「ほら彩葉。早くインターホン押してちょうだい。皆待ってるわよ」
「え?エレナお母さん鍵持ち歩いてないの?」
エレナお母さんの仕事場から戻り、今は自宅の前に4人でエレナお母さんが鍵を開けるのを待っているとばかり思っていたのだが、どうやらエレナお母さんは鍵を持ち歩いていないらしい。楓お母さんがふらっと出歩いていたらどうするつもりだったんだろうか……
「昔から楓が常に横にいたし持ち歩く事なんてなかったからね。ほら彩葉早くして」
「分かったよ」
ジェシカお姉ちゃんと詩織さんは私達のやり取りが面白かったのか、後ろでクスクスと笑っていた。
ピンポーン……ピンポーン
『はーい』
「あ、えっと、彩葉です。皆も一緒にいるので開けてもらってもいいですか?」
『ちょっと待っててね』
「ホントに楓の前だとガチガチになっちゃうのね……」
ジェシカお姉ちゃんは、私の態度の変わりようにびっくりしていたみたいだった。
「うん。ジェシカお姉ちゃんだけ敬語じゃなくするね。楓お母さんの前ではエレナお母さんにも敬語使ってるからさ」
「おっけー!」
30秒程立ったところで中から楓お母さんが顔を出した。先にお風呂でも入っていたんだろう。ピンク色のパジャマに白いパーカーを羽織っていた。
「こんな格好でごめんね。皆入って入って」
「おじゃましまーす!」
ジェシカお姉ちゃんが我先にと家の中へと入って行った。きっと学生時代からジェシカお姉ちゃんはこんな感じだったんだろうな。
「何ぼーっとしてんのよ。早く入って。後ろがつっかえてるわよ」
後ろからエレナお母さんから肩を押され、私はエレナお母さんを軽く睨むと玄関をくぐってジェシカお姉ちゃんの後へとついていった。
「ふふ、ホントにエレナには懐いてるみたいねあの子」
「どーなんだかね。やっぱり子供って面白いわね。喜怒哀楽分かりやすくって飽きないわ」
「あんたも分かりやすい方だけどね……そんじゃおばさん組も入りますか」
「私を巻き込まないで頂戴、詩織おばあちゃん」
「なんですってぇ!?」
なんだか後ろがうるさいなぁ……きっとエレナお母さんがなんか言ったんだろうし放っておこう。私は靴を脱ぐと、リビングへと向かった。
「おかえり彩葉。エレナお母さんの職場大きかったでしょ?」
「ただいまです。はい。最初はお城かと思いました。前まではあそこにお二人で住んでたんでしたっけ?」
「ううん。詩織さんもいたよ。だから3人だね。まぁ3人でもあのお屋敷は広すぎたけどね」
「良かったら今晩おやすみ前にでも3人のお話し聞かせて貰えませんか?」
「もちろんおっけーだよ」
その後は5人で楓お母さんが作ってくれたご飯を食べて、楓お母さんとエレナお母さんの学生時代の話を聞いて詩織さんとジェシカお姉ちゃんは私の家を後にした。
私は、疲れていたのか詩織さんとジェシカお姉ちゃんが帰った後はすぐに眠ってしまい、目が覚めたのは翌日の昼間だった。
「彩葉、起きて。もうお昼だよ」
「ん……楓さん?今何時ですか?」
私は体を揺さぶられて目を覚ました。目を開けると、すぐそこに楓さんの可愛い顔があった。朝起きて好きな人の顔が目の前にあるなんて、なんて幸せなんだろうと浸っていた。
「ちょっと彩葉、なーにボケっとしてんのよ。お昼ご飯冷めちゃうから早く着替えちゃいなさい」
「エレナお姉さん!?今日仕事じゃなかったんですか?」
私の部屋の前の扉に寄りかかりながらエレナお姉さんがニヤニヤした顔で私を見ていた。
「予約がキャンセルになったのよ。いいから早くなさい」
「着替えるので部屋から出て貰ってもいいですか?」
「そんな気にする歳でもないでしょう?なんなら楓に着替えさせて貰ったら?」
「もー。あんまからかっちゃ可哀想だよ。ごめんね彩葉。エレナ追い出すから着替えてリビング来てね」
そういうと楓お姉さんは、扉の前に仁王立ちしていたエレナお姉さんを引っ張ってリビングの方へと向かっていった。
「もう……エレナお母さん私が楓お母さんの事が好きって分かってからずっとこんなんじゃん。私の気持ちにもなってみてよね」
私は小言を言いながらパジャマから普段着に着替えて楓お母さんとエレナお母さんがいるリビングへと向かった。
楓「私達の物語終わったのかと思ってたよ……作者は3ヶ月も何してたの?」
エレナ「ホントに何の連絡もないんだもん。彩葉からも何か言ったら?」
彩葉「私の居場所を探してってタイトルなのに居場所みつからないまま終わるかと思いましたよ」
本当に遅くなってしまって申し訳ありませんでした。更新ペースは出来る限り上げていくので宜しくお願いします!