【艦娘宝箱】ある日駆逐艦になった妹が俺の隣で寝ていました   作:暁刀魚

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ある日駆逐艦になった妹が俺の隣で寝ていました

 沈黙が、周囲に沈殿しているのを感じる。

 俺の私室。和風に統一された部屋はしんと静まり返っていた。

 

 だが、そこには俺以外の息遣いが感じられる。

 人の気配は後方にあった。――現在、俺は部屋の出入口近くにある台所にいる。

 そいつは、俺の部屋の中に入り込んでやがるのだ。

 

 いまいましいながらも我が物顔で、どうしようもなく、俺の布団を陣取っている。

 奮発して買ったせんべい布団だ。

 二人用のものを一人で使っているので、非常に広く快適である。

 ただし、現在はその布団に珍客がいるわけだが。

 

 俺は今にも大爆発が起こりそうな沈黙の空気を振り払うため、勢い良く冷蔵庫の扉を開ける。

 中にある飲むヨーグルトを取り出し、自分用のマグカップと、来客用のカップにそれぞれ注いだ。

 

 振り返る。

 そいつは俺のよく知る相手だ。

 

「……」

 

「……」

 

 お互いに、未だ沈黙を保っている。

 

「……何か、言えば?」

 

「…………飲むか?」

 

「もっと何かいうこと在るんじゃないの!? ……まぁ、飲むけど」

 

 そいつは、兎の刺繍が特徴的なジュニアブラの、下着姿である。

 ――決して如何わしいことをしたわけではなく、あくまでそいつは、寝る時下着姿になるというだけの話。

 そして俺も同様だ。寝る時はTシャツにパンツのラフな格好である。

 とはいえ、俺は既に私服へ着替えてはいるが。

 

 ――名を曙と言った。

 特Ⅱ型駆逐艦に分類される艦娘であり――

 ――――かつては、俺の妹であった。

 

 さっさとそいつに来客用のカップを手渡す。

 ん、と単語ですらない返事をしたあと、そのヨーグルトをまじまじと眺め、そして

 

「んく……んく…………」

 

 と両手で抱えて飲み始めた。

 俺も併せてそれを飲む。

 懐かしい味だ……と、そう思った。

 

「……懐かしいわね」

 

「お前、これ好きだったろう。懐かしいも何も、今だって口にしてるんじゃないか?」

 

「――“クソ兄貴”とこうしてコレを飲むのが久しぶりだって言ってるの」

 

 まぁ、それもそうか。

 これは俺の好物だ。妹であった曙の好物でもある。

 互いに同じものが好きだったので、冷蔵庫で貯蔵していたヨーグルトの配分を取り合って大げんかしたこともある。

 

「てかさ、……そろそろ隠せよ」

 

 昔の気分を思い出したからだろう、ようやく本題を切り出せた。

 ――俺が起きた時、こいつは既に下着姿で、俺の隣で寝転がっていた。

 昨日、何かをしたはずはないだろうが、それでもまぁ、混乱を呼ぶ状態出会ったことは否めない。

 お互い起きた時からずっとさっきまでの調子のまま、重苦しい沈黙のまっただ中にいたわけだ。

 随分失礼な物言いではあるが、こんな痴女みたいな格好で俺の部屋までやってきた此奴に、遠慮をする必要はないと俺は思う。

 

 こいつのいる部屋と、俺の部屋は階層がひとつ違う。

 そこを寝ぼけ眼で徘徊した此奴を、変態と呼ばずなんと言う。

 

「……~~ッ!」

 

 だが、そんな様子が此奴には気に入らなかったらしい。

 

「っによ! 人の下着姿見て言うに事欠いてそれ!? 何? 変態なの? 幼女に発情する色情狂なの!?」

 

「俺を色情魔と一緒にするな!」

 

「……ごめん」

 

 俺が、即答した。

 語気を荒らげた俺に、さすがの曙も“あいつ”と一緒にすることは抵抗があるのだろう、謝られた。

 

「って! それで、あんた何してくれたのよ! 人をこんな姿で侍らせて! 結局変態じゃない!」

 

「入ってきたのはどう考えてもお前だろう。ここは俺の部屋だぞ?」

 

「……! わ、わかってるわよ! でも見たじゃない、ガン見したじゃない! どぉ責任とってくれるの!?」

 

「妹の下着姿になぜ俺は責任を取らにゃならんのだ」

 

 恥ずかしげもなく下着姿でいる此奴が悪いのだ。

 一応こんななりでも二十歳過ぎているはずなのだから、俺は悪くない。

 ――因みに、艦娘は特殊な成長をする。具体的に言うとサイヤ人だ。

 悪いことばかりの艦娘という存在も、コレばかりは特権だと皆口をそろえて言う。

 

