「で?事情を聞こうかしら?」
現在、何故か生徒会室で那月と絵里からとてつもなく冷たい目線で見られている。.....俺は無実だってのに。
「だから寝ている間に寝相でああなったんですよ。別にことり姐さんを襲おうとか思ってないし、不慮の事故だったんですよ。」
「ふーーん。でも不慮とはいえ、あんなにも不自然な感じになるの?」
「なっちまってるんだからしょうがないだろ。」
「那月、一条くんはこれまでにも人の頭を撫でたりしてきているのよ。だから、今回のも自然にやったってことじゃないかしら?」
絵里、それは全くフォローになってないんだよなぁ.....それだと俺が無意識に変態行為をしていると言っているのと同じだからな。
「自然にやっちゃうってことは、伊月は自然な変態だね。」
「だから、寝相だって言ってるだろ!?」
「一条くん、今まではスキンシップで収められる行為しかしてなかったから良かったけれど、華の女子高生と一緒のベッドで寝て、しかもセクハラと疑われるような所を触っていたの。これは、さすがに生徒会としては見逃せないわ。」
「お前らに俺の声は届いていないのか?」
「本当に自然か確かめるために、一条くん、今日は私の家に来なさい。そこで確かめてあげるわ。」
「は!?絵里、お前何言ってるんだ!?」
「そうだよ、絵里ちゃん!!今朝だって羨ま.......ゲフンゲフン、けしからん行為をしてたんだよ。絵里ちゃんがベッドを共にしたら、それこそ大問題だよ!!」
「那月、生徒会長には、生徒を守る役割もあるの。だから、本当に無罪かはちゃんと私の目で確かめるわ。だから来なさい。」
おい今、羨ましいとか言ってなかったか?大丈夫なのか?
「それで無罪が証明できるなら.....分かった、行きます。」
「ええ。それでいいのよ。ただし、もし少しでも不埒な行為をしたらどうなるか.....分かっているわよね?」
「もちろんですとも。絵里さん。」
「伊月、先に出といてくれる?絵里ちゃんと少し話がしたいから。」
「分かった。じゃあ出るぞ。」
「一条くんって、性欲とかあるのかしら?」
「うーん、というよりもあれはね、伊月の過去が大きく影響しているんだよ。」
「過去?どういうこと?」
「私たちのお母さんはね、凄いピアニストで、ずっと外で仕事をしていたんだ。だから、物心着く前から私たちは母親のいない環境で生きてきたの。だから伊月は.....体が自然と甘えたくなっちゃったのかな.....」
「そうだったの.....でも、それもこれも今日の夜に分かる話だわ。......あれ?じゃあ那月?なんであんな態度取ったの?」
「だって、私にだって甘えてくれたっていいじゃん!!ことりちゃんは確かに凄い母性溢れてるし、スタイルだっていいけどさ!!」
「あなた、本当に一条くんのことが好きなのね.....」
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「伊月、そこ間違ってるわよ。」
「一条くん、そこはイじゃなくて、エが正解だよ。」
「.....はい。全く分かんねぇな。」
今は何故か俺だけ部室で絶賛勉強中。高坂先輩とか凛とか、あいつらどこにいったんだ.....?
「伊月.....少し勉強方法変えた方がいいかしら?」
「ん?どういうことだ?」
「私たちは、普通に覚えれば内容は入ってくるけれど、あなたはそうじゃない。.....なら、仕組みから理解していけば少しは楽になるかしら。」
「分かんねぇんだけど、真姫がそう言うならやってみるよ。」
「というか、あなた普段から違法者とかそういう類の人と戦っているのに、なんで法律とか経済の仕組みを知らないのよ。」
「それとこれとは話が違うんだよ。俺が戦ってるのって、基本的に密輸とか麻薬とかの取引とかそういうのが多いんだよ。だからあんまり経済の仕組みとか考えなくても生きていけるんだよ。」
「それはそれで問題よ。」
「あはは.....一条くん、今回の範囲は銀行の仕組みとか経済の歴史がメインだから、流れさえ掴めば多分赤点は取らないと思うよ。」
「そうね.....前回のテストで社会で赤点だったの伊月だけだったしね。」
「.......お前ら、気にしてることをずばずばと.....」
こいつら何気に毒舌だな.....
「お、伊月くんはちゃんと勉強してるやん。」
「希.....というか何故に俺だけ?」
「3人はここにおるで。なぁ」
「.........」
「ありゃ、少し刺激が強かったかな.....」
「いや何したんだよ.....」
3人とも見つかったはいいが、半分気絶してる.....希、一体何したんだ?
「勉強したくないよぉ.....」
「凛もしたくないにゃー。」
「あれ?そんなこと言ってるとまたワシワシするよ。」
『勘弁してください!!』
「ワシワシ、何だそれ?」
「うーんとね、簡単に説明すると、伊月くんがことりちゃんにしたことと同じことだよ。」
「お前まで知ってんのかよ.....あれは事故だって言ってるだろ!?」
というかどこまで俺=変態の噂が広まるんだよ.....
そしてこの場にいる人間の反応はというと.....
