今回はちょっとだけ真面目なやつが入ります
俺が恫喝.....
身に覚えがない。大体自分から人を倒しておきながら自分が犯罪してるってのは筋が通らないだろ。
「与助、なんて書いてあるんだ?」
「んーとね、『大スクープ!!黒獅子が警察を脅し、証拠をもみ消す!!銃を持ち犯罪者を恫喝』だって。」
.....あの時か。確かに銃を奪って若干脅しはしたな...
まぁその後警察に厳重注意されたんだけどな。
「そう取られるのは、仕方ないところがあるか.....ただ、俺は警察に連れていかれて厳重注意されたし、何事もなかった訳じゃないんだけどな。」
「ということは、事実無根というわけではないのか。痛いところをつかれたね。あと、伊月の話だといわゆる過剰防衛にも当たるしね。そこら辺をどうするか....」
「書いたやつが誰か特定はできるか?」
「少し時間をくれればその人のパソコンが特定できるから、なんとかはなるけど、裏垢とかでやられてたらしんどいね。少し餌でも付けて誘き出すか.....」
「それって俺の不祥事案件ってことか?」
「うん、わざとそういう動きを見せて、相手が激写する所を狙うよ。この人は、伊月のことを知っていても、僕や部下の人の存在までは把握しきれていない。とすると、君の動き次第でこのことはなんとかなるさ。」
「ただな...与助、真実を明らかにするのも問題だぞ。」
「そうだね.....有罪判決を受けた人間が、逃走している上に凶器を持って動いていた、それに逃走犯が凶器を持つ、それは簡単に言えば、共犯、もしくは警察内に協力者がいた.....そういう話になる方がよっぽど問題だろうね。」
「ああ、逃走のタイミングを連絡し合うのは不可能だ。だからそこから考えて、真実を明らかにすることは、世間の警察への信用の低下、最悪失墜までいく。それこそ大問題だ。」
「じゃあどうするつもり?」
「簡単だよ、この記事をわざと出させて俺が裁判なりなんなりに出ればいい。なぜなら、この記事が出ても、悪いと断定されるのは俺だけだ。だから、出てもそこまで事態は悪化しない。それに、うちの仲間には、記録係がいるからな。」
「ああ....その手があったのか。君もなかなかに面白いことするじゃん。なら、僕は自分のすべきことをするよ.....」
にしても、あの時人の気配なんか一切感じなかった。となると、一体.....
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから2日後
「一条くん、その.....」
「ん?どした?」
「私、アイドルやってみようと思うんです。」
「ようやく決心できたのか。良かったな。」
「はい、凛ちゃんにも相談したんです。」
「で、入部届けは出したのか?」
「いえ.....まだです.....」
まぁこればっかりは凛と真姫に任せるか.....
「そうだ、花陽。明日だったかな、AーRISEとやらがUTXで公開ライブすらみたいなんだけど」
「はい!!知ってますよ!!でも驚きですよね、UTX自体は今ではとても人気のある高校なのに、それでもライブをするんですから!!」
「人気だからこそ、集客がしやすいんじゃないか。」
「でもその日、別の用事があって行けないんですよね.....残念です。」
綺羅が所属してるグループってそんな有名なのか。今度サインでも貰っとこうかな?
授業にて
「護送船団方式?何だそれは?海軍の陣形なのか?それとも、車懸の親戚か?」
「一条くん、社会が苦手なのになんで車懸が分かるの?」
「ん?なんとなく。社会は苦手だけど兵法とかそういうのは結構面白く感じるんだよね。」
「ちなみに護送船団方式は、経営体力・競争力に最も欠ける事業者、もしくは企業が、落伍することなく存続していけるよう、監督官庁がその許認可権限などを駆使して業界全体をコントロールしていくことだよ。一応名前は海軍の所から由来してるらしいけどね。」
「経済体力?許認可権限?」
「あわわ、また一条くんが壊れたよぉう.....ダレカタスケテー」
「そこ、さっきからやかましいぞ。」
『すみません。』
「伊月、あんたちゃんと勉強してるの?」
「.....一応それなりには。」
「そう、あなたまた勉強会をする必要がありそうね.....今度は厳しく行くわよ。」
\(^o^)/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
那月side
あれからというもの、何故か姉の私まで周りから怖がられてる。別に伊月がしたことってそこまで酷くはなかったと思うんだけどなー
「そういえば、那月。この後体育の授業だけど、体操服に着替えないの?」
「.....は!?忘れてた!!どうしよう絵里ちゃん!!」
「どうするって.....誰かから借りてきたら?3年の他の子から。」
「それがさー、この前伊月が朝礼で暴れたじゃん、その事のせいで姉の私まで謎のレッテル貼られてるんだよねぇ。だから怖がって話しかけても逃げられるんだよ。」
「そう、それはご愁傷さまね。」
「なら、伊月くんに借りてきたらいいんちゃう?」
「ちょ、希!?それはさすがに.....」
「あ!!その手があったか!!ありがとう希ちゃん!!」
そうして私はダッシュで1年生の教室に向かった。
「面白いことになりそうやね。」
「希、あなたね.....」
「まぁ、ええんちゃう?この状況やと貸してくれる人って伊月君くらいしかおらんし。」
「.....そうだけれど、はぁ。下手に騒ぎとか噂にならなければいいのだけれど.....」
「絵里ち、どうしたん?少し疲れたん?」
「あなたのせいよ.....希。」
「ん?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「伊月!!体操服貸して!!」
「断る。てか帰れ。」
「なんでさー!!」
「あたりめーだろ!!お前、女子ならともかく男子に借りに来るな!!それくらい分かれよ!!」
「別にいいじゃん!!確かに、伊月のサイズだと少しブカブカで着にくいかもしれないけど......大丈夫!!シャツインすればそれなりになるよ!!」
「そういう意味じゃねーよ!!異性の服、しかも弟の服着ることに違和感持てよ!!」
こいつの頭のネジ飛んでんじゃねーのか!?親父は一体どんな教育してきてんだ!!
「だから、女子がメンズ着ても、『あ、あの子男の子の服着てる』位で済むでしょ、それと一緒の原理だよ!!」
「そういうことじゃねーよ!!着るものの特性とかじゃなくて、他人が普段着てるもの、しかも持ち主が異性というところをもう少し遠慮しろよ!!」
こいつこれでよく外国で2年間、何事もなく過ごせたな!!
「まさかお前、イングランドに行ってた時もそんな感じでいたのか?」
「そんなわけないじゃん。伊月以外の男の人の服着るとかありえないし。」
「なんで俺だけいいんだよ!?いいから帰れ!!」
「このままだと、私、体育の授業に遅れちゃうよーー!!」
「知るか!!忘れたお前が悪いんだろ!!」
早く帰ってくれ。こんな姉を持ってるってことが広まるし。
「あ!?そこの赤い髪の子!!体操服貸してくれない!?」
「ゔぇえ、あなた誰よ!?」
「あ、私は一条那月!!そこにいる一条伊月の姉にあたる者です!!」
「伊月の.....別にいいですよ。でも、後で返してくださいね!!」
「もちろん、今度お礼するから、伊月が。」
「俺かよ!?」
「うーそ。ちゃんと今度何かしら私がお礼するからさ。じゃーね!!」
そう言って那月は去った。
「あなた、とんでもないお姉さんをお持ちなのね。」
「真姫、その言葉を聞けるだけで救われるよ。」
所用で、投稿するのが遅れました。
多少駄文っぽい部分もありますが、ご容赦を。