『続いて、先日アキバでスクールアイドルによるハロウィーンイベントが一条伊月容疑者によって爆破され、ステージ周辺は今でも後処理が行われています。警察の大森さんによると、これによる市民やアイドルに被害はなく、容疑者の捜索に当たっているようです。周りに住んでいらっしゃる市民の声はーー
「やっぱり不安ですよね、ああいう危険人物がいると考えると。」
「子供もいますし、速く捕まって欲しいですよね。」
「やっぱり教育委員会の騒動の時に逮捕しておくべきだったと思いますね。というかああいうのを外に出しておくのはダメですよね。」』
「相変わらず伊月くん、叩かれてるね。」
「仕方ないわよ、人々が得られる情報はメディアが発する情報しかないのだから、世論が傾くのは当然よ。」
「でも、私たちを庇ったことは無かったことにされているのかな.....」
「当たり前よ、そんなことはあの人たちにとっては嬉しくないもの。」
「それはそれとして.....練習を始めましょう。事件があったり、伊月が重症を負っているとはいえ最終予選は予定通り行うという方針は変わってませんし、何もしていなかったら伊月に怒られますよ。」
「海未ちゃん.....それもそうだね!!じゃあ、練習頑張ろう!!」
「....穂乃果?気のせいかもしれませんが少しお腹が出ているのではありませんか?」
「ほえ?そうなの?」
「でも、ただの見間違えっていう可能性も.....」
「では、ことり、最初のライブで使った衣装はありますか?」
「え?う、うん.....あるけど。」
「これを着て、今の自分がだらけているかが分かるはずです。」
「ちょぉっと待ってね....うっ!!」
「ほ、穂乃果ちゃん!?」
「やれやれ.....」
「薄々気づいてはいましたが、穂乃果.....」
「う、うぅ....今日は1人にして....」
「気にしないで、見た目にはそこまで出てないから....」
「ホント!?」
「え?あ、あっ.....」
「ことり、そうやって穂乃果を甘やかしてはいけません!!それに昨日も!!ことりが作ったお菓子を食べていましたね!!」
「う、海未ちゃん.....」
「これは.....ダイエットです!!」
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「収穫の秋!!秋といえば、新米の季節です!!」
「いつにも増して大きいにゃー。」
「まさか、それを1人で食べるつもり?」
「だって新米だよ!?食べなきゃ勿体ないよ。」
「随分と美味しそうに食べるけれど.....大丈夫なの?」
「だって新米だよ!?食べたい時に食べられないのは......」
ジーッ
「.....食べる?」
「え!?いいの!?」
「ダメです!!穂乃果はダイエット中でありませんか!!」
「う、海未ちゃん.....」
「.....花陽、あなた最近....」
「?」
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「うっ.....」
「あなた達.....」
「2人とも、成長期なのかもしれんけど.....これはまずいとちゃう?」
「仕方ないわよ、あれだけ食べれば運動しても太るわよ。」
「ま、まぁ少し食べすぎるくらいなら....」
「でもほっとけない状態なんでしょ?」
「うん、これは致命傷かもね.....特にファンの人達はスリーサイズとかに関しては詳しいから太ったら一瞬で見抜かれるよ。」
「で、でも.....」
「これが、今回のダイエットの計画表です。これで効率的に短期間でダイエットをしましょう!!」
「.....え!?晩御飯これだけ!?」
「ご安心ください、その分朝ごはんはしっかり食べられますので。」
「.....でも良かったぁ。仲間がもう1人いてくれて!!」
「な、仲間....?」
「目、反らした?」
「どっちでもいいわよ。それとも.....伊月に気づかれたい?」
「い、伊月くんに!?」
『お前ら、太ったか.....ったく、しっかりしろよ。よし、お前らだけ残ってもう少しトレーニングをするか。安心しろ、終わるまでつきあってやるから。』
「ぜ、絶対に嫌な方向にしか進まない....」
「それに伊月くんストイックだから海未ちゃんよりも厳しくいきそう....」
