私の居場所を求めて   作:足でされたい

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通学路にて

「どうしてこうなったかなぁ……」

 

彩葉はこの7年間ですくすくと育ってくれた。エレナと同じように言えば何でも出来る子で、学校の成績はオール5。習いたいと言った水泳と空手では初心者とは思えない程の動きを見せて先生達を驚かせていた。外見も綺麗な黒髪を背中の辺りまで伸ばして、ホントに子供の頃のエレナそっくりになってとても綺麗になっていた。彩葉は知らないが、前に先生と私2人で面談した時に言われた事だが、既に学校中で彩葉の名前は知れ渡っているらしく、女子校ながら彩葉の事を好きと言う子がたくさんいたらしい。そこまでエレナに似なくてもいいんだけどね……エレナもずっとモテモテだったからなぁ。ちなみに彩葉は、同学年の子からは氷帝と呼ばれていたらしい。ほとんど表に感情を出すことがなくて友達から話しかけられても無表情を貫いていたとか。家ではあんなに表情豊かなんだけどなぁ……ちょっと甘やかしすぎたかな。だからこそ今回は友達を作って欲しくて私に甘えるのを禁止させたわけだけど大丈夫かな……あぁ言ったはいいものの心配で仕方がなかった。

 

「楓、彩葉行ってくるって。お見送りぐらいしてあげたら?」

 

「はーい!今行く」

 

入学式の日ぐらいは良いだろう。私はそう思って新しい制服に身を包んだ彩葉を見送った。

 

「行ってくるね。それと楓お母さん……制服どうかな?似合ってる?」

 

彩葉は、少し顔を赤らめながら私の返答を待っているみたいだった。全く……母親に見せる顔じゃないんだけどなその顔……

 

「とっても似合ってるよ。入学式頑張ってね。友達もちゃんと作るんだよ!」

 

「わかってるもん!」

 

そう言うと彩葉は、玄関の扉を開けて学校へと向かっていった。

 

「エレナ、私達も準備しなきゃ。1時間後には式だからね」

 

「そうね。あの続きしてもいいのよ?」

 

きっと私が彩葉に言った事が面白かったのだろう。さっきからずっとエレナはニコニコしている。全く心配している様子がないけどそれもエレナなりの優しさなんだろう。

 

「馬鹿なこと言って準備間に合わなかったら置いてくからね」

 

そう言うと私はエレナを放置して自分の部屋へと支度をしに向かった。

 

「全くつれないんだから。置いてかれるのは嫌だしさっさと終わらせましょうかね」

 

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「はぁ……」

 

私は、家を出てから何度目か分からない溜息をした。今日の入学式だって楓お母さんに見てもらうためだけに頑張って起きたのに……それで帰ったら彩葉可愛かったよ!って優しく抱きしめてもらう予定だったのにな……

 

「はぁ……」

 

「ちょっとちょっと、そんな溜息ばっかりついてどうしたのよ?幸せ逃げちゃうよ?」

 

「え?」

 

横を見ると知らない間に私と同じ制服の子が横に立っていた。綺麗な黒髪をポニーテールにしている子だった。きっと表情が豊かなんだろう。私を見るそれは好奇心の塊と言ったような顔をしていた。身長は私より一回り小さく140センチほど。楓お母さんより少し小さいぐらいだろうか。でも不思議と初対面だったが嫌な感じはしなかった。

 

「えじゃないよー!ずっと横にいるのに気付かないんだもん!チェリチョウ中学の1年生だよね?これも何かの縁だし一緒に行こーよ!」

 

見知らぬ女の子は私の気持ちなどお構い無しにガツガツと距離感を詰めてきた。まぁ別にいーか一緒に行くくらい。

 

「まぁ別にいいけど……」

 

「元気ないなぁ。何か心配な事でもあるの?」

 

「いきなり知らない人に声を掛けられてびっくりしてるだけだよ」

 

そう言うと女の子は私の前に立つと、自分の事を話し始めた。

 

「あー!名前だよねごめんごめん!私は綾小路彩香(さやか)!宜しくね!君は?」

 

ホントに元気な子。きっと私と違って友達も多くいんだろうなぁ。

 

「月村彩葉。そろそろ行かないと遅れるよ」

 

私は名前だけ名乗って学校へと足を向けた。

 

「あ!ちょっと待ってよ月村!」

 

なんだかんだで私達は2人1緒に学校に向かうこととなった。

 

 




エレナ「貴方もう少し可愛く対応出来ないわけ?あ!私彩葉って言うの!宜しくね!ぐらい言えばよかったのに」
彩葉「私がそういうキャラに見える?あーやっぱりエレナお母さんに似たんだろうなぁ。楓お母さん似がよかったよ」
エレナ「自分でそういう性格になったんでしょうが……」
彩葉「はぁ……」

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