【完結】アーセナルギアは思考する   作:鹿狼

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File77 ヘイブン

 衛星写真に写された中枢海域をスネークは思い出す。深海の力が極限まで肥大化したことを示す大穴の中には、アーセナル級が微かに見えた。まさか、アーセナルの中にアーセナルが入る羽目になるとは思わなかった。

 

 紛れもなく敵であり、必要ならそいつごと沈めることも厭わない。それは間違いない。それとは別に、スネークは哀れみを感じていた。幸か不幸か、私は艦娘という『意志』を得た。お蔭で奴と戦えている。

 

 しかし、ならあのアーセナルはどうなのか。表現できないだけで『意志』があるのではないか。例え海に出なくても、そこには建造に関わった人々の記憶がある。彼女の意志は、現状を良しとするだろうか。確かめる術がないとしても。

 

 

 

 

── File77 ヘイブン ──

 

 

 

 

 空中からの降下を成功させたスネークは、大型艤装を背負い海面に浮上する。アウターヘイブンの戦闘力は既に周知されている。だからこそ、敵は強い警戒心を抱き、その足を止める。この隙を逃がすほど悠長ではない。

 

 合図などせず、各々が一斉射を放ち、敵陣を崩していく。余裕がないのは実際スネークたちの方だ。今もレイたちが水中の潜水艦を排除してくれているが、正直全く減っている気がしない。

 

 元々の戦力も凄まじいのだろうが、きっと補充も、恐るべき速度で行っている。さっきまで誰もいなかった場所に、次の瞬間には敵艦が顕現しているのだ。いったいどれだけ深海の力に溢れているのか。それだけ、無数の怨念が溢れているということだ。

 

「スネーク、行きますよ」

 

「ああ、補助は任せる」

 

「りょーかいです!」

 

 足を止めればその分、より敵艦は増えていく。一刻も早く、大穴の中になるアーセナル級に突入しなければならない。あの中なら、戦力を増やすにも限界がある。アウターヘブンの艦娘たちが敵を牽制している隙を突いて、スネークと青葉はまっしぐらに穴を目指す。

 

 狙いに気づいた敵艦たちが、牽制を無視してスネークを取り囲もうと動きだした。回避も防御も無視した行動に、次々と水柱を立てながら沈んでいく。しかし、圧倒的な物量がそれをカバーしてしまう。

 

 だが、この状況を待っていたように、スネークが不敵に笑った。

 

「もう一度だけ聞くぞ、良いんだな?」

 

 彼女の問い掛けにG.Wが答える。

 

〈止むを得ないだろう、今まで渋ってきた分ごと、全部使ってしまえ〉

 

 若干投げやりなのは、今までの節約をパアにされるからだろうか。まあスネーク的にはどうでもいい。重要なのは、今までできなかった全力を振るうことができる点だ。あの日、空母棲鬼の空爆を蹴散らしたように。

 

「全ミサイル、照準──」

 

 敵艦たちはその声を聞き漏らさらなかった。やる前にやるしかない、その判断は正しかった。しかし、それを妨害するために青葉がいる。申し訳なさそうに撃った一発の砲弾は、次の宣言をさせるには十分な時間だった。

 

「撃て」

 

 艤装の装甲がスライドし、矢継ぎ早にミサイルの弾幕が張られていく。回避する暇なんてない。あったとしても追尾する。撃ち落としたとしても次のミサイルが襲い掛かる。それ以上捌き切れる敵艦はいない。

 

 瞬く間に敵艦は焼かれ、轟音が戦場を貫く。海面が焼けつくような炎の中に、その残骸が浮かんでいた。WW2の技術ではどうしようもない、圧倒的なテクノロジーの暴力に、スネークは満足げな笑みを浮かべる。

 

 満足感も程々に航行速度を速めていく。今の一撃で敵は怯んだ。撃たれたら沈む。深海凄艦も生物だ。統制している姫がいかに強力でも、本能的なところまでは制御し切れない。ある程度はできるだろう。それでも、技術で意志を制御するには限界がある。SOPが証明した事実の一つだ。