「とにかく! 死ね! さもなくばいますぐあたしの部屋から衣類を取ってこい!」

 

「嫌だぞ! それだけは絶対に嫌だ! お前“あの”電と相部屋だろ! 絶対なにか言われるぞ」

 

「おやおや提督も好きですねぇ、とかですか?」

 

「あぁそうだ! ってか似すぎだ曙!」

 

「別にそういうわけでもないと思うのです」

 

「からかってるのかおい! お前まで艦隊の連中と同類にで……も……?」

 

 言い争いの最中、ピタリと曙が停止した。

 訳がわからぬままそれに猛烈な寒気を俺は覚える。

 俺は曙と会話しているはずだ。

 ――本当に?

 

 本当に、今俺は曙と会話しているのか?

 

 曙は口をパクパクとサカナのように開閉させている。

 言葉がないのだろう。絶句というやつだ。

 だが……なぜ? なぜそんな風にしているのだ?

 こいつの減らず口は俺もよく知っている。

 

 ギギギ、と振り返る俺の体はブリキのように軋みを上げた。

 感情が急激に凍りついていくのを感じる。

 戦場を駆けまわるとき、感じる危機感に少し似ている。

 それは“死”を感じるとでも呼ぶべきものであるのだが――

 

 俺は、視界に現れた一人の少女で、全てを悟った。

 曙と同年代の少女だ。

 ――この基地、俺の艦隊で、曙と同じいわゆる駆逐艦は一人しかいない。

 俺はその、少女の名を呼んだ。

 

 

「……“電”、一体、いつから聞いていた?」

 

 

 ニィ、と“電”は非常に厭らしい笑みを浮かべた。

 おっさんか、と思わず返したくなるような笑み。

 

「“なぜ俺は責任を取らにゃならんのだ”からなのです」

 

「最悪だなおい!」

 

 思わず叫んでいた。

 こいつは俺と曙の関係を悟っているから、実際にはその言葉の意図も理解できるだろうが――

 もしも、これだけを抜き取って状況を説明されれば、他の状況を知らない艦娘には、あらぬ誤解を与えることになる。

 

『なぜ俺は責任を』

 

 ボイスレコーダーから、俺の声が聞こえた。

 

 ニヤリ、とあくどい笑み。

 というか、そんなにタイミング良く音を拾えるワケがない!

 こいつ、最初から知っていやがったのだ!

 

「……い、い、い、電!」

 

 曙がそこで再起動する。

 だが、俺は今更曙になど構っていられない。

 どうする。どうすれば最低でも俺の尊厳は守られる?

 曙? 曙のことなど知った事か、今は俺の人生を終了させないためにも……

 

「それ! わ、渡しなさい! 今すぐによ!」

 

「あ、バカ!」

 

 くるまっていた毛布から飛び出して、下着姿の曙が電に駆け寄る。

 今現在、電は部屋の入口からこちらを伺っている。

 立ち位置的には、曙と電の間には、俺がいるのだ。

 その距離は本当に短い。

 俺が避ける暇などないのである。

 

 ゆえに――

 

 パシャリ、と。

 駆け出そうとした曙がちょうど俺の横を通り過ぎる、その一瞬でシャッターが閃いた。

 俺の横を少し過ぎ、そこではたと曙が止まった。

 

「な、今あんた、あたし達に、なに、向けたのよ」

 

「……カメラ、なのです」

 

 曙も墓穴を掘ったと理解したのだろう。

 下着姿でカメラマンを静止しようとする曙、まさしくスキャンダルの塊である。

 電の手に収まっているのはいわゆるケータイだ。

 そのまま手早くそれを操作して、電は即座に何かを完了させる。

 ……転送したのだ。俺も曙も、そう理解せざるを得なかった。

 

 これでもはやチェックメイトだ。

 どうやったって、俺が今から巻き返す方法はないだろう。

 大きく一つ嘆息をして、俺は電に問いかける。

 

「それで、俺はお前に何をすればいいんだ? なんでも、とはいかないかもしれないが、要件を聞こう」

 

「……ん? 今、なんでもって言ったのです?」

 

「いかないといっただろう……!」

 

 まぁ、だいたいこいつが俺にさせたいことは解る。

 俺は上司で、こいつは部下――一応、俺達はそういう関係なのだ。

 

 

 ♪

 

 

「それで? どーしてこういうことになってるのよ!」

 

「決まってるだろ、あいつ。俺とお前をこの部屋に釘付けにしたいんだよ」

 

 駆逐艦電。

 その性分は臆病かつ引っ込み思案。

 ――なわけもなく、腹黒かつ自堕落なサボり魔だ。

 

