「皆、伊月のお義父さんが来たわよ。」
「え!?敬一さん!?お久しぶりです!!」
「よ、ことりちゃん、3年ぶりかな。母親に似て美人に育ったな。」
「えへへ.....」
「ところで今日はどういったご要件で来たのですか?」
「ただの挨拶だよ。普段から伊月と那月が世話になってるからな。ありがとう。」
「2人とも立派な問題児だけどね。」
「ちょっとにこ先輩......」
「気遣いはいらないよ。俺も学生時代は、教師の目の敵みたいなものだったからな、親に似てしまったのかな、アッハッハッハッハッ!!!」
「...........」
「これは差し入れだ。皆で食ってくれ。」
「ありがとうございます。.......あの少しいいですか?」
「ん?どうした?」
「前から気になっていたんですが、一条くんは中学時代どんな感じだったんですか?本人が全く教えてくれなくて......」
「中学時代か.....あいつは廃れてたな。今あいつが黒獅子なんて呼ばれてるのも、中学時代で暴れてたからだしな。」
「......そうなんですか。」
「まぁそんな暗い話はなしだ。南さんから聞いたんだが.....伊月のやつ、退学させられるのか?」
「!?.....それ本当ですか?」
「聞いてなかったのか.....ああ。音ノ木の存続の為に、汚点である伊月を消したい.....自分たちの給料を下げられるのが嫌っていう魂胆丸見えなことだけどな。生徒のほとんどは伊月を恐れて、署名なんかしたら、多分アウトだろうな。」
「そんなの勝手じゃない!!!伊月は、学校の不正を何回か見破っているのよ!!!どうしてそうなるのよ!?」
「黒獅子っていう噂がそうしてるんだろうな。そんな噂がたつ奴が普通とは思えないんだろう。」
「そうにゃ!!クラスの皆もなにかと伊月くんを悪者扱いしてるよね!!」
「うん.....あれは酷いよね。」
「話を聞く限り、1年生が一番酷そうだな.....」
「朝礼で派手にやってたしね。あれは凄かったねぇ。」
「そうですね、見ているこっちがドキドキしましたよ。」
「それで.....まぁこれからも伊月を宜しくっていうのと、もしあいつが学校で何かあったら.....その時は頼む。」
「.......重い頼みね。」
「はい!!分かりました!!!」
「穂乃果ちゃん!?」
「まぁ伊月がこのまま不当な扱いを見るのは嫌ね.....いいわ、強力するわ。」
「感謝する.....それはそれとして、伊月と那月って学校でどんな感じなんだ?」
「伊月くんは、ある意味すごいにゃ。3教科だけだったら、学年トップだし。」
「普通に頼れるよね。.....社会の授業の時以外は。」
「那月は、普通に騒がしいわね。3年の間じゃトラブルメーカーなんて呼ばれてるし。」
「うちもびっくりしたよ。先生を論破した時とかすごかったね。」
「そうか、あいつら全然教えてくれないからなー、μ'sのことはよく言ってるんだけどな。」
「.......なんて言われてるんですか?」
「ん?伸び代がすげーとか、なんかメンバーの事情が案外複雑とか、まぁ色々言われてるさ。」
「良かった.....酷評はされてないみたいね。」
「まぁ、うちの子供たちと仲良くしてくれて感謝する。伊月は、中学時代なんか怖がって誰も寄らなかったし、那月は、あいつを狙う男しか来なかったからこうやってまともな友達が出来てるのは本当に嬉しいよ。親として、そういうところは心配だからな。」
「でも一緒にいて楽しいですよ。那月が来てから受験シーズンに入るってことで少し暗くなってたクラスも明るくなりましたし。」
「そうか.....ありがたい限りだな。時間取って悪かったな。帰るわ。」
「はい!!いろいろ話してくれてありがとうございました!!!」
「いや、こっちこそありがとうな。色々聞かせてくれて。じゃあな。
あ、最後に言い忘れてたわ。.......伊月と関わるなら覚悟がいるからな。生半可な気持ちで付き合ってると後々面倒になるからな。」
「ちっ、余計なことを...,.....」
「盗み聞きとは聞き捨てならんな。」
「当たり前だ。親父がうっかり口を滑らすか分かったもんじゃないからな。」
「別に3年前のことを話そうとは思わねぇよ。それはお前が信じた人だけに話せ。」
「分かってるよ.......」
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那月side
「あっつぅいーーー。」
「そうかな、そこまで暑くは無いと思うけどな。」
「そうよ!!こんな暑さの中練習するなんて馬鹿なの!!!」
「文句言ってないでレッスンするわよ。」
「だけど、この暑さは少し考えないとまずいよ。」
そうです!!私、一条那月はμ'sのサポーターとなったのです!!伊月も誘ったんだけど、自分はいいって。.......まだ悩んでるのかな?
