私の居場所を求めて   作:足でされたい

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話が鈍行でごめんなさい。


保健室

私が教室に戻ると既に授業は始まっていた。私が入ってきて私の方を見たのは彩香と皐月さんと問題の湊さんだけだった。他の子は触らぬ神に祟りなしといったかんじで私の方を見ようとはしなかった。完全に浮いてるなぁ……

 

席へと着くと私は授業の準備を始め、先生への方へと向き直ったが正直これからどうしようかという思いでいっぱいで授業どころじゃなかった。

 

3時間目の授業が終わると私の席に彩香、皐月さん、柚月ちゃんが集まった。

 

「それでどうだったの?」

 

開口一番彩香がそう私に訪ねた。正直彩香を信用していないわけではなかったが態度に出て湊さんを睨みつけそうで怖かったのだ。ここでバレて湊さんに逃げられても面白くもないし私は少し大きめな声で彩香や皐月さんにこう返した。

 

「いやぁそれが何も分からなかったんだよね。結局犯人見つからなくて困っちゃったよ」

 

「えぇ!?結局ダメなの!?それじゃまた昼休みに聞き込み行こうよ!」

 

案の定彩香は大きな声で周りに聞こえるように私に返事を返した。これで少しでも湊さんが油断してくれればいいんだけど。

 

「ううん。もういいの。ちょっと疲れちゃったから私保健室行ってくるね」

 

「え?大丈夫?付き添おうか?」

 

「ううん。そんな大事でもないから。それじゃちょっと行ってくるね」

 

「ご無理をなさらないでくださいね」

 

「ありがと」

 

皐月さんは私に声をかける時にウインクをしていた。どうやら私の意図が皐月さんには伝わっていたみたいだ、誰が真犯人までかは皐月さんも分かっていないけど今は教えられないって意図は伝わったんじゃないかな。

 

私が保健室に行ったのは途中でボロを出すのが怖いからだった。何かのきっかけで湊さんに情報が伝わったり、変に警戒されたくないからだ。エレナお母さんと楓お母さんには高い授業料払ってもらってサボってしまって申し訳ないけれども今日だけは許してください。

 

「ってか保健室ってどこだっけ……」

 

ろくに校内を歩いた事がなかった為結局保健室についたのは教室を出てから20分後の事だった。もしかして私って方向音痴だったりするのかな……

 

コンコンコン

 

「失礼します」

 

「はーい。どーぞー」

 

保健室の中には綺麗な若い先生がナース服姿で椅子に座っていた。エレナお母さんより若そうだな。まぁエレナお母さんも一般的にはおばさんだしね。

 

「へっくしゅん!」

 

「ちょっとエレナ下品だよ……」

 

「誰かが噂してるのよ」

 

話がズレましたね。って言うかスカート丈短いなこの先生。いくら学校に男子がいないといっても膝上10センチぐらいの保健室の先生とはどうなんだろうか……

 

「それでどうしたの?私の足ばっかり見てもしかしてそういう性癖なの?」

 

「違います……ちょっと頭が痛いのでベッド使わせて貰ってもいいですか?」

 

髪色は詩織さんみたいな綺麗な金髪。その綺麗な金色の髪を背中まで長く伸ばしているのがその先生の特徴だった。顔は童顔で大きい胸さえなければ中学生に見えてしまうのではないかと思った。自己主張している大きな胸は楓お母さん以上に見えた。

 

「ダメよ。だって貴方サボりでしょ?月村彩葉さん」

 

見え透いたように保健室の先生は私に返事を返した。そんな私嘘つくの下手なのかな。それになんで私の名前を知っているのだろうか。新入生代表の挨拶の時だろうか。やっぱり断ればよかったかな。有名人なんかになりたくなかったんだけど。

 

「私の名前知ってるんですね。そこをなんとかお願い出来ませんか?」

 

「そりゃもう有名人だからね。そんな高身長で綺麗な女の子が有名にならないわけないじゃない。それでホントの理由は何?小学生の時から真面目だった彩葉ちゃんが仮病なんて珍しい事が起きるんだもん。それなりの理由があるんでしょ?」

 

どうやらこの先生は私の事を小学生の時から知っているような口ぶりだった。

 

「やっぱり言わなきゃダメですか?」

 

「そんな敵意剥き出しの目で見ないでよ。別に貴方に嫌がらせしてるわけじゃないんだから。保健室の先生という職務を全うしてるだけよ。まぁ今回だけは特別ね。エレナの娘さんだから今日だけは見ないことにしてあげる。でもまぁ、あのエレナに娘さんがいるなんてびっくりだわ」

 

「エレナお母さんとお知り合いなんですか?」

 

「元クラスメイトよ。佐々木恵子って言うの。昔の苗字は宇田だったわ。今は結婚して変わったのよ。懐かしいなぁ……エレナがいなかったら今の私はいないってぐらいあの人には感謝してるのよ。話が逸れたわね。私の話は別にいいわよね。それじゃおやすみ月村さん。でも5時間目の授業には出るとこ!いい?」

 

「はい。ありがとうございます。帰ったらエレナお母さんに佐々木先生の話しておきますね。おやすみなさい」

 

そう言うと私は、保健室のベッドに潜り込むと目を閉じた。佐々木先生か。自分の意見をはっきり言えてなんていうか気が強くて曲がったことが嫌い!って感じの人っぽいな。私もあんなふうに堂々と話せたらいいんだけど。

 

「ふぁーあ……色々考えてたらホントに眠くなっちゃった。お言葉に甘えて寝させてもらお」

 

自分では気付いていなかったみたいだが、とても精神的に疲れていたみたいで、私は目を閉じ、考える事を放棄すると数秒で意識は夢の中へと落ちていった。

 

 

 




天音「え!?佐々木先生って宇田さんだったの!?」
エレナ「私も初めて知ったわよ。昔はもっと静かな感じであんな自己主張するような格好する子じゃなかったと思うわ。どこかで垢抜けたのかもね。昔は由紀ちゃんの後ろにくっついてるイメージが強かったけど今じゃ完全に違うみたいだね」
天音「人って変わるもんだねぇ……エレナも金髪にしてみたら?」
エレナ「嫌よ。髪が傷んで将来禿げたらどう責任取ってくれるのよ。私はこの自分の綺麗な黒髪を気に入ってるのよ」
楓「でもエレナの金髪ちょっと見てみたいかも……絶対似合うと思う」
エレナ「ちょっと美容室にでも行ってこようかしら」
天音「ちょろすぎんだろ!!!」

次回、決着
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