やはり俺が雷門中に入学したのはまちがっていなかった。   作:シェイド

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一日に二話投稿していく生粋の馬鹿(受験生)。

頼むからお前勉強しろよ!

いやいや、続き気になるやん?

………気になる。

……作者は本当に大学に行く気あるのだろうか……。不安になってきたぜ(自問自答中)。


初めての、本当の意味での友達

「え……」

 

「毎日毎日サッカーのことばっかり話しすぎて、つい色々と調べてみると国内のすごいテクニックとか、必殺技とか出てきて。俺もやってみたくなって、だな、ええと……」

 

「えええええええええええええー!!?」

 

 なんだよ、そこまで驚くことかよ!……今まで一度も入る気を見せなかった奴がいきなり入ると言ったら当たり前か。

 

「ほ、ほ、ほ、本当に!?」

「お、おう!こんな俺でよければだが」

「こんな俺じゃないよ!や、やったー!部員が増えた!!!」

 

 想像以上の円堂の喜びように『こいつ本当にサッカー馬鹿だな』とも思うが、これだけ喜んでくれることに、少し嬉しくなる俺は前と少し変わったのかもしれないな。

 

「入部届けは放課後提出しに行く。そのあとは、ここに来ればいいのか?」

「うん、うん!やったー!」

 

 円堂は未だにお祭り状態だ。俺が関わってここまで喜ばれたことなんてないから、正直めちゃくちゃ嬉しくて涙出てきそうなんだが…ってか出てきた。円堂に見られたくなくて顔を背けてみる。溢れてきたぞこれ止まら…

 

 キーン、コーン、カーン、コーン。

 

「「あ」」

 

 このあと2人共、別の教室で怒られてしまった。

 言うタイミング間違えたぜ…。

 

 

***

 

 

「じゃあ、改めてだけど比企谷に紹介するよ。マネージャーの木野秋だ」

「これからよろしくね!比企谷君!」

「お、おう、よろしくにゃ……」

「「ぷっ……あははははははっ!!」」

「っ~!!」

 

 放課後になり、俺は顧問の先生(名前は……ふ、ふゆ?ふゆなんとか?)に入部届けを提出し、正式なサッカー部員となった。

 その後、部室に行き中に入ると、円堂と見慣れない女の子がいた。

 それから冒頭の流れがあったわけだ。

 今思うことは一つ。

 ……穴があったら入りたい。

 

「ま、前も言ったかもしれないが俺は基本的にぼっちでコミュ症なんだよ。円堂と毎日会話してるうちにだいぶまともになったとはいえ、初対面の人は緊張するんだよ」

「悪い悪い。つい面白くって」

「比企谷君って面白い人だったのね」

「……そ、そんなことないじょ」

「「あははははははは!!」」

「あーくっそ!」

 

 俺女子とまともに話すの久しぶりなんだって。なんなら小町以外だとここまでまともな会話は数年ぶりと言ってもいい。舞い上がらないわけがない。木野が可愛いのも悪い。

 その後少し談笑したあと、サッカーの話に戻っていく。

 

「で、俺はゴールキーパーなんだけど、比企谷は初心者だよな?」

「ああ。授業以外でしたことない。なんなら授業ですらしたことないとまで言える」

「そこ胸張って言うとこじゃないでしょ……可哀想」

 

 あの、木野さん?あなた今日初対面ですよね?俺のハートを的確にえぐり取るのやめてくれません?