「そうね.....モチベーションが下がるとレッスンの質も悪くなるわね。」
「そうだ!!合宿しようよ!!!」
「合宿?」
「そうだよ!!せっかく部活になったんだからそれっぽいことしようよ!!それに、合宿とかの方が涼しいところで練習できるし!!!」
「どこでやるのですか?」
「それは.......」
「それに費用とかもどうするのですか?」
「それは.....ことりちゃーん、次の給料いつ出るの?」
「えぇ.......」
「あ、そうだ!!真姫ちゃんの別荘とかどう?」
「うぇぇぇ.....なんで私なのよ!?」
「だって、真姫ちゃんの家ってお金持ちでしょ?だったら別荘もあるんじゃないかなぁって。」
「無いわけではないけれど.....」
「穂乃果、思いつくのはいいけれど、それで真姫に迷惑をかけるのは良くないわよ。」
あれ?絵里ちゃん、口ではああ言ってるけど目で「いけないかしら?」みたいな感じになってる。こういうのやったことないから興奮してるのかな?
「.....仕方ないわね、聞いてみるわ。」
「やったーーーー!!!!!」
「その代わり、那月先輩、伊月も連れてきてくれますか?」
「伊月を?なんで?」
「家で少し問題になっているのよ。黒獅子ってことで。だから一緒に来てパパと話をつけて欲しいの。」
「それでいいの?」
「ええ。それにパパと伊月が話をつけることが出来れば、この学校の教員、お金目当てで働いている人達は、伊月を残すことに賛成するわ。」
「1回伊月に電話するね♪」
ピリピリ
「はい、どうかしたか?」
「伊月、真姫ちゃんの別荘で合宿しようよ!!!」
「却下。じゃあな。」
「ちょっと待ってよ!!!話もあるから!!」
「何だよ?それって。」
「那月先輩、貸してください.......伊月、私たちの合宿についてきて。そこでパパと話をつけて。」
「え?パパ?お前父親のことパパって呼んでたのか。意外だな。」
「今はそんなことどうでもいいでしょ!?いい?伊月.....今の音ノ木で伊月を追い出そうとしている大人の大半は、うちからのお金が絡まっているからよ。」
「うん、知ってる。この前言われたし。」
「だからあなたがパパと話をつければ、大人は納得してあなたを追い出そうとはしなくなるわ。」
「.........分かった、一緒に行こう。なあ真姫、もしかして電車とかで移動するのか?」
「ええ、それがどうかしたの?」
「........俺やっぱ無理だわ。」
「え!?どうしてよ!?」
「俺は乗り物苦手なんだよ!!!!電車とかに乗るとかありえない!!!」
「知らないわよ!!いいから来なさい!!!」
「ごめんねー、真姫ちゃん、伊月って乗り物とか本当に苦手なんだ。すぐ酔っちゃうから。」
「そうなんですか、あいつにそんな弱点があるなんてね.......」
「結構びっくりだにゃ。社会以外に弱点があったなんて.....」
「まぁ伊月のことは私に任せてね!!」
今回はいつもより短いです。なので、多分明日も投稿します。