「私のメニューでは厳しく感じませんか?それならもう少し制約を課しますが.....」
「い、いや!!今ので十分だよ!!」
「そうだよ!!それ以上やったら私たちが死んじゃうよ!!」
「では早速階段ダッシュ20本から行きましょう。」
「真姫ちゃん、絵里ち、もし伊月くんに太ったのバレたらどう思う?」
「.....もう生きていけないわね。おそらくしばらく不登校になるわ。痩せるまで。
「ええ、堕落してるとは思われたくないわ.....それに伊月はストレートに言うから.....間違いなく心にヒビが入るわ。」
「2人とも大変やね。」
「.....これでもちゃんと食生活は管理出来ているのよ。最近帰りに食べるのは増えたけどその分運動してるから体重は増えるどころか減っているわ。」
「私もそうね.....私は維持し続けているけれど、太らないようにはしているわ。」
「真姫ちゃん、スタイルいいなー。凛も欲しいにゃ!!」
「あなたはその分運動ができるからいいじゃない....その体力、欲しいわ。」
「でも、アプリじゃフェス限真姫ちゃんは凛よりスタミナ多いよね!?」
「それはフェス限だからよ!!それにここでアプリの話を持ってこないでよ!!」
「ほらほら、アプリの話はおいておいて行くわよ。作者もどういう神経してるのかしら.....それに海未が暴走しないように見ておかないと.....」
「絵里ちはウエディングドレス着てたよね?伊月くんには見てもらった?」
「そんなわけないじゃない。恥ずかしいわよ.....」
「伊月くんなら『絵里、綺麗だな。』とかストレートに言いそうだよね!!凛も結構恥ずかしい衣装だったけど.....どう言うかな?」
「もう!!今はその話はなし!!とりあえず行くわよ!!」
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「ぜぇ.....ぜぇ.....こんなにしんどか....った.....け?」
「う、ううん.....絶対に.....はぁ、体力が落ちてる。」
「これでは危険ですね.....では今日はここまでにしておきます。明日からはもっとキツくなるので頑張って下さいね!!」
「う、うん.....」
「くれぐれも帰りに寄り道してお菓子などを食べるのはダメですよ!!」
「わ、分かってるよ!!」
「.....これで大丈夫なのでしょうか?」
「さぁ.....だけどあの様子だと直ぐに折れそうね。ある程度は譲歩した方がいいと思うのだけれど.....」
「一応、間食は認めてはいるのですよ。ただことりが作るお菓子のように高カロリーのものではないものに限っています。」
「.....あなたの前では太りたくはないわね。」
「そ、そうでしょうか.....」
「いえ、あなたが悪いとかではなくて、あなたの私生活が自分に厳しく作られているからおそらく他人にも厳しいのだろうって思っただけよ。」
「そうですね.....私の普通が穂乃果の普通ではありませんし。」
「でも、今回はちょっと強制した方がいいわね。あの様子だと太っていく一方だったし。」
「城善寺さん.....あなたは太らないのですか?」
「まぁお金持ちだから確かにイメージ通り色んなものを食べてはいるけれど....ちゃんと栄養バランスを考えて作ってくれているから太る心配もないわ。体育の授業も頑張っているし。」
「それなら.....」
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翌日
「では、ランニング5km、どうぞ。」
「え!?まだやるの!?」
「当たり前です、では速く!!」
「うぅ.....」
「随分と張り切ってるね、海未ちゃん。」
「那月、このままでは2人とも太りそうなので.....」
「太りそうというよりかは太ったからこうなったんだよね。」
「それはそうですが.....手遅れの1歩手前ですし....」
「那月は.....大丈夫そうですね。」
「私は家に伊月がいるからさ.....絶対に太りたくないんだよね。お姉ちゃんとしてそこは可愛いお姉ちゃんとしていたいもん!!」
「そうですか....やはり伊月を餌にした方がいいでしょうか.....」
スクフェスのバレンタインイベント、1日ちょっとで去年やったのをふと思い出します。そろそろ無料10連もくるのでしょうか.....