やはり俺が雷門中に入学したのはまちがっていなかった。   作:シェイド

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超久々の投稿です。
リハビリも兼ねてますのでおかしなところがあったらごめんなさい。
たまたまイナイレアニメ見ちゃってこっち書きたくなりました。他の作品を楽しみにされている方には申し訳ないです。


フットボールフロンティア開幕

「比企谷、お前はスタメンじゃない方がいい」

「な、なに言ってんだよ豪炎寺?」

 

 尾刈斗中との練習試合に勝って廃部を免れ、フットボールフロンティアへの正式な参戦が決まった。

 初戦の対戦相手が野生中となり、転校してきた土門飛鳥が新部員となって数日。

 練習の帰り際、俺は豪炎寺に戦力外宣告を受けていた。

 

「そ、そうか。まあ俺下手だしな……」

「豪炎寺!比企谷が落ち込んじゃったじゃないか!」

「すまない、戦力外という意味ではないんだ」

「「?」」

 

 円堂と2人で疑問符を浮かべていると、豪炎寺が先程の発言の意味を教えてくれた。

 

「尾刈斗中の試合で円堂も感じなかったか?後半から入った比企谷が試合に変化をもたらしてくれた。正直、お前のバックシュートと守備がなければ負けていたかもしれない」

「確かに、あの時のシュートクリアは助かったけど……ただ頭がおかしい奴なだけじゃないか?」

「円堂、まさかお前に頭おかしいと言われる日が来るとはな……喧嘩なら買うぞ?」

 

 あんなめちゃくちゃな字を解読できたり、タイヤに話しかけている奴に言われたくないっての。

 ……前回の試合は反論できないんだけどね。あれから小町が口利いてくれないから毎晩枕を濡らしてるんだぞ!

 

「待て待て、比企谷の観察眼を活かすためだ」

「観察眼?」

「人を見る目には確かに自信はあるが……俺に出来るのは教室で迷惑をかけないように空気を読むとかそれくらいだぞ?」

「「……」」

 

 2人に白い目で見られてる。解せん。

 

「相手キーパーの秘密を暴いたことといい、ゴーストロックを打ち破ったことといい、それが出来たのは前半の試合を観察していたからだろ。なら、それを活かしてもらった方がいいと思ってな。中からも見るべきかもしれないが、試合中に動きながら観察するのは思った以上に難しい」

 

 あ、俺の発言なかったことにしやがったな。

 だが豪炎寺の言う通りかもしれない。他のチームの分析に試合の流れの読み方……はまだまだとしても、1年と基礎的なサッカースキルが変わらない俺を常時スタメンにしておく理由もない……自分で言ってて悲しくなってきたな。

 

「分かったよ」

「いいのか比企谷?試合に最初から出られないんだぞ?」

「いいよ別に、全く出られないわけじゃないんだしよ。それに、俺たちの目標はあくまでフットボールフロンティア優勝だろ?去年決勝まで木戸川を導いた豪炎寺が言うことだ。チームにとってもそれがいい……はず」

「お前、イマイチ俺を信頼してない時あるよな」

 

 馬鹿言え、俺が信頼してるのは円堂だけだぞ。次点で木野と半田と染岡。豪炎寺はその次くらいだ。

 ……思ってるより上位だった。

 

「比企谷がいいならいいけど……」

「それより、早く雷雷軒行こうぜ?」

 

 そう、今の俺の脳内はラーメンと餃子、そして炒飯がほとんどを占めているのだ。

 雷雷軒は円堂に勧誘されている間に見つけた商店街にあるラーメン屋なのだが、なんと円堂も通っていたのだ。

 去年は半田や染岡とも一緒に行ったものだが、今年は更に部員が増え、行く機会も増えていくはず。

 

「そうだな!今日は何にしようかなー」

「ふっ、豚骨一択に決まってるだろ」

「味噌だって結構いけるんだぜ?」

「前に食べた醤油が美味しかったな」

 

 サッカーもいいが、こういう友達との寄り道ってのも……悪くないよな。

 

 

***

 

 

「比企谷先輩!買い出し手伝ってください!」

「いや、俺練習が……皆もう河川敷行ったんだろ?」

「そうですよ!秋先輩まで行っちゃったから、全部の荷物持てないんですよ~」

 

 秘伝書や何やらのいざこざを終えた後の、いよいよ野生中との予選1回戦を週末に控える今日。

 いつもより遅れて部室に行くと、中には音無だけがいた。

 嫌な予感は当たり、荷物持ちをしろとのことである。

 ……こうなるなら数学の授業を真面目に受けるべきだったな。まさか居眠り注意で呼び止められるとは……円堂だって寝てたぞ!俺だけっておかしくない?

