一応今回は伊月と絵里のやりとりです。
「.......」
「あのー、綾瀬先輩、なぜに無言なのです?」
「あら、何を言ってるのかしら。あなた、何かと問題があるようね。」
「え.....」
問題?この前の朝礼のやつは解決したはずでは...?
「先日の朝礼の件のやつは教頭の悪事をばらすために必要なことだったので.....」
「それじゃないわよ。.....あなたには2つ聞かないとね♪」
怖い。綾瀬先輩怖すぎ。今後ろに魔神みたいなのがいる。.....この人、俺ら側の人間でも通用するんじゃないか。
「まず、前から聞きたかった希の件なのだけれど.....あれは一体どういうことかしら?」
「え、えとあれはですね.....神社に行った時にそこでバイトしている希と出会って、言葉が硬いってことで、希から、タメ語で東條なり希なり自由に呼んでいいって言われたので東條って長いので希って呼んでるんですよ。.....本人からは何も聞いてないですか?」
「本人に聞いたら『一条くんがいきなり希って呼んで驚いたんよ。彼、案外プレイボーイみたいな一面があるかもね♪』って楽しそうに言っていたわよ.....」
まじかよ、自分がそう呼んでいいってことを言ってないのかよ!!
断片的に伝えられていたのか...さてはあいつ策士やな!
「.....私にだって気にせず話してくれてもいいのに.....」
「何か言いました?」
「いえ、何でもないわよ。でも希だけっていうのはなんだか不公平だと思うのよね.....」
不公平?そんなこと気にする?というか何の勝負してんの?
「でもさすがに出会った当時のようにやるのは失礼だと思うんですよ。ほら、俺って生徒会の仕事とかで結構親しくなったじゃないですか、親しき仲にも礼儀ありって言うでしょ?だからそうしてるんですよ。」
「親しいからこそ気軽に話して欲しいものよ。」
「そうですか.....じゃあ、生徒会長って呼べばいいですか?」
「.......」
痛い痛い!!この人無言で関節技決めにきてるよ。
「それだと尚更距離を感じるでしょ、言ってみなさい、絵里と。」
「絵里先輩?」
「えい☆」
ちょ、半端ないって!!明らかに普通の女子高生の力じゃないって。
こんなん出来へんやん、普通の女子高生は!!
「聞こえなかったの?.....その絵里って呼びなさい.....」
なんで恥ずかしそうにしてるんだ?
「もしかして恥ずかしいんですか?下の名前を異性の年下に呼ばせることが。」
「.....何か言い残したいことはある?」
「すみませんマジ勘弁して下さい神様仏様絵里様。」
「聞こえないわぁ~.何言ってるのかしら?」
「そろそろ離せ!!絵里!!」
このままだと関節壊れるわ!!
「ふふっ、やっと呼んでくれたわね!!これからもよろしくね、一条くん。」
「.....助かった.....」
「そして、2つ目なのだけれど.....那月がこんな写真くれたのよ。」
「え?なんで那月のこと知ってんの?確かに、あいつ3年だけど....」
「あら、言ってなかったかしら、那月は私のクラスにいるの。オマケに席も近かったから話すことが多いの。」
「因みにどんなことを話して.....」
「うーん、基本は先生の愚痴だけど、あなたのことも多いわ。本当にベタ褒めよ。」
「.....すみません、うちの姉がご迷惑を.....」
「迷惑ではないけれど...こういうのを弟君の前で言うのもあれだけど、勢いがすごくて困り気味なのよ.....まるで恋人の惚気話くらいすごいわよ。」
那月め.....あれほどブラコン要素を隠せと言ったのに.....まじで今度のご飯にレタスの千切り山ほどいれてやる...