 

「ポジションはどうする?」

「……まあ、まだ11人いるわけでもないんだし焦らないで良くね?このあと入ってきた部員のポジションで決めようかな、と」

「それだ!それなら、もしポジション的に足りないところで比企谷を入れられるし」

「それまでは基礎練、になるのか?」

「そうだね」

「じゃあよろしくな、円堂」

「おう!」

 

 ポジションについてはある程度は調べてみたものの、これ!といった決め手がなかったので後回しに。

 まずは基礎練から。なんでもそうだけど基礎って嫌だよね。ほんとに。体力作りとかもう死ぬしかないと八幡思うの。

 その後、少し部室前でパスの練習とリフティングの練習をした後、河川敷に行って本格的にボールを蹴ってみたり、ドリブルしたり、鉄塔広場に行って円堂の特訓を見たりした。

 なんだよタイヤを受け止める特訓って。もはや何目指してんだよと突っ込みたくなったし実際声に出しそうだったが、喉で止めておいた。円堂が真剣だったのもあるが、今日はまだ円堂にしてもらうことがある。

 ……俺の覚悟次第でもあることだ。が、サッカー部に入る条件が実は俺にはある。俺というより小町が言ってきたことだが。

 

「ふぅー。よし、今日はこの辺りにしとこう。比企谷、今日はありがとな」

「え?」

「いや、サッカー部に入ってくれてさ。俺、本当に嬉しかった。人が増えるだけで今日1日がサッカー部作って1番充実してたんだ!ありがとな!」

 

 円堂、そこまで思っててくれたのかよ……こんな、俺なんかのために。

 ……ここだ、ここで言うしかない。

 

「……その、なんだ、円堂」

「ん?」

「ちょっと頼みがあるんだが」

「なんだ?」

 

 これは俺が向こうでいじめられてから、一度も言うことがなくなった言葉だ。言ったところで笑われるか無視されるかの二択。たまに意味のない暴力を振るってくるやつまでいた。

 だが、この2週間で俺は確信している。円堂はそんな奴ではない。揺れるな、俺。もう1回だけ人を信じてみるんだ……!

 

「お、俺と………友達になってくれないか?」

 

 俺は恐る恐るその言葉を投げかけた。

 

 "友達"

 

 俺にとってはずっと欲しかったもので、手に入らず、1度は拒絶までしたもの。ぼっちこそ最強だと、痩せ我慢して興味ないフリをしてきたもの。

 でも、それでも。

 俺は友達になってくれる人が現れることを夢見ていた。

 おかしいだろ?普通の人なら友達なんていくらでもいるはずだ。

 俺は0人。今まで俺の友達を名乗った奴は基本的に俺から金を奪うか虐めるかなどちらかだった。今思えば俺碌な小学生生活送ってねえな。

 

 円堂と俺の今の関係は、ただの部活仲間ってだけだ。友達ではない……と俺は思ってる。顔見知り?知り合い?みたいな感じだと思う。

 だから友達になろう、と言ってみた。

 なんで小町がサッカー部に入る条件にこれを出したのかが自分の過去を振り返って分かる。俺碌な奴と絡んでない。

 小学校低学年ではキモいだの近寄らないでだの子供だからこその無邪気な殺人級の言葉に刺され、4年生なるや何故かいじめられ、5年も6年もいじめられた。

 身体に跡が残るレベルになってしまったため、流石に問題になるかと思ったが、引っ越しして転校したことで問題にはならなかった。……体育のための着替えの時にぎょっとした顔でチラチラ見られるだけだ。

 

 つまるところ、可愛い妹としては兄が部活というコミュニティに入るにあたり、これまでのようなことが起きないように注意を払ってくれているのだ。

 なんてできた妹だろうか。こんなに兄貴のことを考えてくれる妹とか日本、いや、世界中探してもそういないはずだ。

 『友達を家に連れてきたら部活入っていいよ!』と小町は言ってたので、連れて行って少し話をさせればいいのだろう。

 問題は……円堂が俺の友達になってくれるかどうかだが……。

 

「何言ってんだよ。もうすでに友達だろ?」

 

 そう言ってニカッと笑った円堂の顔を俺は忘れないんだろう。

 嬉しくて、嬉しくて。つい、自然と、涙がこぼれた。今日泣いてばっかだわ…。

 

