黒獅子と9人の女神の物語   作:面心立方格子

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FEの風花雪月で出てくるレスター諸侯同盟のリーガン家とかコーデリア家とかって、シェイクスピアのリア王にも同じような名前かあったんですが、関連性とかあるんですかね。


#24 友達のために

あの一件以来、学校には行けるようにはなったが、やっぱり周りの雰囲気はちょっと刺々しいな。まぁ当然か。黒獅子が誰かは分かったはいいが、やっぱり噂があるせいで勝手に悪印象持たれてるし。悲しいなぁ。どこに行ってもこんな感じなのか.....

 

「おはよー、花陽。ん?それ何見てんの?」

「あ、一条くん。おはようございます。えっと.....これは.....」

「スクールアイドルのやつか...花陽、お前アイドルやりたいの?」

「いえ.....私には向いてませんので...」

「んー、向いてないから諦めるってなんか惜しいな。花陽はアイドルに向いてると思うけどな....ほ見た目とか可愛いし、アイドル詳しいしな。」

「か、可愛い!?そんなことないよぉ.....でもやっぱり私、背も低いし、声も小さいし.....」

「まぁ最終的に決めるのはお前だからどっちでもいいんだけどさ.....やりたいって気持ちがあるんならやっといた方がいいよ。『後悔したくないならね。』」

「.....はい。」

「あ、それはそれとして、俺が休んでいた間のノート見せてくれないか?」

「あ、いいですよ。けど、今日は古典のノートは持ってきてないから、数学と英語のノートなら見せられるよ。」

「お、サンキュ。」

だいぶ花陽とも打ち解けてこれたかな。口調が多少は柔らかくなったと思うし。

 

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「というわけで、花陽がアイドル部に入れるように背中を押してあげよう作戦の会議を始めます。」

「わーーーーー。(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ」

「放課後残れって言われたから、どんなことかと思ったらこんなことだったのね。」

「ん?こんなこととは聞き捨てなりませんな、真姫。別に俺たちは強制的に入れるわけじゃない。勇気が出せない子の背中を押す大事な使命があるのだ!!」

「あなた少し気持ち悪いわよ。」

真姫さん毒舌。心に多少のダメージが.......

「まぁとりあえずだ。俺たち4人って何かと絡むことが多かっただろ。だから友人の力にはなりたいなって思っただけだ。」

「あなたってやっぱり仲間想いなのね。まぁいいわ。協力してあげる。」

「凛も協力するにゃーーー!!」

「ありがたいな、凛。いいか。入らせるんじゃない、背中を押してやるんだ。凛、そこは分かってるな?」

「もちろん分かってるよ!!伊月くんにも前言われたしね!!」

「さて、作戦はこうだ。」

 

花陽がアイドル部に入れるように背中を押してあげよう作戦

企画責任者 一条伊月

①伊月が花陽にそれっぽく話を切り出す。

②凛と真姫がそれぞれ花陽に話しかける。

③花陽は迷うだろうから、スクールアイドルの人達が練習している所に強制連行する。

※これは多分花陽1人だといつまで経ってもうじうじするだろうから、そこは幼なじみの凛と最近知り合った音楽に携わっている真姫で連れていく。ここは少し強引だが、我慢して欲しい。

④伊月がスクールアイドルの人達が帰らないように屋上で引き留めておく。ここで合流する。

⑤あとは花陽が入部したいという趣旨の言葉を出せるように背中を押してやる。

 

 

 

 

 

 

「ていう感じなんだが、どうだ?」

「背中押すの最後だけじゃない!!これほとんど強制連行のようなものよ。」

「かよちんだからこういう作戦を取るのは普通だにゃ。多分だけど、かよちん1人だけだったらずっと縮こまっちゃうままだしね!!」

「まぁ凛の言う通りだ。確かに強制要素が多いが、俺達がやるべき事花陽がちゃんと意思表示ができる環境を作ることだ。多少のことは目を瞑ってくれ。」

「分かったわ。.....けど私小泉さんが歌った所とか見たことないわ。だから.....歌唱力がどうとか.....言ってあげられる所はハッキリ言って少ないわ。」

「ないなら機会を作ればいいさ。その作り方は真姫に一任する。」

「.....なんか面倒な所だけ任されたけど、まぁいいわ。やってあげる。」

「とりあえず第一ステップは完了している。ここからはお前たちの働きが大きい。任せたぞ。」

「随分と無茶ぶりだにゃ。伊月くんにはお世話になってるし、かよちんの為だもん。喜んで協力するにゃー!!」

「伊月かそこまで言うなら協力しなくもないわ。それに小泉さんには何かとお世話になってるしね。」

「頼りになる。じゃあ明日からこの作戦を実行しよう。頼んだぞ。」

 

そう言って俺たちは解散した。

 

 

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やっぱりこういう路地裏はいいな。人気もないし、静かだ。こういう所にいると、気持ちが自然と落ち着く。

「あら、こんな所に人がいるなんて珍しいわね。」

「ん?あんたは誰だ?」

「普通名前を聞くなら自分から名乗るのが礼儀ってものよ。」

「あ、そう。俺は一条伊月。で、あんたは?」

「私は綺羅ツバサ。そうね.....ツバサとでも呼んでくれていいわよ。」

「綺羅って苗字は珍しいな。あんた俺と同じくらいの歳だよな。こういう所に来るなんて、お前友達いないのか?」

「あら.....これでも私結構有名な方なんだけど.....それにあなたもここに来ているなら友達はいないの?」

「いるにはいるが、そんなそこらのJKみたいに皆お友達って訳ではねーよ。有名?」

「そ。私一応AーRISEってグループのリーダーだし、テレビとかPVとかでも出てるんだけど.....」

「すまんな。俺はそういうのは疎いんだ。まぁいいや。とりあえず、お前を追ってきたのか知らないが後ろにいるストーカー共をどうにかしないとな、有名人さん。」

てかこの人、自分が有名人って思ってんなら、顔を隠せよ。

 

 

 

 

「ふーっ、片付いた。思った以上に数が多かったな。」

「顔を隠して来なかった私も悪いけど、あなたあの人数相手によく1人で圧勝したわね。その体捌き、羨ましいわ。」

「どこを見てんだよ。てかあんた、だいぶ有名人なんだな。ファンも多いことで。ていうかまずくないか?いくら路地裏とはいえ、ここにいたらマスコミとかに見られてもおかしくないぞ。密会だなんて言われてさ。俺もあんたも何かと面倒なことになるぞ。」

「ふーん、心配してくれるのね。ありがとう。お礼とかは出来ないから許してね。」

「お礼なんざいらねーよ。別に欲しくてやったわけじゃない。」

「ふふっ、男らしいね。連絡先交換する?」

「.....好きにしろ。だが、あんま連絡するなよ。」

「大丈夫だって。トークアプリの方で沢山話すから。」

随分と面倒なやつに出会ったものだな.......

 

 




オリ主が1年生のため、こうすることで、軌道修正します。
あと、活動報告でも言いましたが、定期テストのため、来週1週間はお休みさせていただきます。
ではまた。

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