 

 何よりも、こんな雑魚にミサイルを多用してはならない。本命は中枢棲姫なのだ。世界中のサイキッカーを喰らい潰して手に入れた力を振るう奴にどれだけ効くのか分からないが、乱用して良いことにはならない。

 

「不味いです、奥から姫級が出てきます!」

 

「誰だ」

 

「戦艦棲姫が二隻、どうしますか」

 

 遅れてスネークのレーダーにも引っ掛かる。戦艦水鬼よりは脆いが、それでも固いことに変わりはない。ミサイルでは相当撃つ羽目になるだろう。後ろを見るが、他の艦娘たちはイロハ級の足止めで手が回らない。

 

「一瞬足を止めてくれ、それで十分だ」

 

 同時に、青葉が何発か砲撃する。重巡級の威力だが戦艦棲姫には掠り傷しか加えられず、二隻の姫は力任せに射程距離内まで押し通ろうとする。立て続けに雷撃を放つも、一隻では上手く幕を張れない。そのまま隙間を掻い潜ろうとする。

 

 しかし、その隙間へスネークはレイを送り込んだ。

 頭部装甲は展開され、水圧カッターの奔流が垣間見えた。タンカーの船底を簡単に切り裂く威力。装甲は突破できないだろうが、この至近距離ならダメージになる。

 

 レイを破壊し、ダメージ覚悟で押し通るのが正解だ。それでもダメージがある。だから戦果棲姫は一瞬考えてしまった。その隙をスネークは突く。レイを攻撃しようと動きだした姫の足元が、突如爆発したのだ。

 

 水中でスネークは嘲笑う。上手く嵌ってくれたからだ。アーセナルギア改への改修時に残っていた、自分自身に搭載された雷装が残っていた。それをこのタイミングで使ったのだ。柵は上手くいき、戦艦棲姫の足は完全に停止する。

 

 一気に浮上したスネークはP90の照準を眼球に合わせトリガーを引く。弾丸は吸い込まれるように飛んでいき、無防備な片目を勢いよく抉り飛ばした。激痛のあまり、言葉にならない悲鳴を上げる。

 

 そして無力化した片方を盾に、もう一隻に高周波ブレードを突き立てる。全体重を込めた一撃は、敵艦の首を一刀の元に両断した。片目を潰された一隻が再び動き出す頃にはもう、スネークたちの姿は一切見えなくなっていた。

 

 

 *

 

 

 二隻の戦艦棲姫を下し、スネークたちは更に奥へと突入する。少し注意を払うと、ここだけでなくあちこちで火の手が上がっている。私たち以外の別働隊や、先んじて突入していた連合艦隊も交戦しているのだろう。

 

 だから戦力は分散している。それは違いない。しかし、それでも尚圧倒的な戦力がスネークたちを潰そうと迫っていた。その度に最低限度の動きで迎撃するが、限界はある。これ以上疲労を溜める前に、どうにかヘイブンへ突入したい。

 

「来ます、敵艦二隻!」

 

「どいつだ」

 

「空母棲姫が二隻と、イロハ級が二隻。艦種はまだ分かりません。制空権は取られてます、ちょっと不味いですよこれは!」

 

 地平線から黒い雲が溢れ出す。そう誤認する程の艦載機の群れだ。アフリカで交戦した深海海月姫程無茶苦茶な数ではないが、それでも姫二隻の物量は眼を見張るものがある。ちょうど、制空権が届いていない場所で襲撃されたのだ。

 

「制空権目的でのミサイルはやらないんですか」

 

「今からする、少し待っていろ」

 

 だが、射程距離も到達速度もこっちのミサイルの方が上だ。あの日と同じように焼き尽くしてやる。ミサイルハッチから大量の煙幕が立ち上り、空母棲姫の艦載機群を掻い潜る。そのまま仕留められる。

 

