今、俺は生徒会の資料を運ばされている。体は鍛えてる方だけど結構な量をもたせられてる。綾瀬先輩、働かせるマンになってる。でも、これを今まであの人たちがやってたんだからすげーよ。
「あ、そうだ。綾瀬先輩」
「どうしたの?」
「えと、明後日ちょっと朝遅刻します。」
「それを私に言ってどうするのよ.....分かったわ。じゃあ明後日の分まで今日は働いてもらうわ。そうね...今日は生徒の服装点検を校門でしてもらえる?」
「え?でも相手は女子でしょ?それって大丈夫なんですか?」
「あら、別にリボンとかボタンがちゃんとしてるか見るだけよ。触る訳では無いわ。もしかして想像しちゃった?」
「さすがにしませんよ。そこまで変態ではないんですから。」
まぁそうか、触ってたら本当に警察の世話になっちゃうよ。
「でも神社の階段で女性と抱き合ってたじゃない。」
「その話はもう辞めましょうよ.....」
「それもそうね。いつまでもいじってたら申し訳ないわ。じゃあ服装点検よろしく!」
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校門に着いたらチラシ配りをやってた。ん?アイドル?
「あ、姐さん。ここで何をしてるんですか?」
「あ、伊月くん!えっとね、三日後にライブを講堂でするんだ。見に来てね!」
「ぜひ。で、姐さん、リボンが少しズレてますよ。直しますね。」
そう言って俺は姐さんのリボンを整えた。
「ことり、チラシ配りちゃんとしてますか?」
「あ、海未ちゃん、ちょっと生徒会の服装点検に引っかかってて...」
「もう、だらしないですよ。アイドルならちゃんと身だしなみは整えないと?」
なんかすげー清楚な人が来た。この人もアイドルやるのか。でも女子高ってすげーな。可愛い子多すぎだろ。
「えと、どうも初めまして。」
「あなたは...共学化テスト生でしたか?」
「あ、そうです。」
「挨拶が遅れました。私は園田海未、2年生です。」
「僕は一条伊月です。1年生なので、丁寧語じゃなくていいですよ。」
「いえ、言葉遣いは元からなので気にしないでください。ところで一条さんはことりと知り合いなのですか?」
「はい。一応小学校の頃に知り合って。幼なじみというほど付き合いが長い訳では無いのですが。」
「先程ことりと話してるところを見た限りとても親しそうでしたので。てっきりことりの友人なのかと。」
「まぁ、友人という所は間違いじゃないですね。」
他愛のない話をし、西木野さんに昼ごはんを誘われたり、綾瀬先輩にこき使われ...いや、手伝ったり、あっという間に2日が過ぎた。
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「よし、作戦開始だ。」
時刻は朝の4時。この時間を選んだのはこの時間帯なら人通りが少ないのと隠密に事を終わらせることが出来るからだ。遅刻っていうのはもし長引いたら後始末とかで始業に間に合わないからである。
「よし、俺についてこい。潜入するぞ。」
「兄貴、まだ入口に見張りがいますよ。」
わ
「任せろ、もうすぐ囮が来るから。」
そう、今回はガチの奇襲作戦。バレる訳にはいかない。
「朝早くすまないな、こんな所で何してるんだ。」
「黒柳さん!?お疲れ様です。私はここで黒獅子の動向を見張っています。」
「それはご苦労なことだ。だが、こんな見えやすい所で見張りとは張り込みの基礎も教えて貰ってないのか?」
「は...大森さんの指示であえて存在を出すことで相手を動揺させるらしいです。何せ、相手は学生で、人質を殺す度胸はないと予測されるので。」
「そんな生半可な気持ちでやっているのか?人質がどうなるかは犯人次第だ。学生だとかそんなことはどうでもいい。お前はもう帰れ。残りは私がやろう。」
「でも、大森さんからは自分の指示があるまでここに残れと.....」
「.....まぁお前は大森直属の部下だからな。確かに俺の指示では動けないか。そこは仕方あるまい。だがお前のやっていることは絶対に良くない。せめて気づかれないように見張れ。よいな?」
「.....はい」
黒柳がうまい感じに気を引いてくれたな。
「よし、今だ行くぞ。」
俺達はこっそり建物の裏口から入った。
「妙だな。中に人がいない。見張りがいたのに巡回するやつはいないのか。罠のような気はするがとりあえず行こう。」
そして、途中になにかを引きずった後があった。
「恐らくこれが誘拐した人を引きずっていったんだろう。」
そして、ひとつの部屋にたどり着いた。
「鍵がかかってます。兄貴。」
「仕方ない。壊すぞ。」
そしてドアを蹴り、中に入った。人質はすぐそこにいた。
「大丈夫か!?嬢ちゃん。」
「そこまでだ。」
近くに誰かいた。誰だ?こいつ
