークがお願い」
何故だ、と言いたくなるが、合理的判断だとスネークは結論づけた。
この中で一番経験が短いのは彼女だ、なら潜入にもっとも長けたスネークがつくのは、当然の組ませ方だった。
「えっと、よろしくお願いします」
「……ああ」
ぶっきらぼうに返し、スネークと神通は歩きはじめる。
仕方がないので暗視ゴーグルは神通に貸し、スネークは感覚だけで歩きはじめる。ゆっくりと動かした足が草木を掻き分け、土に触れる。罠があればその分、異様なふくらみがあったり、人が触れた不自然さがある。
神通の手を引きながらスネークは、苦虫を潰したような顔をしていた。
スニーキングに不慣れなバディを連れることは、軽いトラウマになっていたのだ。張り詰める緊張にきづいたのか、神通は一言も話そうとはしなかった。
たまに吹く風が、とてつもなく冷たい。
確実に削られていく体力、足の裏から伝わってくる氷の冷気。一つ一つを自分に取り込み、同化させていく。自然そのものになれば、紛れた人工物が分かる。自然と自分の体――遺伝子を擦り合わせながら、スネークは歩いていた。
〈そういえば、北方で思い出したんだが、今の海上自衛隊は『F作業』なるものをやっているらしいな〉
〈あー、漁獲支援のことですね〉
〈秋刀魚や鰯といった秋の味覚を確保する、最重要任務と聞いているが、本当なのか?〉
〈概ね合っています、漁船を深海凄艦から護ることを目的にした作戦、そうしないと日本の場合、食糧不足になりかねませんから〉
〈だが……防衛の割に、お前たち自身も漁に勤しんでいると聞いたが〉
〈それは、ソナーや探照灯を積んでいることですか?〉
〈ああ〉
〈よくある誤解です、それは役割分担ですよ。魚影捜索は私達が、魚の確保は漁船が、そうすれば装備を積まない分、より多く持ち帰れますから〉
〈なるほど〉
〈積載量を超過した時だけ、私達が貰うんです。保存設備がないので鮮度を保てず、市場に出すのは難しいので〉
〈……大量に取れば、その分自分で食える訳か〉
〈そうなりますね〉
〈私はどうだ〉
〈……は?〉
〈見ろ私のスペックを、最新型ソナーを搭載したメタルギアレイが25機、それぞれのデータを統合すれば魚の行動パターンも予測できる。近寄る深海凄艦など敵にもならない……適材適所とはことことだ〉
〈巨大すぎて即座に逃げられると思うんですが〉
〈……レイだけ行かせれば〉
〈レイって確か、スネークから余り離れて動けないのでは〉
〈……馬鹿な……この私が……敗北するだと……?〉
〈自分が食べたいだけではないですか……第一今秋刀魚の季節ではないですし〉
〈いや待て、今の時期はマグロが旬だった。確かOUMAという場所はマグロが有名だったな!〉
〈もう自由にしてください……〉