 そう思った、だが、敵も甘く無かった。

 直撃する寸前のミサイルが、何者かによって迎撃されてしまったのだ。その間にも空母棲姫は距離を詰める。敵艦の背後に、もう二隻敵艦が見えた。

 

「ツ級の、flagshipです」

 

 青葉の顔が蒼ざめた。スネークも舌打ちをする。対空特化の軽巡が存在する。その深海バージョンがツ級だ。よりにもよって最上位クラスのflagshipが二隻。

 ミサイルの速度は速いが、必ず空母棲姫に当たるように飛ぶ。その飛来コースを予測して撃ったのだ。言うは簡単だが、易々と予想できる速度ではない。対空特化の名は伊達ではない。レ級とは別の厄介さがあった。

 

〈スネーク、別の方法をとれ。どれだけミサイルを消費するか分かったものではない〉

 

「そうは言うがな……」

 

〈空爆が来るぞ、注意しろ〉

 

 顔を上げると、既に艦載機群が迫っていた。

 今度攻撃を受けるのはスネークたちの方だ。直ちにレイを複数機発艦させ、対空機銃を放つ。スネーク自身もP90で少しでも減らそうとする。しかし、その前に青葉が割り込んできた。何のつもりか。

 

「対空なら、青葉にお任せください!」

 

 彼女の艤装が、前見た時と違うことに気づいた。前見たのは……そうだ、単冠湾の時だ。あれ以降一緒に戦ったことがない。前は普通の重巡だった。今は違う、機銃の数が異常に増えている。

 

「お前、そんなに得意だったのか」

 

「まあ、昔もそんな改装を受けたので、慣れたものです。今の内にあいつらを」

 

 昔というのは戦争末期のことだろう。スネークは艤装を切り離し、小型艤装と高周波ブレードだけを持って加速する。接続ユニットを兼ねていた背部バックパックから吹き上がるロケットブースターで更に加速する。

 

 このまま切り捨ててやる。そう思いブレードを構えるが、またしてもツ級が立ち塞がる。敵艦は進路を妨害するために無数に等しい魚雷を撒いてくる。実質生身の今では即死になる。体を捻って射線上から逃れるが、その分距離が離れてしまう。

 

 そうなれば、今度は砲撃が飛んでくる。切り捨てることはできるが、爆炎で視界が塞がるのは避けたい。ならばと加速を更に強め、弾幕が集中する前に抜き去っていく。そこへまた雷撃が撒かれる。この繰り返しで時間を稼ぐ気か。

 

「……一回ならできるか」

 

〈どうした〉

 

「いや、少し無茶をするぞ」

 

 再び雷撃を回避すると、予想通り主砲が飛んでくる。スネークは砲撃の一つをギリギリのところで回避する。そして、跳んだ。

 その先は、さっき回避した砲弾だ。一発の砲弾を足場代わりにして、スネークは全力で跳躍する。無論ブースターも最大だ。

 

 直後、背後で爆発が起きた。蹴り込み過ぎて誘爆したのだ。それさえもスネークを加速させた。連鎖した加速にツ級は反応しきれていない。正確無比な対空砲火で撃墜しようとするが、読みやすい軌道ゆえに、簡単に切れた。同時にツ級の首も斬り落とす。

 

 サイボーグ忍者の動きが、私にもできたのだ。ブースターの補助はあるし、あいつみたいに何発も飛べはしないが、それでもできた。艦娘の常識を超えた挙動に絶句している内に、もう一隻も切り捨てる。

 

 すぐそこには空母棲姫がいる。彼女たちは再び距離を取り、新たな艦載機群でスネークを押し潰そうとしていた。しかしスネークはそれを無視して引き返していく。これ以上空母棲姫たちに構う理由はないからだ。

 

「良いタイミングだな」

 

 今度空を覆っていたのは、G.Wが放ったミサイル群だった。ツ級を沈め、対空砲火が止んだタイミングで放ってくれたのだ。巻き添えを食わないように距離を取る。再度艤装と接続した時には、断末魔も聞こえなかった。