「君たちがこの子を誘拐したんだね?私が助けに来たよ。」
「んだと!?お前が部屋の中にいたんだろ!どう見たってお前が犯人だろ!」
「作り話をするな!この誘拐犯め!黒獅子とか偉そうにしてる割にはタダのガキじゃないか。お嬢さん、今助けますね。」
「くそ!その手を離せ。」
その途端なにかボタンが押された。
「ふふふ、演技ご苦労。今君たちの言葉を録音した。これを証拠として提出すれば、君たちはれっきとした犯罪者だ。」
「何!?」
「黒獅子が誘拐したなんてのは嘘だ。まんまと騙されやがったぜ。あそこの家族は。そうさ、犯人は俺さ。だがそれはバレない。この録音では、君たちは誘拐犯で私はそれを助けに来たヒーローだ。いいか?事実というものは簡単に曲げられるんだよ。証拠も意図的に作ればこっちのものだ。それに私は金で雇われてるんでね。邪魔者も消せてお金も入る。一石二鳥よ!」
その後その男は高笑いした。憎たらしいやつだ。
「さて、君たちは用済みだ。さっさと消えな。」
「ふっ...あはははははははははは!」
そして、俺達は一斉に声を出して笑った。
「な、何がおかしい!?」
「全部俺らの予測通りだったんですよ。ね、兄貴?」
『バリィン!!』
そして、『俺』はガラスを割って部屋に侵入した。
「ああ、相手がバカで良かったぜ。大丈夫か?今拘束を解いてやるからな。」
「だ、誰だ貴様は!?」
「あ、お前が勝手に俺の名前を使ったんだろ、この野郎」
「な!?そこにいる男が黒獅子じゃないのか?」
「は、お前黒獅子本人の顔すら確認してないのかよ。とんだ野郎だな。いいか、俺達がこの時間に入ったもうひとつの理由は、俺達の顔が暗闇で見えにくくするためだよ。そこまで頭が回らなかったみたいだな。このバカは。」
「く、クソが!死ね!」
そしてその男は俺にナイフを向けてきた。
「無駄だ、教えてやるよ、黒獅子と呼ばれる理由をな!」
そこからは一瞬だった。相手の足元に本を投げて予想通りにバランスを崩し、その間に相手の懐に入り、ナイフを奪い相手を拘束した。
「人の名前を勝手に使った罰だ。あと、俺のテリトリーで汚いことしやがって。」
気絶してる、弱くねーかこいつ?
「さて...嬢ちゃん大丈夫?」
「は...はい、ありがとうございます。」
「君は高坂雪穂であってる?」
「え!?なんで私の名前を...」
「君のお姉さんと会ったからね。君のお姉さんと君を救うと約束したからね。家までちゃんと送るよ。」
「は、はい。お願いします!」
よっぽど怖かったんだろうな。今手を繋がされてるが震えてるよ。
「雪穂ちゃん、約束しよう。俺はこの街で今回のようなことがあり、もし誰かが危険な目にあうのならば、俺は全力でそれを助ける。知らない人も含め誰一人失いたくないんだ.....」
雪穂ちゃんの揺れが少し収まったかな。まぁ、いつまでも怯えながら生活は嫌だもんな。
「...なんか意外です。」
「ん?」
「黒獅子って、噂で聞いてるような怖い人じゃないんだなって、本当に優しい人なんだなって」
「.....優しくはないさ。俺はただ俺の我儘を満たすために動いてるようなもんだ。」
「そうですか、でも他の人から見たら本当に優しいと思いますよ。きっと他の人も分かってくれますよ。」
褒められるのは本当に慣れないもんだな。
「とにかく、一旦君の家に帰ろう。」
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高坂先輩の家って、饅頭屋さんなんだ。全然知らなかった。
「失礼します。一条伊月です。穂乃果先輩いますか?」
「あ、いちじょ...雪穂!」
「お姉ちゃん!怖かったよー!」
「もう大丈夫だよ、穂乃果やお母さんがいるから」
「うん、そこの人が助けてくれたんだ。ありがとうございました!」
「おう、穂乃果先輩、約束通り妹さんを救ってきましたよ。」
「うん...その、ごめんね。あんなこと言って」
「気にする必要ないですよ。それに真犯人は警察に突き出したんで」
疑いが晴れて良かったよ。てか朝の五時くらいなのによく起きてたな。
「ところで一条くん、穂乃果って呼んでくれたんだね!」
「あ、ここ高坂家なので高坂って呼んだら全員反応するでしょ」
「そっか!でももう穂乃果でいいよ!先輩もいらない!雪穂もたすけてくれたし、恩人だね...って、どこいったの!?」
あんなに明るい人だったんだな。てかこの高校の先輩って、案外学年意識とか嫌うのかな。皆やけにフレンドリーだし。
高坂雪穂救出、並びに誘拐の容疑で、雇われ屋逮捕
結構長くなりました。これなら、前後半分けたら良かった。
そろそろことりちゃんと梨子ちゃんの誕生日ですね。ラブカストーンが結構あるので、それぞれ20連ずつ引きます。爆死する未来が見えますが.....
バンドリだったら、今日はモカちゃんの誕生日ですね。