「お、おい、比企谷?大丈夫か?」

「だい、じょうぶだ。それより円堂……お、れと、と、友達で本当にいいの、か?」

「当たり前だろ!俺たちは仲間で、友達だ!!」

 

 ……やはり、

 

「ありがとな、円堂。じゃあちょっとだけでいいから俺の家によってくれないか?」

「比企谷の家?全然いいよ!」

「よし、じゃあ行こうぜ」

「おう!」

 

 やはり俺が雷門中に入学したのはまちがっていなかった。

 

 

***

 

 

「……え?」

「だから。小町、こいつが俺の、初めての友達だ」

「円堂守だ!よろしくな比企谷の妹さん!」

「う、嘘」

「嘘じゃねーって、ほら、実物が前にいるんだぜ?」

「あの、あの、学校ではぼっちで、学校終わったら即帰宅してきて、休日は家から1歩も外に出ないあのお兄ちゃんに!!?」

「おい、最後の絶対いらなかっただろ」

「あはは……妹さんも面白い人なんだな」

 

 小町は本気で驚いていたようだ。なにせ友達作れとさえ言えば俺は入部を諦めると思っていたらしい。

 しかし本当に友達を連れてきたので入部は認められ、俺はこれで正真正銘の雷門サッカー部の部員となったのだ。

 ……そこ、まだ2人とか言うんじゃない。

 

 

***

 

 

「俺、本当に雷門サッカー部に入ったんだな……」

 

 まさか2週間前のあのぼーっとしてた時からしたら思いもよらないだろうな。

 

「初めて、友達ができた……」

 

 やばい、何がやばいってまた嬉しくて泣きそうになるのがやばい。俺こんなに涙腺弱かったっけ?

 俺が1人、自室のベッドで転げ回っていると、部屋がノックされて人が入ってきた。

 ドアの方を見れば小町がいた。

 

「どうしたんだ小町?」

「あの、さ、お兄ちゃん。やっぱり入部やめてくれない?」

「……なんでだ」

 

 びくっ!と小町が怯えた。少し声が低くなってたらしい。

 俺が聞くと小町は少しずつ顔を赤くしていき少し涙目になりながら、こちらに視線を向けてこう言い放った。

 

「だって……そしたら小町1人になっちゃう……」

 

 小町のお兄ちゃんとしての責務>サッカー部入部

 

「……そうか、わかった。じゃあ明日円堂には悪いけどやめるって……」

 

『サッカー、やろうぜ!!』

 

 小町のお兄ちゃんとしての責務≦サッカー部入部

 

「小町、こういうのはどうだ?」

 

 

***

 

 

「なぁ、比企谷。河川敷で練習する理由って」

「ああ悪い。だけど小町が小6になるまでは許してくれないか?」

「全然いいよ。こっちの方が広いしさ。学校のグラウンドが使えたなら別なんだけど……」

「ありがとな」

 

 小町は昔、誰も家に帰ってこないひとりぼっちの家にいるのが嫌で家出したことがある。それから俺は小町より先に帰宅することを責務とした。

 けどサッカー部に入るとそれができない。なら小町を呼べばいいのだ。俺天才じゃね?……違いますねごめんなさい。

 

「お兄ちゃんサッカー本当にするんだね、できるの?」

「い、今から上手くなる予定だ!」

「現状、木野より下手だよな」

「ぐあっ!」

「ごめん、比企谷君。擁護したいけど擁護できないや」

「ぐはぁっ!!」

「お兄ちゃんは精神ダメージ8888を受けた。お兄ちゃんは倒れた!」

「勝手に倒すんじゃねーよ!!」

「「「あはははははははっ!!」」」

 

 ……やはり俺が雷門中に入学したのはまちがっていた、かも?

 




うわぁ、前よりクオリティ下がった、かも?
小町はブラコン。それ以上はあってもそれ以下はない。
こんな妹現実にはいない。

次は染岡と半田が入部か……上げてみせます!


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