 

「すごい動きしていましたね」

 

「写真はとったのか?」

 

「いやぁ、取ったんですけど画像がブレブレで」

 

 そりゃそうだ。ロケットブースターと爆風で飛んでいく艦娘が簡単に取れる訳がない。残念ですと軽口を叩く青葉にスネークは呆れる。

 

「次こそは取りたいです」

 

 こんな機会、来てほしくないんだが。そう思ったが言わなかった。彼女は()と言った。生きて帰れると信じているのだ。そりゃ私だって死ぬ気はないが、ここまで生還する未来を信じられるのは素直に羨ましい。

 

「問題ないさ、私は英雄だからな」

 

 半ば自虐めいた励ましをする。私がいるだけで戦場は勝手に盛り上がるのだ、生存率は多分上がるだろう。しかし青葉は、目をきょとんとさせてスネークを見つめる。これはどういう感情だ。

 

「いや、青葉がそう思っているのは、スネークがエイユウだからじゃないからですよ?」

 

 ならどういう理由があるのか。聞き返そうとした時、再び青葉が目を鋭く細める。その先には再び空襲をかけようとする艦載機群があった。

 

 

 *

 

 

 中枢海域は全てが赤黒く染まっている。しかし、均一にではない。遠目では分からないが、奥へ進むほどに悍ましさが増していくのがよく分かった。今スネークたちがいる場所は、ほぼ『漆黒』と言っていい。

 

 そして黒いのはなにも、海の色だけでない。敵で埋まっているという意味でもある。ここまで奥に来ても、なお大穴には辿り着かない。というか、真っ直ぐ進んでいるのかさえ分からなくなってくる。こんな状態なので羅針盤は狂って役に立たない。

 

 スネークたちは今、敵に包囲されつつあった。何度も何度も繰り返される空襲に対して、最適な対処をした自信はある。それでも多かった。まだ完全に包囲された訳ではないが、ここからどうすべきか、答えが出せそうにない。

 

「思ったより敵の数が多いぞ、どうなっている」

 

〈どうやら、囮の役割でもある連合艦隊も苦戦しているようだ。そのせいで余った敵艦がこちらに来ている〉

 

 舌打ちをしたくなるが、そもそも勝手に囮にしているだけなので文句は言えない。来ないなら来ないなりに、何とかするしかないのだ。ミサイルの数も着実に減っているが、残った弾数で突破してやる。しなくてはならない。

 

 自らを鼓舞し、スネークは艤装を構える。最悪の場合、明石に搭載してもらった最後の一手を放つかもしれないが止むを得ない。

 

「空襲また来ます、これで何度目ですかね」

 

「八回目だ」

 

「対空砲火、行きますよ!」

 

 青葉が機銃の狙いを定めた。その時、唐突に対空レーダーが反応し出した。目の前とは別の方向から、もう一つの空襲が来ようとしているのだ。流石に不味い。この規模の空襲に挟まれたら落とし切れない。

 

「反対側からもですか、上等です!」

 

「いや待て、あれは、まさか」

 

 もう一つの艦載機群をスネークは見た。そして少しばかし安堵した。深海の化け物染みた艦載機ではなかった。過去に実在した艦載機だ。多くはアメリカ製のものだが、チラホラと他国のものも混じっている。

 

「もしかして、連合艦隊の艦載機ですか」

 

 青葉の言う通りだ。とても良いタイミングで乱入してくれた。まっしぐらに突っ込んだもう一つの空襲が深海の艦載機をかき乱していく。制空権は互角、いやギリギリ連合艦隊が押されていそうだが、それでも十分だ、これなら落とし切れる。

 

「どうせなら恩を売っておくぞ、私たちで空襲の大本を叩く」

 

「了解です!」

 

 弱まった空襲を突き抜ける。青葉に続いてアウターヘブンの艦娘も続く。あちこちに撒いていたレイの一体が、その出所を掴んでいた。真っ直ぐ行けば早くつける。荒波の奥に大きな影が見えてくる。