 

「ならまた今度でいいだろ」

「駄目です!そうやって次の日に予定を繰り越していくと碌なことにならないんですよ?」

「いやまあ、そうかもしれんが……明日ちゃんと行けば問題ないぞ」

 

 中々引き下がらないので新聞部時代の経験談か何かだろうか……少しばかり闇を感じるな。

 どちらにせよ行く気はないので練習着に着替えようと、音無を部室から追い出そうとしたところで……携帯を取り出した音無。

 おい、待て、まさか……

 

「あ、もしもし小町ちゃん?実は先輩のことで相談が「分かった!行く!行かせてください音無さん!」相変わらず小町ちゃんに弱いですねー。電話なんてかけてないのに」

「え?」

 

 音無が見せてくる携帯を見ると、画面は黒いまま。

 つまり、今のは演技だったと……や、やられた。

 

「と、いうわけで買い出しに行きましょう!」

「お、おう……」

 

 元気よく出ていく音無を見て、やはり音無ではなくやかましってのは本当だと思いつつ、こんな調子で大丈夫なんだろうかと考えてしまう。

 ……野生中との試合出たら出たで足引っ張りそうだとも思いつつも、音無と共に商店街に向かうのであった。

 

 

***

 

 

「はっ!!」

「いいぞ豪炎寺!その調子だ!」

 

 野生中との試合が1日、1日と近づいていく中。

 いつものように居残り特訓としてタイヤを紐で繋いでのランニングをこなした後、リフティングをしつつ、ひたすら飛び続ける豪炎寺と応援しながらところどころ指摘する円堂を眺める。

 校長室で眠っていた秘伝書……円堂のおじいさんが残したノートには、40年前にフットボールフロンティア決勝に進出した伝説のイナズマイレブンの必殺技が書かれていたらしい。

 野生中は山の中にある学校であり、野生動物並みの身体能力を誇る選手たちがサッカーをしているとのこと。

 戦ったことのある豪炎寺曰く、"ファイアトルネード"すら簡単に防ぐほどのジャンプ力を持つ選手がいるらしい。それに対抗すべく新必殺技"イナズマおとし"の練習をしているのだが……。

 

「正直、問題は豪炎寺というより壁山なんだよな……」

「……!」

 

 掲示板の裏に隠れている壁山にも聞こえるような声で呟く。

 俺からしてみれば位置的にバレバレなのだが、どうやら豪炎寺と円堂は気づいていない様子。壁山のためにも黙っておくが……練習すりゃいいのに。

 高いところが苦手な壁山だが、豪炎寺を飛ばす発射台の役割を担えるのは壁山だけだ。もし立花兄弟のようなスカイラブハリケーンが使えるならまた別だが、あれは相当コンビネーションが良くなければ使えない芸当だ。あと絶対怪我する。

 本番までに使えるようになればいいが……もし無理そうなら俺もあのシュート技を身に着けないといけないだろうか。いや、染岡いるし大丈夫か?

 

 

***

 

 

 そう思っていた時期が俺にもありました。

 

『ああっと!染岡が吹き飛ばされた!大丈夫か!?』

 

「ぐあっ……」

「染岡!」

 

 ついに始まったフットボールフロンティア予選第1回戦、雷門中VS野生中。

 野生中グラウンドで行われているこの試合。

 前半、相手のディフェンス技に吹き飛ばされた染岡は打ちどころが悪かったのか、足を抑えてうずくまっていた。

 ……大丈夫どころじゃなかった。まるで獣じゃねえか、野生中のサッカー部。

 

「土門、染岡に代わって入ってくれるか?」

「いいけど、比企谷は出なくていいのか?」

「俺には他の仕事があるんでね」

「?」

 

 疑問符を浮かべていた土門だったが、入部して初めての試合だからか、意気揚々とグラウンドに向かっていった。

 

「染岡、アイシングだ」

「ああ、すまねえ」

「あれはベンチや後ろからコーチングすべき場面だった。まさか横からあんなディフェンスをしてくるとは思ってもみなかったし……」

「面目ねえぜ……」

 

 染岡をベンチに座らせ、アイシングをしながら試合を観察する。

 視線の先では、イナズマおとしに失敗して地面に倒れ込む壁山と、悔し気な様子を見せる豪炎寺の姿があるのであった。

 




突然の試合開始。
更に途中からという、初めての試み。
高校サッカーまで書こうと思うと、ついつい端折り気味になっちゃいますね……丁寧に書いた方がいいのかこのままがいいのか……悩む。

ところどころの誤字脱字は指摘して下さると嬉しいです。
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