 非常に厄介な艦娘であるが、それゆえに俺と曙はあいつを見張り仕事をさせているわけだ。

 しかし、現在俺達はあいつに“頼み事をされ”あいつから眼を離している。

 

「だからって……! おかしいじゃない!」

 

 その頼み事、とはつまり。

 

「――なんであたし達があいつのゲームのレベリングしなくちゃいけないのよ!」

 

 某ドラクエⅤのレベル上げだ。

 なんでも少年期の某ゲマを撃破したいらしいのだが、結局飽きてレベル上げを途中で放り投げたのだ。

 それでも折角他人がレベル上げをすれば手間が省けると、電はついでとばかりに俺達に依頼したのだ。

 当然、あいつに弱みを握られている俺達はそれを拒めるはずもない。

 

「バカにしてんの!? だってゲームよ!? しかも少年期のゲマを倒すって、明らかにおかしいじゃない! やりこみにしてももっとマシなことしなさいよ」

 

「いや、んな事言ったって、俺達あいつの言いなりにならざるを得ないじゃないか」

 

「もうちょっとやりようってものがあったんじゃないの? あんな素直にあいつの言うこと聞いて!」

 

「むしろ、これ一回でいいと引き出した俺の手腕を褒めて欲しいがね」

 

 あいつの真意は言ってしまえば今日一日をサボることが条件だ。

 好き勝手に遊び呆けてくるのだろう。

 俺はそう考えて、ひたすらAボタンを一定間隔で押し続ける作業に戻る。

 ――本来なら、ここでもう少し踏み込むべきだったのだろう。

 だというのに俺は思考を放棄して、そこで考えを止めてしまった。

 

 ――――今思えば、それがそもそもの間違いだったのだ。

 

「そもそもだな、お前があそこで飛び出さなければ、俺はもう少し穏便にことを済ませられただろうよ」

 

「ふん、どうだか。どうせ自分の保身ばっかり考えて、あたしを餌にでもするつもりだったんでしょ? 何のために下着姿で写真なんか取らせたと思ってるのよ。あたしはね、あんたが屑だってことことくらい、よぉく解ってるんだから」

 

「なっ! おま、わざとか。ひたすら性根の腐ったやつだな。教導でその根性を叩きなおしてやる」

 

 そこまで考えていたのなら、わざわざ俺一人があいつとの交渉に臨む必要もなかったのだ。

 俺が黙りこんでいれば、後は曙が勝手にここまで話を持って行ってくれただろうに。

 いや、曙が交渉の席についた場合なんだかんだ言いくるめられて一番損をするのは俺だったな。

 こいつ、根は真面目だから腹芸は俺より苦手なのだ。、

 

「できるもんならしてみなさい! ……きっと、あんたもあたしも、このレベル上げが終った時にはもう、魂すべて尽き果ててるでしょうけど!」

 

 ……否定出来ないな。

 俺も、曙も、こんな無駄としか思えないゲームプレイは苦手なタイプだ。

 これがもし、ファイブではなくスリーで、鍵開け魔法を覚えるといったプレイならばともかく、勝てない相手に無理やり勝つのは、どうにも無駄としか思えない。

 

「つーかさ、話は変わるけど。……結婚するなら誰派?」

 

「ビアンカ」

 

「だよな。お前ならそういうと思ったわ」

 

「なら、あんたは一体どうなのよ」

 

「デボラ」

 

「誰それ」

 

「やったことねーのかよ」

 

「あたし、スーファミでしかドラクエしないことにしてるの」

 

 いや、初代からの三部作くらいファミコンでやれよ。

 ファミコンじゃなくてもいいけど。

 

「DSの新キャラだよ、三人目の嫁候補」

 

「じゃあ三人目以前はどうだったの?」

 

「フローラだけど? 当たり前だろ、ビアンカだといろいろもらえねーじゃねぇか」

 

「……最低」

 

 しょうがないだろう。

 十年前にわかれた幼なじみ、正直趣味じゃない。

 

「まーでも実際、フローラはどうにもしっくり来なかったんだよな。結局どこまでいっても、ビアンカは芯は強いがそれだけだ。フローラも単なるお嬢様でしか無い」

 

「あんたの中でビアンカがどういう立ち位置なのか知らないけど、それ以上言ったらゆるさないわよ、あたしが選んだ嫁なのよ? あんたにとやかく言われる筋合いはないわ」

 

「つったって、お前まずイベント始まったらおっさんに話しかけるタイプだろ。じゃあおっさんと結婚しろよ」

 

「なんで分かるのよ! あとそれじゃあ主人公がホモになるじゃない! あたし、そういう趣味ないわよ!?」

 

