黒鉄の英雄簿   作:kouti

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更なる絶望

出航してから2日目・・

あのあと船酔いで倒れた

いやなんだろ・・牢屋の中の方が元気って

どうゆうこと!?

そして・・今オルガヌムに監視・・じゃなくて文字

を教えてもらいながら、文字の練習をしている

文字も知らなかった?そうだよ・・あの村文字なん

か使う機会ないし教わる機会もないもん・・

「おい、アニマート・・いい加減bとdを

間違えんな」

「いや・・反転してるだけじゃん・・

わからにくいわ!」

「アニマート・・」

「リテヌート・・そんな目で見ないで・・辛い」

涙目で見られても何も変わらないよ・・

オルガヌム曰く昔は色んな文字があったけど、

魔術が発展してその魔術で使われる言葉の方が

交易しやすいらしい。そのため、世界三大標準語

なんて呼ばれたりするらしい・・今学んでるのは

その中のイングランド語と呼ばれるものらしく私

達が喋っている言葉だとか・・ただ起源はわから

ないほど昔の事らしく、どこで生まれたかさえ

もわかっていないとか・・

「リテヌートは・・そこまだ教えてないだろ!?

どこで覚えた・・あっ・・」

「絵本って便利だね♪」

この絵本というのはとても便利だ:。絵で大体わかる

し、言葉もわかりやすい・・

絵本・・約1000年ほど前の「印刷」技術の登場に

より出来たものらしい・・その印刷技術の創業者が

渡り人と考えられているとか。

「そういえば渡り人って何?」

「なんだよ急に・・」

「あっ・・それ私も気になる」

「アニマートもかよ・・あんま聞いてて気持ちいい

話じゃないぞ?」

「聞きたい!」

「えぇ・・まぁ渡り人ってなはなぁ・・簡単に

言えば住む世界が違うんだが、色々な理由でこっち

にくる化け物さ」

「?人じゃないの?渡り人って言うぐらいだし・」

「あぁ・・人さ・・自分の常識と知識片手に神の

加護を受けた者さ・・」

「へぇ・・銃?とか印刷?とか考える辺り凄い

知識なんだね・・」

「ただ向こうの世界じゃ一般常識みたいなもの

らしいから・・うん・・まぁ・・」

「要するに渡り人は凄いってこと?」

アニマートが聞く

「いや・・そうでもない・・むしろ「脅威」で

あり存在自体危険な存在だ・・なにせ渡り人を倒

せるのは渡り人だけみたいなものだからな・・」

「弱点つけば・・」

「弱点があればなんとかなるんだよ・・」

どうやら渡り人は強いらしい・・なにそれ・・

「あとは・・神の加護がたまに暴走して人が

たくさん死ぬ程度か?」

「!?」

程度?程度で済まないよね?それ・・

「まぁとにかく危険な存在だと思えば大体合ってる」

「了解!」

とりあえずオルガヌムが言うなら危険な存在なん

だろう・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

うぅ・・もう夕方だよ・・4日目の・・

「まぁこんぐらいで・・.多分大丈夫だろ・・」

「文字見たくない文字見たくない」

アニマートはさっきからこの調子だ・・

「大丈夫?アニマート」

「大丈夫じゃない・・もうじっとしてられないよ」

オルガヌム・・スパルタにも程があるよ・・

この4日間でなんとか読み書きできると思うほど

にはできるようになった・・少しだけだけど・・

「敵襲!敵襲!総員戦闘配置急げ」

突如船内に響き渡る声・・

「敵襲?」

私は突然の出来事に首を傾げるしかなかった

「おいアニマート、弓と矢持って甲板出るぞ!急げ」

そう言われるとアニマートはベットの下からカゴと

弓、木箱を取り出して装備していく、木箱を開け中

に入っていた矢をカゴに入れた

「えっと・・よしこれで大丈夫・・準備できたわ」

「私は何をすれば・・」

「リテヌートは体力もねえから大砲に紙でも

貼ってろ・・あれ装薬用の紙だから」

「装薬?何・・」

「とりあえず大砲の装填手伝っとけ・・説明する

時間がない」

「了解・・」

そう言ってオルガヌムとアニマートは走っていった

「私も行かなきゃ・・」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

大砲のところにはすでに・・筋肉むきむきな

おっさんがいた・・

「これ・・紙です・・」

「おぉ・・オルガヌムのとこの姫か・・ありがとう」

「姫?どういう・・」

「そんなことはどうでもいい・・札・・その紙よこせ」

「ひゃいっ!」

なんでこの船の乗組員怖い人多いの?なんで・・

男はひったくるように私から紙を奪って鉄球と共に

大砲に入れた・・

ドォォォン

突如大きい音が鳴った・・

「何!?何の音!?」

「お前・・もしかして大砲撃つところ見たこと

ないだろ。そんなことより窓の外見て着弾観測

してみろ。手前か命中だけ言えばいいから」

なんかさっきから言われたい放題言われてるよ・・

はぁ・・そんなことを思いながら窓の外を見る

この船より遥かに大きい船が5〜6隻見える・・

そういえば海賊は基本的に帆の上に自分達の旗

を上げると昔村に来た旅人さんが言っていたような

「ねぇ・・青に黄色い槍が三つ描かれてる旗って

なんて賊?」

「青に黄色い槍三つ?・・!?メトロポリテーヌ軍

じゃねえか・・クソ、これじゃ俺たちが賊じゃ

ねえか!」

「メトロポリテーヌ?」

「そんなこと今はどうでも・・」

「急患!急患!」

一人の男が運ばれて来た・・

「確か見張りだよなオメェ・・」

「あぁ・・」

男はそう答えた

「テメェ騙したのか!?」

そう言って砲員はいきなり男の胸ぐらを掴む

「落ち着いてください!」

私が止めに入る

「待ってくれ・・俺にも訳が・・」

そう言って男は巻き物を出す

「それがなんだ!?」

「お前・・お袋が人質に取られて、やれって言わ

れたらやる・・ぐぁぁ!?」

男の悲鳴と共に彼の穴という穴から血を吹き出し

た。さらに巻き物も消えて行く

「証拠隠滅かよ・・これじゃほんとに賊じゃねぇ

か・・」

「まさか・・」

「あぁ・・俺たちはついに賊扱いだよ・・くそったれ」

どうやら・・奴隷だけでなく、犯罪者扱いに

なってしまったようだ・・




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