黒獅子と9人の女神の物語   作:面心立方格子

32 / 123
イベントでURをくれるって、だいぶ太っ腹ですね。ただ、まだメンバーの強化が終わっていないので、中級の曲をやり続けてるので、pt稼ぎがしんどいです。


#31 前へ進む

(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ

今の状況を説明しよう。矢澤先輩がアイドルについてご高説してる時に、那月が来た。以上!!

 

「いい、よーく見てるのよ!!」

 

「にっこにっこにー!!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにー!!」

 

ん?何かが始まった。これはいわゆるキャラアピールなのか......?

だが、練習したあとが見えたり、本人も本気でやってるのが伝わる。確かに今のこの人達に足りないのはこういうところかもしれないな。

 

「え!!すごい、かわいい!!何そのポーズ!!すっごく似合ってるよ!!」

「え、ええっ」

おいおい那月の勢いがすごくて流石の矢澤先輩もたじろいでる。

「ちょっ寒くないかにゃー。」

え?凛、お前さらっと地雷踏み抜くなよ。これはやってしまったな。

「あんた、今寒いって.....」

「あ、いえ!!とても素敵だと思いました!」

「.....出てって。」

『え?』

「いいから出てって。」

 

 

 

 

「で、なぜに俺たちは残ってるんですか?追い出さずに。」

「あんた、さっきのやつどう思った?」

「俺?ふつーにいいと思ったんですけどね。飾ってるDVDとかを見るに、相当アイドルが好きで、だからこそ独力でああいう感じのパフォーマンスを生み出した。自分のキャラを出せてるところがさすがだなと。」

「.......そう、そんな事言われたのは初めてね。」

「初めて?矢澤先輩はかつてアイドルをしていたんですか?」

「.....ええ。にこは1年生の時、今のあの子たちと同じようにスクールアイドルをやっていたの。けど、にこの目標に誰も着いてこれなくて、皆辞めていったの。」

「そうですか.....なら何故彼女たちに力を貸さないんですか?」

「それは.....あの子たちも高い目標にいけないでしょうし、何よりアイドルが何たるかを分からずにやっているからよ。」

「早計ですよ。いけないと決めつけるのは。それにアイドルが何たるかを分かってないと言うのなら、矢澤先輩が導いてあげればいいじゃないですか?」

 

 

「.....何を簡単に、にこはね!!」

「過去に辛い経験をした、だよね。でもだからって今はそうとは限らないでしょ。.....一応これは彼女たちの練習動画だよ。稚拙かもしれないけど、1度見てみて。」

「.......」

「あの子たちは逃げずにめげずに一途に頑張っている。学校を救いたいという思いで。.....絶対に逃げたりしないよ。どんなに険しくても。絵里ちゃん、じゃなかった、生徒会長と対峙したり、観客ゼロだったFIRST LIVEだってあった。それでもこうやって前に向かっている。

.....信じてあげてもいいんじゃないかな。」

 

やっぱりこういう時は、那月が頼りになるな。俺もかつてそういうことがあった時、どれだけこいつに救われたか.......

 

 

「少し考えさせて。今日は帰らせてもらうわ。」

 

「.......お前ってこういう時だけは本当に頼りになるよな。」

「だけっていうのは酷いよ!?お姉ちゃん色々できるからね!!」

「料理もほとんど出来ないお前がか.....」

「痛いとこつかないでよ!!お姉ちゃん気にしてるんだよ!!弟の方が料理できるって!!」

「人には得意不得意があるんだから、別に気にする必要ないだろ。」

「違うよ!!なんというか、女の子の矜恃ってやつだよ!!」

矜恃って.....そこまで気にするのか。

 

 

 

「さっきの話なんだけどさ、伊月。やっぱりまだ人は信じられない?」

「.......ああ。良い奴だって分かっていても信用することが未だに出来ないよ。.....そういうのを悟られないように振舞ってはいるんだけどな。」

「.....辛いよね。」

「いや、女々しいんだよ。辛いと言うより自分が嫌いになりそうだよ。なんでそんなことも出来ないんだって。」

「.....伊月は優しすぎるんだよ。.....あの時だって.......」

「.......もう過去のことだ。今更古傷を抉ろうなんて思わねぇよ。」

「..........これだけは3年前のあの日から埋まらない溝だよね。」

 

 

そう、3年前のあの日から俺と俺以外の人の間には大きな溝がある。

.....那月や親父、黒柳や橘さんがいたからこそ、今はここまで立ち直れたんだがな......憎いよ、弱い自分が。前を向いて進んでいるのに、全く光が見えすらしない。

 

 

「でもお姉ちゃんね、ここに帰ってきた時、少し安心したんだ。」

「どういうことだ?」

「伊月は、あの時とは違った。前に進む決意をしたんだって。お姉ちゃんが知らない2年の間に大きくなったんだなって。.....少し寂しかったけど、嬉しかったよ。」

 

ほんとに、こういう姉を持って、俺は幸せだよ。口に出したら調子にのりそうだから言わないけどな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日

 

「那月っち那月っち。」

「ん?どうしたの?希ちゃん?」

「今日にこっちが正式にμ'sに入ったんやって。」

「そうなの!!良かったー。無事解決して。」

「那月っちが裏で少し関わってたらしいやん。」

「私?さぁ、なんのことでしょうねぇ。」

「うちのカードがそう告げとるんよ。それににこっちもうちに『あの、3年のトラブルメーカーがにこに道を示してくれたのよ。』

って言ってたし。」

「にこちゃんから聞いてたんだ.....さては希ちゃん、私で遊んだなー。」

「いやいやー、嘘ついた那月っちにはわしわししてあげるやん♪」

「わしわし?ひゃ!?希ちゃん、そこ私の胸.....」

「うーん、那月っちも中々の物を持ってるやん♪」

「やったなー、やり返しだ!!伊月の姉を舐めないでね!!」

「ほわぁぁ!?那月っち、」

「ふふーん♪形勢逆転☆覚悟してね!こんなでかいのをお持ちで!!」

「那月っちも言うて大きいやん!!ちょ、やめてぇぇ!!」

 

 

 

 

「さて、終わった、終わったぁ。」

「那月っち、容赦ないやん。」

「それで、希ちゃん。私への用事は何?わざわざにこちゃんのことを報告しに来ただけじゃないでしょ?」

「.....鋭いね。そうやね、那月っち、にこちゃんと同じように絵里ちも救って欲しいんや。」

 

 




そうだ、合宿をしよう(唐突)。スクスタの合宿って便利ですよね。
スクフェスでもハロウィンイベント始まりましたし、2人とも可愛いですね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。