 簡単な話だ。

 こいつは決して素直じゃない。

 たとえ最初から答えが決まっていたとしても、まずはワンクッション置く。

 ほとんど意識を向けない、ゲームの世界であってもだ。

 

「それとも何!? あんたがホモだとでも言うの? やめてよ、そういうのはあたしの関係ない世界で勝手にやってればいいんだわ」

 

「おいバカやめろ! 人をホモ扱いするんじゃない!」

 

 そもそもそれは曙の話であって俺の話ではない。

 自分のことを勝手にこちらにまで押し付けないで欲しいものだ。

 

「ともかく、俺はデボラ派だ。誰がなんと言おうとそれは譲らん」

 

「……その女の、どこがそんなにいいのかしら」

 

「プレイしろよ」

 

 ――今俺達がやっているのはスーファミなので、デボラは出てこないわけだが。

 とまれ、おおよそ俺とこいつの会話はそこで途切れた。

 再開は曙から、ぽつぽつと、語り手のように言葉を選び始めた。

 

「……結局のところ、よ。ビアンカとフローラ、どっちを選ぶにしたって、結婚するってことは、相応に責任が発生するわけじゃない? 結婚相手を、幸せにする責任とか」

 

「まぁ、そうだな」

 

「じゃあさ、主人公と結婚するって、それって相手にとって幸せなの? だって主人公、無職よ? 結婚するその時は、まだ主人公は王族ではなかった」

 

「とはいえ、旅人だぞ? 実力もある。自由ってことじゃないか。その点、彼の自由は、ビアンカだって、フローラだって幸せにできる」

 

 ――俺の選択基準はそこにはないが。

 ただ、デボラが一番しっくり来るのだから仕方ない。

 とはいえ、曙の言わんとしていることは解る。

 

「どうかしら。少なくともフローラは、自由のためにすべてを投げ捨てる必要があったわ。豪勢な暮らしをして、何一つ不自由がなかった彼女が、自由を得たことで幸せになったの?」

 

「……だから、お前はビアンカを選ぶのか?」

 

「そうよ。最終的にアンディとフローラが結婚するから、結果としてうまく行くからとか、そういうわけではないの。ただ、主人公と一緒にいて、ビアンカは幸せだと思うから、あたしはビアンカを選ぶのよ」

 

 反論はできた。

 いくらだって曙に対する反論はある。

 けれども、どれも無粋だ。

 

 こいつの性分を否定するのに、そんな反論は全部意味が無いことだ。

 こいつはただ、自分が正しいと思うことを、一人で勝手に選んでいるだけというのに。

 

「……なんでクソ提督なんかにこんなこと話してるのかしら。らしくもないわね」

 

「そうか? 強いて言うなら、言わなくても解るから、あえて語っているだけだと思うが」

 

「あんたにあたしの何が解るっていうのよ」

 

「解らなくてどうする。……一応俺は、お前の“元”兄貴なんだぜ?」

 

「ふん。――そうね、そのとおりね、クソ兄貴」

 

 そうして、俺と曙は――いつ終わるともしれない苦行へと、再び邁進していくのだった。

 

 

 ♪

 

 

 ――かくして、俺と曙の休日をまる一日潰して何とか電との一件にかたをつけることとなった。

 しかし、だ。

 その後、予想だにしない電の嫌がらせが、俺達を待ち受けていた。

 

 

 ――なぜか、曙が自室に俺を招き入れ、一日中おかしな行為にふけっていたと、言うことになっていたのだ。

 

 

 ご丁寧に写真付き。

 間違いなく、電の仕業であった。

 

 訳は明白。

 電のゲームがあるのは電の私室。そこは曙と同部屋であり、曙の私室でもある。

 彼女は下着姿の曙と俺が共に映っている写真他は表には出さなかった。しかし、それとは別に、曙の部屋へと入る俺の姿を、きっちりカメラに抑えていやがったのだ。

 

 これが電の厭らしい所だ。

 この情報は、あくまで俺が曙の部屋に招き入れられたというだけ。如何わしいことに走った確たる証拠もなく、またそれ自体は“意味深”ではあるが決定的ではない。

 

 つまるところ、俺達はからかいの対象となった。

 あくまでからかいであるがため、こちらがいくら弁解しても取り合うはずもない。

 

 結局今回、俺達が得られた教訓は、

 電に弱みを握られた時は、たとえ無駄だと思えても途中で話を放り出してはならない、ということだ。

 

 はぁ、やれやれである。

 




コメディに見せかけた少し真面目な話。
プロローグ分では見えてこない提督と曙のキャラ性が見えてきます。
長編化は未定。

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