「い、伊月!?あなたそんなこと.....」
「あ、あわわわわ.....」
「凛にもあればなぁ.......」
「え!?ことりちゃんそうなの!?」
「一条さん、あなたことりに何したんですか.....?」
「俺は無実だ!!そうですよね、姐さん!!」
「あぅぅぅ.....」
「伊月くんも、中々のやり手やねぇ。」
(; ・`д・´)
というか勉強どこいったんだ?その後、死ぬほど1年生組から詰問された。誤解こそ解けたから良かったが、希、お前は許さん!!
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「よ、待ったか?」
「いいえ。私も今仕事が終わったところよ。じゃ、行きましょ。」
何故か今日も他人の家で泊まることになった。ああ、帰りてぇ.....
「おいおいお嬢さん、何男を連れてるんだよ?」
「.......お前ら誰?」
「ああ!?お前には関係ないだろ!!」
「おいお嬢さん、まさかとは思うがあの件を話してないだろうな?」
「......勿論です。嘘だと思うなら、あとで調べてください。」
「あのぉ、赤の他人の前でそういう話をするのは少しまずいような.....」
「ガキは黙ってろ!!お前は誰なんだよ!?」
「俺?俺はこいつの中学時代の同級生っすよ。今日久々に飯一緒に食いに行こうってことで呼ばれたんですよ。」
「.....ふん。おい、ガキ!!今のこと誰にも話すなよ。話したらどうなるか.....分かるな?」
「分かってますよ。」
「おい、ずらかるぞ.....。」
「一条くん、今のって.......」
「俺はそういうのに首突っ込むほど馬鹿じゃないですよ。じゃ、行きましょ。」
「そうね.....」
俺は絵里の首元についていた盗聴器を取り外した.......バレないようにやるのは俺の得意技だからな。こういう世界にいると、嫌でも身につくスキルだ。亜里沙も保護したし、理事長も警戒してるし、そろそろいいだろ。
「お邪魔します。意外と普通の家なんだな。てっきり豪華なところに住んでるかと思った。」
「ふふっ、希も初めて来た時そんなことを言ってたわ。少し待ってて。晩御飯作ってあげるから。」
「ありがとうございます。絵里って料理出来たんだな。」
「あら、失礼ね。私はこれでも家事は一通りこなせるのよ。」
「じゃあ、将来はいい嫁になりそうだな、絵里。」
「いい嫁だなんて.....まだ早いわよ.....」
めっちゃ照れてるやん、なんか子供っぽい。普段きりっとしてるからこういう風な反応はかえって珍しい。いいものみれたな。
「ご飯出来たわよ。」
「これは....ボルシチ?長時間煮込まなきゃいけないんじゃないのか?」
「よく分かったわね。あ、気にしないで。長時間煮込むことに関しては、前に済ませてあったから、それを使ったのよ。」
「なんか、パンとボルシチって、変わった組み合わせのように感じるな。」
「そうかしら.....私はよくこうやって食べてるわよ。」
「絵里、お前の部屋ってどこだ?」
「え?どうしたの?」
「いや、少し話があるから来てくれないか?」
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絵里side
話.....?一体なんの事かしら?私も一条くんに話はしたい.....けどできない。人質取られていたり、盗聴器を付けられていたり、今は何も出来ない。どうしたらいいの.....?
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「で?話というのは何?」
「.......お前何があってあんな奴らに絡まれているんだ?」
「あんな奴ら.....どういうことかしら?」
「俺相手に騙せるとでも思っているのか?それとも.....こいつが原因か?」
「!?どうして.....?」
「簡単だよ。前から変なもの付けられているのを知っていたからだよ。だが今日あいつらと出会って確信した。間違いなく発信機。だから取り外したってわけ。」
「.......何をしてくれてるの!!」
「.....は?」
「それを外したり、電源を切ったりしたら、亜里沙が殺されるの!!」
「.....どういうことか説明してもらっていいか?」
「もう仕方ないわ.....今から大体2週間前、亜里沙が誘拐されたの。彼らは亜里沙を人質にすることで、私を動かしていたの。あいつらの目的は、音ノ木坂学院のスクールアイドル部の廃部。」
「.......」
「でも.....あなたがこれを取り外したせいで亜里沙が死ぬのよ!!亜里沙だけじゃない。音ノ木坂の生徒も手にかけられるのよ!!なんてことしてくれたのよ!!!」
「亜里沙か。......悪いが、亜里沙はもう救出させてもらってる。」
「........え?」
「あのな、絵里。発信機の目的は監視。それでお前が最近おかしかったのは薄々察してたんだよ。それに、俺を潰すために幾人かプロの雇われ屋が来た。その時から、俺は少し調べてたんだよ。そしたら、誘拐されてたってわけ。助けたら亜里沙だったぜ。」
「.....じゃあ、あの人たちが言っていたのは.....?」
「うん、全部嘘だ。人質が無くなればお前が言うことを聞かなくなるとでも思ったんだろ。だから嘘を通してお前を操った。」
「.......」
「さて、最後にお前に聞きたいことがある。これは完全に俺の興味本位だ。」
「お前、一体何がしたいんだ?」
終わり方が微妙ですね.........
投票なんですが、まさかの同数だったので、少し考えます。