 

 あったのは陸地。故に居座っていたのは基地型の深海凄艦。小さい角を生やし、全身に張りつくスーツのような服を来た姫級。

 

「飛行場棲姫ですか、ちょっと、因縁深い相手ですね」

 

 青葉がぼやく。かつてはソロモン諸島に巣食っており、破壊された後も基地後を空母棲姫に利用された姫級だ。もちろん同じ見た目の別個体だが、それでも色々感じるらしい。

 

「怯えているのか?」

 

「それはスネークの方ではないでしょうか、今にして思えば、あの頃はずーっと緊張していた気が」

 

「気のせいだな」

 

 お互いの気合を確かめた上で、二人で飛行場棲姫に突撃する。艦載機は連合艦隊の空襲で抑え込まれているが、奴自身はフリーだ。水上艦では決して叶わない、圧倒的な物量と破壊力でこちらの行動を塞いでくる。

 

 しかし一体だけだ。いくらでも隙は作り出せる。全員が一気に散開し、狙いを一か所からばらけさせる。その間にミサイルを連続で打ち出す。ツ級flagshipでもない限り、迎撃は不可能だ。

 

 ただ、陸上型はかなりタフでもある。ミサイルでは簡単に破壊できない。別の方法を取った方が良い。だから今撃ち込んだミサイルは目晦ましでしかないのだ。それは向こうも分かっているだろう。

 

 予想通り、多少のダメージを覚悟で狙いを一隻に集中し出す。私ではなく、アウターヘブンの一隻に絞ってきた。よく見ると彼女はダメージを負っている。やりやすい相手から殺るということか。

 

 更には爆音に気づき、遠くで空襲を援護していた敵艦が戻って来ていた。狙いはまだ集中している。このままでは沈んでしまう。一刻も早く姫を破壊しなければ。とでも思わせたいのだろう。

 

 だがスネークは分かっている。そう簡単に陸上型は沈まない。対地兵装を持ってきていないせいで、ダメージも微妙だ。しかし、それらは全て、奴の目を引くためでしかない。突如、飛行場棲姫の足元に水柱が立つ。

 

 彼女の陣地へ、レイが上陸した。ミサイルの爆炎に紛れ込ませて送り込んだのだ。あいつらのステルス性能を見破るのは困難だ。一隻、また一隻と上陸し、至近距離から破壊活動を開始する。

 

 さすがにこれは無視できない。全身から機銃を展開して、纏わりつくレイを振り解こうとする。護衛の敵艦も援護しようとする。だがその進路にアウターヘブンの艦娘が立ち塞がった。元々一か所に集まったのはそっちの方だ。

 

 これで、私が自由に動けるようになった。

 艤装を切り離し、気配を消す。レイを引き剥がし、主砲の制御で目一杯の奴は私に気づけない。背後から近づき、首元にブレードを当てて、一気に引き抜いた。これなら装甲など関係ないのだ。

 

 血しぶきを浴びない内に離れる。爆発さえせず崩壊する姫を横目にスネークは上を見上げた。問題はこっちかもしれない。本体が消えたことで空襲も止まった。自由になった連合艦隊の空爆隊は、私たちに襲い掛かる危険がある。

 

 敵ではないと言うために姫を破壊したが、どうなることか。不安を感じながら空を覆った艦載機群を見る。その中に一機が、こちらへゆっくりと降下しているのに気づく。偵察機の中から妖精が手を振っていた。

 

 妖精の姿は、本体の艦娘に似ることがあるという。その服装にスネークは見覚えがあった。

 

「……スネーク?」

 

 空襲を従えた、黒い艦娘が近づいてきた。彼女を見て確信を抱いた。まさか、此処で出会うとは思わなかったのだ。

 

「サラトガか?」

 

 アフリカで出会った彼女と再開した。こんな状況で感じるべきでないが、湧き上がってきたのは懐かしさと昂揚感だった。

 

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