「で、その写真はって.....これ!?この前のライブの時のやつじゃないですか!?なんで!?」
そう、俺が花陽をお姫様抱っこしてる写真があった。(詳しくは#15を見てね。)
「那月が送ってきたのよ.....あなた、本当に捕まりたいの?これ本当に遠くから見たらおかしいわよ。」
「いえ.....これはですね.....俺が寝過ごしてライブを行き損ねそうになった時に花陽が起こしてくれまして.....ライブの時間までに花陽の足じゃ間に合いそうに無かったので仕方なく抱き抱えて運んだんですよ。これに関しては俺は無実だ!!!!」
「それで済めばいいのだけれど.....あなた、女の子の...その.....胸をさわっているじゃない?この写真だと。」
「.......」
「それもたまたまで済ませるのかしら?」
「それは.....ドアを開ける時に片手で抱えたらたまたまそこに手がいきましてね.....嘘じゃないよ、ホントウデスヨ!?」
「ふーん.....でもこれは看過出来ないわよ。いくらなんでも。」
「.....まさか、まーた罰則パターンですか?」
「あら?たまたまとはいえ女の子にとってデリケートになる部分を触っておきながら随分と偉そうね...」
「」
やってしまった.....自宅の害虫相手に核兵器を使うくらいやってしまった.....
こういう時に言うのもあれだが、絵里もなかなかのものをお持ちで.....顔もそうだけど絵里って高校生にしてはスペック高すぎだな。
「あら、どこを見ているのかしら?」
「すみません、間違っても絵里がなかなかのものをお持ちしてるとか断じて思っておりません。」
「ふん!!」
「いった!!痛い、いきなり鉄拳制裁はおかしい!!」
「あなたにはこれくらいがお似合いじゃない?黒獅子さん♪」
「ひでぇ.....だったらどうすりゃいいんだよぉぉ!!!!」
俺のキャラ崩壊激しいな。
「そうね.......じゃあ黒獅子さん、この街で1ヶ月間女性の痴漢被害をゼロにしてくれるかしら?それが出来たら許してあげるわ。」
いや、無理だろ!!痴漢してから騒ぎが起きるのに、どうやって未然に対処しろって言うんだよ。
「だったら条件を変えてくれ。絵里。痴漢被害を無くすのははっきり言って無理だ。だから、痴漢した犯人を一人残らず逃さない.....それでいいか?」
「ええ。それでいいわ。と言うのも....この前の生徒調査で、痴漢被害を受けた子がいたの.....学校としても対処したいのだけれどさすがに電車内まで管理はできない.....だからこの仕事をあなたに任せるわ。」
「まぁ絵里も痴漢被害受けたことあるしな、良かったー、罰則というかペナルティがそういう系ことで。」
「あら?自分の行為は反省したのかしら?」
「もちろんしたさ。花陽にだってあの後謝ったし、あれ以降女子の体を触ることは1度もしてないよ。」
「話したいことは以上よ。あと、最後にお願いしたい事があるだけれど.....」
「ん?まだ何かあるのか?」
「亜里沙がまたあなたと会いたいんですって。この前の朝礼の話をしたら『さすが黒獅子さん!!やっぱり漫画の主人公みたいでかっこいいです!!』って。」
「まじかよ.....まぁ分かりました。また今度って話で。」
「ええ。そう伝えておくわ。」
そう言って俺は去った.....
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里side
は.....恥ずかしい!!流れに身を任せたとはいえ、彼とかなり体が当たったし.....何より下の名前で呼ばせたり.....普段の私じゃありえないくらい大胆だった。男友達は初めてだから.....距離が分からないわ。
「ふふっ、絵里ちゃん、さっきとは打って変わって随分と乙女チックになったねーーー!!」
「那月!?あなたいつから!?」
「最初から全部見てたよ!!面白かったよ!!」
その後、那月は絵里を散々いじり倒した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「えっと伊月?これは?」
「ん?何ってレタスの千切りじゃないか?今日の晩御飯はトンカツだしな。」
「おかしいよぉ!!何で肉の量に比べて野菜、よりによってレタスの量がこんなに多いのーー!!普通キャベツでしょ!!伊月の悪魔!!」
「うるせぇ!!お前絵里に余計な画像流しやがって!!その仕返しだこの野郎!!しかもお前キャベツも苦手だろうが!!」
「この鬼!!悪魔!!」
「.....なんか言ったか?おい。」
「.....うう。今度お父さんに頼んで車にのせてやる。」
なにか不穏なことを言ったがまぁいいだろう。
落ちがおかしい!!全く思いつかない。
日常回とかネタ回って、こういう所が難しいですね.....
頭の中を無限級数とかが埋めつくしていて、若干おかしい所があるかもしれません。あったら教えてください。