出航してからはや10日
「ねぇ出してよ〜」
今木の葉の監視をしてるのだけど
「いつになったらここから出れるの?」
荷物を積み上げて、それを縄で固定して壁に
した中に木の葉と私が入ってる。
「この荷物倒れてきたら私死んじゃうから
お願いします・・」
「私の力じゃどかせないよ・・」
「いやドアもどきあるじゃん・・」
「私もここに入れられた時点で察して・・」
なぜこんなことになったかと言うと、こいつを
見つけた日まで遡る
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「とりあえず・・こいつの持ち物調べだな。
ローブ脱ぎやがれ!」
オルガヌムはそう言って木の葉からローブを
奪い取る。
「いやだ・・ローブだけは・・」
「いや、ローブ脱がないと持ち物隠せるだろうが!
いい加減にしろ」
今オルガヌムが木の葉?の持ち物検査をしてるの
だがこれ・・はたから見ると女の子襲ってるだけの
変態だよね・・うーん・・やり方
「うぅ・・」
「これ皮のポーチだよ!きっといいのが入ってるはず」
そしてアニマート・・言ってることが盗賊のそれと
同じなんだけど・・
「おっ?こりゃ面白い形のバックだな・・背負える
タイプじやねぇか・・これ宝物だぞ!・・
てか中にめっちゃ入ってるぞ・・」
「こっちには細長い紙しかないや・・」
木の葉?が涙目で慌ててるよ・・もうやめてあげて
「細長い紙?どれどれ・・札じゃねえか!?」
「札?なにそれ・・」
「初等の魔術媒体だよ・・魔力消費量えぐいくせに
大したことが出来ない奴だよ」
「まぁ明らかに魔力容積少なそうだもんね・・」
そうアニマートは返す
「とはいえ、この札・・桜で作られてるな。無駄
にいい紙だ」
「そうなの!?」
というか素材わかるの!?
「あぁ・・桜特有の固有魔力が感じられる」
固有魔力・・それは物体に含まれる既存の魔力
のことである。時にはその物体しか持たない
魔力などもあり、それで分かるとか
「しかも桜って確か燃やして燻製にするぐらい
しか使い道ないだろ・・」
「そんなことないよ!」
さっきから見てるだけだった木の葉がいきなり言う
「さっきから聞いてて、あなた達は札術の凄さを
全くわかってない!」
「はぁ?魔力消費量も洒落にならないほど消費して
出来ることと言えば魔法の保存か書かれた事の再現
だけだろうが!そこのどこが強いんだ?」
「書かれた事の再現のところだよ!」
「再現って・・あれ他の魔法とか使って再現した
方が札術の5割未満で済んだって結果があるぞ?」
差が大きすぎでしょ・・そんなんじゃ誰も使わない
よね・・あれ?
「大砲を撃つときに入れた紙も札術?」
「そうだが?まぁあれは魔力を先に入れてる奴だな」
「ほぇぇ」
アニマートは紙に書かれている文字を読もうとし
てるようでさっきから静かだ
「あー!もう読めないわ!」
どうやら諦めたようだ
「ちょっと返してもらうね」
そう言ってアニマートの持ってる札の中からを4枚
取る。少し選ぶのに時間が掛かってるようだ
「師匠にはやるなって言われたけど、あなた達に
札術の本気を教えてあげる!」
そう言って4枚の札を重ねたまま地面に置き手も
重ねる
「おい馬鹿!やめろ!札術は重ねると辺り一帯が
消し飛ぶの知ってるだろ!?やめろ・・」
「黙って見てなさい・・札術・・「広域」・・
「情報」・・「洗浄」・・「乾燥」」
突如おそらくこの船より大きい魔法陣が出来る
「こんなぶっとい魔法陣なんか初めて見たぞ!?」
「綺麗だなぁ・・リテヌート!」
「うん・・凄い・・」
その魔法陣は3色で幻想的な世界を作り出していた
次の瞬間一瞬だけ水に包まれた・・
「!?」
「なんだ今の・・」
「乾いてる!?」
周りを見渡すと、どうやらこの船自体が綺麗に
なったらしく、塵一つ落ちていない
木の葉を見ると、さっきとは違う魔法陣がいく
つも木の葉を囲うように出来ている
「なぁ・・「日本」って国に住んでた事はあるか?」
「あるけどなんで?」
甲板から何人か降りてくる
「どうした?オルガヌム」
「スフォル・・そこの奴・・おそらく渡り人だ」
「!?・・野郎ども・・倉庫に閉じ込める準備を
しろ!後その中に誰か・・おいオルガヌムの銀髪
の方!」
「リテヌートです!」
「リテヌート!そいつを監視しとけ!」
「!?」
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そして今に至る・・
「というか・・私も出れないんだよ・・」
「間抜け?」
「違う!」
ここに入れられた理由は簡単だろう
全く仕事が出来ない奴に誰でも出来る仕事を与えた
結果なのだから。わざわざ労働力を減らす訳には
いかないのだ・・
「札も取られたしやる事ないよ・・」
「何もないからねぇ・・」
「仕方ないなぁ・・」
そう言ってドアもどきの前に立つ。そしてドア
もどきに手を当てる・・するとそこにはちゃんと
したドアが出来ていた・・
「どう?錬金術」
「最初から使えばいいのに・・」
「いやいやここは穏便に行きたいからね!
さてと・・誰か・・うん!誰もいないね!」
そう言って出て行ってしまった
「待って!」
「やっぱりローブが落ち着くなぁ・・師匠の匂いも
するし・・落ち着く・・」
「出てきてる!?」
「あっ・・」
「むにゃむにゃ・・」
ちょっと待って!?木の葉寝てる!?
「寝てるなぁ・・ほんとにこの子渡り人なの?」
話し掛けて来た少年は真っ黒な髪と幼い顔立ちを
していた。
「オルガヌムが言ってたから多分・・」
「でも渡り人特有の臭い匂いが無いんだよ・・
もし渡り人なら最近来たんだろうし、でも匂い
がしないんだ・・」
「あれ?あなた・・」
「ファルでいいよ」
「ファルは渡り人と会った事が・・」
するとファルは何かに怯えるように震え始めた
「!?大丈夫!?」
「大丈夫・・です」
何か渡り人に関係することで怖いことがあるの
だろうか。もしそうだったらかなりまずいこと
をした・・
「ふぅ・・大丈夫ですよ?」
「ほんとに?」
「はい!」
どうやらこの船の乗組員は個性的な面子しか
いないのかもしれない。
でも渡り人特有の臭い匂いって何だろう・・
そんなことを思いながら私は寝ることにした